公益法人学9 公益法人の設立の背景は?

公益法人の法的根拠とされているのは、2008年(12月)に施行された公益法人制度改革関連3法です。

それは「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」、「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関連法律の整備等に関する法律」です。

それぞれ正式名称が長くて、混乱も生じかないことから、「一般法人法」、「公益認定法」、「整備法」という略称が使われています。

新たな公益法人制度では、主務官庁の許可という仕組みを廃止するとともに、法人の設立と公益性の判断を分離して、一般法人(一般社団法人、一般財団法人)と公益法人(公益社団法人、公益財団法人)という2つの法人類型が創設されました。

一般法人の設立は、一般法人法に従って、法人登記をすることによって簡便に行われるようになりました。これまでは主務官庁の裁量による許可が必要だっただけに、設立条件が大きく緩和されました。

公益法人と認定されるためには、公益認定法に従って、民間有識者で構成される合議制機関の意見に基づいて所轄長(行政機関の長)が一般法人(一般社団法人、一般財団法人)からの申請を受けて、公益性が判断されることとなりました。

その行政の長は、公益法人(公益社団法人、公益財団法人)の条件によって異なっています。内閣府に事務局が設けられている公益認定等委員会の判断によるものは内閣総理大臣、都道府県が所轄するものは都道府県知事が公益性を認定する仕組みとなっています。

現在では、新たに公益法人(公益社団法人、公益財団法人)を設立するためには、先に一般法人(一般社団法人、一般財団法人)を設立して、1年以上の活動を経て、公益認定を受けることがルール化されています。

2008年に公益法人制度が施行される以前から存在していた社団法人と財団法人は、特別に所轄する行政の長の審査を受けて、公益法人となることができました。その多くは歴史があって経済的にも安定していて、国の仕事の一部を受け持ち、全国規模の活動をしているという厳しい条件がありました。

そして、こういった条件に当てはまらないところは、一般法人(一般社団法人、一般財団法人)を選択せざるを得ないという状況でした。

現在は、一般社団法人は小規模の活動であっても、登記をするだけで法人格を得ることができることから、見分けがつきにくくなっています。その違いは定款や法務局の登記事項を確認することで見分けることができます。
〔小林正人〕