投稿者「JMDS」のアーカイブ

(1)医師または歯科医師の診断、治療等によることなく疾病を治癒できるかのような表示
・「この商品を飲めば、医者に行かなくとも動脈硬化を改善!」
「薬に頼らずに、糖尿病や高血圧を改善したい方にオススメです」
「本品に含まれる○○○、△△△等の成分は、昔から生活習慣病の予防に効くと言われており、本品を飲めば医者いらずです」
(2)健康食品を摂取するだけで、特段の運動や食事制限をすることなく、短期間で容易に著しい痩身効果が得られるかのような表示
・「決して食事制限はしないでください。この○○○があなたのムダを強力サポート」
「食べたカロリーをなかったことに」
「1日たった3粒飲むだけで、楽に痩せることができました!」
「寝る前に飲むだけで、何もしなくても、勝手に痩せていきます」
「普段の食事を変えなくても、1か月で10kgも減りました」
「痩せるためにもう努力はいりません! ○○○を飲むだけで楽ヤセできます」
「飲むだけで、ぽっこりお腹とサヨナラできます。ラーメンも、ハンバーグも、ステーキも好きなだけ食べてOKです」
(3)最上級またはこれに類する表現を用いている場合
・「最高級ミネラル成分の配合により、絶対に痩せられます!!」
「最高のダイエットサプリメント! 絶対痩せられる○○○サプリ!」
「血圧に作用するサプリメントの中で、日本一の品質です」

「ダイエット」は、やせるという意味ではないということは、資格認定講習などで主張しているのですが、受講者の反応も、その後の質問も、やせるための方法が求められるのは仕方がないことです。それくらい、やせるという意味合いで広く認識されています。
「ダイエットシステム」という言葉になると、生理学に基づいた体調管理の意味であるのに、多くはダイエット法というくらいの認識です。
ところが、「メディカルダイエットシステム」となると、医療関係者はわかっていて、「病院栄養管理」を指しています。ダイエット(Diet)は食事療法を指していて、栄養士は英語ではダイティシャン(Dietcien)といいます。
日本メディカルダイエット支援機候の発足メンバーは臨床栄養の出身者が多かったことから、入院患者に対応できる食事療法から始まって、入院の前後、つまり生活習慣病などの予備群から退院後の回復期にも対応できる食事法を研究してきました。ということで、「メディカルダイエット」は初期段階では栄養管理の意味で使っていました。
そこから運動科学の研究も進めて、食事と運動の組み合わせ、そのタイミングによるエネルギー代謝の変化が明らかにされてきました。ただ、食事による摂取エネルギー量を減らせば減量できる、運動による消費エネルギー量を増やせば減量できるということではないのです。どちらを先にするかで、体脂肪を減らしたり、増やしたりすることができるのがメディカルダイエットの手法です。
「メディカルダイエットシステム」はエネルギーコントロールと呼ばれていて、体内に入ってくるエネルギー源が中心になっていますが、「メディカルダイエット」は体内に入ってくるエネルギー源と出ていくほうのエネルギー代謝を重視して、その組み合わせで生活習慣病対策を行っています。
その手法は美容系や通常の健康づくりのダイエットにも役立つもので、その基本を知って取り組んでほしいとの思いから、メディカルダイエット講習の初級と中級で、そのノウハウも伝えています。生活習慣病対策が出てくるのは上級講習です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

