公益法人学1 公益ってなんだろうか?

「公益法人学」というタイトルを見ると、なんだか難しそうな学問のように感じるかもしれません。また、そのような名称の学問や教育機関での講座があるようにも思われるかもしれません。

なんだか、難しいこと、学ぶのに労力が必要なことを押しつけられるのではないかと、ここまで読んだだけでページを閉じようと考える人が出てきそうですが、そんなイメージとは違っていることを、この連載コラムの中で書いていこうとしています。

難しいことのようにイメージされるのは「公益法人」という名前に原因があるように思われます。

公益法人というのは、収益のための法人(会社や団体)ではなくて、一番が公益、つまり特定の人や組織の利益(私益)ではなくて、社会一般や不特定多数にもたらされる利益を目指している法人を指しています。

具体的な法人の形態でいうと、特定非営利活動法人、一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人に分類されています。
この5つの中で、後ろのほうの2つには“公益”とつけられていることから、最も公益法人に相応しいように感じるかもしれません。

もちろん、「公益を名乗っているからには公益活動に徹底しなければならない」という意識を持って行動している法人はあります。

では、それ以外の法人は公益活動に徹底していなくてもよいのかというと、そんなことはありません。特定非営利活動法人、一般社団法人、一般財団法人も、活動形態や組織体制に違いがあっても“公益法人”に違いはありません。

こういった認識が、一般だけでなくて、公益法人を支援する団体や専門家などにもあって、その共通認識がないことから、せっかく公益活動を目指して法人を設立して、行動を起こしたのに、当初の目的が達せられなかったという例が少なくないのです。

そんな現状を変えられないか、少なくとも私たちの近くにいる人たちだけでも、正しい方向にリードしていけないか、と思いが、この連載コラムを書き始めるきっかけとなっています。
〔小林正人〕