「バカは死んでも直らない」というお題について間違いではないかと言われたことは、今回のコラムを書くときだけでなく、周囲から何度も言われてきたことです。
最近になって“あえて間違える意味”を聞かれるようになってきましたが、間違いでも、間違っているわけでもありません。
間違いとして指摘してくれる方々の多くは、正しい言葉づかいとして「バカは死ななきゃ治らない」を教えてくれます。
「バカは死ななきゃ治らない」は昭和初期の浪曲家の広沢虎造(二代目)の「森の石松」の名フレーズで、当時はラジオの浪曲番組は人気があり、意味がわからない子どもさえも口ずさんでいたものです。
頑固で愚かな言動は根本的に直ることはない、これを治そうとしても治療することはできないという意味です。これは今回のお題ではなくて、「馬鹿は死んでも直らない」を取り上げたのは、ここに金言たる深い意味があるからです。
「バカは死んでも直らない」はハナ肇とクレイジー・キャッツの名曲のタイトルと同じで、楽曲では「馬鹿は死んでも直らない」と漢字になっています。
お題を馬鹿ではなく、バカにしたのは、その真理を伝えやすくするためで、語源はサンスクリット語の「moha」です。無知という意味で、一般には馬鹿が当てられていますが、その意味からすると「莫迦」が相応しいようです。
馬鹿は知能が劣っていたり、役に立たないことを表すために使われることが多いのに対して、莫迦は道理や常識から外れていること、社会常識の欠如、度が過ぎることを指しています。
〔小林正人〕






