モチベーションを高めるのは金か名誉だと昔から言われています。それは経済社会のしがらみから解放されたはずの高齢者も同じことです。高齢者になれば稼ぐほうの比重は下がって、その分だけ過去の実績や地域の評価などを受けて名誉に比重が移っていく、というのが、これまでの認識であったようです。
“名誉欲”というと、優れていることを認められたい欲望という意味のように思われて、あまりよくない印象が持たれがちです。実力や実績以上の名誉を求めるのはよくないことだとしても、頑張っている人が名誉を与えられるべきであるのは、ある意味当然のことです。
現役時代は組織内では部長、社長、会長と呼ばれ、教える立場では(学校だけではなくて業界でも)先生と呼ばれていた人が、現役を離れた途端に何も肩書きがなくなって、“○○ちゃんのおじいちゃん”としか呼ばれなくなることに寂しさを感じて、モチベーションも下がるだけ下がってしまうということがあります。
私は孫がいないので、“おじいちゃん”と呼ばれることはないのかと思っていたら、支援をしている子どもたちにとっては間違いなく祖父の世代なので、先生の立場で接していても“おじいちゃん”と呼ばれることがあります。
昔なら退職をしたら、地域で仕事があって、会長や支部長などの長がつく役職、現役時代の経験を活かして先生と呼ばれました。ところが、今のように長生きになり、なかなか地域の役職も回ってこないという時代になると、ただ待っているだけでは名誉は巡ってきません。だからということで、地域の健康づくりや社会支援に参加して、リーダーとなって、まさに会長、先生と呼ばれるようになろうとしている人が増えています。
そんな意欲がある方々に、参加意欲を高める方法として、地域で活躍できる資格認定を立ち上げています。ただ、先生と呼ばれるだけでなく、地域ごとに活躍の場を作って会長にもなってもらう方式です。それで大きな稼ぎにはならないとしても、年金を大きく減らすことがないくらいの収益が得られる方法も資格認定方式なら実現可能で、それがモチベーションを高めることにもつながっています。その資格認定としては、私たちはメディカルダイエット 、健康ウォーキング、学習障害児支援などの分野で提供しています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
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新型コロナウイルス感染症の拡大で絶対に優先させなければならないこととして、何をさて置いても頑張ってきたのは“医療崩壊”を防ぐことでした。医療崩壊というのは緊急に医療を受けなければならない状況に陥ったときに救急車を呼んでもダメ、救急車が駆けつけても受け入れてくれる病院がない、病院に運ばれたとしても的確な治療が受けられないという状況を指しています。
入院を断って、自宅療養を強いられても、医療崩壊を防ぐためだからといって我慢をしてきたのは、長年をかけて構築してきた安全安心の医療システムを守るための協力の姿勢でした。医療システムは、誰も平等に医療を受けられる皆保険制度のことを一般に指して議論がされているところですが、医療が成り立っているのは医師が診断して、病名がつけられ、治療が行われるという一連のシステムが守られているからです。
どんなことがあっても、これだけは守られてきたのですが、感染拡大で、このシステムが崩れる危機的状況になっています。それは新型コロナウイルスに感染しているのか自分で検査をする、感染を医師に判断してもらうのではなくて自分で判断して自宅療養をするということで、このことを厚生労働省が打ち出したときは大きなショックを受けました。
実際に、どれくらいシステム変更の影響が出るのかについては、これからの感染拡大の状況にかかっていて、第6波は乗り越えたとしても、今後の感染拡大(新型コロナウイルス感染症以外の感染症も含めて)で状況は、もっと悪化することも考えられます。
今回の四文字は「紆余曲説」は「紆余曲折」という四字熟語をもじったもので、“紆余”というのは曲がりくねっていることを指しています。「紆余曲折」は遠回りで曲がりくねっていること、事情が込み入っていて解決に手間取ることを意味しています。これをわざわざ事実を曲げて説明する“曲説”に変えたのは、今の難局を乗り越えるために考えを変えて実行したことが医療システムの崩壊につながることがないように、今後の動向を見守っていくことを心に刻むために、あえて掲げることとしました。
膝には強い負荷がかかっています。歩くだけで体重の2〜3倍、走るときには4〜5倍、階段の上り下りで6〜7倍もの負荷がかかるといいます。体重が50kgの人の場合には歩くことで100〜150kgの負荷となり、体重が1kg増えることで膝の負荷は4〜6kgずつ増えていくことになります。
これによって膝の軟骨がすり減り、膝関節が傷むようになり、これが膝の神経を刺激して強い痛みを感じる変形性膝関節症につながっていきます。膝関節の傷みが軟骨の修復で間に合わなくなったときには、人工関節の置換手術が行われます。人工関節を入れれば、元のように歩くことができるとされていますが、術後に医師から言われる一言によって、歩く機会を減らす人が少なくありません。