書店やコンビニで販売されている商品に冊子がついているものはマルチメディアと呼ばれています。冊子は商品の取り扱い説明書なのかというと、販売形式としては冊子は書籍と同じ扱いで、むしろ商品は“おまけ”のような扱いです。
あくまで販売形式のよる扱いであって、購入する人はバッグや小物、傘、マスクまで、その商品がほしくて買っているはずです。制作している会社を見ると出版社で、なぜ出版の形を取っているのかというと書籍を販売するルートで売るためです。
書店でマルチメディアの商品を売っているコーナーを見ると実用書や趣味、健康など、冊子のほうの内容に合わせたところに置かれています。書店の中には、マルチメディアだけのコーナーを設けているところもあって、厚みのある商品付き冊子が平積みにされています。こんなに目につくところに、こんなにも多くの数を並べているのかと驚くこともあるのですが、それは着実に売れるからです。
メルチメディアだけでなく、雑誌に商品がついていて、雑誌よりも商品にひかれて購入する人も少なくありません。雑誌の通常の価格か、少し高いくらいで販売されているので、商品の原価が気になります。マルチメディアのほうにしても、実際の商品を単品で買うときと同じ価格か、むしろ安いということもあります。
なぜ、そんなことができるのかというと、商品は製造原価で提供されることが多いからです。そのようなことをしたら、出版社はよくても、製造会社は損ではないかと思われるかもしれませんが、損はしていません。商品を販売するときに流通経費や宣伝費がかかります。そのかかる経費をマルチメディアが担ってくれています。
それでも製造原価で出したのでは利益が上がらないと思うかもしれないのですが、会社が出しているのは“お試し商品”です。冊子の中に“本商品”の紹介がされています。お試し商品といってもデザインなどが違うだけで品質は同じです。新商品を出す前の、旧商品を使ってのお披露目という役割もあります。
書店やコンビニの目につくところに平積みされるという最大の強みを活かした有料のサンプル商品と考えれば、マルチメディアの隆盛も理解できるところです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

エネルギー代謝の連載を始めるにあたって、代謝の概要について触れておきます。代謝というと、一般にはエネルギー源を材料にしてエネルギーを作り出すことを指していますが、定義的にはエネルギーを作り出す「異化」と、それとは逆にエネルギーを使って物質を作り出す「同化」に分けられます。
ダイエットだけに注目すると、エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質を使って、全身の細胞の中にあるミトコンドリアという小器官でエネルギーを作り出すことで、余分な体脂肪をエネルギー代謝によってエネルギー化することで、体脂肪が減っていきます。体脂肪は脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪を指していて、内臓脂肪と皮下脂肪に大きく分けられています。
重要なのは同化のほうで、作り出したエネルギーを効果的に使うことで、全身の細胞の働きを高めて、内臓や器官などが正常に働くようにしていきます。そのためには、できるだけ多くのエネルギーを作り出すようにすることが大切で、その代謝を高める方法がメディカルダイエットです。
体脂肪を減らすのは、内臓脂肪がたまりすぎることによって起こる高血圧や糖尿病、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症)を防ぐためです。内臓脂肪によって起こる不具合はメタボリックシンドローム(metabolic syndrome)と呼ばれ、内臓脂肪症候群と訳されています。しかし、正式には代謝症候群と呼ぶべきです。というのは、代謝はmetabolismと訳されているからです。
私たちが研究して講習しているエネルギー代謝はenergy metabolismとなります。エネルギー代謝を高めれば異化が進んで、エネルギーが作り出された分だけ内臓脂肪が減っていくわけですが、それで終わったら普通のダイエットです。作り出されたエネルギーを使って、同化によって身体を構成する成分を作り出すためにも必要ですが、細胞の生化学反応を進めるためにも使われます。
エネルギーは電気エネルギーとして脳や神経を正常に働かせるためにも使われます。こういったエネルギーを効果的に作り出して、健康を維持・増進させることを私たちは目指しているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

食べるべき食品を列記した「まごわやさしい」に続いて、最近では「まごたちわやさしい」と、卵(た)、乳(ち)を加えた言葉も言われるようになりました。たんぱく質が成長期の子どもだけでなく、高齢者の健康にも必要であることから、たんぱく質は肉からではなく、魚と大豆に加えて卵と牛乳からも摂ることがすすめられるようになっています。さらに「まごたちにわやさしい」と肉も増やすことがすすめられる場合もありますが、肉の飽和脂肪酸は摂りすぎないようにします。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」には、三大エネルギー源(たんぱく質、脂質、糖質)の理想的な摂取バランスが掲載されています。
これはたんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、糖質(Carbohydrate)の頭文字をとってPFCバランス(比率)と呼ばれています。理想的な摂取バランスは、たんぱく質が13〜20%、脂質が20〜30%、糖質が50〜65%とされています。
糖質が多いように感じるかもしれませんが、1gあたりのエネルギー量は、たんぱく質と糖質が約4kcal、脂質が約9kcalと、脂質と比べるとエネルギー量が少ないことから、見た目の分量は多めになっています。
脂質は2010年版までは20〜25%とされていました。これはエネルギー量が多い脂質の量が増やされたということではありません。脂質は動物性食品に含まれる飽和脂肪酸と、植物性食品と魚に含まれる不飽和脂肪酸に分けられます。飽和脂肪酸は動脈硬化のリスクを高め、不飽和脂肪酸はリスクを低下させることが知られています。2015年版からは脂質の摂取量を増やす代わりに、飽和脂肪酸の割合を7%以下にすることが示されて、できるだけ不飽和脂肪酸を多く摂ることがすすめられています。

