健活keyword6 がん対策のキノコ その2

槐耳(カイジ)を用いた抗がんの試験は、中国の国家プロジェクトとして20年以上をかけて実施されました。

手術、抗がん剤、放射線による西洋医学の抗がん治療とともに使うことを目的として、槐耳菌糸体の培養が行われました。槐耳菌糸体エキスを用いた免疫研究、毒性試験、臨床試験を繰り返し実施することによって国家Ⅰ類漢方新薬として認められました。

これは医療機関だけで販売することが認められている医薬品の分類です。中国では、漢方薬成分であっても研究によって、医薬品レベルまで高めることは以前から行われてきたことです。

槐耳菌糸体エキスの有効成分は多糖たんぱく質PS‐Tで、6種類の単糖と18種類のアミノ酸が結合して構成され、エキス顆粒に占める有効成分の割合は40%を超えています。

有効成分による免疫細胞の強化、アポトーシス(がん細胞の自滅)の誘発のほか、肝機能向上などが認められています。

キノコ類の抗がん作用は、免疫細胞の働きを活性化させることによるところが大きく、キノコ類に含まれる多糖類は免疫細胞の栄養源となっています。

このような成果を文献だけで知るだけでなく、実際に研究に参加した研究者や臨床医に取材する機会を得ることが重要ということです。日本のメディアからも多くのアプローチがあったとのことですが、私は日本人として初めて中国で取材をして、国内で雑誌記事として紹介しました。

研究者や医療機関の取材だけでなく、製薬会社の工場まで取材させてもらい、文献に書かれたことが事実であることを確認することができました。

中国では医薬品であり、製品を他の国に持ち出すことができません。しかし、日本では、あくまで健康食品として販売することを条件として1社が輸入と販売が許可されています。その中身は、中国の医薬品の金克槐耳顆粒と同じ成分が同じだけ使われています。

これを国内の医療関係者は、あくまで治療の補助の健康食品としてすすめていることを知っています。中には、自分だけが使っているという医師もいます。
〔小林正人〕