日々邁進124 消えたミニマリズム

全日本ミニマリスト協会というコミュニティがあって、この組織が法人化(一般社団法人)されたときに、3人だけの理事の1人として加わりました。“ました”と書いたのは、役割が終わった(社会的な役割か、それとも代表者の役割か)ということで、一般社団法人から任意団体に戻ったからです。

ミニマリストはミニマリズムを実践する人で、この活動の前からもミニマリストを自称する方とは数多く会ってきました。本当にミニマリストなのか、という感想や評価は別として、多くの考え方があることを、ずっと感じてきました。

そして、目的も目標も、それぞれ異なっていることを承知していて、あえて書こうとしているのは余計なものを買わない、持たない、整理するという一般的な認識ではなくて、人脈と時間のミニマリズムです。

自分が住んでいる空間には置くところが少なくて、そのまま持っていたら片付かないので、他に預けるというのはミニマリズムと言えるのか疑問がありました。私の場合は仕事に合わせて住まいを変えてきたので、収納スペースは広がったり、狭くなったりの繰り返しでした。

まだ収納スペースがあっても、一定の時期が来たら整理をして、実家(新潟県柏崎市)の蔵に移すということをしてきました。その中には子どものときからの写真の数々もあれば、卒業証書も武道の段位証明もありました。ここで“ありました”と書いたのは、過去のことというよりも、完全に消えてしまったからです。

それは中越沖地震によって蔵が崩壊したためで、何もかもなくなってしまいました。

大学の卒業証書が本物か偽造かと社会を騒がした自治体の長と同じ大学、同じ学部、同じ学科の卒業証書も見つけることはできませんでした。

私が蔵の中に納めたミニマリズムの結果が、本当に何もなくなるという完璧に消えたミニマリズムになってしまったのですが、そのおかげで記憶の中に留めることができています。

脳のスペースは限られているものの、その気になれば限りなく蓄積することができる、という一つの証明のようなものかもしれません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