睡眠には1日の活動で蓄積した疲労やストレスから回復させる重要な役割があるため、睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)を向上させることも重要です。
睡眠休養感の低下が健康状態の悪化に関わることがわかっています。
日本での追跡調査においては、睡眠休養感の高さが心筋梗塞、狭心症、心不全といった心血管疾患の発症率低下と関連し、若年成人と女性ではこの関連が顕著であることが示されています。
さらに、睡眠休養感の低下は肥満や糖尿病、脂質異常症を含めた代謝機能障害と関連することも日本の追跡調査で示されています。アメリカの追跡調査でも、睡眠休養感の低下と高血圧症発症との関連が示されています。
心の健康にも睡眠休養感が影響します。アメリカの横断研究では、精神疾患に併存する最も頻度が高い睡眠に関する訴えは、睡眠による休養感の欠如(25.0%)と報告されています。
アメリカの地域住民を対象とした縦断調査では、睡眠休養感の低下が、寝つきの悪さや、頻回の中途覚醒などの不眠症状とは独立して、うつ病発症と関連することが示されています。
日本の成人を対象とした横断研究でも、睡眠休養感が低い人ほど、抑うつの度合いが強いことが示されています。
欧米の横断研究においても、睡眠休養感の低下は、自分自身が健康であると感じる度合いの低下と最も強く関連し、身体機能、認知機能、感情の安定度とも関連することが示されています。
また、アメリカの調査では、40〜64歳の成人(働く人)で睡眠時間が短い場合、死亡リスクが増加しますが、睡眠休養感が確保されている場合には死亡リスクが増加することはなく、さらに睡眠時間が長く、睡眠休養感が確保されている場合より死亡リスクは小さくなります。
睡眠休養感は、睡眠による休養を通じた自分自身の健康度を反映する自覚的な指標の一つとなります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