(1)届出内容を超える表示
・届出表示が「本品には○○(機能性関与成分の名称)が含まれます。○○には、血中コレステロールを低下させる機能があることが報告されています。」であるにも関わらず、「コレステロールを下げる」と表示するなど、商品自体に機能があるとの根拠を有していないにも関わらず、届出表示の一部を省略することにより、商品自体に機能性があるかのように表示すること。
・機能性関与成分が「難消化性デキストリン」のみであるにも関わらず、「難消化性デキストリン及び大豆イソフラボンが含まれるので、内臓脂肪を減らすのを助ける機能があります。」と表示するなど、届け出た機能性関与成分以外の成分を強調して表示することにより、当該成分が機能性関与成分であるかのように表示すること。
(2)特定保健用食品と誤認される表示
・機能性表示食品と特定保健用食品の両方を含むシリーズ商品を並べて表示する場合に、許可を受けた保健の用途を強調するなどして、シリーズ商品全体が特定保健用食品であるかのような表示をすること。
・特定保健用食品として消費者に認知度の高い既存の商品と、商品名やデザイン、含有成分、キャッチコピー等を類似させるなど、当該特定保健用食品の保健の用途を連想させる表示をすること。
(3)国の評価、許可等を受けたものと誤認される表示
・「消費者庁承認」、「消費者庁長官許可」、「○○省承認」、「○○省推薦」、「○○省確認済」、「○○政府機関も認めた」と表示するなど、国や公的な期間により許可や承認を受けたものと誤認される表示をする場合。
(4)表示の裏付けとなる科学的根拠が合理性を書いている場合
・届出資料に記載されたヒト試験の結果では、体脂肪率や体脂肪量、総脂肪量、総脂肪面積が被験食群とプラセボ群との間で肯定的な結果が得られていないにも関わらず、「体脂肪を減らす機能を有する」と表示すること。
・届出資料に記載された機能性に関する研究レビューが、肯定的な論文だけを意図的に抽出したものであるにも関わらず、「本品には○○(機能性関与成分の名称)が含まれます。○○には、○○の機能があることが報告されています。」と表示すること。
・限られた指標のデータを用いて得られた根拠に基づく部分的な機能であるにも関わらず、「身体の特定の部位(目、関節、脳等)の健康を維持する」等の当該部位全体に関する機能があると誤認される表示をすること。
・「免疫細胞の数を増やす」、「体重を減らす」等の生体に作用する機能が不明確な表示をすること。
・一方向のデータに基づくものであるにも関わらず、「血圧を健康に保つ」、「中性脂肪の改善に役立つ」等の両方向に適正に作用することを期待させる表示をする場合。

