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情報過多の時代は、その中から重要な情報、必要な情報を選択するのに手間がかかるようになり、選択しようと構えているところに情報の大波が押し寄せて、その害に押し流されてしまわないようにすることも大変なことです。

押し流されないための一番の方法は、大波の被害に遭遇しないところに身を置くことで、大波が迫っていることがわかったら、その場から離れること、逃げ出すことです。

それはわかっていても、情報社会の中でしか暮らせない現状では、情報から離れることは普通に生きていくこともできなくなってしまいます。

携帯電話の電波が通じないところに住む、“ポツンと一軒家”のような隠遁生活といったことを選択する決断がないと、完全に避けることは不可能と言えます。

となれば、怒涛の如く押し寄せる中から正しい選択をするために、必要と思われるものにだけ向き合う、不要な情報には背を向ける、場合によっては完全に離れるといったことも必要になってきます。

「テレビは嘘情報ばかりだから見ない」「ネット情報は何が本当かわからないからインターネットはやらない」という断捨離というかミニマリズムを実践している人を知っています。それで正しい判断ができるのなら、そのような選択もありかもしれません。

しかし、避けてばかりいたら、何かの拍子に飛び込んできた情報の真偽、重要性の判断ができなくなって、間違った方向に押し流されてしまうことにもなりかねません。

このことは東京にいたときに、テレビの情報番組で“誰かの意図”を流す側にいたことがあり、インターネットの草創期から情報選択をすることも担当していたので、害があることは充分すぎるほど承知しています。また、その危険性も知っているつもりです。

その経験から伝えられることは、情報リテラシーを身につけておく工夫や努力だけは続けておいてほしいという呼びかけです。

これは自分への戒めの意味も含めてのことですが、大波のように押し寄せる情報の中から、正しい情報を選択して、それが自分にとって役立つ情報なのか、継続して使える情報であるのかを判断する能力を常に磨いておくことです。

リテラシー(literacy)は、特定の分野に関する知識や能力、その知識を活用する能力を指していて、その語源は「読み書きの能力」です。情報リテラシーを身につけるためには、よい(と思われる)ものだけを選んで触れるだけではなくて、さまざまな情報に触れるように範囲を広げておくことも大切になります。

今回のお題の「よいものだけに触れたい」を実践するためには、まずは“よいもの”を見抜く目が必要で、場合によっては目(視覚)だけではなくて、聴覚も嗅覚なども駆使していくことになります。

「よいものだけに触れたい」という表現とは逆のように思われるかもしれませんが、「よいものだけに触れていたら、よいものは見抜けない」ということを書いて、この話は次回(日々修行234)に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

無償ボランティアで、ギャラも交通費も出なくて、むしろボランティアが寄付をするという形のところもあるという話を前回(セカンドステージ49)、ボランティア貯金の説明として書きました。

ボランティア貯金の発想が始まったのは、東京の自治体での高齢化対策でしたが、そのときの会議の座長が私の叔父の社会福祉学者であったことから、会議の席にも加わらせてもらいました。

その当時の私は、臨床栄養の専門分野を高齢福祉の配食にも役立てる話を受けて、有料福祉としての弁当配布のボランティア活動を貯金のように積み立てていくプログラム(そのときはメニューと呼んでいた)を担当していました。

本人としては自分のやっていたことが評価されてのことと感じていたのですが、実際には叔父との関係を知った方々の忖度が影響していたようです。

ボランティア貯金は仕組みとして始めることは簡単ではあっても、貯めたボランティアの実績を使おうとしたときに、預けた先が存続していなければ破綻してしまいます。当時は、金融機関の破綻が始まっていた時期でもあったので、そこは重要な議論テーマでした。

ボランティア貯金の考えは、徐々に広まっていきましたが、うまくいかなかった例も見られるようになっています。

破綻が考えられない(と期待する)自治体で始まった例を、他の団体などが実施するときには少なくとも貯金が失われるようなことがないように母体の活動の維持が何よりも重要となります。

「ボランティアだから仕方がない」という言葉を吐いた失敗例とされる代表もいましたが、ボランティアという気持ちが重要なことであるので、金銭的に保証すればよいというものではありません。

「母体の活動が崩れてはいけない」というのは、叔父が会議で話していたことで、それを今でも覚えているのは、失敗例の多くが母体の活動が揺らいだ結果だということを見てきたからです。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕

