マラソンでは警察官が参加するランニングポリスが活躍することがあります。活躍するといっても走りながらのパトロールで、マラソンの最中のトラブルがなければ、ゆっくりと順位に関係なく走っただけで終わります。マラソンの途中で何事も起こらないほうがよいので、ただ走っただけということで充分に役目を果たせています。大都市部の市民マラソンは、都市災害などからの集団非難のトレーニングの意味を含めている自治体もあって、万が一の状況で、どのように避難行動をするかという想定をしながら走るということもあります。
これに対して“ウォーキングポリス”というのは、警察官に限ってのことではありません。「ありません」というよりも、むしろ警察官ではない人がパトロールをするところがウォーキングポリスが目指しているところです。ウォーキングは、ただただ歩くことしかしないので、普通に歩いている人と同じペースでの移動です。ということで、歩いている子供や高齢者の安全を見守るためにウォーキングは適しています。登下校の時間に、通学路を歩くことは、子供の安全のサポート役を務めることになります。
高齢者のためのウォーキングは、高齢者の散歩の時間に行うものではありません。そもそも、いつ散歩をするのかは個人の自由なので、散歩のタイミングに合わせてウォーキングをするのは案外と難しいことです。ウォーキングポリスとしての見回りウォーキングは、道を見守るというのではなくて、主な目的は家の見回りです。「どの家に、誰が住んでいるのか」、「不審者に狙われやすい家はないか」、「緊急時の避難路は確保されているのか」といった予防的な見回りをしながら、すべての家を回るようにするのが、地域の安全のためのウォーキングです。
町中を頻繁に歩いている人がいると、このエリアに不審者は立ち入りにくくなります。地域に不審者を入れないようにすることこそが歩くパトロールの効果であり、こういった地域に役立つことがウォーキングポリスの役目だといえます。
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アカモクはワカメ、コンブ、もずく、ひじきなどと同じ褐藻の一つで、ネバネバ成分の水溶性食物繊維が豊富に含まれていて、褐藻色素のフコキサンチンが最も多く含まれています。水溶性食物繊維というと粘度が高いことから胃から小腸へ移動するのに時間がかかり、血糖値の上昇を抑制する作用があります。また、脂肪の一部を包み込んで吸収を抑制することもあってダイエット素材の一つとされています。これに加えてアカモクに多いフコキサンチンには脂肪の代謝を高める効果も明らかにされています。
フコキサンチンが関わっているのはUCP1という成分です。UCP1は脱共役タンパク質の一つで、エネルギー源の糖質(ブドウ糖)と脂質(脂肪酸)をエネルギー代謝させるときに使われるタンパク質です。UCP1が多く存在しているのは褐色脂肪細胞という脂肪を燃焼させる働きがある特殊な脂肪細胞です。一般に脂肪細胞と呼ばれるのは白色脂肪細胞で、その名のとおり白い色をしています。これは細胞の中に中性脂肪を蓄積しているからです。これに対して褐色脂肪細胞にはUCP1が多く存在していて、UCP1の働きによって脂肪を燃焼させます。
食後に背中が温まるということを経験したことがあるかと思いますが、これは肩甲骨の周りと、肩甲骨と肩甲骨の間に褐色脂肪細胞が多く存在しているからで、特に運動をしなくてもエネルギー源が燃焼してエネルギーに変わっている証拠です。体内で発生したエネルギーのうち70%ほどは体熱になっています。通常は細胞のミトコンドリアの中で代謝が起こり、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が作られることによってエネルギーが発生していますが、UCP1はATPを使わなくてもエネルギーを発生させて体温を上昇させることができます。
