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学習障害は他の発達障害と重複しないのか
発達障害は複数のものがある中で、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害が三大障害としてあげられています。文部科学省の定義では、以下のように示されています。 「学習障害とは、基本的に全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの
発達栄養学98 消化時間は食べたもので違う
食事をすると胃液によって消化が始まり、30分ほどすると小腸からの吸収が始まります。これは始まったということであって、完全に消化されるまでの時間は三大エネルギー源の性質によって異なります。最も早いのは糖質の2時間で、糖質だけを摂ったとすると2時間で空腹を感じることになります。炭水化物食品のご飯にもパンや麺にもたんぱく質と脂肪が含まれているので、2時間以上の時間がかかるものの、糖質が主なので3時間も経
健康寿命延伸のための提言25 提言のエビデンス3食事3
国立高度専門医療研究センター6機関(国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター)が連携して、研究成果として「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」を公開しています。提言のエビデンスの解説(第3回)を紹介します。 食物繊維を多く含む食生活は、これまでに早死や大
学習障害は本当に学習の障害なのか
障害者は「障がい者」と表記される場合があります。害という漢字は害を与えるというマイナスのイメージがあることから障がいという表記が一部自治体で使用されています。内閣府も文部科学省も障害を正式な用語としています。内閣府の資料では、障がいを用いているのは8道県(北海道、山形県、福島県、岐阜県、三重県、熊本県、大分県、宮崎県)と5指定都市(札幌市、新潟市、浜松市、神戸市、福岡市)と紹介されています。放送用
学習障害97 深呼吸をすると落ち着いて勉強ができる
落ち着くようにさせるときに、「深呼吸をしなさい」とよく言われます。深呼吸をすると、多くの酸素が取り込まれて全身に送り込まれます。その全身の中には心臓も脳も含まれています。興奮するとドキドキして心臓の鼓動が高まりますが、これは自律神経の交感神経の働きが盛んになっているからで、そのときには心拍数が高まり、血圧が高まり、呼吸数も増えて、呼吸が浅い状態になります。多くの酸素を効果的に取り入れるために呼吸が
発達障害児が太りにくい理由を自律神経から考える
発達障害の行動タイプは、消極的に見える自閉症スペクトラム障害と積極的に見える注意欠陥・多動性障害に分けて考えられています。行動や感情の変化は自律神経の影響を受けていると考えられていて、交感神経の交感神経は興奮系、副交感神経は抑制系という特徴があることから、自閉症スペクトラム障害は交感神経の働きが盛んになっていて、注意欠陥・多動性障害は副交感神経の働きが盛んになっていると単純に考えられがちです。
読む能力を高めるテクノロジーが求められる
学習障害は、理解ができないのではなくて、理解をするまでに時間がかかる状態が多くみられるということを前に説明しました。学習障害の困難さとしては、識字障害、書字障害、算数障害が主なものとしてあげられています。学校で学ぶ初期段階では読む、書く、計算するという3つの要素は、自力で学んでいくことによって能力を身につけていくことが求められます。 基礎的なことを学んだ後には、小学校にもタブレット端末が導入され
発達栄養学97 抗酸化成分の見極め方
活性酸素を消去する働きがあるものの代表といえば抗酸化ビタミンの“ACE”(エース)であるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEですが、それと同じような働きをするものとして抗酸化成分があげられます。活性酸素はプラスとマイナスの電子のバランスが崩れて、マイナス電子が1つ欠けたものです。活性酸素は抗酸化ビタミンが近くにないときには、人間の細胞からマイナス電子を奪っていきます。 マイナス電子を奪われた細胞は
健康寿命延伸のための提言24 提言のエビデンス3食事2
国立高度専門医療研究センター6機関(国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター)が連携して、研究成果として「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」を公開しています。提言のエビデンスの解説(第2回)を紹介します。 これまでの複数の研究から、野菜・果物の摂取が少
学習障害はわかるまで時間がかかる
学習障害は識字障害、書字障害、算数障害が主な特徴とされ、文字が読めない、文字が書けない、計算ができないという困難さが指摘されています。このことだけを聞くと、まったく文字が読めない、書けないというようにも思われがちですが、そのような状態ではありません。文字は読めるのだけれど、文字の形を把握して、その文字が何を意味するのかを思い出し、その文字を言葉にするという一連の流れに時間がかかるのが識字障害とされ