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健康づくりは、それぞれ個人の状態に合わせた方法で実施するのがよいことは言うまでもないことで、これは“個別対応”と呼ばれています。個別対応というと、病院の栄養管理(一般的には病院給食)でよく使われていて、個人の疾患に合わせた食事療法として禁止もしくは減らす食品、増やす食品が決められ、これを献立にして料理がつくられます。

見た目は同じであっても、使われている食材や調味料が違い、切り方や加熱時間なども異なっているということですが、これを個人対応と言われても納得できないという人が多いはずです。

苦手な食材を使っていては食べにくいのは当たり前ですが、今日な肉の料理なのに1人だけ魚にするということは特殊な疾患の患者にだけ行われることで、通常は食材や調理法まで個人対応することはできません。これが大量調理の問題で、仕方がないことです。

同じ料理で同じように栄養摂取ができるというのが原則で、それに疾病による制限を加えて調整すれば対応できるというのは、全員が同じ身体の機能であるという原則があるからです。同じ食品を食べたのに、ある人は消化されて、ある人は消化されないというようなことはありません。

しかし、これは成人を対象とした話で、年齢を重ねてくると身体の機能が低下して、消化液の分泌量の違いによって肉が食べにくい人も出てきます。高齢者は自律神経の副交感神経の働きが低下して、そのために消化液の分泌、小腸からの吸収、腸管の蠕動運動が、どれも低下してします。

そのために、これだけの量なら消化できる、必要な栄養素を吸収できるとの基本的な計算だけでは、実際に吸収される量が違ってきます。そこも配慮して、健康づくりのデザインの一つのパーツである栄養摂取は考えないといけないのです。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

コロナ禍が就学児の学力などに影響を与えたことに関する研究は、厚生労働省や文部科学省から民間の研究機関にいたるまで数多く実施されてきましたが、乳幼児の発達に関する調査は、ほとんど行われていません。

そこで京都大学、筑波大学、慶應義塾大学、東京財団が共同研究として首都圏の自治体の全認可保育所に通う乳幼児の調査を行いました。これは1歳または3歳の乳幼児887名を対象としてコロナ禍前に実施された調査と、追跡期間中のコロナ禍を経験した群、そうでない群で3歳または5歳の発達を比較しています。

KIDS乳幼児発達スケールを用いて分析した結果、コロナ禍を経験した群は、そうでない群とでは5歳時点では平均して4.39か月分の発達の遅れが確認できたと発表されています。その一方で、3歳時点では明確な発達の遅れはみられず、むしろ発達が進んでいる領域もありました。

その領域は、運動、手指の操作、抽象的な概念理解、対子ども社会性、対成人社会性です。また、コロナ禍で3歳、5歳ともに発達の個人差・施設差が拡大していることも明らかにされています。

質の高いケアを提供する保育園に通っていた子どもは、コロナ禍においても3歳時点での発達がよい傾向がありました。これはコロナ禍で在宅勤務が増えたことが関係していると考えられています。

また、保護者が精神的な不調を抱える家庭の子どもは、コロナ禍で5歳時点での発達の遅れが顕著となっていました。

これは一般の子どもの場合で、発達障害児が調査対象ではないものの、発達障害児は質が高いケアが受けられることが少なく、保護者に精神的な負担がかかっていることが多いことから、より強い影響があったことが推測できます。

コロナ禍では子どもにメンタルヘルスの問題が増え、睡眠の質が下がり、運動不足や体重が増加する子どもが増えたことが明らかにされています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

活性酸素を消去する抗酸化成分は、色鮮やかな食品に多く含まれています。抗酸化成分の多くは色素で、紫外線を多く浴びる植物は紫外線によって発生する活性酸素によって細胞が破壊されないように抗酸化成分を作り出しています。