フコキサンチンによってUCP1が増えるのですが、褐色脂肪細胞の中で増えているのではなくて、白色脂肪細胞の中で増えていることが研究で明らかになりつつあります。体内でUCP1が増えると白色脂肪細胞は徐々に色づいていってベージュになっていきます。そのことからベージュ細胞とも呼ばれているのですが、フコキサンチンの摂取だけでなく、寒冷刺激や運動によっても発生します。寒冷刺激というのは寒い季節に寒い環境の中にいることで、これによって体熱を多く発生させないといけないことからUCP1が増えていきます。また、運動をすると筋肉を早く温めないといけないことからUCP1が増えていくと考えられています。フコキサンチンを摂るために褐藻を摂るのと同時に、外で運動をすることが重要になるということです。
ウォーキングはインスリン抵抗性を改善するということと、ウォーキングは認知症を予防するということを、これまでに紹介してきましたが、その関連性についてまでは踏み込んではきませんでした。というのは、その研究はされているものの、メカニズムの確定までは進んでいなかったからです。しかし、そのメカニズムの可能性が示される研究成果が発表され、ウォーキングの効果も語られることとなりました。
その研究というのは東京大学の研究グループによるもので、2型糖尿病のインスリン抵抗性がアルツハイマー病のアミロイドβの蓄積を促進することを突き止めました。アミロイドβは、認知症の中でも最も多いアルツハイマー病の患者の脳に特徴的にみられるタンパク質です。2型糖尿病がアルツハイマー病発症のリスクとなることから、2型糖尿病でよくみられるインスリン抵抗性がアルツハイマー病の発症を促進する可能性が、これまでも予測されてきました。
研究では脳にアミロイドβが蓄積するモデルマウスを用いて、高脂肪食によってインスリン抵抗性を誘発させて、インスリン抵抗性による影響を比較と解析が行われました。その結果、インスリンの低下作用そのものではなくて、インスリン抵抗性発症の要因となる代謝ストレスがアミロイドβの脳内除去速度を低下させて、蓄積を促進することを示しました。また、糖尿病のモデルマウスの脳内ではアミロイドβの除去速度が低下することで、アミロイドβの蓄積が増加する可能性も明らかにされています。
インスリン抵抗性は、膵臓からインスリンが分泌されているにも関わらず、細胞がインスリンに反応しにくくなって、細胞にブドウ糖を取り込めなくなっている状態を指しています。インスリン抵抗性は食事制限によってブドウ糖の摂取量を減らすことによって改善していくことが指摘されていて、食事制限をすれば脳のアミロイドβの蓄積を抑制できることが指摘されています。インスリン抵抗性は有酸素運動によって改善することは多くの研究によって確認されているだけに、私たちは認知機能改善のためにウォーキングをすすめているのです。
レモンに含まれるエリオシトリンを取り上げたテレビ番組について紹介したところ、エリオシトリンそのものの情報がほしい、血圧を下げる作用機序(メカニズム)について教えてほしいという問い合わせがありました。今どきはネット検索で、いくらでも情報は出てくるにも関わらず、そんな問い合わせをしてくるのを、情報が多すぎて何を信じていいかわからないということもあるようです。
エリオシトリンはレモンだけでなくライムにも多く含まれる黄色い色素のポリフェノールです。柑橘類特有の成分ということではなくて、オレンジやグレープフルーツには100分の1ほどしか含まれていません。特に多く含まれているのはレモンの皮で、レモンの果汁部分の20倍ほどの含有量となっています。
エリオシトリンと血圧降下の関係ですが、影響しているのは非常に強い抗酸化力だと説明されています。血液中では酸化したLDLが血管の中で固まり、そのために血流が低下することから血流を確保するために血圧が上昇します。抗酸化作用によって酸化が防がれると血流が低下しないことから血圧が下がるという説明がされていましたが、もともと抗酸化成分が摂れている人には効果があるのか、という疑問も湧いてきます。
