公益法人学15 一般社団法人の基金の注意点は?

一般社団法人の活動資金の一つの基金について、前回、簡単に説明をしました。

基金は、金額も使用目的も自由に決めることができて、返還にあたっては利息もつかないということで、これは公益活動を実施するための優遇措置といえます。基金を借りる対象(拠出者)は、一般社団法人の役員や会員だけでなく、一般市民からも受けることができます。

基金の返還額は、事業年度末の純資産額が基金も総額を超えていることが必要となります。つまり、超過分が返還の上限額となるわけです。
借りる側にとって非常に優位な制度ですが、さらに優位な点が指摘されています。

基金の項目を定款に入れることを選択した場合には、返還の義務も生じることになるわけですが、実際には活動中には返還する必要がない定款とすることができます。

それは返還の時期についての記載によって可能になることで、「基金は法人が解散するまで返還しない」といった記載をしているところもあります。

解散をする場合には、基金は一般社団法人の債務として扱われますが、すべての債権者への弁済が完了した後に拠出者に返還されます。

この場合も一般社団法人の純資産が基金の総額を超えていることが条件とされていて、不足している場合には、その分が減額されることになります。

一般社団法人の基金は、解散さえしなければ問題はないと言われていますが、解散が想定されるような場合には、基金を受ける側(一般社団法人)も基金を拠出する側も格別の注意が必要とされているのです。
〔小林正人〕