抗酸化コラム6 抗酸化成分は酸化しやすい

活性酸素は、吸い込んだ酸素のうち2〜3%が変化するということは、活性酸素の存在が知られるようになった1997年当時から言われてきました。

活性酸素の研究が進んでも、なぜか「2〜3%」という数字は変わっていなくて、今も同じことが抗酸化に関する情報として伝えられています。

これよりも多くても少なくても、活性酸素の「細胞をサビさせる」という害への認識には変わりはなくて、多くなりすぎたら抗酸化成分を摂って消去すればいいという認識も変わっていないようです。

抗酸化成分は体内で発生した活性酸素を消去する作用があるので、酸化を防ぐ成分で酸化しにくいというイメージが抱かれがちですが、実際には“酸化しやすい成分”です。

活性酸素は複数の種類があるのですが、基本的なところは同じで、それは酸素の電子が欠けていることです。

酸素の原子番号はOで、通常はOが2つ結びついたO₂の形になっています。原子のOにはプラスとマイナスの電子が4つずつ、対になって存在しています。このうちマイナス電子が1つ欠けたものが活性酸素です。

この活性酸素が人間の細胞からマイナス電子を奪うと細胞が傷つけられることになるのですが、細胞よりもマイナス電子を奪いやすいものがあれば、そちらから先に奪っていきます。その結果として、細胞が守られるという仕組みで、その役割をしているのが、抗酸化成分です。

ということは、「抗酸化成分は酸化しやすい」というのが正解となります。抗酸化成分は体内に入ってから酸化することで、細胞の酸化を防ぐわけで、少なくとも取り入れる(サプリメントなら摂取する)前に酸化したのでは意味がなくなります。

緑茶に含まれている強力な抗酸化成分のカテキンは、茶葉からお茶を淹れると、すぐに酸化が始まります。カテキンの抗酸化作用を有効に使うためには、お茶を淹れたら早めに飲むことが大切で、時間が経過するほど酸化したカテキンを摂ることになるということです。
〔小林正人〕