活性酸素によって細胞が破壊されることで特に影響が出るのは血管で、活性酸素が多く発生するほど血管が傷つきやすくなります。また、活性酸素は悪玉コレステロールとも呼ばれるLDL(低比重リポ蛋白)を酸化させ、このことが動脈硬化につながることから、血管の健康状態を保って、全身の健康に結びつけるためにも抗酸化成分が注目されています。

数多くある抗酸化成分の中でも手軽に摂取できて、しかも抗酸化作用が高いのは緑茶に含まれるカテキンです。抗酸化成分は色が濃い色素というのが原則ですが、カテキンは透明に近い黄色です。これは人間の目には見えにくい可視光線だからです。

ところが、緑茶の濃い緑色がカテキンだと勘違いされることがあります。緑茶の緑色はクロロフィル(葉緑素)の色で、これは抗酸化成分ではありません。それなのに緑色が出るからと、お湯を淹れてから時間が経った茶葉でお茶を飲んでいる人が少なくありません。

抗酸化成分は酸化しやすい特徴があります。体内に入って、活性酸素によって酸化することで、身体の細胞が酸化するのを防いでいるのです。カテキンは高い抗酸化作用があるということは、酸化しやすいということです。

お湯を淹れた後には酸化が急速に進むので、すぐに飲んだときには抗酸化作用を発揮するものの、時間が経過して酸化した茶葉のお茶を飲んだら、酸化したものを体内に入れているので、期待する抗酸化作用とは逆のことが起こってしまいます。

だから、カテキンの抗酸化作用を活用するなら、淹れてすぐのお茶を飲むか、サプリメントとして摂ることがすすめられます。ペットボトル入りの緑茶飲料も透明か薄い色の容器では紫外線によって酸化が進みます。

酸化を抑えるためにビタミンCが添加された緑茶飲料もありますが、その多くは製造後の流通段階での酸化を抑えるために使われているので、目の前に届いたときにはカテキンの抗酸化作用は低下していると考えたほうがよいのです。

歩くことは健康維持の基本的な行動で、自由に歩くことができるだけの筋力と持久力を維持するためには歩くことが必要になります。「歩かなければ歩けなくなり、走らなければ走れなくなる」と健康づくりの機会に言われることがありますが、自分の足で歩き、自由に行動することによって、身体機能だけでなく、脳の認知機能の維持にもつながります。

歩くことというと、長く歩くことが健康のバロメーターとされてきた時代があります。長く歩くというのは距離と時間を指していて、長距離を歩けるほど健康、長い時間のウォーキングができるほど健康とイメージされています。

歩けるということが健康なので、歩き方は関係ないという専門家も中にはいるのですが、同じ距離を歩いたとしても、どれだけの時間で歩くことができるのかは大切なことです。歩数計の記録だけを見て、健康度を推測するだけではいけないのです。

歩き方というと歩行姿勢や身体の動かし方(足の運び、腕の振り方など)を指すこともありますが、ここで示したいのは歩行速度です。歩行速度はエネルギー消費の指標でもあった、時速7kmほどのスタスタ歩きは効率よく長く続けられる運動にもなります。

走らないまでも必死になって歩いている速度は、一般にはジョギングよりもエネルギー消費が高くなります。そこまでの速歩を目指すことはなくて、なんとか会話をしながら続けられる速歩、つまりスタスタ歩きが目標となります。

体力の衰えは筋力の低下と比例していて、筋力が低下してくると普通歩行はできても速歩は苦しくなってきます。歩いているだけなのに、速度が上がるときつく感じるようになるのは筋肉が減ってきたか、筋力(主には筋持久力)が低下してきた証拠とされます。

筋力を保って速歩が続けられるようにするには、速歩をすることが必要です。といっても、年齢を重ねてくると、ずっと速歩をするのは筋肉にも心肺にも負荷がかかり過ぎるようになるので、3分間だけ速歩をして、次の3分間は普通歩行、次に速歩というように交互に歩行速度を変える歩き方がすすめられます。

