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「ホスピタリティ・デー」日本ホスピタリティ推進協会が3は新しいものを創り出すエネルギー、自己表現、2は思いやり、協力、4は全体を作り上げる基礎の数字とされることから制定。

毎月24日:「ブルボン・プチの日」(ブルボン)、「削り節の日」(東京削節類卸協同組合)

肉類を多く摂ると、脂肪の摂りすぎから、血管に負担がかかり、これが動脈硬化のリスクを高める結果となります。動脈硬化が進むと、血流が低下しやすくなるわけですが、日本人の血液の温度の低さが、肉類を多く食べることのリスクを高めます。

日本人の血液の温度は37~38℃であるのに対して、動物の血液温度は羊が約44℃、鶏が約42℃、牛と豚が約40℃となっています。羊や牛などに含まれる飽和脂肪酸は、その高めの温度の血液の中で溶けているため、それよりも温度が低い人間の血液の中では固まりやすくなります。これが肉の“脂”が血液をドロドロにするといわれる理由です。

これらの肉類を多く食べてから数時間経つと、固まった脂肪酸が血液の粘度を高くして、血流が流れにくくなります。そのために、血液によって細胞に送られる酸素や栄養素の供給が低下し、細胞から排出される二酸化炭素や老廃物の除去も遅れるようになります。

獣肉類(牛、豚、鶏など)が恒温動物であるのに対して、魚類は棲息する環境によって体温が変化する変温動物です。魚類は水温に合わせて血液の温度が変化して、温かな海でも冷たい海でも生き延びることができます。

環境によって血液の温度に開きはあるものの、水の中に棲んでいるために人間の血液温度よりも低いのは当然です。その低い温度の中で溶けているのが不飽和脂肪酸であるため、それよりも温かな人間の血液の中では、さらに溶けやすくなります。これが魚の“油”が血液をサラサラにするといわれる理由です。

日本人は飽和脂肪酸が血液中で固まりやすいのに対して、血液の温度が高めの欧米人は動物の血液の温度に近いので、日本人よりも飽和脂肪酸が固まりにくくなっています。つまり、同じだけの脂肪が含まれた肉類を食べても欧米人は健康被害が出にくく、逆に日本人が肉食を増やすと脂肪による健康被害が出やすいということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「体温が1℃低くなると免疫が30%低下し、基礎代謝は12%低下する」という話題が、健康を気遣う人たちの関心を集めています。

逆に体温が1℃高まれば、基礎代謝が高まることが期待されていますが、実際には体温が1℃高くなると基礎代謝は13%も上昇するとの報告があります。

基礎代謝は、体温の保持や、脳や内臓の働きなど生命維持のために必要なエネルギーのことで、1日に使われるエネルギー消費量の約70%を占めています。1日の摂取エネルギー量は男性が約2100kcal、女性が約1700kcal(令和元年国民健康・栄養調査)であるので、その70%分では男性が1470kcal、女性が1190kcalとなります。

このうち13%が上昇したとすると、男性は約190kcal、女性は約154kcal分が多く消費されることになります。この消費エネルギー量は、ウォーキングでは速度や体重などによって違いはあるものの、1時間ほど歩き続けたときの運動量とほぼ同じになっています。

体脂肪1kgは約7200kcalのエネルギー量があります。脂肪は1gあたりのエネルギー量が約9kcalですが、体脂肪は約20%が水分なので、この分を差し引いて計算をして7200kcalを導き出しています。

7200kcalを消費するためには、男性の約190kcal、女性の約154kcalを用いて計算すると毎日1時間、歩く時間を増やすと男性では約37日で、女性では約50日で1kg分の体脂肪が減ることになります。

ただ歩くだけでは、なかなか体脂肪が減らせないということで、運動をするときには、こういったことを配慮して種類や時間を選択する必要があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「夏でも靴下を履かないと足が冷えて眠れない」「風呂上がりに靴下を履いて寝ているのに足が冷える」というように冷えの体質を訴える人は少なくありません。特に女性は手足の冷えに悩まされている人は多くなっています。