その言葉というのは「人工関節は20年しかもたないので大事に使ってください」というもので、言い方は違っても、要は人工関節に負荷をかけないように、ということで歩かないことがよいという印象を与えてしまいます。人工関節の寿命は以前は10〜15年で、以前の平均寿命からすると、これで充分ということもありました。しかし、平均寿命が延びる中で研究が進み、今では15〜20年は保つようになりました。それでも長生きをすると途中で交換をしなければならない、手術後のつらいリハビリを繰り返すことにもなりかねません。
歩かないと足腰の筋肉が衰えて、膝を包んでいる筋肉も落ちていくので、これが膝の負荷を強めることになります。歩かないことは、かえって人工関節の寿命を短くすることにもなってしまいます。また、生活習慣病(血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロールなど)の改善にために歩くことを指示される人は、年齢を重ねるほど増えていきます。
では、どのような歩き方をすればよいのかということですが、私たちはポールを使ったノルディックスタイルのディフェンシブの歩行法を指導しています。このことについては、筋肉の機能の話をしたあとに、紹介させてもらいます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
視力が弱い人がメガネをかけて視力を補正するのは当たり前のことで、視力障害の改善法という意識をしていない人がほとんどでしょう。しかし、メガネがなければ社会生活が充分に行えないということでは視覚障害と認識されています。少なくとも視覚障害がある人にはメガネなり、そのほかの改善のための手段が必要になります。
発達障害の中には視覚処理の異常から、眼球から入ってきた文字や画像を、そのまま見ることができずに歪んで見える、にじんで見える、二重に見えるといった困難な状態になっている人がいます。これはメガネのように視力を合わせれば見えるようになるという簡単なものではなくて、どのように見えているのかを本人から聞いて、これまでの症例の中から、これと同じであろうという想像をしているようなもので、どんな困難があるのかが確実にわかっているわけではありません。
これについては、社会的に発達障害の支援をしようとしている人にとっては、視覚処理異常で困っている人がいることを知って、その状態なのか、それとも正常には見えていても正確に読めない識字障害なのか、その判別ができることから始めるのでよいかと思います。識字障害であれば、認知機能を高める身体のトレーニングや、見て判別して記憶するという基本的な学習を繰り返すことによって、ある程度の改善を望むことは可能です。
識字障害の場合に実施される能力の向上の支援は、必ず必要なもので、これはメガネと同様に考えることができます。ある程度は読めるようになったときに、これはクリアされたと単純に判断するのではなくて、読むことは書くことの基本であり、計算をするための理解の基本ともなっています。視力が回復してきたらメガネの度数を下げてもメガネをかけることが必要であるのと同じように、読むための支援は、発達障害の特性は生涯続くということから考えると、ずっと続ける必要があるということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
昔から言われ続けてきたことに血液型の4タイプがあります。ダイエットは性格にも関係があり、性格に合わせて継続しやすい方法を示すというのはメディアも大好きなことです。血液型タイプのダイエット法についても要望されることがあるのですが、あえて取り上げないようにしています。というのは、血液型タイプ研究の第一人者の先生と共同研究したことがあり、そのときに違和感を感じていたからです。
団体スポーツのポジションと血液型の研究だったのですが、実業団の選手の血液型とポジション、活躍の度合いのデータとともに、出身地のデータも加えて分析したものの、出身地は表には出さなかったのです。
一般に言われていることを簡単に紹介しておくと、A型はコツコツと努力をしていくタイプなので、短期間での効果は弱くても長く続ける方法が向くとされています。B型は気分屋でマイペースであるので、早く効果が出る方法が向くとされています。O型は集中力があり、目的を定めるとひたすら前進するので特殊な方法が向くとされます。そして、AB型は二面性があるので、無理をすると継続しないので無理なく続けられる方法が向くとされています。これはスポーツだけでなく、まさにダイエットにも通じるようにも感じることがあります。
イメージ的にはA型は我慢強い東北、B型は明るい西日本ということになっていますが、国民の血液型分布は北に行くほどB型が多く、西に行くほどA型が多くなっています。これは大陸からの移動の影響があり、中国大陸の北側はB型が多く、南側はA型が多くなっています。
