テーマの「メディカルダイエット×サプリメント」の“×”はバツではなくて“掛ける”を指しています。メディカルダイエットは「運動×食事」「入浴×食事」「運動×入浴」の組み合わせと、そのタイミングによってエネルギー代謝をコントロールする手法で、これまでは2種類の組み合わせを実施してきました。
さらに効果を高めることが求められる状況もあり、その手法として代謝促進成分の活用が検討されてきました。その代謝促進成分として研究に活用しているのはL‐カルニチンで、日本メディカルダイエット支援機構の副理事長がL‐カルニチン研究の第一人者であることも関係しています。
「運動×食事」のメリットは、空腹時に運動をしたあとに食事をするというタイミングによって得ることができます。
空腹時に運動をすると、血液中のブドウ糖が不足することから、それを補うために筋肉と肝臓の中に蓄積されているグリコーゲンが分解されてブドウ糖として血液中に放出されます。グリコーゲンは多くのブドウ糖がつながった貯蔵のための高分子の糖質です。その後に食事をするとブドウ糖が多くグリコーゲンに合成されて、筋肉と肝臓に蓄えられていきます。
その結果として、血液中のブドウ糖が少なくなって、血糖値が下がります。膵臓からは血糖値に応じてホルモンのインスリンが分泌されますが、インスリンにはブドウ糖を細胞に取り込む作用と、肝臓で脂肪酸を合成させる作用があります。合成された脂肪酸は3個がつながって中性脂肪となります。この中性脂肪が脂肪細胞の中に蓄積されていきます。
そのために運動後の食事は太りにくくなる効果があるというわけですが、運動をすると脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪が分解されて、脂肪酸となって血液中に放出されます。この脂肪酸は細胞に取り込まれますが、細胞の中のミトコンドリアに脂肪酸を通過させるのがL‐カルニチンの役割で、L‐カルニチンが豊富にあると血液中の脂肪酸が減っていきます。脂肪酸が少なければ、肝臓で合成される中性脂肪が減るため、太りにくくなるのです。
インスリンの分泌は副交感神経の働きが盛んなときに多くなります。夕食時は副交感神経が盛んに働いている時間帯なので、特に有効となるのは夕食前の運動ということになります。