運動やスポーツは体力や運動技能の向上、他人との交流を通じた尊重の精神を身につけるなど、さまざまな効果が期待されています。

スポーツの楽しさは、どの子どもにも同様に体験させてあげて、それに取り組む大切さを教えてあげたいとの思いがあっても、極端に運動が苦手であったり、人並み外れて不器用な子どもにとってはスポーツが苦痛を与えることになり、中には苦痛しか感じないという例もみられます。

その原因として発達性協調運動障害(DCD:Developmental Coordination Disorder)があげられます。これは知的発達に遅れはなく、身体機能(筋肉、神経、視覚、聴覚など)に問題がないにも関わらず、協調運動に困難が見られる障害です。

日常的な協調運動が年齢に応じて期待される水準と比較すると不正確、時間がかかる、ぎごちないなど、いわゆる不器用といわれる状態となっています。

協調運動の困難さは、微細運動困難、粗大運動困難、バランス障害に分けられます。

〔微細運動困難〕
指先を使うのが苦手(箸がうまく使えない、字がうまく書けない、筆圧が弱い、ハサミで上手に切れない、ボタンが止められない、紐が結べない)

〔粗大運動困難〕
身体を動かすのが苦手(歩行中に物や人にぶつかる、縄跳びが跳べない、階段の昇り降りがぎごちない、自転車に乗れない、キャッチボールができない)

〔バランス障害〕
姿勢を保つのが苦手(片脚立ちができない、平均台の上を歩けない、まっすぐに座れない、座っていても体がそわそわする)

赤ちゃんのときにハイハイがうまくできなかった、転んだときに手が出ないために顔から転ぶといったことがあった子どもは、発達性協調運動障害の可能性が高いことが認められています。

協調運動は、脳機能の一つで、見る、触った感じ、体の姿勢、手足の動きなどの感覚をまとめ上げて、滑らかな運動を可能としています。このような体の動きによって、日常生活動作(食事、着替えなど)、手作業、運動バランス、姿勢保持、学習効率などの生活の質を保つために重要な働きをしています。

発達性協調運動障害の頻度は、すべての子どもの6〜10%とされています。また、自閉症スペクトラム障害や注意欠陥・多動性障害、学習障害の10〜20%に併存するとされています。

発達障害の特性に加えて、発達性協調運動障害があると、生活面だけでなく学習や運動の困難さがさらに高まることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「良いきゅうりの日」JAあいち経済連西三河冬春きゅうり部会が良(4)い(1)きゅう(9)りの語呂合わせで制定。

「食育の日」三基商事が食(4)育(19)の語呂合わせで制定。

「みんなの保育の日」子ども法人キッズカラー(東京都品川区)が保(フォー=4)、育(19)の語呂合わせで制定。

毎月19日:「いいきゅうりの日」(いいきゅうりの日プロジェクト)、「松阪牛の日」(やまとダイニング)、「熟カレーの日」(江崎グリコ)、「シュークリームの日」(モンテール)、「クレープの日」(モンテール)、「食育の日」(食育推進会議)、「イクラの日」(カッパ・クリエイト)

栄養摂取は脳細胞の働きを保つにはブドウ糖だけでも摂ってほしいということを前回(学びの伴歩8)紹介しました。

これはエネルギー源だけのことで、脳細胞が取り入れたブドウ糖をエネルギー化させるには4種類のビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)が必要となります。

ビタミンB₁とビタミンB₂は体内で24時間ほど保持されるのに対して、ビタミンB₆とビタミンB₁₂は12時間ほどしか保持されません。そのため、朝食と夕食でビタミンB₆とビタミンB₁₂が含まれた食品を摂取しておく必要があります。

人間の身体は歴史的に1日に3食を食べてきたことから、3食を食べて栄養補給できるようになっています。ヨーロッパでは朝食と夕食に多くの種類と量を食べて、昼食は軽く済ますのが基本になっています。

日本では今でこそ朝食、昼食、夕食の3食を食べるのが当たり前とされていますが、日本の庶民が昼食を食べるようになったのは江戸時代の中期からです。それまでは日が昇って起床をして一仕事をしたあとに朝食を食べ、日が沈む前後に夕食を食べていました。

