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「規格外の野菜はおいしい」という認識について、前回(日々修行255)紹介しましたが、すべての規格外がおいしいというわけではないのは多くの人が承知していることです。これを理解するためのヒントとして、規格外の実例について書き進めていくことにします。

規格外野菜が増えたのは、品質の問題もあったものの、多くは流通が関係しています。例えば大根の話をすると、以前の大根は中央部が太い練馬大根や三浦大根が主で、箱には入れにくく、トラック輸送もしにくい形状でした。

それに対して一般に青首大根と呼ばれる品種は、細長くて抜きやすく、箱に入りやすい形状です。箱に入れて運ぶことができると積み上げることができて、大量に運ぶことができます。

箱に入れるときに、太さとともに条件となるのは長さで、一定の長さになったところで抜くことによって、運びやすく、販売するときに均一の形状のものを同じ価格で販売することができるようになるので、流通だけでなく販売にもメリットとなります。

青首大根の抜きやすいというのは、農業の高齢化に適した品種で、従来の中ぶとりの白首大根と比べると3〜5倍も抜きやすくなりました。この割合は、実際に引き抜くときの力を測定して求められました。

青首大根の“青”は上側の緑色の部分を指していて、それに対して従来の品種は白首大根と区別して呼ばれるようになりました。

緑色の青首は、登場したときから長くなる傾向があり(緑の部分が増えていった)、これも農業の高齢化が関係しています。青首の部分は日光を浴びている部分で、土から出ている部分が長くなり、ますます抜きやすくなりました。

大根に限らず、種は品種改良によって均一に育つようになったものの、必ずしも同じ長さになるわけではありません。土壌や栽培条件、気温などによって最も栄養価が高くなったときに箱のサイズと同じ長さになるということではないのです。

長さを一定にすると、本来の抜くべきタイミングと合わないことがあるのは当然のことです。まだ栄養価がピークになる前に抜くこともあれば、ピークを過ぎて低下が始まったときに抜くこともあります。

栄養価を優先させるのか、それとも長さを優先させるのか、という選択を迫られたときに、規格に合わせるというのが農業の現実です。容れ物に合わせるという画一的な育て方では栄養価だけでなく、おいしさにも影響が出てくるのは当然のことです。

最もおいしい野菜と画一化が一致しない現実があっても、画一的な野菜とは違った特徴があることを個性として認められないのは、何も野菜や農業に限ったことではありません。

規格外野菜の話は次回(日々修行257)の「教育の規格外」の前振りのようなもので、「規格外野菜=野菜の個性」と考えるのと同じように、子どもの発達のための対応に「規格外=個性」との発想で臨めないのか、という話に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

文が読めない子どもで、聴覚系に課題がある場合には、初見では逐次読みになりますが、だいたいの意味がわかるようになると勝手読みをするようになります。

文は句読点で区切って読むことを繰り返させてもリズミカルに復唱することや、正確に覚えることが困難になります。これは聞き取る力が弱くて、知らない言葉や正確に覚えていない言葉が多くなっているからです。

そのために、単語や文節を正確にひとまとまりとして読み取ることが難しく、聞いて覚えて音読するという文を読む基本となる習得が困難となっています。

漢字の習得については、一度覚えた文字を正確な形(概ね正確な形に近いこともある)を覚えているものの、意味を正しく理解して、それを定着するのが難しくなっています。特に読み替えが難しく、書字では同じ読み方の意味の違う誤字である当て字を使うようになります。

音を正確に記憶することができないことから、意味の理解が不正確で、適切に利用できないことから、繰り返し覚えさせることではなく、その都度、正しい意味を教えるという基本的な指導の徹底が求められます。

拗音(きゃ、しゅ、にゅ)や促音(きって)は1音節が1文字とはならない特殊音節ですが、その感覚がつかめずに混乱を起こしていることが多くみられます。特殊音節が文の中にある場合には読めても、音を聞いて正しく書くことができないということがあります。

これは感覚的な問題ではなく、聴覚系の課題による困難さであることから、その困難さを理解して、聴覚系の課題を解決することを指導と同時に進めないといけない対象となります。

指導の中でも、繰り返しを強要することは、これが困難な子どもにとっては苦痛を強いていることだけにもなりかねず、見てわかる、1段階ずつ理解するまで次のステップに進まないという配慮が必要となってきます。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、目的に応じた活用上の留意点を説明しています。その中から食事評価を紹介します。

〔食事評価〕
個人の食事改善を目的とする食事摂取基準を活用した食事評価では、栄養素摂取量の評価には摂取量推定による個人の摂取量を用いますが、個人が日々選択する食品は異なり、食欲も違うなど、日々の摂取量に影響を及ぼすさまざまな要因が存在するため、個人の習慣的な摂取量を把握することは困難です。