実際の分布とイメージが異なっているのに、イメージのほうに合わせた性格分析をしていたことで抱いた違和感は、今も払拭されていません。遺伝子でタイプ分けしてダイエット講習をいるのに、遺伝子が少なからず影響を与えている血液型の根本が異なる分析は、どうしても受け入れがたいところがあります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
発達障害は知能指数や脳の障害などに問題はないものの、神経伝達などの機能障害から、病名にも法律名にも“障害”の用語が使われています。機能障害であるなら、発達障害の支援活動で改善されるように思うことは当然のことです。
発達障害児の支援に取り組む団体などでは、「発達障害の改善」とうたっているところもあり、どれくらいの改善が望めるのかが気になり、定型発達(発達障害でない状態)と同じレベルになることを多くの保護者が期待するところです。
しかし、「発達障害の特性は生涯にわたって続く」という特徴があります。医学関係者にリサーチすると、「発達障害は治らない」という意見が大多数であることに気づかされます。「発達障害は治ることはないものの、ある程度は改善できる」という考え方が主流ということですが、改善のための支援を行っている児童発達支援事業所や放課後等デイサービスで発達障害児やその家族と接しているスタッフに聞くと、「がっかりさせることになるのでズバリとは言わないようにしている」という答えも返ってきます。
治らないことをわかっていて、それを保護者などに伝えないことは、余計な期待をさせることになり、かえってよくないということをスタッフの教育の機会に話す医療関係者もいます。その話をされると、申し訳ない気持ちを抱えながら改善の支援に取り組むことになって、つらい気持ちのまま支援・指導をすることになるということを訴えるスタッフも少なくありません。
保護者が治らないという認識をしていて、少しでもよくなることを望んでいるのなら、現場スタッフも悩むことなしに支援を行えるのでしょうが、こういった気持ちのズレがあると、これが発達障害のある子どもの障壁となってしまうことが懸念されているのです。
女性は太り始めると、まずは内臓脂肪が蓄積されて腹部が膨らみ、続いて下半身の皮下脂肪が増えるようになります。これは内臓脂肪がある程度増えてくると、皮下脂肪の中性脂肪が増えていくようになるからです。内臓脂肪は、すぐに脂肪細胞から出し入れがしやすい脂肪で、満杯になると次に中性脂肪が入ってきても蓄積しにくくなるので、余裕を作るために皮下脂肪のほうを増やして対応しているのです。
内臓脂肪が多く蓄積されても、これを減らそうとしない人がいます。過剰な内臓脂肪は生活習慣病の原因だと指摘されても、美容的なことは諦めたからダイエットをしなくてもよい、と口に出す人もいます。しかし、内臓脂肪を蓄積したままにしておくのは、実に勿体(もったい)ないと感じています。
ひらがなで「もったいない」と書くと日本的な意味ですが、「モッタイナイ」とカタカナで書いたり、「MOTTAINAI」と英文字で書くと環境問題を解決するための国際的な合言葉となります。まだ使えるものを捨てたり、そのまま放置しておくことはモッタイナイことで、リユース(再使用)してこそ価値があるという考えです。
内臓脂肪は運動をしたり、日常の活動量を増やせば、すぐに脂肪酸に分解されて血液中に放出され、筋肉細胞をはじめとした全身の細胞でエネルギー化されていきます。いわゆるエネルギー代謝で、細胞の中のミトコンドリアで作り出されたエネルギーは身体や脳、神経などを働かせる、まさにエネルギー源となります。
全身の機能を正常に働かせて、健康を維持するためのエネルギー源を内臓脂肪として蓄積したままにしておくのは勿体ないことで、多くのエネルギーを作り出すために、せっかく溜め込んだエネルギー源の中性脂肪なので、メディカルダイエットの手法で効果的にエネルギー化してほしいと考えているのです。
私のようにBMIが20.5(標準は22)という状態では、体脂肪の蓄積が少ないので、急に大きなエネルギーを作り出さなければならないことに直面すると、多くのエネルギー源を食べて摂らなければならないので大変です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
脳の神経細胞は活性酸素によって、細胞膜が酸化することで神経細胞の死滅が多くなり、これが認知症の進行を早くすることが知られています。また、血管が活性酸素によって酸化すると血流低下のために脳細胞に届けられる酸素が減って、これも認知症を進行させる要因となっています。
吸い込んだ酸素のうち2〜3%は活性酸素に変化するので、発生した活性酸素は早めに消去して、その害を減らすようにしたいものです。
活性酸素を消去する成分のビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが抗酸化ビタミンのACE(エース)と呼ばれています。活性酸素は酸素の電子のバランスが崩れたもので、マイナスの電子が1つ欠けています。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEはともに活性酸素にマイナス電子を与える働きがあり、これによって活性酸素を正常な酸素に戻していきます。