武士や貴族は昼食も食べていたものの、庶民は夕食までに空腹を感じたときには少しだけお腹に入れるというのが普通の食事習慣でした。

このことがビタミンB₆とビタミンB₁₂が体内で12時間ほどしか保持されなくても生命現象に影響がない理由と考えられています。

栄養素は1日に必要とされるものを摂取すればよいというわけではなくて、体内の保持時間も考えて、いつ摂取するのがよいのかということも考えておく必要があります。

通常の時間に食事ができない、摂取時間としては通常であっても重要なビタミンが不足するという状態の人が学びのために脳をフルに回転させなければならないとしたら、必要な栄養素は摂取してほしいし、その摂取のためのサポートもしなければならないということを岡山自主夜間中学校の特別授業(原則は月に1回)で話をさせてもらっています。

その実現にはタイミングよく、効率的に摂取できるものを提供する活動も同時にしなければサポートしたことにならないという考えをしています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

今回の「よい匂いを嗅ぐために」は、日々修行220の「よい匂いだけを嗅ぎたい」に続いて書くつもりでしたが、随分と間が開いてしまいました。

匂いに関わる嗅覚は五感の一つで、他の四感(味覚、聴覚、視覚、触覚)とは違った特性があるということを日々修行218で書きました。

味覚、聴覚、視覚、触覚は、これまでに経験してきたことが感覚に影響を与えるところがあるのに対して、嗅覚だけは経験はほとんど影響を与えることはありません。

よい匂いは誰が嗅いでも好ましいもので、よくない臭い(におい)は、臭い(くさい)と表現されるような状態でなくても、これを好むことはありません。臭いは危険を察知する重要なポイントであり、危険を避けるために身につけられた本能のようなものと考えることができます。

嗅覚は安全のための感覚だけではないことは多くの人が知っていることで、嗅覚は好ましいもの(好きなもの、安全なもの)を確認するためにも必要な感覚です。

その簡単な確認法があって、嗅覚が活かされたままの状態で食べ物を口に入れると、通常の味わいが感じられます。これが普通の感覚(食べ物の味わい)だと思っている人が多いかと思いますが、同じものを鼻をつまんで食べてみると味に変化が起こります。

変化が起こるどころか、味覚が極端に低下する、味の判断ができなくなるということもあります。これはにおいが味覚に影響を与えているからで、味覚による感覚だと思っていたことが、実は味覚と嗅覚の合わせ技による結果だということがわかります。

私たちが研究していることの一つに、発達障害による感覚過敏の特性があります。

発達障害に“普通”という表現は相応しくないことは充分に承知していますが、普通なら好ましい匂い、ほとんど感じないようなにおい(匂い、臭い)に過敏に反応して、これが不快を通り越して、危険な状態、逃げ出さないといけない状態となっている人が多く存在しています。

嗅覚に限らず、それぞれの人が、どのように感じているかを他の人は正確には知ることができないだけに、嗅覚の過敏については該当者の体験談から推測するしかないのが実情です。

子どもの場合の嗅覚過敏の特性としては、以下のことがあげられています。

・特定のにおいがものすごく苦手(石鹸、柔軟剤、花、線香、香水、食品、バス、体育館、体育用具室、保健室、絵の具、接着剤などの乗り物のにおい)

・給食のにおいが苦手

・いろいろなにおいがする食堂が苦手

・化粧品売り場や食品売り場、動物園など苦手な場所にいられない

・他の人が気づかないようなにおいにも気がつく

・なんでもにおいを嗅いで確かめる

・唾液や汗など自分のにおいを嗅ぐ

・トイレの前を通れない

発達障害は生涯にわたって特性が継続するので、大人になっても苦しさ、困難さは続いています。これを感情で抑えようとしても、なかなか思ったようにいかないことが、また苦しさを増すことになります。

社会的なにおいの判断は、“普通”の感覚で行われています。これは感覚過敏に限ったことではなくて、嗅覚の過敏は好ましい匂いのはずが、むしろ好ましくない臭いとして蔓延していることがあります。これは“香害”(こうがい)とも呼ばれています。

香害は香りによって気分を害するというレベルではなくて、害悪にもなっていて、避けることができない場合も少なくありません。香りが長続きする洗濯用の柔軟剤があり、これが使われた衣服を着た人が多い満員電車は“公害”そのものという感覚です。