身体が冷えるのは血液の温度が大きく影響しています。冷え性の人も、身体が温まりやすい人も血液の温度は変わらず37~38℃となっています。

その血液の熱によって温められたあと、皮膚からの放熱によって温度が徐々に下げられ、体温計で計ると皮膚表面温度は36~37℃となっています。体温と血液の温度は、1℃ほどの差があるというわけです。

血流がよくて、次々と温かい血液が送られてくれば、その部分の温度は高めに保たれるようになります。しかし、血流がよくないと放熱に血液の熱の補充が追いつかなくなり、身体が徐々に冷えていくことになります。冷え体質の人は、血流がよくないということがいえます。

血液の温度が37~38℃というのは日本人の場合であって、欧米人の血液の温度は39℃ほどと高めになっています。春先や秋口の日本人なら長袖に上着を着ないと少し寒さを感じるような季節でも、欧米から日本に旅行で訪れた方々は半袖で外出しているのを見かけることがあります。

屋外の国際的なスポーツ競技大会で小雨が降ってくると、「欧米人が集まっているところだけ湯気が立っている」というのは運動関係者がよく口にすることです。それだけ欧米人は体温が高くなっている証拠です。

全身の細胞は温まっている状態のときに代謝が高まりやすくなっています。代謝が高まれば、細胞の中でエネルギーを作り出す能力も高まるため、さらに細胞が温まっていくという好循環となっています。身体が温かい人は、もっと身体が温まり、逆に冷える人は、さらに冷えやすくなるということができます。

日本人と欧米人の血液の温度の違いは、歴史的に主に食べてきたものが関係しています。日本人の主食は、現在こそ多彩になっているものの歴史的に食べてきたのは米飯です。欧米人の主食はパンや麺類で、分類としては米飯と同じ糖質ではあるものの“実際の主食は肉”と言われるほど欧米人は肉の消費量が多くなっています。

ステーキのサイズの一つのポンドステーキは、1£(ポンド)の重量のステーキということで、1£は450gに相当します。牛肉100g(脂肪付き)は400kcalほどであるので、450gでは1800kcalにもなっています。

ヨーロッパの文明は北方で発展したために、穀類を充分に摂ることができず、主なエネルギー源を肉類に頼ってきました。肉類には脂肪が多く含まれることから、脂肪を効果的にエネルギーとして血液の温度を高める能力が高まってきました。

脂肪をエネルギーとして代謝させるために必要な成分として、体内で合成されるL‐カルニチンがあります。代謝促進成分のL‐カルニチンは肉類に多く、歴史的に肉類を多く食べてきたことによって体内にL‐カルニチンが多く蓄積される体質となりました。

この体質は、同じ寒い環境で暮らす人たちに遺伝によって伝えられていきました。そのため、肉類を多く食べても脂肪をエネルギーとして代謝させる高い能力が備わり、その分だけ多くの体熱を作ることができるようになったということです。

その能力は、日本人は残念ながら低くなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

欧米人と同じだけの量のコレステロールを日本人が摂ったとすると、その吸収率は20%も高いとの研究結果があります。これは日本人が長い歴史の中で低栄養の時代が長かったために、脂肪を効率的に吸収できるように身体が変化したためだと説明されています。

日本人は腸が長いことが知られています。欧米人に比べて身体が小さいのに腸が2mも長くなったのは、腸壁の表面積を増やして吸収する場所が増えることで吸収される量を増やすための進化だと考えられています。

低栄養の時代にはメリットとなる特異な体質でしたが、食生活が変わったために今ではデメリットとなっています。コレステロールの吸収がよい体質の日本人がコレステロールを多く摂ったら、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLが血液中に増えすぎて、動脈硬化のリスクが高まることになります。

血液中のLDLが多くなると、血液中の余分なコレステロールを運び去る働きをする善玉コレステロールと呼ばれるHDLも多く作られるようになるのが通常のパターンです。ところが、日本人は歴史的にLDLを多く摂ることがなかったために、HDLを作り出す能力が低くなっています。

