Medical Diet62 高齢者は体脂肪率の低下に要注意

体脂肪率を測定することができる体組成計は、それ以外にも内臓脂肪量やBMI(Body Mass Index:体格指数)、筋肉の割合、体内年齢なども測定することができます。メタボリックシンドロームが注目されたときに、体重の増減だけに一気一憂するのではなくて、体脂肪率が肥満の範囲にならないようにすることの重要性が叫ばれ、体組成計とともに体脂肪率と肥満の関係の知識は随分と広まりました。
体脂肪率は一般には男性が25%以上、女性が30%以上で肥満とされますが、実際には年齢によって肥満とされる体脂肪率は異なっています。男性は19〜39歳は27%以上、40〜59歳は28%以上、60歳以降では30%以上が肥満となります。女性は19〜39歳は40%以上、40〜59歳は41%以上、60歳以降では42%以上が肥満となります。
 高齢者の場合には、太りたくても太れないということが多くなり、逆に痩身(やせ)の方が気になることもあります。やせと判定される体脂肪率も年齢によって異なり、男性では19〜39歳は11%未満、40〜59歳は12%未満、60歳以降では14%未満、女性では19〜39歳は21%未満、40〜59歳は22%未満、60歳以降では23%未満となっています。
自分の体脂肪を例にあげてみると、もうじき67歳で、起床時には15.5%ほどですが、就寝前起には14%前後で、ときどき13.8%と、やせの範囲にもなっています。60歳になったばかりのときには22%前後で、ちょうど中間的だったものの、急に体脂肪が減ってきています。やせになるのは運動をしたり、歩く距離が長い日です。病気でもなくて、甘いものや飲酒を節制しすぎているわけでもありません。
運動をすると体脂肪が低くなりすぎるというのは高齢者にはよいことではないのですが、体脂肪を適正な範囲に増やすのもメディカルダイエットの役割です。ということで、これまで多くの方々に指導してきた生活改善を、自分のために実施することになりました。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)