エリオシトリンによる動物試験が行われていますが、4週間でラットの血圧上昇が抑制されています。次も動物試験ですが、エリオシトリンを糖尿病を発症したラットに与えたところ脂質過酸化量の上昇が抑制されたことから、糖尿病合併症に起因する酸化ストレスを低減させることが示されています。糖尿病になるとヘモグロビンA1cが生成されるときに活性酸素が多く発生して、これが血管の老化を進めることが知られています。これを防ぐことで、細小血管が傷んでいくことで起こる合併症が防止できるという考えです。また、脂肪肝の防止も期待されていて、今後の研究成果が待たれている有能な成分であることは間違いがありません。
テレビの情報番組は情報のレベルの差が大きくて、番組の中での情報を信じることができるのか、というよりも、情報番組自体が信用に値するのかということを気にする人が増えています。経済番組の中で健康がテーマになっていると信じたい気持ちになるかもしれませんが、そもそもの切り口が合っているのかという疑問を感じた番組がありました。
それはレモンに含まれるエリオシトリンというポリフェノールの血圧降下作用でした。広島県の大学が、広島県のレモン農家を対象にして、週にレモンを何個食べているのかを比較して、週5個以上を食べている人は血圧が3mmHg下がったという紹介でした。
エリオシトリンの作用機序(作用するメカニズム)は知っているので、3mmHgくらい下がっても驚きはしないのですが、こういった比較をする場合は、もともと血圧が高い人であったのか、それとも正常値の人で血圧が下がったのかの基礎情報は必要です。レモン農家は身体を動かしている人で、そういう人と、あまり身体を動かさない人では、どんな差が出るのかも気になります。レモン農家は少なくとも週に1個以上は食べていて、普通の人は週に1個も食べる人は少なく、さらに食べるときも1個を丸々食べているわけではないという人が多いはずです。
そういったレモンを食べる機会が少ない人にレモンを多く食べてもらってエリオシトリンを摂取した場合には、どれだけの効果があるのかを知りたいところですが、番組の中ではレモン農家で毎日3〜5個も食べている人、それもエリオシトリンが豊富に含まれているレモンの皮を使った料理を食べている人を例に、血圧が下がったとの結果を示していました。このことからエリオシトリンを多く摂ることによって血圧が大きく下がる可能性があるということを言いたかったのかもしれませんが、どんなに食生活の工夫をしてみても、1日に何個もレモンを食べるわけにはいかない人にとっては、エリオシトリンが使われたサプリメントを摂るしかないのか、と感じさせるような番組でした。
インターバルウォーキングは速歩と普通歩行を交互に繰り返す歩行法で、トレーニングとしてのウォーキングとして実施しています。日本メディカルダイエット支援機構が実施していることもあって、内臓脂肪の減少が目的と思われがちです。もちろん、インターバルウォーキングは脂肪の代謝効果が高い赤筋(遅筋)を強く刺激して、脂肪が燃焼しやすいようにする筋代謝力を高めることは明らかであり、内臓脂肪が多すぎる人には減少効果があるのは間違いないことです。
しかし、インターバルウォーキングによって血糖値の急上昇を抑えて、糖尿病を予防する効果があるので、糖尿病予備群のためにも活用してもらっています。中之条研究(群馬県中之条町)では糖尿病の予防について「1日に8000歩、20分間の中強度の早歩き」という目安を示しています。どうして歩くことによって内臓脂肪減少と糖尿病に効果があるのかというと、ミトコンドリアの増加と機能向上があげられています。
ミトコンドリアは細胞の中にあるエネルギー産生の小器官で、細胞によって100〜400個以上も存在しています。多く存在しているのは骨格筋です。ミトコンドリアはブドウ糖と脂肪酸を取り込んで、その中のTCA回路でエネルギー産生が行われています。運動をして筋肉が増えると、それだけミトコンドリアの数が増えて代謝が高まります。運動不足になると筋肉が減るだけでなく、ミトコンドリアの機能も低下していきます。その結果として、細胞にブドウ糖を取り込む能力が低下して、これが血糖値を上昇させることにつながります。
