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“健康思想”というのは、ありふれているようであっても、あまり目にする機会がない言葉です。東洋医学では、西洋医学とは異なる独特の考えに基づいて実施していることを示すために「東洋医学の健康思想」といった形で使われることがあります。

東洋医学以外は、健康思想がないということではなくて、ここでテーマとした“健康思想”は、東洋医学に限らず、西洋医学も他の伝統医学も含めています。

さらには医学だけでなく、健康づくりに役立つことは、すべてのものを含めていて、食べること、身体を動かすこと(生活活動や運動)、身体を休めることも健康づくりの大切な要素となっています。「食事、運動、休養」は厚生労働省も以前から提案してきた健康づくりの基本の三要素です。

食事によって栄養素を摂取して、これを運動によって消費して、身体を動かすととともに休めるようにするということで、睡眠、入浴、腸内環境の改善も健康づくりの重要な要素になります。それらのことを、どこまで実施すれば健康が維持できるのか、増進させることができるのかという議論も生まれます。

医学の世界では、身体のメカニズムを明らかにして、それに影響をすることを病気や外敵として避けることが最重要とされます。それは必要なことではあっても、すべてのリスクを避ければ、それで健康が確保されるということではありません。

このように表現するのは、「少しくらい身体によくないことをしたほうが、かえって健康にはよい」ということではありません。

それぞれの人にとって、何が必要であるのかを知り、数多くある対処法(健康法)の中から正しいことを見抜き、自分に合った方法、継続できる方法を選択して実践することが重要であるとの考え方をしています。

これが“健康思想”の根幹であって、自分に相応しい健康法を選択してデザインしていくという思考が重要になります。

誰かが考え、誰かが定めた“正しい方法”を素直に(疑いなく)受け入れるのではなくて、自分の身体の反応を確認しながら取り入れ、実践していくことです。“健康思想”を思想で終わらせるのではなく、結果として手に入れるためのポイントであるとの認識をしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「露天風呂の日」岡山県真庭市の湯原町旅館協同組合と湯原観光協会が露(6)天(.)風呂(26)の語呂合わせで制定。

毎月26日:「風呂の日」(東京ガス)、「プルーンの日」(サンスウィート・インターナショナル日本支社)

日本人は、以前は肉をあまり多く食べてこなかったのは事実で、終戦後の調査(1947年/昭和22年)と比較すると現在では摂取量(重量)では6倍にもなっています。その当時の日本人は健康度では平均寿命は短く(男性は初めて50歳を突破)、これは感染症(結核や肺炎など)が多かったことも関係しています。

伝統的な食事から徐々に洋風化していく中で健康度が高まり、平均寿命が延びている中で、生活習慣病(当時は成人病)は今ほど多くはなくて、このまま進むと“健康長寿”が実現できるのではないかと期待が高まっていきました。

日本人の平均寿命は今では世界一を誇っていますが、平均寿命が延びるにつれて、もう一つの“寿命”の延びが問題とされるようになりました。それは「健康寿命」で、医療や介護に頼りきりにならずに自由に活動できる期間(平均寿命との差)は、男性が約9年、女性が約12年にもなっています。

この状態は、果たして健康長寿(健康で長生き)と言えるのか、という議論が高まってきたときに言われるようになったのが「高齢者は肉を食べろ」ということでした。それまでは肉食の増加による脂肪摂取が生活習慣病を増やし、中でも獣肉に多く含まれる飽和脂肪酸が血中コレステロールを増やして動脈硬化の原因となるということで、高齢者は肉を減らした粗食がすすめられる状況がありました。

それが一転して肉食がすすめられるようになったのは、日本の高齢化が大きく進む中で、血管の健康を守ることと、筋肉の減少を防ぐことが重要であると考えられるようになってきたからです。血管の材料も筋肉の材料も、たんぱく質です。

人間の細胞は動物性たんぱく質であることから、動物性たんぱく質の肉、魚、卵、牛乳・乳製品の摂取がすすめられました。その中でも効率がよいたんぱく源として肉が代表的にあげられるようになりました。

長生きのためには肉を食べるのがよいとしても、飽和脂肪酸は動脈硬化の要因となりやすく、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、飽和脂肪酸の量を減らすことが示されています。

摂取する総エネルギー量のうち脂肪からは20〜30%で、そのうち飽和脂肪酸は7%以下とすることが推奨されています。ちなみに同じ肉であっても飽和脂肪酸の割合は違っていて、鶏肉は3.8%ほどで、豚肉は13%ほど、牛肉は肩ロースが12%ほどです。ただし、リブロース(脂肪つき)は25%を超えています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

