169 スーパーフードでやせる人と太る人

スーパーフードはビタミン、ミネラルが豊富で、食物繊維も抗酸化成分も多く、しかも低エネルギー量ということで、ダイエットに適した食品とされています。スーパーフードとして初めに知られるようになったのは、インカ時代の主食の穀物のキヌアで、その後、南米の水分保持力が高いチアシード、アマニ(フラックスシード)、藻の一種のスピルリナなどの全体が食べられるホールフーズがアメリカのセレブに愛用されたことからスーパーフーズとして人気が高まりました。
スーパーフードの良さは、そのまま食べて太りにくいだけでなく、他の食品に加えたときに血糖値の上昇を抑えて太りにくくしてくれる効果もあることです。一番に機能しているのは食物繊維の豊富さで、糖質に含まれるブドウ糖の吸収を遅らせると、血糖値がゆっくりと上がり、インスリンもゆっくりと分泌されることから、血糖値がゆっくりと下がることです。そのために食事をしてから空腹を感じるまでの時間が長くなります。
この作用はセカンドミール効果と呼ばれています。セカンドミール効果は食事をしたあとの空腹時に、もう一度軽く食事をしたのと同じように、血糖値が維持され、空腹を感じにくくなることを指します。ブドウ糖の吸収に時間がかかると、同じだけブドウ糖を摂っても血糖値が上昇しにくく、インスリンの分泌量が少なくなり、肝臓で合成される脂肪が少なくなる効果もあります。
スーパーフードを糖質と一緒に摂れば空腹を感じにくくなりますが、スーパーフードだけだと、すぐに空腹を感じて、余計なものを食べてしまいがちです。それがダイエット効果のあるスーパーフードを食べても太りやすい人がいる理由となっています。
スーパーフードは低エネルギーなので多くの量を食べて太るようなことはありません。食物繊維は胃では消化されないので、そのままの形で腸の中を進んでいくことになりますが、種子の場合には腸の状態がゆるい人は食物繊維を摂りすぎることで腸壁を刺激して下痢を起こすこともあります。