健康情報学9 ダイエットの基本は自分の状態の的確な把握

「太っていないからダイエットは必要ない」と言う人がいます。それはダイエット(diet)の本来の意味がわかっていないからの発言だけでなく、健康面から考えると体脂肪を減らしたほうがよいと判断できるような人からも聞かれることです。

何をもって太っている、太っていないを判断するのかということですが、基準となる数値(体重、腹囲、体脂肪率など)を知らないことには、印象だけで判断していることにもなります。

体重は体重計に乗れば知ることができます。

体組成計(体脂肪計)で体脂肪量(体脂肪率)は簡単にわかるようになってきました。

タニタが体脂肪計を開発する前は、体脂肪を把握するのは大変なことで、水槽に全身を沈めて体重を測り、それを通常の測定で測定した体重との差から推定するという大変なことをする必要がありました。

家庭用の体脂肪計が初登場したのは1992年のことで、体組成計が発売されたのは2003年でした。

体組成計は、体と接触する部分(乗るタイプは足の裏)から微弱な電流を流して、そのときの電気の流れ(インピーダンス=電気抵抗値)を測定して体脂肪率を推定しています。

脂肪は水分量が少ないので電気を通しにくく、筋肉は水分量が多いことから電気を通しやすくなっています。この性質を利用して測定したインピーダンスと、個人のデータ(身長、体重、年齢、性別を組み合わせて、体内の水分量や脂肪の割合が計算されます。

それに使われる計算式がメーカーや機器によって違うので、複数の体組成計に順番に乗っていくと異なる結果が出ることがあります。(そのようなことをしている人は少ないとは思いますが)

体組成計で表示される数字だけで一喜一憂することはありません。他にも身体の状態を把握する方法は数々あります。

最も大切な情報源は自らの身体の変化で、それを的確に把握するためには、どこに着目すればよいのか、どの程度の変化が許容範囲なのかを知ることだということを、健康情報に関わる講習や情報発信の機会に伝えています。
〔小林正人〕