身体年齢測定によって実年齢との違いがわかったら、これを改善するための手法として食生活の見直しがすすめられます。もちろん、筋肉強化や余分な体脂肪を減らすための有酸素運動も指導が行われるのですが、食事内容の見直しと改善は重要となります。

生活習慣病は生活の習慣が深く関与して、それが発症の要因となっているわけですが、中でも食事と運動の習慣が大きく影響しています。運動をしたことがない人に、いきなり運動の重要性を説明して、習慣化することの大切さをすすめても、それだけで実践してくれる人は少数派です。

まずは、すでに習慣化していることの改善から始めて、その成功体験から次の運動へと進んでほしいとの考えもあって、食事の改善のためのツールを提供しています。それは日本メディカルダイエット支援機構が臨床栄養の専門家の協力を得て開発した「食生活チェック」です。

食事内容を知って、改善の指導をする調査票は数多く存在していますが、その多くは国民健康・栄養調査でも採用されている1週間の食事内容を献立と使用されている食品の種類、分量を記録するものです。

その結果から摂取されている栄養素を明らかにするもので、これは記録するほうも、分析するほうも大変な作業となります。そのために記録が疎かになり、正確な状況把握ができなくなることから、記載する人への指導やモチベーションの維持へのアプローチにも手間がかかりました。

多くの食生活の調査票は、摂取している栄養素を知り、食傾向を把握して、指導に役立てることを目的としていますが、それなら初めから食傾向を把握しようということで研究開発したのが「食生活チェック」です。

記録するのは一定期間(1週間ほど)に摂取した食品・飲料の種類と回数をチェックするだけです。その結果から生活習慣病などが懸念される人、改善に取り組まなければならない人には摂取の分量を聞くようにしています。

それぞれの食品の摂取回数を変更するだけなので、実施しやすく、成果があがれば、それがモチベーションとなって、継続する気持ちが高まり、次の段階を目指すことも可能となります。
しかし、この方法でも指導する側が期待するような行動変容は難しく、大病になって懲りた、生活環境が変わって食生活を変えなければならなくなったということがないと、大きな改善はみられないのがほとんどです。

行動変容を促すためには、食事の重要性を知り、このまま改善を進めないと何が起こるのかを自覚しないと好結果にはつながらないことから、食生活チェックの後の個人の状況に合わせたアドバイスや講習、情報提供が重要になってくるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「生酒の日」月桂冠が本格的な生酒を発売した1984年6月25日にちなんで制定。

「加須市うどんの日」埼玉県加須市が館林城主の松平清武が饂飩粉を贈られた礼状の日付が6月25日であったことから制定。

毎月25日:「プリンの日」(オハヨー乳業)、「歯茎の日」(佐藤製薬)

筋肉量は年齢によって減少していく傾向があります。
どれくらいの筋肉があるのかについては業務用の体組成計を用いると測定できるのですが、家庭用の体組成計であっても体脂肪率から計算して筋肉量の概要を知る方法があります。

◎筋肉量の計算法
①体脂肪量を計算
 体重(kg)×体脂肪率(%)=体脂肪量(kg)
②除脂肪体重を計算
 体重(kg)− 体脂肪量(kg)=除脂肪体重(kg)
③筋肉量を計算
 除脂肪体重(kg)÷2=筋肉量(kg)
④筋肉率を計算
 体重(kg)÷筋肉量(kg)=筋肉率(%)

全体重から体脂肪量を差し引いた除脂肪体重を半分にするのは、骨や内臓などの重量が、ほぼ半分となっている人が多いからです。

体重が60kg、体脂肪率が18%の人の場合には、以下のようになります。
体重(60kg)×体脂肪率(18%)=体脂肪量(10.8kg)
体重(60kg)− 体脂肪量(10.8kg)=除脂肪体重(49.2kg)
除脂肪体重(49.2kg)÷2=筋肉量(24.6kg)
筋肉量(24.6kg)÷体重(60kg)=筋肉率(41%)
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

日本人は豊かな自然環境の中で優れた特性を発揮することができるようになったものの、日本人の食生活は欧米化が大きく進み、長年の歴史によって作り出されてきた体質とは異なる食事内容によって、利点が難点になる結果となっています。

