外敵を攻撃する免疫細胞の働きが性ホルモン(男性ホルモン、女性ホルモン)の違いに影響されていること、脳の仕組みから女性はストレスに強いということを前回紹介しました。
女性の平均寿命が男性よりも長いのは世界的な傾向で、日本の場合は6年以上の開きがあります。これは男性が生まれたときから身体が弱い人の割合が高いからだと言われています。
厚生労働省の「人口動態統計」によると、出生数は女性が100に対して、男性は105〜107の割合で男性のほうが多くなっています。この傾向は70年前から変わっていません。
その後の年齢別死亡率は、男性が女性を常に上回っています。成人になるときには男女は同じ比率になっていくのが自然の流れであったのですが、医学の発展によって、子どものときに亡くなっていた(であろう)男性の命が救われるようになりました。
そのために、5年ごとの比較をみると20〜24歳でも25〜39歳でも男性は20万人ほど多くなっています。10年分を合わせると40万人の差があり、1年あたり4万人も男性が多い状態となっています。
この差が縮まってくるのは55歳を過ぎたところで、55〜59歳の合計数では男女の差はほぼなくなり、60歳を過ぎると女性のほうが多くなります。これが女性のほうが長生きという結果に結びついていきます。
言葉づかいには気をつけなければならないところですが、医学の発展がなければ亡くなっていたはずの男性は、健康面では弱いところがあり、それが心身の状態にも関わってきます。
これが寿命の男女差、免疫の男女差という根本的なところにも現れているのです。
〔小林正人〕






