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身体によい脂肪酸として短鎖脂肪酸が広く知られるようになっています。

脂肪酸は脂質を構成する成分で、食品に含まれる脂肪の約9割が脂肪酸でできています。脂肪は肉、牛乳、魚、植物油などで違った脂肪に見えるかもしれないのですが、その成分のほとんどは脂肪酸です。

脂肪酸は炭素、水素、酸素が鎖状につながっていて、炭素数は倍数になっています。炭素数によって3種類に分類されていて、6個以下は短鎖脂肪酸、8〜10個は中鎖脂肪酸、12個以上は長鎖脂肪酸とされています。

短鎖脂肪酸は、ビフィズス菌などの腸内細菌が大腸で水溶性食物繊維やオリゴ糖を分解するときに作り出される代謝物質で、炭素の数によって酢酸、プロピオン酸、酪酸に分けられています。

体内の脂肪細胞のインスリン感受性を低下させて、脂肪の蓄積を抑制する働きが認められています。

これに対して中鎖脂肪酸は、ココナッツなどに含まれる脂肪酸で、吸収されやすく、体内でエネルギーになりやすいことが知られています。エネルギーになりやすい理由は、あまり紹介されていないのですが、簡単にいうと代謝促進物質なしに細胞のミトコンドリアに取り込まれやすい性質があるからです。

ミトコンドリアに脂肪酸が取り込まれるときには、代謝促進物質のL–カルニチンと結びつく必要があります。L–カルニチンは年齢を重ねると体内での合成量が減っていくので、代謝も低下します。

ところが、中鎖脂肪酸はL–カルニチンがなくてもミトコンドリアの膜を通過することができるので、代謝しやすい、つまりエネルギー消費されやすいのです。

もう一つの長鎖脂肪酸は、サラダ油やバターなどに含まれている分解されにくく、体内に蓄積されやすい脂肪酸です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

摂取するカルシウムが不足すると、血液中のカルシウム濃度が高くなり、さまざまな弊害が起こることを「カルシウム・パラドックス」といいます。普通に考えれば、食品から摂るカルシウムが不足すると、血液中のカルシウム濃度が低下するはずです。しかし、逆にカルシウム濃度が一時的にではあっても、一気に高くなってしまいます。

身体の中にはカルシウム濃度を調整する機能があり、摂取するカルシウムが減ると、カルシウム濃度を一定に保とうとして、骨に蓄えられているカルシウムを分解して血液中に放出します。

逆に、食事によるカルシウムの摂取量が増えても余分となったものは骨の中に蓄積されるので、カルシウム濃度が高くなることはありません。

カルシウムの摂取が足りなくなるほど、血液中の濃度を保つために多くのカルシウムが骨から分解されます。その結果として、一時的にカルシウム濃度が高くなり、血管の細胞に多くのカルシウムが浸透して動脈硬化の原因にもなります。

カルシウム濃度の調整をしているのは副甲状腺ホルモンです。副甲状腺ホルモンには、脂肪細胞にカルシウムを多く取り込ませるようにさせる働きもあり、副甲状腺ホルモンが多く分泌されるほど脂肪細胞の中に取り込まれるカルシウムが多くなっていきます。

カルシウムが多くなると脂肪細胞の中では、脂肪酸合成酵素が多く作られるように働きかけます。これは、脂肪細胞の中にカルシウムが多いことは正常な状態ではないので、カルシウムを脂肪細胞の中から追い出すように、脂肪細胞の中に入る中性脂肪を増やすために起こっていること、と説明されています。

脂肪酸合成酵素が多く作られた結果、肝臓の中で糖質、脂質、たんぱく質を材料として脂肪酸が作り出されます。この脂肪酸3つとグリセロール1つが結合したものが中性脂肪(トリグリセライド)となりますが、脂肪酸が多く合成されることで、中性脂肪の合成量も増えていきます。

これによって、通常の食事で糖質、脂質、たんぱく質を摂ったときよりも、多くの中性脂肪が作られるようになります。その作られた中性脂肪が脂肪細胞の中に蓄えられていくことになります。

カルシウムの摂取量が多ければ、副甲状腺ホルモンが多く分泌されることもなく、脂肪酸合成酵素が増えることもなく、中性脂肪が多く蓄積されるようなこともなくなります。だから、カルシウムを多く摂ることでダイエットできる、というのがカルシウムでやせることをすすめている専門家の主張です。