これまでの研究によって健康の向上効果が科学的に確かめられていたとしても、短期間では期待するだけの成果が得られないのは当然のことで、一定の量や時間の継続が好結果につながります。

どんなに優れた方法であったとしても、自分に合っていない、続かないということでは、優れた方法とは言えなくなります。無理なく無駄なく続けることができない理由として、メンタル面があげられることはあるものの、強い精神力があり、絶対に続けていくという意志があったとしても、続かないことがあります。

その大きな理由として、そもそも身体の仕組みに合っていない、無理をしなければ効果が出ない方法だったということがあげられます。無理をしなくてよい方法であっても、効率が悪い方法だったことだと途中で挫けることもあります。

誘惑に負けたわけではなくて、初めから誘惑に負けやすい、失敗しやすい無駄な方法ということもあります。科学的に正しくても、その意味がわかり、何をすればよい結果が得られるのかがわからないままにスタートするのでは、ルールがないゲームに挑戦しているようなことにもなりかねません。

身体の仕組みは、長年の歴史によって、それぞれの人の環境や生活によって変化してきた結果であり、多くの人にとって快適になるように遺伝によって変化してきたことです。その中で、どんな人にも共通しているのは、太陽の光に合わせた生活リズムです。

人間の生命活動を調整している自律神経の働きは、日の出と日の入りによって基本的なところが調整されています。消化・吸収・循環・排泄という生命維持に大きく影響する身体調整も自律神経の交感神経と副交感神経によってコントロールされています。

このリズムと合わない生活をすると、自律神経の調整が乱れて、神経伝達もホルモン分泌も生理活性物質も影響を受けることになります。それだけに、自律神経の働きに合致していないことを続けると、生命活動と調和させることができなくなり、これが無理をして、無駄なこともしないといけない状態になっていくのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

ミトコンドリアの数が多いのは多くのエネルギーが必要な肝臓、脳、筋肉などの細胞だということを先に紹介しました。消費エネルギー量は筋肉が約20%とされていますが、これは体重が60kgの中肉中背の人を想定してのことで、筋肉量が多い人、運動などによって鍛えている人は、もっと多くなっています。

心臓でも約7%のエネルギーが消費されていますが、心臓は心筋という筋肉で動いていて、1日に10万回ほど拍動を繰り返しているので、立派な筋肉です。心筋を加えると平均でも約27%と肝臓と並ぶ消費エネルギー量であるので、筋肉が最もエネルギー消費が多いということになります。

筋肉の量は年齢を重ねると増えにくく、身体活動が低下すると減っていくことから、中高年以降では運動をしても効果がないように言われることがあります。しかし、そんなことはありません。筋肉を構成する筋繊維は生まれたときから数は変わりません。

ということは筋繊維の数は運動をしても増えないということですが、負荷をかければ太くなり、強くなっていきます。筋肉が太くなるということは、それだけエネルギーを多く作り出す能力が高まっていきます。

筋肉を刺激して強化すれば、たとえ高齢者であっても増やすことができるということです。ただし、筋繊維にタンパク質を吸着させる酵素の量は加齢によって減っていって、運動の効果が現れにくくなっているのは事実です。そのため、毎日の地道な運動を習慣化させることが年齢を重ねるほど大切になってくるということです。

筋肉が増えるとエネルギー代謝が高まってきますが、これは筋肉での消費量が増えるだけではありません。筋肉の中で脂肪を分解して、エネルギー化させやすくする脂肪分解酵素のリパーゼは筋肉の量に比例して多くなっています。

リパーゼは胃から分泌される脂肪分解酵素ですが、消化で使われた後には小腸から吸収され、筋肉に運ばれて、ここで定着します。簡単に表現すると、脂肪の燃焼工場に、燃えやすくする化学薬品が多く蓄積されているようなイメージです。

筋肉が多い人ほどリパーゼが多くなっていて、脂肪を分解して代謝させやすいので太りにくくなります。そして、筋肉が少ない人ほどリパーゼが少なく、脂肪が分解しにくく、太りやすいということが言えるわけです。

筋肉には脂肪酸をエネルギー化させる赤筋と、ブドウ糖をエネルギー化させる白筋があります。赤筋は有酸素運動によって太くなり、脂肪の代謝が高まっていきます、赤筋を太くするためには、有酸素運動が有効になるので、歩く、走るといった運動を中心にする必要があるわけです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

