健忘録20 一般社団法人という選択

一般社団法人を設立した代表者から、「一般向けの活動だから一般社団法人を選択した」と言い訳というか負け惜しみのようなことを聞いたことありました。

これは公益認定の制度が、まだ浸透していない時代のことで、今はないだろうと思っていましたが、公益認定の制度が施行された2008年から20年近くが経過しているのに、いまだに同じようなことを言っている一般社団法人があることを知りました。

一般社団法人は、発足の経緯と内容によってレベルが大きく異なっています。

一般社団法人について定めた法律(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律)は2006年に成立して、2年間の経過措置を経て2008年から施行されました。

ここでいうレベルというのは、活動や評判のことではなくて、法律が施行される前から社団法人であったのかどうかが一つです。長く社団法人として活動してきたものの、現状では公益社団法人として内閣府に認定されないことから、一般社団法人を選択したもので、2008年の施行時から2年ほどは、このような形態の一般社団法人は数多くありました。

ところが、それを過ぎると新たに一般社団法人を設立する動きが急増しました。

一般社団法人は、通常は小規模、中規模、大規模と分けて考えられていて、大規模は公益社団法人への移行を目指すような活動規模と体制、それに適した定款の内容となっています。

最も多いのは中規模で、役員が3人以上、監事が1人以上という体制です。定款も大規模と比べると項目が少なくなっています。そして、小規模は役員が1人でも可能で、定款の項目も少なく、まるで以前の有限会社と同じような印象があります。

ただ、違っているのは有限会社には最低300万円以上の資本金が定められていましたが、一般社団法人には資本金に当たる項目がありません。設立時に出資金を用意する必要がなくて、いわゆる“資本金0円”からスタートすることができます。

ただ、定款認証、法務局の登録などで12万円ほどの法定費用が必要です。専門家に依頼する場合には5万〜15万円ほどの代行手数料がかかるのが一般的です。

出資金の必要がないということになると、どのようにして活動費を捻出するかということですが、一般社団法人は基金の項目を定款に設けることによって資金調達をすることができます。

こういった点がメリットと考えられて、一般社団法人は増える一方で、私が岡山に移住して関わっただけでも7法人になっています。
〔小林正人〕