最も早く電子を与えるのはビタミンCで、電子を与える力が最も早いのはビタミンEです。同じだけの抗酸化ビタミンを摂るとしたら、ビタミンEが効果的であるように考えられます。しかし、多く摂れば抗酸化力が高まるというものではありません。
ビタミンAもビタミンCも活性酸素に電子を与えたあとには破壊されます。ところが、ビタミンEは電子を与えても、破壊されずに残ります。電子が欠けた状態で残ることから、その欠けた電子を他のところから奪っていきます。そのために活性酸素と同じような状態になってしまいます。
この電子が欠けたビタミンEに電子を与えて正常なビタミンEに戻してくれるのはビタミンCの働きで、ビタミンEはビタミンCと一緒に摂る必要があります。だから、抗酸化ビタミンのサプリメントにはビタミンCとビタミンEが一緒に使われているものが多くなっているのです。
「いっしんいったい」と文字を打ち込んでパソコンの変換キーを叩くと「一進一退」と変換されるのは当たり前のことですが、「いっしん」と「いったい」と切り離して打つと、これまでに変換した言葉が優先されて出てきます。それが「一心」と「一体」でした。これはコロナ後の健康づくりを考えるテーマになりそうだと感じて、パソコンに向かっています。
「一心」というのは、“混じり気のない、ただ一つの思い”という意味や“心が通じ合って一つになること”、“本当の気持ち”という意味となります。「一体」のほうは“一つの体”という意味のほかに“一つにまとまっていて分離できないもの”という意味があって、今回の「一心一体」と組み合わせて使うときには後者の意味がふさわしく感じます。
「一進一退」のように進んだり、後戻りしたりというのは日本のコロナ対策を表した四字熟語に思えてしまうところですが、緊張感を高めて取り組み、それを解放するように緊張感を緩める、緊張感なしに行動するということでは、新型コロナウイルス感染症に限らず、他の感染症が広まってきたときにも対応できないことになります。
ここは住民が心を一つにして、まとまって行動すべきであるとの考えをもって、健康づくりにも取り組んでいきたいと思っています。とはいえ、感染リスクが高いときには集団行動は自粛しなければいけないのが今の風潮なので、密にならなければ実施できない健康づくりは後回しにして、それと同じ効果が得られる個人や家族でもできる健康づくりから始めるようにしたいものです。
ということで、集団でのウォーキング大会は先延ばしにして(というよりもイベントは先延ばしにされていますが)、あまり人に出会わないコースを探して1日に8000歩、そのうちの20分間は早歩きという高齢者の健康づくりによいとされるウォーキングから始めることをすすめています。
日本人は体温が低く、欧米人や北方のアジア人と比べると1℃ほども平熱が低くなっています。新型コロナウイルス感染症の対策として37.5℃を施設などに入るときの基準としていますが、これでは欧米人などは簡単に引っかかってしまいます。体熱を多く作り出しているのは筋肉で、筋肉が多いほど体温が高まりやすいので、筋肉をつけることが体温を高めるための方策だとされていますが、女性は筋肉量が少なく、高齢者は運動をしても筋肉がつきにくいこともあって、その他の方法が検討されます。
筋肉で多くの体熱が作られるのは、筋肉細胞(筋繊維)に多くのミトコンドリアがあるからです。ミトコンドリアは糖質(ブドウ糖)や脂質(脂肪酸)を取り込んでエネルギー化させる小器官で、その量が多ければ多くの熱エネルギーが発生するのは間違いないことですが、欧米人などは脂肪酸をエネルギー化させる能力が優れています。それは多くのエネルギーを作り出せる体質というよりも、エネルギー代謝を促進する成分が日本人よりも多くなっているからです。
その代謝促進成分はL‐カルニチンです。これはアミノ酸を材料にして体内で合成されていますが、合成のピークは20歳代前半で、年齢を重ねると減少していき、そのために代謝が低下して、体温も上がりにくくなります。では、若い人は身体が冷えないのかというと、そんなことはありません。では、何が問題なのかというと、L‐カルニチンは食品にも含まれていて、その摂取が不足していると体内での量が少なくなってしまいます。
L‐カルニチンは肉類に多く含まれているので、肉類の摂取量が歴史的に多い欧米人などは体内の蓄積量が多くなっています。肉には脂肪も含まれていて、肉を多く食べると飽和脂肪酸によって血液がドロドロになりやすくなります。しかし、体温が高くて、血液の温度が高い欧米人は飽和脂肪酸が固まりにくく、日本人に比べたら健康被害が出にくくなっています。そこでサプリメントとしてL‐カルニチンを摂ることがすすめられているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)