その主張が正しいのか、その説明は次回(カルシウム代謝9)させてもらいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「大戸屋・定食の日」大戸屋(神奈川県横浜市)が1958年1月8日の創業日を0108として0(オー)10(ト)8(ヤ)の語呂合わせで制定。

毎月8日:「お米の日」、「歯ブラシ交換デー」(ライオン)、「ホールケーキの日」(一柳)、「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)、「にわとりの日」(トリゼンフーズ)、「スッキリ美腸の日」(日本美腸協会)

お題の“自業苦”も“業苦楽”も、洒落(しゃれ)のような感じがする言葉ですが、これは浄土真宗の開祖の親鸞聖人の教えに出てくるものです。これについては日々修行13で書いています。

私が3歳のときから小学生になる寸前まで過ごした母親の実家は浄土真宗の寺院で、住職(祖父)と檀家の方々との話を聞くともなく聞いているうちに、学んだことの一つです。

浄土真宗には、他の宗派のように地獄は存在していません。浄土真宗の信者は、誰もが亡くなった後には極楽に行くことができるというのが根本的な教えです。

地獄という言葉は出てこないのですが、別に「じごく」と読む言葉があり、それは“自業苦”と書かれます。

自業は自業自得の前の部分で、自分が行ってきたことによって苦しむことが“自業苦”となります。自業は何も悪いことや失敗をしたことだけを指しているのではなくて、自ら行ったことが結果として現れているということで、よいことをしても苦しむことは当然のようにあります。

例えば、他の人に比べたらよい生活をしている人が今の生活を崩したくない、もっとよい生活をしたいと望み、それがかなえられないこと、思ったよりも歩みが鈍いことを苦しみのように感じることがあります。これも自業苦”です。

この苦しみを、楽に変える生活ができれば、業の苦が楽になるということで“業苦楽”(ごくらく)となります。自業苦がなければ業苦楽もない、つまり苦しみを感じて自分を変えることができた人は、すべてが極楽に行けるという極楽往生の発想です。

しかし、誰でも極楽に行ける、念仏を唱えるだけで極楽に行けるという簡単なことではありません。浄土真宗の本尊である阿弥陀如来に信心をすることで極楽に行くことができるということです。

地獄という概念がないので、一生懸命に信心しないと「地獄に落ちる」ということもありません。地獄に落ちたくなければ善行を積めばよい、と言って(脅して)苦行や、苦行がわりの金品を求めるということもありません。

四十九日は一般には地獄に落とされないように遺族で祈る法要で、浄土真宗でも行われています。しかし、これは個人を偲ぶ会という性格です。

亡くなった人の魂は極楽に行って、この世に残っているわけではないので、お墓は祖先を偲ぶ場であって、そこで祈りを捧げると魂が現世に戻ってくることもありません。

お盆は他宗では迎え火と送り火が行われますが、浄土真宗では送り火も迎え火もなく、お盆に行われていることも他宗と比較して初めて知りました。

お盆に墓参りをすることはあっても、これも故人や祖先を偲ぶために集うだけです。散骨を初めに認めたのは浄土真宗だと聞いています。

このようなことを再び書いたのは、発達障害の支援活動の中で、自業について考えさせられることがあったからです。それについては次回(日々修行132)に、これからの発達支援に取り組んでいく上での、自ら注意すべきこととして書かせてもらいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

情報を得ること、情報を活かすことは現代社会を生きるためには必要不可欠なことで、それを学問として扱う分野も存在しています。

「情報学」は、一般には「人間にとって欠かすことのできない情報を的確に利用するための学問」と認識されています。

健康に関する情報は欠かすことができないことで、これを研究することを目的として、健康分野に関わる専門家とともに「健康情報学研究会」を過去に立ち上げたことがあります。

当初は「健康情報研究会」と“学”を加えていなかったのですが、健康情報を研究する団体は他にもあり、健康情報を学問として考え、正しい健康情報を正しく伝えることの重要性を認識したことから「健康情報学研究会」となりました。

初期メンバーは、健康番組で著名な薬学博士、日本臨床栄養学会の理事長、日本臨床栄養協会の重鎮、オリンピック3回出場の大学教授、日本ウォーキング学会の会長で、どちらかと言ったら健康分野であって情報発信をしていても情報学という実績があるかは疑問もありました。

その疑問は初回の会合のときに、メンバーの先生方からあがりました。

この研究会のサポートメンバーとして、情報学の教鞭をとっていた大手新聞社出身の大学教授も参加していましたが、医学・健康分野ではない別の情報学会の理事だったこともあり、この方にも加わってもらいました。

