Medical Diet64 太るためのメディカルダイエット

ダイエットというと、やせるための行動(食事、運動、生活習慣)の実施と同時に、太らないための行動も重要になります。そんなときに「太るためのメディカルダイエット」というタイトルにあるようなことを言うと、逆説的なことを言って注意を呼びかけているのではないか、と言われがちです。しかし、実際のところは、要望を受けての情報発信です。
ダイエットの講習などで太るための方法を話すと、疑問の声があがることもあるのですが、反発の声はありません。というのは、講習の初めに「太ることもダイエット」と話して、理解を得てからスタートさせているからです。
ダイエット(diet)は、もともとは方針、政策、作戦、戦略などを意味する言葉で、国の方針を決定する国会は「the Diet」といいます。東京メトロの国会議事堂駅の英語表記は「National Diet Building」です。やせるためのビルではありません。正しい方針に基づいた正しい方法を実行するのがダイエットであり、それが健康面では食事療法、運動療法を指す言葉となりました。
それが日本では、なぜかやせること、やせるために食べないことという間違った認識が広まっていますが、健康のためにやせなければならない人にはやせるための方法がダイエットであり、逆に太る必要がある人には太ることがダイエットとなります。とはいえ、ダイエットのイメージは完全に定着していることから、あえてメディカルダイエットという用語を使っています。
健康の維持には、一定の体脂肪は必要で、やせのレベルまで体脂肪が減った人には蓄積される脂肪を増やすのは重要なことです。ただ太るようにするためには、体脂肪を減らすことと逆のことをすればよいわけですが、それだけでは健康面でマイナスにもなります。筋肉を減らさないように、できれば筋肉を増やしながら脂肪も増やすという方法が重要になります。
その重要な方法を、医学と科学の研究に基づいて実施しているのがメディカルダイエットで、その具体的な方法として運動と食事、運動と休養、食事と休養の組み合わせによる手法を使っています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)