肝臓は体重の50分の1の重量とされています。女性は男性よりも肝臓が小さく、加齢によって重量が小さくなりやすく、肝機能も低下しやすいため、女性は男性よりも早く肝障害が進みやすくなっています。女性は男性の半分の酒量でも肝硬変になる可能性があるため、少量でも習慣的に飲酒している場合には肝機能の数値に注意する必要があります。
アルコール飲料を飲まない人に起こる脂肪肝は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:nonalcoholic fatty liver disease)と呼ばれます。NAFLDの多くは、食べ過ぎや運動不足で余ったエネルギーが中性脂肪となって肝細胞に溜まった過栄養性脂肪肝で、肥満、糖尿病、脂質異常症などが原因となっています。肥満はNAFLDの大きな原因であり、BMIが25以上の肥満者では高頻度に脂肪肝がみられ、受診者の20~30%は脂肪肝があります。脂肪肝は男性に多く、30~54歳では20%以上にみられます。
女性では、男性に比べると脂肪肝は少ないものの、50歳をすぎて閉経を迎えると徐々に増加していきます。女性ホルモンには皮下脂肪をためる作用があるために中性脂肪もコレステロールも増えにくいものの、女性ホルモンが不足すると内臓脂肪がたまるようになり、肝臓にも脂肪が蓄積するようになります。
脂肪肝は太っている人だけでなく、やせている人でも脂肪肝が起こります。脂肪肝の患者のうち20%は太っていない人となっています。糖尿病が脂肪肝を起こすためであり、そのほかにも急激な体重減少、食事によるたんぱく質不足なども脂肪肝の原因になっています。急に栄養不足になると、飢餓状態へのリスク対策で、肝臓に脂肪を多く溜め込むようになります。
NAFLDでは、GPT値がGOT値よりも高く、γ‐GTP値が軽度に上昇します。γ‐GTP値が高度の上昇となっている場合にはアルコール性脂肪肝が疑われます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

広く健康に関わる記念日について紹介します。
6月21日 味のちぬや(香川県三豊市)が海老の形が6に見えることとフ(2)ライ(1)の語呂合わせで「えびフライの日」と制定。AGE測定推進協会が夏至の日を「AGEについて考える日」と制定。キャンサーリボンズが夏至の日にがんとの関わりと見つめて支える日として「がん支えあいの日」と制定。毎月21日は「木挽BLUEの日」(雲海酒造)。
6月22日 マルハニチロ食品が魚油に含まれるDHAが6つのシス型の二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸の総称であることから「DHAの日」と制定。かに道楽が、かに座の最初の日が6月22日で、五十音順のかが6番目、にが22番目であることから「かにの日」と制定。日本ボウリング場協会が1861年6月22日の英字新聞にボウリング場が広島にオープンしたとの記事が載ったことにちなんで「ボウリングの日」と制定。毎月22日は「カニカマの日」(スギヨ)、「禁煙の日」(禁煙推進学術ネットワーク)、「ラブラブサンドの日」(日糧製パン)。
6月23日 国際オリンピック委員会が1894年6月23日に創設されたことにちなんで「オリンピックデー」と制定。毎月23日は「乳酸菌の日」(カゴメ)、「不眠の日」(エスエス製薬)、「国産小ねぎ消費拡大の日」(小ねぎ主産県協議会)。
6月24日 ブルボンがプチシリーズのキャラクターのプチクマが登場した2011年6月24日にちなんで「プチクマの日」と制定。毎月24日は「ブルボン・プチの日」(ブルボン)、「削り節の日」(東京鰹節類卸協同組合)。
6月25日 月桂冠が本格的な生酒を発売した1984年6月25日にちなんで「生酒の日」と制定。埼玉県加須市が館林城主の松平清武が饂飩粉を贈られた礼状の日付が6月25日であったことから「加須市うどんの日」と制定。毎月25日は「プリンの日」(オハヨー乳業)、「歯茎の日」(佐藤製薬)。
6月26日 岡山県真庭市の湯原町旅館協同組合と湯原観光協会が露(6)天(.)風呂(26)の語呂合わせで「露天風呂の日」と制定。毎月26日は「プルーンの日」(サンスウィート・インターナショナル日本支社)、「風呂の日」(東京ガス)。
6月27日 あじかん(広島県広島市)が、ちらし寿司の誕生のきっかけを作ったとされる備前藩主の池田光政の命日の1682年6月27日にちなんで「ちらし寿司の日」と制定。毎月27日は「ツナの日」。

