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発達栄養学15 エネルギー代謝の中心のミトコンドリアの役割

全身の細胞の中で作り出されるエネルギーは身体を動かすだけでなく、脳の機能、神経伝達にも使われます。それぞれの細胞で作り出されたエネルギーは、その細胞の中だけでしか使われないので、全身の機能を高めるためには、全身の細胞のエネルギー代謝を高める必要があります。 人間の身体は60兆個以上の細胞からできています。それぞれの細胞の中にはミトコンドリアというエネルギー生産の小器官があります。ミトコンドリアは


自律神経の調整が乱れると健康被害が発生する

自律神経の調整が正常に行われていれば、活動と休養のタイミングに合わせて全身の機能が保たれているわけですが、自律神経の調整に乱れが生じると、安静にしていなければならないときにも心臓の鼓動が高まり、興奮をして休めない、眠れないという不調が起こるようになります。 胃腸の状態では、食事をしたあとにはリラックス状態になって胃液や胆汁が多く分泌され、消化されたものを的確に吸収されるようにしなければならないわ


学習障害14 感覚過敏の視覚過敏が与える学習への障害

感覚過敏の視覚過敏の特性としては、以下のことがあげられています。 ・光や白いものをとてもまぶしがる ・フラッシュを嫌がる ・特定の色のものがとても苦手(黄色が苦手、緑色で落ち着く) ・色の組み合わせでとても苦手なものがある ・反射や回っているものをずっと注視している ・人ごみなど動くものがたくさん目に入るとすごく疲れる ・テレビやパソコン、スマホの画面から目を反らす 視覚過敏の特性


ストレスは血流を乱して脳の働きを乱す

ストレスが高まると、興奮ホルモンのアドレナリンが分泌され、呼吸数と心拍数が増え、血圧が上がり、末梢血管が収縮する、といった身体の変化が起こります。ストレス状態は自律神経の交感神経の働きを活発にさせます。交感神経の働きが活発になって、興奮状態になったときには全身の働きが活発になることで細胞でのエネルギーの発生量も多くなり、活性酸素が多く発生するようになりますが、中でも特に活性酸素を発生させるのは末梢


発達栄養学14 食事から摂らなければならない必須栄養素の意味

“完全栄養”という言葉があります。その食品に含まれている栄養素だけを摂っていれば生きていける食品を指していますが、人間にとって、そんな便利な食品は存在していません。猿から進化してピテカントロプス(ジャワ原人または直立原人)になったときに、一番大きく違ったのは食べ物の種類です。動物は一定の食品を食べるだけでも生命維持をすることができますが、人間は何でも食べなければ生きていけない“雑食”になりました。


浸透性の波長が細胞を直撃してダメージを与える

紫外線、電磁波、放射線、X線は身体の中に浸透する特徴をもった波長で、細胞へと直接届き、細胞を傷つけていく作用があります。細胞が傷つけられるときには活性酸素が発生しますが、細胞が破壊されるようになると活性酸素の発生量は大きく高まるようになります。 電磁波は空間の電場と磁場の変化によって起こる波(波動)で、光(赤外線、可視光線、紫外線)や電波は電磁波の一種です。電磁波は高圧送電線、テレビの画面(特に


学習障害13 感覚過敏の触覚過敏が与える学習への障害

感覚過敏の触覚過敏の特性としては、以下のことがあげられています。 ・触ることができないものがある(のり、ねんど、スライム、たわし、毛糸) ・服の着心地にこだわる ・苦手で着られない服、靴下、靴、帽子がある ・帽子、マスク、マフラー、ハイネックを身につけたがらない ・手がベタベタするのを嫌がる ・手が水で濡れることをとても嫌がる ・握手ができない ・握手やハグが苦手 ・背中を触られ


発達栄養学13 代謝に必要な微量ミネラルの役割3

代謝に必要な9種類の微量ミネラルのうち、モリブデン、クロム、コバルトについて紹介します。これらは微量ミネラルの中でも特に体内では少ない量で保たれているので、不足すると健康維持の機能に大きな影響が出ることになります。普段は必要性について語られることが少ないミネラルですが、不足しないように、多く含まれる食品を知っておきたいものです。 モリブデンは微量元素の必須ミネラルの一種で、肝臓と腎臓に多く存在し


粘度の高い物質の処理に白血球が働きすぎる

免疫細胞の白血球は有害物質を破壊するときに活性酸素を発生させていますが、粘度が高いタバコのニコチンやタールなどは白血球の中に残りやすく、これを処理するためには一度の活性酸素の発生では足りず、繰り返し活性酸素を発生させています。そのためにタバコを吸うと体内で活性酸素が大きく増えることになるのです。 タバコを1本吸うと体内のビタミンCが25mg破壊されるといわれています。ビタミンCは活性酸素によって


学習障害12 感覚過敏が与える学習への障害

発達障害の感覚過敏は発達障害の自閉症スペクトラム障害で多くみられることから、自閉症スペクトラム障害にのみ現れるものと思われがちです。実際に、感覚過敏を自閉症スペクトラム障害の特性として紹介している書籍なども存在しています。しかし、他の注意欠陥・多動性障害にも学習障害にも感覚過敏はみられます。 これは自閉症スペクトラム障害と注意欠陥・多動性障害、自閉症スペクトラム障害と学習障害が重なり合って現れた