メディカルダイエットの研究はエネルギー代謝科学であることを披露すると、反応や求められることのほとんどはエネルギー代謝を高めることで、いかに多くのエネルギーを作るかということが聞かれます。エネルギー代謝を高めることは、食事で摂取してエネルギー源を効率よく使い、無駄に脂肪を溜めないためには必要なことです。

しかし、エネルギーを作り出すのはエネルギー代謝の前半であって、肝心なのは後半のエネルギー代謝です。前半のエネルギー代謝(エネルギー産生)は“異化”と呼ばれています。エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)をエネルギー化することで、そのためにはエネルギー源をエネルギー物質に変えるために必要なビタミンとミネラルを摂ることと、身体を動かして、酸素を多く取り入れることが重要になります。

後半のエネルギー代謝は“同化”と呼ばれていて、細胞の中で作り出されたエネルギーを使って、細胞に必要な成分が作られています。その成分というのは細胞を構成する成分や酵素、ホルモン、代謝促進物質などの生命維持には欠かせないものです。

全身の健康のためには一つひとつの細胞の働きを高めることが必要で、そのためには細胞の中で多くのエネルギーを作り出すことが重要になります。

ここで大切になるのは、細胞の中で作られたエネルギーは、その細胞の中だけで使われているということです。細胞の中で発生したエネルギーが電気のように離れたところに流れていくようなことはありません。そのため、細胞レベルから元気にしていきたい部位があったら、その部位に栄養素を送り届け、動かせる部位であれば積極的に動かすことが大切だということがわかります。

このような説明をすると、神経の伝達についての疑問が寄せられることがあるのですが、神経細胞は長い形をしていて、細胞の端まできた電気信号は神経伝達物質を放出させます。その神経伝達物質を受け取った次の神経細胞が、リレー方式で情報を伝えていきます。

内臓や器官の働きは離れたところへの刺激によって高めることができるというのが最新の研究の中心的なテーマとなっています。その働きを高めるためにもエネルギー代謝の前半の異化によって、いかに多くのエネルギーを作り出すかが重要になってくるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

普段よりも多く動くとエネルギー消費が増えて、それだけ空腹を感じやすいので、食事量が増えがちです。その行動は大筋では間違っていないものの、どれだけの量を食べればよいのかの目安がないと食べ過ぎにもなりかねません。

活動量が2倍になったら、2倍食べるというようなことはなくても、それに近い食事量にして、さらにエネルギー量が多い脂肪を多く摂るという人もいます。

1日に必要なエネルギーのうち、生命維持に必要な基礎代謝は約70%、活動代謝は約20%、食後の体熱産生は約10%とされるので、2倍の活動量があったとしたら、増えているのは20%だけです。

だから、増やしてよい食事によるエネルギー量は20%までとなります。このような単純なことが理解できないまま、運動をした後に食べすぎることになって、それが健康を害するようなことにもなっている人も少なくありません。

運動や活動の量が同じであれば、食事で摂るエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)の合計が同じなら出し入れのバランスが取れていると考えがちですが、いつ何を食べるのかによって、体脂肪の蓄積量が変わってきます。

余分に摂ったエネルギー源は、肝臓で中性脂肪に合成されて、脂肪細胞の中に蓄積されていきます。その合成のためにエネルギーが必要で、その必要量はエネルギー源の種類によって違ってきます。

食事で摂った脂肪が肝臓で中性脂肪に合成されるときには、同じようなものに変わるので、そこで使われるエネルギー量は摂取量の3%ほどです。この差はエネルギーロス率と呼ばれています。

それに対して、糖質とたんぱく質が中性脂肪に合成されるときには20〜23%ものエネルギーが必要になります。脂肪合成が盛んに行われるのは夕食後で、脂肪合成を進めるホルモンのインスリンは副交感神経の働きが盛んになる夕方以降に分泌量が増えていきます。

これについて私立の総合大学のスポーツ医学研究センターで実験が行われ、私も協力しました。1日に摂取するエネルギー源のバランスを変えずに、朝食、昼食、夕食で脂肪の摂取の割合を変化させたところ、夕食での脂肪の摂取が多いと体脂肪率が特に上昇することがわかりました。

朝食か昼食で脂肪の摂取が多く、夕食で少なかった場合には、体脂肪率の増加は少なく、夕食での食べすぎは余計に太る原因だという、これまで言われてきたことが裏付けられた形です。

このことを知っただけでは仕方がないので、いかに実践するかが求められますが、2割増しの食事の場合でもあっても、夕食に集中させるのではなく、1日の3食に分散させることが大切だということもわかる結果でした。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