LDLは、食事でコレステロールが多く含まれる食事が継続されたり、全体的に摂取エネルギー量が増えると多くなっていきます。それに対して、HDLを増やす成分としては不飽和脂肪酸のDHA、EPAが認められている程度です。

しかも、DHAやEPA多く摂ったからといっても、それに比例してHDLが増えるわけではありません。食事以外では有酸素運動によってHDLが増やせることが確認されています。

このほかに食事で摂るエネルギー量が多くなると、肝臓で合成される中性脂肪も多くなりやすく、それも動脈硬化を進める要因になっています。これも低栄養の時代には生き残りのための優れた体質でしたが、今では危険度を高める体質ともなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

肉食民族は高齢になっても、歴史的に肉類を食べてきたことから、脂肪を分解する胆汁酸が多く分泌されます。胆汁酸は胆嚢から十二指腸に分泌されますが、その原料となっているのは肝臓に蓄えられているコレステロールです。

日本人はコレステロールが多く含まれる肉類を多く食べてこなかったために、肝臓のコレステロール蓄積量が少なくなっています。日本人は長生きした歴史がなかったことから、高齢になって脂肪を摂ることが少なく、分泌量を増やす必要がなく、それが分泌量を大きく低下させる結果となっています。

そのために、日本人は高齢になると多くの人は肉を多く食べられなくなっていくのに対して、中国や韓国、インドなどの人たちは年齢を重ねても胆汁酸が多く分泌されて、脂肪を分解することができます。そのために肉類を多くの量を食べることができる体質となっています。

世界の長寿地域の食事を見ると、主食は、ご飯、パン、いもなど、それぞれ主に食べるものに違いはあっても主菜の肉類は共通しています。欧米人の食生活を見ると、肉が主食と言ってもよいほどの量となっています。これまでの常識では、肉食が多いことは生活習慣病の大きな原因になるということで、日本では長寿食とされることは過去にはありませんでした。

しかし、長寿者の研究が進むにつれて、高齢者の身体機能を保持するためには動物性たんぱく質が必要で、実際に長寿者の食生活を調べた結果、元気で長生きの人は肉食が多いことが判明しました。そこで、 我が国でも「高齢者(65歳以降)は肉を食べろ」と言われるようになりました。

肉類にはコレステロールが多く含まれ、動脈硬化の要因になるということで、過去には動物性たんぱく質は魚類で摂るのがよいとされてきましたが、コレステロールの摂取と動脈硬化のリスクは、中高年までは比例するデータも見られました。

しかし、高齢者の場合にはコレステロールを摂ったほうが健康度は高く、動脈硬化になりやすい人は65歳になる前に病気になっています。つまり65歳を超えた人はコレステロールのリスクに打ち克ってきた人であることから、肉食のメリットのほうを求めるようになったといえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

日本人は欧米人とは異なる体質を持っているだけでなく、アジア各国の人たちと比べて見ても異なった体質となっています。日本に近い中国や韓国、モンゴルなどの東アジアの人たちは日本人と似た顔つきと体格をしていますが、身体の中は大きく異なっています。

最も大きな違いは伝統的な食生活によって培われた代謝の能力で、北方系の人々は肉を中心とした食生活のために動物性たんぱく質と脂肪を分解する能力が高く、アミノ酸を効率よく身体の中に取り入れて筋肉を増やし、臓器の状態を保つ能力に優れています。脂肪酸の代謝力は、欧米人と同様に高い能力を持っています。

多民族国家である中国の主流(90%以上)を占める漢民族は北方系の出身で、肉食が多かったことから肉食に適した体質となっています。中国人は、比較的長身で、やせている印象が抱かれていましたが、今では経済発展によって食糧事情が変わり、20年ほど前には1日の摂取エネルギー量は2000kcalほどだったのが今では3100kcalにも増えています。

これは都市部だけのことではなく、国民全体での統計で、いかに国民的に食べているかがわかります。肥満大国と呼ばれるアメリカでは3700kcalにも達していますが、増加傾向が緩やかなアメリカ人に対して、中国人の摂取エネルギー量は今後も増え続けると予測されています。