何も気分を害する臭いを撒き散らそうとしているのではなく、それを推奨する立場の人(メーカーや販売会社など)は、よい匂いだと思い、それを広めるのが“善いこと”とも感じているのでしょう。

しかし、それが違っていることもある、ということを伝えることも大切ではないかと考えています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

ひらがなは単純なように見えても、用法の異なり、拗音、長音、促音、撥音といった複雑な使い方があり、前回(学習特性サポート20)に紹介したように論理的に法則を整理してみると、非常に難しいことを小学1年生で覚えることになっています。

それも50音を習ったすぐあとに短期間のうちに学ぶため、少しのつまずきでも先に進めなくなってしまうことがあります。

子どもの発達のスピードには差があり、1年生の1学期という学習環境に慣れないうちに法則を理解するのは難しいことで、中には難しいというよりも無理だという子どももいます。

ましてや発達障害の学習障害がある子どもでは、マニュアルに従った指導だけでは理解させることができないということが、よくみられます。

理解が難しい子どもには学年を一つ落として学ばせる(2年生で1年生の学習を再学習させる)という方法が使われることがありますが、発達障害の場合には3年生になってからも1年生で学ぶひらがなの法則を再学習させるということも必要になる場合が少なくありません。

50音は記号を覚える、丸暗記するように感じる子どももいるものの、あ行は母音だけで、それ以外の行は子音+母音でできていることが理解できれば、子音の口の形は同じであるという法則を気づかせることができます。

横の段で読む「あかさたなはまやらわ」の下は「いきしちにひみ り 」となっていて、口の形は同じになっています。い段、う段、え段、お段が同じ子音であることがわかると、50音の面白さに気づくようになり、自ら楽しんで取り組むようになっていきます。

こういったことを振り返ってみて、理解していることを確認した段階で、再び前回に示した用法の異なり、拗音、長音、促音、撥音の再学習をして、理解度の違いをみていきます。

場合によっては、さらに同じことを繰り返す必要がありますが、ひらがなが理解できないとカタカナが理解できない、その先の漢字も理解できないことになるので、基本中の基本は身につけられるように続けていく必要があるということです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、身体状況調査を説明しています。その中から食品成分表の利用の続きを紹介します。

〔食品成分表の利用〕
1日当たりの摂取エネルギー量は、日本食品標準成分表(八訂)を使って算出すると、日本食品標準成分表(七訂)を使用したときに比べて、40〜80歳代の男性で5.2%、女性で5.0%の低値であったとする報告があります。

このエネルギー量の変化は、あくまでエネルギー量の計算方法の変化によるものであり、実際にエネルギー摂取量が変化しているのではない点に注意が必要です。

食物繊維に関しても測定法の変更があり、成分値の大きく変化した食品があります。この点に関しては炭水化物の項に詳述されています。

日本食事摂取基準(2025年版)では、現在乳酒可能な研究結果などが主に日本食品標準成分表(七訂)相当の方法で計算されたエネルルギー量やエネルギー産生栄養素量を使用していることを踏まえ、指標値は日本食品標準成分表(七訂)に基づいて計算されたエネルギー・栄養素摂取量に対応するものとして策定されています。

なお、食品成分表の栄養素量と、実際に摂取量や給与量を指定しようとする食品の中に含まれる栄養素量は、必ずしも同じではありません。しかし、この誤差の方向や、その程度を定量化して示すことは困難です。そのため、食品成分表を利用する際には、この誤差の存在を十分に理解した上で柔軟な対応が望まれます。

また、食事摂取基準で示されている数値は摂取時を想定したものです。そのため、調理中に生じる栄養素量の変化を考慮して栄養計算を行わなければなりません。

栄養素の中には調理によって変化するものが知られており、水溶性ビタミンや一部のミネラルなど、無視できない変化率を示す場合もあります。

ビタミンCや葉酸などは調理後の残存率が低く(70%未満など)、ゆで調理をしてゆで汁を廃棄する場合には特に残存率が低かったとする報告があります。

日本食事標準成分表には調理後食品の収載が増えていて、調理による重量変化率を考慮した上で、調理後食品の成分値を使用して栄養計算を行うのが、調理損耗を考慮する一つの方法です。