このように、個人の摂取量は大きな測定誤差が含まれた値であり、特に日間変動が大きく、個人の真の摂取量ではないことを理解することが大切です。

そうした数値の限界を理解した上で、摂取量と食事摂取基準の指標を比較して、食事評価を行います。なお、エネルギー摂取量の評価は、エネルギー出納の正負を評価するものであり、その評価指標にはBMIまたは体重変化量を用います。

エネルギー摂取量の過不足の評価には、成人の場合、BMIまたは体重変化量を用います。BMIについては、今回提示した目標とするBMIの範囲を目安とします。

ただし、たとえこの範囲にあっても、体重が増加傾向または減少傾向にある場合は、エネルギー収支バランスが正または負になっていることを示すため、このことに留意して適切に対応することが必要です。

乳児および小児のエネルギー摂取量の過不足の評価には、成長曲線(身体発育曲線)を用います。体重や身長を測定し、成長曲線(身体発育曲線)もカーブに沿っているか、体重増加が見られず成長曲線を大きく下回っていないか、成長曲線を大きく上回るような体重増加がないかなど、成長の経過を縦断的に観察します。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

〔きく〕
「聞く」音が耳に入る。受け入れる。問う。嗅ぐ。
話し声を聞く。物音を聞いた。うわさを聞く。聞き流しにする。願いを聞く。親の言うことを聞く。転居した事情を聞く。駅までの道を聞く。香を聞く。

「聴く」身を入れて耳を傾けて聞く。
音楽を聴く。国民の声を聴く。恩師の最終講義を聴く。

〔きく〕
「利く」十分に働く。可能である。
左手が利く。目が利く。機転が利く。無理が利く。小回りが利く。

「効く」効果・効能が表れる。
薬が効く。宣伝が効く。効き目がある。

〔きる〕
「切る」刃物で断ち分ける。つながりを断つ。
野菜を切る。切り傷。期限を切る。電源を切る。縁を切る。電話を切る。

「斬る」刀で傷つける。鋭く批判する。
武士が敵を斬り捨てる。世相を斬る。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

〔かま〕
「釜」炊飯などをするための器具。
鍋と釜。釜飯。電気釜。風呂釜。釜揚げうどん。

「窯」焼き物などを作る装置。
炭を焼く窯。窯元に話を聞く。登り窯。

〔かわ〕
「皮」動植物の表皮。本質を隠すもの。
虎の皮。木の皮。面の皮が厚い。化けの皮が剥がれる。

「革」加工した獣の皮。
革のバンド。革製品を買う。革靴。なめし革。革ジャンパー。革細工。

〔かわく〕
「乾く」水分がなくなる。
空気が乾く。干物が乾く。乾いた土。舌の根の乾かぬうちに。

「渇く」喉に潤いがなくなる。強く求める。
喉が渇く。渇きを覚える。心の渇きを癒す。親の愛情に渇く。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

〔かく〕
「書く」文字や文章を記す。
漢字を書く。楷書で氏名を書く。手紙を書く。小説を書く。日記を書く。

「描く」絵や図に表す。
油絵を描く。ノートに地図を描く。漫画を描く。設計図を描く。眉を描く。

〔かげ〕
「陰」光の当たらない所。目の届かない所。
山の陰。木陰で休む。日陰に入る。陰で支える。陰の声。陰口を利く。

「影」光が遮られてできる黒いもの。光。姿。
障子に影が映る。影も形もない。影が薄い。月影。影を潜める。島影が見える。

〔かた〕
「形」目に見える形状。フォーム。
ピラミッド形の建物。扇形の土地。跡形もない。柔道の形を習う。水泳の自由形。

「型」決まった形式。タイプ。
型にはまる。型破りな青年。大型の台風。2024年型の自動車。血液型。鋳型。

〔かたい〕
「堅い」中身が詰まっていて強い。確かである。
堅い材木。堅い守り。手堅い商売。合格は堅い。口が堅い。堅苦しい。

「固い」結びつきが強い。揺るがない。
団結が固い。固い友情。固い決意。固く信じる。頭が固い。

「硬い」外力に強い。こわばっている。
硬い石。硬い殻を割る。硬い表情。表情が硬い。選手が緊張で硬くなっている。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

〔かおり・かおる〕
「香り・香る」鼻で感じられる良い匂い。
茶の香り。香水の香り。菊が香る。梅の花が香る。

「薫り・薫る」主に比喩的あるいは抽象的なかおり。
文化の薫り。初夏の薫り。菊薫る佳日。風薫る五月。

〔かかる・かける〕
「掛かる・掛ける」他に及ぶ。ぶら下げる。上から下に動く。上に置く。作用する。
迷惑が掛かる。疑いが掛かる。言葉を掛ける。看板を掛ける。壁掛け。お湯を掛ける。布団を掛ける。腰を掛ける。ブレーキを掛ける。保険を掛ける。