平均して1日に2000kcalほどしか食べていない日本人が、今後1000kcalも多く摂ったとしたら健康被害が増えることは容易に想像がつきます。中国人は欧米人と同じ肉食民族であることから、それほど大きな健康被害は出ないと考えられています。

しかし、肥満による糖尿病や高血圧症、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症)など血管に大きな負担をかける疾患が今後、大きく増えていくことは当然、考えられます。

やはり経済成長が著しいインドは1日の摂取エネルギー量が1000kcalほども増えました。1日の消費エネルギー量のうち約70%は生命維持のために使われる基礎代謝で、そのうちの70%ほどは体熱の産生のために使われています。

温かな国では体熱を多く作り出す必要がないことから、全体の摂取エネルギー量が少なくて済みます。インドは温かな国だけあって、以前は1500kcalほどで済んでいました。ところが、著しい経済発展に伴って食事量が多くなり、今では2500kcalにも達しています。

インドでは宗教上の問題で牛肉も豚肉も食べないと思われがちですが、牛肉を禁じている宗教と豚肉を禁じている宗教があり、どちらかを食べている上に鶏肉や他の肉類も食べています。以前は菜食主義者が40%とも言われていましたが、今では肉食が急激に増えたことが1000kcalの増加の要因となっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

コレステロールは血液中で増えたからといっても、これが直接的に動脈硬化につながるわけではありません。しかし、コレステロールを多く保持している悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロールが酸化すると動脈硬化のリスクが高まることが確認されています。

酸化したLDLコレステロールを白血球のマクロファージが取り込んで処理した結果、血管が硬く、狭くなっていき、動脈硬化になりやすいことが知られています。

脂肪酸の種類の違いの例として、沖縄県の肉類の摂取の変化がよく例としてあげられます。沖縄県は昔から肉食が盛んで、沖縄県は長寿日本一を誇っていたことから、肉食こそが長寿の秘訣と言われてきました。

ところが、2000年(平成12年)に「26ショック」と呼ばれる大きな変化が起こりました。これは長寿県として過去に第1位であった沖縄県の男性の平均寿命が第26位と大きく下がり、そのギャップには沖縄県のみならず全国に衝撃を与えました。2013年(平成25年)データでは男性は第43位、女性は第3位となっていて、これは「330ショック」と呼ばれています。

最新のデータ(2022年)では男性は第36位であるものの、女性は第16位となっています。その原因としてあげられているのは、やはり肉食の増加です。

沖縄県は歴史的に肉食が多かったといっても豚肉が中心で、豚肉は動脈硬化のリスクを高める飽和脂肪酸が牛肉に比べて少なく、不飽和脂肪酸が多く含まれています。それに対して今、沖縄県で多く食べられているのは飽和脂肪酸が多く、不飽和脂肪酸のほうが少ない牛肉です。これは戦後にアメリカに統治された関係で牛肉が多く食べられ、今でも牛肉が安く流通されていることと関係しています。

肉類を多く食べていたから健康であったという考えは改めるべきであり、どんな種類の肉を食べていたかが重要となります。これから私たちは体質に合わせて、どんな肉を食べるべきかを考えなければならず、そのヒントが沖縄県の食事にあります。

沖縄県の食事については、肉食以外の食事の変化にも注目する必要があります。沖縄県は終戦後からアメリカ文化の影響を色濃く受けることとなり、ステーキやハンバーグ、サンドイッチ、アイスクリームといった食の欧米化が急速に進みました。いち早く欧米化したことが生活習慣病を増やし、沖縄県の男性も女性も20~64歳の死亡率ではワースト1位となっています。

欧米化した食事は肥満の原因になることは広く知られていますが、沖縄県の肥満者の割合は男性では約4割、女性3割が肥満となっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「悪玉コレステロール」という言葉が広まっていることもあって、コレステロールは健康によくないもの、と考えられることもあります。しかし、これは今では間違いであることも知られてきました。