歩く機会を増やすと、筋肉が増えるところまでいかなくても、筋繊維(筋肉細胞)のミトコンドリアの機能が高まり、その結果としてインスリンを使って細胞にブドウ糖を取り込む能力が高まっていきます。同じ歩くのでも、インターバルウォーキングを実施するとエネルギー産生を早く進めなければならない状態が起こることからミトコンドリアが増えやすくなり、またミトコンドリアの機能も高まっていくことになるのです。
医薬品と健康食品の違いを示すときに、「医薬品は誰にも同じように作用するのに対して、健康食品は個人差が大きくて効果がある人がいる一方で、効果がない人がいる」というようなことが言われています。健康食品の善し悪しではなくて、すべては個人差といったことも言われるのですが、作用機序(メカニズム)が明らかになっているものを使っても、効果の有無の差が出ることはよくあることです。例としてあげるのは、血糖値に影響するとされる健康食品です。
血糖値が上昇するメカニズムの第一は糖質がブドウ糖に分解されるからで、これに作用しているのはαグルコシダーゼという消化酵素です。この酵素の働きを阻害する作用がある成分を用いた医薬品がαグルコシダーゼ阻害剤で、糖尿病治療で初めに使われる医薬品の成分です。それと同じ作用はある健康食品としては桑の葉、グァバポリフェノール、サラシア、豆豉エキスなどがあります。
次に使われるのはブドウ糖の吸収阻害の作用ですが、この働きをする健康食品としてはギムネマ・シスベスタ、難消化性デキストリン、シクロデキストリンがあります。この作用をする医薬品はありません。分解阻害と吸収阻害のメカニズムは明らかなので、同じものを使えば、糖尿病患者なら同じように効果があってもよいはずです。しかし、そうはいかないのは糖尿病や、その予備群はインスリンの分泌量が違っていて、インスリンが少ないと細胞の中にブドウ糖を取り込む作用があるGLUT4が細胞膜まで近づかないからです。インスリンの分泌量が少なくても、運動をするとGLUT4が動いて、ブドウ糖の取り込みが始まります。
この結果をみると、血糖値を下げる働きがある健康食品を摂って、効果に差が出てくるのは体質の違いというよりも、運動をしているかどうか、どれくらいの運動をしているのか、さらに言えばGLUT4を働かせるAMPキナーゼという酵素が活性化する運動であるのかどうか、ということが健康食品の効き目にも大きな影響を与えていることがわかります。
歩くことは脳の血流を増やして、新鮮な酸素を多く脳細胞に届けられるようになることから、認知機能の改善や、うつ病の予防につながるとされています。どれくらい歩けばよいのか、ということについては中之条研究の中に目安が示されています。中之条研究は群馬県中之条町の高齢者約5000人を対象に1日の歩数と健康状態を調査して、予防効果を示したもので、うつ病の予防については「1日に4000歩、5分間の中強度の早歩き」という目安となっています。
うつ病は気分障害と呼ばれているものの、単なる気分の問題ではなくて、気分の落ち込みや、喜び・興味の減退などの症状が長く持続して、日常生活にも支障をきたすようになった状態を指しています。気分の落ち込みは誰にもあることであっても大抵は時間とともに気分は晴れていくものです。ところが、時間を経過しても気分が晴れることがなくて、精神的な状態だけでなく、身体的な落ち込みも続いてしまいます。
うつ病の患者は110万人を超えていて、特に働き盛りの40代では5人に1人(約19%)と非常に多くなっています。一生涯の有病率は3〜7%とされていて、誰でも発症する可能性はあります。それだけに日常的な行動によって改善できれば、こんなによいことはありません。うつ病の大きな原因としてストレスがあげられていますが、歩くことはストレス解消に簡単に結びつきます。
歩くと脳内ホルモンのセロトニンが増えることが確認されています。セロトニンが欠乏すると、うつ病の原因になることが指摘されています。セトロニンは走っても増えるのですが、歩くことに比べると増加の度合いは低くなっています。歩いて増えるといっても、疲れが残るほどに歩いてしまうと、セロトニンが減ることが確認されています。ストレスがかかるような状態になってはいけないということです。