「懸かる・懸ける」宙に浮く。託す。
月が中天に懸かる。雲が懸かる。懸け橋。優勝が懸かった試合。賞金を懸ける。命を懸けて戦う。

「架かる・架ける」一方から他方へ差し渡す。
橋が架かる。ケーブルが架かる。鉄橋を架ける。電線を架ける。

「係る」関係する。
本件に係る訴訟。名誉に係る重要な問題。係り結び。

「賭ける」賭け事をする。
大金を賭ける。賭けに勝つ。危険な賭け。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

〔かえす・かえる〕
「返す・返る」元の持ち主や元の状態などに戻る。向きを逆にする。重ねて行う。
持ち主に返す。借金を返す。恩返し。正気に返る。返り咲き。手のひらを返す。言葉を返す。とんぼ返り。読み返す。思い返す。

「帰す・帰る」自分の家や元の場所に戻る。
親元に返す。故郷へ帰る。生きて帰る。帰らぬ人となる。帰り道。

〔かえりみる〕
「顧みる」過ぎ去ったことを思い返す。気にする。
半生を顧みる。家庭を顧みる余裕がない。結果を顧みない。

「省みる」自らを振り返る。反省する。
我が身を省みる。自らを省みて恥じるところがない。

〔かえる・かわる〕
「変える・変わる」前と異なる状態になる。
形を変える。観点を変える。位置が変わる。顔色を変える。気が変わる。心変わりする。声変わり。

「換える・換わる」物と物を交換する。
物を金に換える。名義を書き換える。電車を乗り換える。現金に換わる。

「替える・替わる」新しく別のものにする。
頭を切り替える。クラス替えをする。振り替え休日。図表を差し替える。入れ替わる。日替わり定食。替え歌。

「代える・代わる」ある役割を別のものにさせる。
書面をもって挨拶に代える。父に代わって言う。身代わりになる。投手を代える。余人をもって代え難い。親代わり。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

〔おどる〕
「踊る」リズムに合わせて体を動かす。操られる。
音楽に乗って踊る。盆踊り。踊り場。踊らされて動く。甘言に踊らされる。

「躍る」跳び上がる。心が弾む。
吉報に躍り上がって喜ぶ。小躍りする。胸が躍る思い。心躍る出来事。

〔おもて〕
「表」表面や正面など主だった方。公になること。家の外。
表と裏。表玄関。表参道。畳の表替え。表向き。不祥事が表沙汰になる。表で遊ぶ。

「面」顔。物の表面の外側。
面を伏せる。湖の面に映る山影。批判の矢面に立つ。

〔おりる・おろす〕
「降りる・降ろす」乗り物から出る。高い所から低い所へ移る。辞めさせる。
電車を降りる。病院の前で車から降ろす。高所から飛び降りる。月面に降り立つ。主役から降ろされる。

「下りる・下ろす」上から下へと動く。切り落とす。引き出す。新しくする。
幕が下りる。肩の荷を下ろす。腰を下ろす。錠が下りる。許可が下りる。枝を下ろす。貯金を下ろす。下ろし立ての背広。書き下ろしの短編小説。

「卸す」問屋が小売店に売り渡す。
小売りに卸す。定価の6掛けで卸す。卸売物価指数。卸問屋を営む。卸値。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

〔おさまる・おさめる〕
「収まる・収める」中に入る。収束する。手に入れる。良い結果を得る。
博物館に収まる。目録に収める。争いが収まる。手中に収める。効果を収める。成功を収める。

「納まる・納める」あるべきところに落ち着く。とどめる。引き渡す。終わりにする。
国庫に納まる。税を納める。社長の椅子に納まる。胸に納める。注文の品を納める。歌い納める。見納め。

「治まる・治める」問題のない状態になる。統治する。
痛みが治まる。せきが治まる。領地を治める。国内がよく治まる。

「修まる・修める」人格や行いを立派にする。身に付ける。
身を修める。学を修める。ラテン語を修める。

〔おす〕
「押す」上や横などから力を加える。
ベルを押す。印を押す。横車を押す。押しつけがましい。

「推す」推薦する。推測する。推進する。
会長に推す。推して知るべし。計画を推し進める。

〔おそれ〕
「恐れ・恐れる」おそろしいと感じる。
死への恐れが強い。報復を恐れて逃亡する。失敗を恐れる。

「畏れ・畏れる」おそれ敬う。かたじけなく思う。
神仏に対する畏れ。師を畏れ敬う。畏れ多いお言葉。

「虞」心配・懸念。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