実際に健康情報を伝える役割をしている健康番組のテレビディレクター、健康雑誌編集長、健康書籍編集局長は、すでに私が組織していた健康ペンクラブのメンバーでもあって、その参加も得ました。

さまざまな分野で学会を立ち上げるときには、先に研究会として活動をしておいて、機が熟したところで学会に変更するというのが通常の形でした。機が熟するというのは、このメンバーなら周囲が納得するという参加者が集い、スポンサーの目処も立ち、事務局体制も整うことを指しています。

まさに、そのタイミングが来たのですが、「健康情報学会」の設立の根回しをしているときに“抵抗勢力”が現れました。それについては次回(健康情報学3)説明させてもらいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

教育の世界の「支援する人を支援する」というと、通常は教育を受ける人を支援する講師や教師に対する支援を指すことが多く、教える人を支援するだけで目的が達成されるということもあります。

講師への支援は、講師がメリットを得るだけというなら、これは従来から行政などでも行われてきたことで、待遇改善の域を出ない場合もあります。講師がメリットを受けることによって、そのメリットが教育を受ける人の全部でなくて一部でも行き届くことが求められます。

教育といっても目的や活動形態によって支援の仕組みも違っているので、ここでは一例として発達障害の学習支援について考えていくことにします。

学習障害は自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害と並ぶ三大発達障害の一つです。発達障害は単独の場合もあれば、複数が重なって現れることもあります。

自閉症スペクトラム障害は集中しすぎることで広く見ることができない、注意欠陥・多動性障害は多くのところに気が向くことから集中しにくいということもあって、ともに学習面に影響が出やすいことが指摘されています。

講師に対して学習障害の特性を伝え、改善のために何をすればよいのかを理解してもらえることは子どもに好結果をもたらすことが期待できます。発達障害児の保護者は、他の人よりも発達障害の特性に詳しいと言われるものの、学習障害についても詳しいとは限りません。

そこで講師に対して教えると同時に、保護者に対しても学習に関係する特性を伝えて、家庭での支援の大切さと支援方法に伝えることが求められます。

講師の上には学習障害の改善に力を入れる運営者(例えば塾などの経営者)がいて、その運営者に情報を与える立場の人(塾のフランチャイズ本部や運営母体など)がいます。これらの方々も学習障害について詳しいことを求めたいところですが、それができていないこともあります。

そのために、せっかくの講師の努力が、最終的に子どもに届いていない、届いたとしても充分と言えない、結果として保護者が期待する希望との差が大きいということも実際に起こっていることです。
〔特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「七草」春の七草を入れたお粥を食べて無病息災を願う習慣。

「爪切りの日」新年で初めて爪を切る七草にちなんで制定。

毎月7日:「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)、「Doleバナ活動の日」(ドール)

経歴を示すときには、大学を卒業してからの職歴を書くのが普通という感覚の方が多いようで、私のように大学生の4年間の職歴から始まるのは珍しいのかもしれません。単にアルバイト歴を書いているわけではなくて、4年間の4つの“仕事”が、すべての職歴に関わってきました。

自分にとっては職歴そのものという意識で、わざわざ書いているのですが、その内容については、これまでの日々修行の中で文章にしてきました。また、今後も書いていくことになるかと思いますが、それをまとめて簡単に書き記します。というのは、4年間の仕事について聞かれることが、ここのところ多くなっているからです。

大学1年生の1973年から始まった「錦鯉育成アルバイト」は東京・目白台の田中角栄邸でのことで、錦鯉の世話は週に1回くらいでしたが、その間に学んだのは政治のことよりも人脈の作り方でした。

政治家の金脈について学んだのは、失脚した後のことでしたが、その前後で目白台で知り合ったメディア関係の方々が、今も続く人脈の始まりでした。

大学2年生の1974年から始まった「音楽の友アルバイト」は、週に1回のペースで通っていた作家の先生の息子さんが音楽之友社の「音楽の友」の編集長だったのがきっかけでした。

レコード会社を回って、もらってきたクラシック音楽のレコードの書評(感想?)を書くということから始まって、そこから音楽家のインタビューなどへ移って行きました。文章の勉強は、先生からではなく音楽関係の文章を書くことで覚えたところがあります。