セロトニンは腸内細菌によって腸内で多くの量が作られていますが、血管と脳細胞の間にある血液脳関門をセロトニンは通過することができません。脳内で作られることが重要であるので、腸内環境を整えるのは必要ないとは、もちろん言わないのですが、歩いてセロトニンを増やすことを考えるようにしたいものです。
日本酒の新酒の季節は春だという紹介をして、その季節の気温と同じくらいの温度で飲むのが常温だと説明しました。この話には異説もあって、秋に仕込んで、除夜の鐘を聞きながら絞り作業をする新酒造りをしている蔵元もあります。出来立てを出荷すればよいというわけではないのが日本酒で、春に新酒祭りをして出荷している蔵元もあります。春には新酒が出回っている時代に、わざわざ秋まで寝かせた日本酒を新酒として出している蔵元もあります。
こんな話をすると、故事来歴を引き合いに出す人がいて、「新酒は晩秋の季語」ということを言います。そもそも新酒は、その年の新米で醸造した日本酒のことで、今のように醸造の温度管理ができない時代には新米を秋に収穫して、すぐに醸造に取りかかったので、新酒は秋に飲むことができました。そこで秋も深まったときが新酒の季節で、この時期に待ちに待った新酒が飲めるということで季語として使われるようになったということです。
今では寒い時期に日本酒を醸造することによって、よりよい日本酒ができることから醸造の主流は寒造りとなりました。寒い季節に仕込んで、少し温かくなったときにおいしい日本酒が販売されるということです。今どきは工場の温度管理ができるようになったので、1年を通じて寒造りができるようになりました。こうなると新酒は季語どころの話ではなくなってしまいますが、春の気温は20℃前後で、常温で飲む“冷や酒”は20℃を指しているので、これが最もよい季節だと考えることもできます。
常温という飲み方では、ワインについてもよく言われます。「白ワインは冷やして飲むものだが、赤ワインは常温で」と言われることから夏場にも常温にしている人もいます。しかし、ここでいう常温はヨーロッパの秋の石造りのキッチンの温度のことで、10℃前後です。これを室内に持ってきて飲むと12〜13℃になります。これが赤ワインの常温ということです。
冷えた日本酒の話を紹介したときに、「燗酒の話は別の機会に」と書いたら、待ちきれないという人がいて、すぐにも話題にしたいというリクエストでした。復習から始めると、常温の冷や酒は20℃を基本としています。冷酒は3段階で、雪冷えが5℃、花冷えが10℃、涼冷えが15℃となります。
燗酒の有名なネーミングとしては人肌がありますが、人間の肌の温度は体温計の測定温度では36〜37℃です。日本酒の燗酒は少し低めで35℃です。一番低めの燗酒は日向燗で30℃、人肌燗は35℃、ゆる燗は40℃です。さらに温度が上がって、上燗は45℃、熱燗は50℃、そして最も温度が高い飛び切り燗は55℃にもなります。
日向燗は日向のようなポカポカとした温度で、旨味や酸味が出るようになります。人肌燗は米や麹の香りや、やわらかい味わいが目立ってくるようになります。常温の冷や酒(20℃)から徐々に温度を高めていくと、日向燗(30℃)までは甘みが増していきます。苦味がある酒の場合には温めることによって苦味が減り、代わりに甘みが強く感じられるようになります。
これ以上に温めると甘くなるのではなくて、辛口に感じられるようになります。ゆる燗は旨みや味わいがふくらんできて、純米酒は特においしさを感じられる温度です。上燗はあじわいのバランスとキレの両方が感じられる温度です。熱燗以上になると、これは味わいというよりも身体を温めるための酒となっていきます。
もちろん、酒質によって違いがあり、もともと燗酒用に造られたものは味の変化を感じやすくなっていますが、常温の冷や酒から冷酒での飲み方をすすめるものは温めるとおいしい変化ではなくなります。こういった味の変化も、飲む人の味覚によって異なってくるので、あまり温度による変化のことを考えるのではなくて、自分が一番おいしいと感じる温度で飲むようにしたらよいのではないでしょうか。