厚生労働省による『日本人の食事摂取基準』には、三大栄養素とビタミン、ミネラルの他に、コレステロールの摂取目標量も示されています。以前の基準(2010年版)では1日に摂取する上限の目標量(男性750㎎未満、女性600㎎未満)が定められていましたが、2015年版ではコレステロールの上限の目標量が撤廃されました。これはコレステロールによって健康被害が発生するという充分な科学的根拠が得られなかったためです。

『日本人の食事摂取基準』(2020年版)では、人によって摂ってよいコレステロールの量が変わりました。脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症)の人は1日に200mg未満にすることが示されました。これ以下に抑えることで脂質異常症の悪化による動脈硬化を予防することができる、というのが理由です。

血液検査を受けて指摘されなければコレステロールが多く含まれている食品(卵や肉など)は、どれだけでも食べてよいのかというと、「患者調査の概況」(2017年)によると日本人は男性が約64万人、女性が156万人と合計で成人人口の5人に1人が脂質異常症となっています。そのため、日本人は摂りすぎを控える必要があることがわかります。

また、『日本人の食事摂取基準』(2020年版)では、エネルギー源の適正な配分は、糖質が50~60%、たんぱく質が15~20%、脂質が20~30%とされています。

平均的な日本人の食事は、昭和30年代後半は炭水化物が75%以上で、たんぱく質は12%ほど、脂質は11%ほどでした。そして、栄養のバランスがよかった昭和50年代後半には、さまざまな食品を食べることによって炭水化物は60%ほど、たんぱく質が13%、脂質が25%ほどと、ほぼ理想に近い形となりました。

それが2005年(平成17年)の統計では炭水化物が58%、たんぱく質が13%、脂質が29%となっています。

脂質の割合は2010年版までの基準では20~25%とされていました。上限が30%に引き上げられたのは、脂質を種類に関係なく30%まで摂ってよくなったということではありません。肉類の動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸の摂取量を少なくして、魚類や植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸を多く摂るようことを掲げて、飽和脂肪酸を7%以下に抑えることが示されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

脳血管疾患による死亡数は1980年(昭和55年)までは第1位を占めていましたが、1981年(昭和56年)から1984年(昭和59年)までは第2位に、1985年(昭和60年)から1994年(平成6年)までは第3位と下がりました。

1995年(平成7年)、1996年(平成8年)には脳血管疾患は第2位となり、1997年(平成9年)以降は第3位、2011年(平成23年)からは肺炎に抜かれて第4位となりました。そして、現在では死因の順位は変わりましたが、脳血管疾患は第4位のままとなっています。

病名の総称としては同じ脳血管疾患であっても、その種類と原因は第二次世界大戦の直後と現在では大きく異なっています。終戦直後は魚食と野菜、穀類などの伝統的な食生活に肉食が少し加わった程度であったことから、コレステロールの摂取量が大きく不足していました。そのため、血管壁の材料でもある血液中のコレステロールが足りないことから、血管が弱く、血管が切れて出血する脳出血が多くを占めていました。

それに対して現在は、コレステロールの摂取量が格段に多くなり、また脂肪や糖質の摂りすぎから肝臓で合成されるコレステロール量も多くなっています。コレステロールは全身の細胞膜の材料であり、ホルモンの原料、脂肪を分解する胆汁酸の原料ともなっています。

生命維持、健康維持に欠かせない成分であることから糖質、脂質、たんぱく質を材料にして肝臓で多くが合成されています。栄養が充分に摂れるようになると、コレステロールも体内で多く作られるようになり、これが健康増進につながる結果となりました。

不足しているコレステロールが補われているときには健康面でプラスの結果となっていましたが、過剰になりすぎたことで、今度は動脈硬化を引き起こし、血管が詰まって亡くなる人を圧倒的に増やす結果となりました。

死因の統計上では同じ脳血管疾患であっても、以前はコレステロール不足から脳血管が弱くて切れたことが原因であり、今ではコレステロールの摂りすぎによって脳血管が詰まることが原因となっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