日本メディカルダイエット支援機構は、2008年に内閣府より特定非営利活動法人の認証を受けてから、メディカルダイエットの研究と普及に務めてきました。しかし、その活動には他の特定非営利活動法人とは異なる制限があります。特定非営利活動法人はNPO法人とも呼ばれますが、これは「Non Profit Organization」の略で、そのまま訳すと利益をあげない団体という意味になります。
これでは活動ができないことから、公益活動と収益活動が法的に認められています。公益活動であっても、活動を維持するための収益は認められています(特定非営利活動促進法)。ところが、日本メディカルダイエット支援機構は「メディカルダイエット」という名称のために、収益活動をした場合には社会的に勘違いをさせることも可能で(例えばメディカルダイエット印の商品の販売による効能効果の標榜)、そのために公益活動100%とすることを指導されました。
さらに、公益活動でも収益をあげてよいのは教育と情報発信だけに制限されました。これはメディカルダイエットを名乗ることを認めるための条件で、医師が主導する団体でないのに「メディカル」をつけることへの抵抗があったからです。それを受け入れる代わりに、「メディカルダイエット」を冠した資格認定が認められました。
現在は、「メディカルダイエットアドバイザー」の資格認定講習を実施しています。その内容は理論講習であって、資格認定者や、資格認定者から学ぶ方が、それぞれの仕事や生活に活かしてほしい知識を学ぶ場としていて、その知識を更新するための情報を定期的に発信しています。発信情報は多くはないかもしれませんが、疑問や質問には積極的に答えていて、これも更新情報の積み重ねに役立ててもらっています。
メディカルダイエットの根幹となっているのは、エネルギー代謝科学です。エネルギー源を、いかに効率的にエネルギー化していくかということを基本としていて、そのための方法をダイエットの項目を用いて紹介しています。
理論が理解できたら、その次には実践が求められるのは当然のことで、そのための実践講習も始めています。その実践講習の内容は、家庭でできるエネルギー代謝を高めるための有酸素運動です。ただ、体脂肪を減らせばよいということではなくて、効果的に体脂肪をエネルギー化させることで、活力を高めて、それを仕事や生活に活かしてもらうことを目指しています。特に積極的にエネルギー産生をしてほしいと考えているのは、社会的に大変な立場にある人を支援している方で、その方々を支援するのがエネルギー代謝促進だとの認識です。
その手法を、講習のように紹介するのではなくて、私たちの考えを少しでも理解してもらえるように、コラムとして発信していくことにしました。掲載は2日に1回で、できることなら100回以上は書き続けたいと思っています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

テレビドラマの定番の刑事ドラマを、刑事あがりの方と一緒に見る機会があり、そのときにドラマでは、あえて実際とは違うシーンを放送していることを聞きました。初めに話してくれたことは、実は法医学の教授から聞いていたことでしたが、それはナイフで刺したあとの場面でした。ドラマでは刺してから、すぐに抜いたり、何度も刺すシーンが描かれていますが、そんなことをしたら血液が吹き出して、犯人は大量の返り血を浴びて、逃げてもすぐに通報されて捕まってしまいます。
次に聞いたのは犯罪の現場の鑑識のシーンで、ドラマでは鑑識の最中に刑事が現場に入ってきて、捜査を始めるというのは、実際にはあり得ないことです。鑑識が終了するまでは他の誰も現場には入ることはありません。現場に何か持ち込まれたり、持ち出されたりしないためで、少なくとも刑事が現場を踏み荒らすようなことはありません。
完全に鑑識が済んでいれば、刑事も鑑識と同じようにビニールの靴カバーをつけて現場に入る必要はないということです。また、後になって現場に刑事が入って、鑑識が見逃した証拠の品が出てくるようなこともありません。
取り調べのシーンで、マジックミラーがあることに違和感を感じる人がいるかもしれませんが、これは犯人の面通しのために設置されています。証言者が容疑者に気を使わないで面通しをするためです。ドラマによってはマジックミラーにカーテンがかけてあって、容疑者に厳しく迫るときにカーテンを閉めるシーンがありますが、取調室の様子は可視化のために録画されているので、カーテンを閉める意味がない、というよりもカーテンはありません。
取り調べといえばカツ丼がつきものですが、好きなものを頼んで食べられるのは任意同行の被疑者だけで、逮捕された被疑者の食事は留置場の弁当だけです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)