それが「さすがは水島治男先生の最後の弟子」と言われる機会が後にあるとは、当時は想像もできないことでした。

大学3年生の1975年から始まった「割烹調理アルバイト」は東京・中野新橋でのことで、これが厨房機器の世界、スポーツの世界につながっていきました。

大学4年生の1976年には「厨房編集アルバイト」が始まりました。これは割烹調理つながりではなくて、水島治男先生のもとで知り合った出版社の社長の関係で日本厨房工業会の月刊機関誌の取材や執筆、編集をしていました。

これは大学生のときだけのアルバイトのつもりでしたが、翌年から日本厨房工業会の「月刊厨房」の編集担当(フリーの立場で)になり、ここで経験したことが一つは出版の世界、一つは霞が関などの行政の世界、一つは臨床栄養の世界へとつながりました。

そして、これらの経験が健康科学情報センター、健康ペンクラブ、そして日本メディカルダイエット支援機構へとつながっていくことになりました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康診断や検診によって正常値を超えた場合には、生活習慣病などのリスクが高いとして生活改善や医療機関での受診などが求められます。検査数値は健康リスクの大きな目安ではあるものの、正常値を超えたら誰もが同じように危険があるということではありません。

体質によっては同じ状態であっても、リスクが高い人もいれば、大きな影響を与えないという人もいます。

高血圧を例にすると、血圧は心臓から送り出された血液が動脈に与える圧力のことで、この圧力が高くなりすぎた状態が高血圧です。血圧は活動の状態(運動や激しく動いたときなど)や自律神経のバランス(交感神経と副交感神経の作用)などによって一時的に正常値を超えるのは当たり前にあることです。

本来なら高血圧にならない状態のときにも血圧が高い状態になり、それが続くと治療の対象となる高血圧症となります。高血圧症は、ずっと動脈に圧力がかかり続けることで、動脈の新陳代謝を低下させたり、動脈の老化が進んでいく状態です。

血圧は血管の弾力性の差によって、同じ圧力がかかっていても血圧計による測定値に違いが起こります。血圧が上昇する原因は10種類以上あり、その中には体質が関係する項目もあります。どのような体質であるかによって、同じリスクであっても血圧の上昇が大きく違ってきます。

食塩感受性が高い人は血圧が高まりやすく、その体質にある人は日本人の場合は30%ほどと考えられています。それ以外の人は塩分を多く摂っても血圧に影響を与えないのですが、以前は塩分には無関係であった人でも年齢を重ねていくと感受性が高い状態になることもあります。

体質は変化しないものという考えがあるかもしれませんが、加齢や生活環境によって変化することもあるので、これまでは大丈夫だったという診断結果も、今も同じように大丈夫なのかというのはわからないということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

食品に含まれる栄養成分を評価する方法として、食品の重量から考える方法と熱量(エネルギー量)から考える方法とがあります。この二つの評価法を各食品について現した食品成分表も、食品の可食部100gに含まれる栄養成分を評価したものと、一定の熱量を単位として、その中に含まれる栄養成分を評価したものとがあります。

生活習慣病の予防を目的にした栄養指導では、摂取する食事量は熱量(エネルギー量)によって示され、その単位となった熱量の中に含まれている三大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)のエネルギー量(PFCエネルギー)を考えるスタイルとなっています。

栄養関連の書籍では、食品の目安量を「80kcal」としている例を多く見ます。80kcalを主流としているところが多いのですが、80kcal単位の表示は計算しにくく、これが食事療法やダイエットなどの理解を難しくして、実践が進みにくい一つの要因となっています。

それに対して私たちは100kcalを基本としています。これは単に80kcalの倍数が計算しにくいからキリのよい100kcalを採用しているわけではありません。

80kcal単位の目安量の表示を、わかりやすい100kcal単位にするというと、なんだか新しい考え方を提案しているような感じがあるかもしれません。

しかし、実際には100kcal単位は日本の栄養学の基本とされてきたもので、歴史を振り返ってみると100kcal単位の評価によって栄養指導が実施されてきた事実があります。

食品でエネルギー源となるのは、たんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)だけで、この他のもの(ビタミン、ミネラル、食物繊維)にはエネルギーが含まれていません。そのため、たんぱく質、脂質、糖質は、三大エネルギー源もしくは三大栄養素と呼ばれています。

エネルギー源は種類によってエネルギー量が異なっていて、1gあたりでは、たんぱく質が約4kcal、脂質が約9kcal、糖質が約4kcalとなっています。

このことがわかると、重量からエネルギー量を把握することができるようになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