ただし、栄養素の調理損耗の程度は調理条件によって大きく異なるため、栄養素の摂取量や給与量を計算して食事摂取基準との比較を行う場合には、慎重に対応することが望まれます。各種調理条件における栄養素の調理損耗に関する網羅的なデータの集積が期待されます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「よい歯の日」日本歯科医師会が、よ(4)い(1)歯(8)の語呂合わせで制定。

「毛穴の日」ドクターシーラボが良(4)い(1)肌(8)の語呂合わせで制定。

「よいお肌の日」明治が良(4)い(1)肌(8)の語呂合わせで制定。

「夏美容はじめの日」パナソニックが、よ(4)い(1)お肌(8)の語呂合わせで制定。

毎月18日:「防犯の日」(セコム)、「おにぎりの日」(中能登町)

フレイルは高齢者の身体機能の低下を指す用語で、日本語では虚弱とも訳されています。運動不足から筋力が低下し、活動量が減るために食事量が減り、たんぱく質の摂取量が減ります。そのために筋肉量が減りやすくなるといった悪循環にもつながります。

食事量が減る原因は活動量の減少だけでなく、口腔機能の低下などの歯科分野の影響も考えられます。口腔機能の低下によるフレイルは、特別にオーラルフレイルと呼ばれています。これは口(オーラル)のフレイル(虚弱)という意味の造語です。

オーラルフレイルは大規模健康調査(縦断追跡コホート研究)などによる厚生労働科学研究によって示されたものです。オーラルフレイルは健康と機能障害の中間と位置づけられ、可逆的であることが大きな特徴してあげられています。

口腔機能の低下に早めに気づいて、適切な対応をすることで、健康状態に戻すことができます。オーラルフレイルの始まりとしては、滑舌低下、食べこぼし、わずかに咽(む)せる、噛めない食品が増える、唾液の減少、口の乾燥などの小さな変化であり、見逃しやすいことが多くなっています。

それだけにオーラルフレイルの特徴を知り、早期に気づくことによって、口腔機能の健康状態を保ち、健康の維持・増進にもつなげることができます。

歯科治療が必要な状態を放置したことによって歯が欠ける、抜けるということがあると、それまで噛むことができたものが噛めなくなることがあります。そのため、食べやすくて軟らかいものを選択するようになり、軟らかいものを食べる習慣となります。

その結果として噛むために必要な筋肉を使わなくなっていって、噛む機能が低下していくようになります。噛む機能の低下によって、さらに軟らかい食べ物を食べるようになって、さらに機能が低下していくという“負の連鎖”を引き起こします。

そのような状態はオーラルフレイルだけでなく、身体全体のフレイル、心身の健康状態にもつながるだけに、オーラルフレイルのサインに早く気づくことが大切になります。

口腔機能の低下によるオーラルフレイルは、消化・吸収に影響を与えるだけでなく、身体のフレイル(虚弱)にもつながりやすいことが指摘されています。

オーラルフレイルの考えが広まってきてから、オーラルフレイルの状態の人と口腔機能の健康状態が保たれている人との差について多くの調査が行われています。

オーラルフレイルの状態にある人は2年以内に身体的なフレイル(虚弱)を発症する確率が2.4倍、サルコペニアは2.1倍、要介護認定は2.4倍、そして4年以内に死亡するリスクは約2倍との報告もあります。

高齢者になっても自分の歯を多く残すことによって健康で長生きすることを目指した「8020運動」は、自分の歯で噛んで食べることによって栄養の吸収を高めるだけでなく、外出して食事をするなど行動的に生活をすることによって健康寿命を延伸させることも意図しています。

健康寿命の延伸のためには、身体の機能の維持とともに認知機能の維持も重要であり、厚生労働省と日本歯科医師会が平成元年(1989年)から展開している「8020運動」は、80歳で20本以上の歯を残すことによる健康づくりを目指していると認識されているようですが、それだけではありません。

32本の歯のうち、できるだけ多くの歯を残すことによって、なんでも食べられるようにすることによる健康効果が第一の目標ではあっても、好きなものを食べることができる状態は、出歩いて食事をする機会が増え、食事の機会は多くの人との交流にもつながります。

このことが脳の機能を高め、精神衛生の向上にも寄与します。こういった歯と健康の関連性を強く認識して、東京大学高齢社会総合研究機構をはじめとした多くの関係者の協力によって、健康長寿を実現するために掲げられたのがオーラルフレイルです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