これはインターバル速歩やインターバルウォーキングと呼ばれる歩き方で、高齢者の場合には速度を変える歩き方で筋肉が増えていくことも報告されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康によい働きをする素材を組み合わせて使えば、高い効果が得られるというのは多くの人が期待することです。健康食品の多くは、目的があって、それに合わせて複数の素材を組みわせて、目的に近づけることを目指しています。

血糖値の急上昇を抑えることを目的にするなら、身体で起こっている働きを知って、それに合わせた機能がある成分が含まれている素材を選択しています。糖質は胃で消化されてブドウ糖に分解されて、小腸からブドウ糖が吸収されて血液中に入ることによって血糖値が上昇します。

血糖というのは血液中のブドウ糖のことで、その量を示すのが血糖値です。血糖値が上昇すると膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて、細胞にブドウ糖が取り込まれます。血糖値が高いということは、体内に取り込まれるブドウ糖が多いか、細胞に効率的に取り込まれていないか、ということになります。

この流れに対応するために、分解の抑制、吸収の抑制、インスリンの分泌促進といった成分が含まれる素材が使われます。

こういった意味での複合のつもりでも、使用した素材の特性によってはマイナスになるものもあります。その代表的なものは難消化性デキストリンで、ブドウ糖を吸着して吸収を妨げる作用はあるのですが、吸着性がよすぎて、脂肪も包み込み、さらに他の健康食品の素材も吸着します。

これでは素材のプラス効果を願っていたのに、それがかなえられないことにもなります。ブドウ糖の吸収抑制に以前から使われていたのはギムネマ・シルベスタですが、流行りのもの、効果が高いものを使おうとするのは世の流れで、そのことによって、せっかくの有効性が妨げられることにもなるのが、健康食品の面倒なところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康づくりの基本は食べることであり、朝食こそが重要ということはメディカルダイエットの研究でも講習でも特に力を入れて訴えていることです。朝食の摂取の状況については、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」が重要な調査データとされてきましたが、コロナ禍の影響で2年間も調査が行われず、次の発表は早くても令和5年末になると見られています。

本来であれば、コロナ禍が栄養摂取に与えた影響について最も知りたいことですが、それを埋めるように民間で複数の調査が行われています。その中で注目されるのは、日本ケロッグが各地のこども食堂運営者(226人)に聞いた「こどもの朝食に関する実態」の調査(2023年3月24日から4月7日)です。

同社は「ケロッグ毎日朝ごはんプロジェクト」を展開していて、そのための基礎調査として実施されました。

その結果、こども食堂運営者の54.0%が朝食を毎日食べていない子どもを認識していました。その理由(複数回答)としてあげられていたのは、「親が作らない」(74.6%)、「経済的に余裕がない」(34.4%)、「家に食べるものがない」(31.1%)、「親からお金だけ渡されて自分で買うように言われている」(17.2%)でした。

このほかにも「幼少期から朝食を食べる習慣がない」、「朝起きた時には親が仕事に出かけていて起きて学校にいくのが精一杯」など、経済的な理由だけでなく、さまざまな理由があることが見えてきました。

朝食を食べていない子どもを認識しているこども食堂運営者に、特徴や傾向を聞いていますが、「朝食の大切さを理解していない」(61.5%)、「学校に行きたがらない/不登校気味である」(36.9%)、「口数が少ない/表情が暗い」(30.3%)、「体調を崩しやすい」(26.2%)、「食欲がなく食事の量も少ない」(21.3%)でした。

このほかにも「落ち着きがなく、学力や理解力が低い傾向にある」、「授業に集中するのが難しい」、「怒りっぽい」、「元気がない」、「疲れやすい」など、子どもたちに多く見られることがあげられていて、朝食との関わりが強く考えられています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

フレイルは高齢者の身体機能の低下を指す用語で、日本語では虚弱とも訳されています。運動不足から筋力が低下し、活動量が減るために食事量が減り、たんぱく質の摂取量が減ります。そのために筋肉量が減りやすくなるといった悪循環にもつながります。

食事量が減る原因は活動量の減少だけでなく、口腔機能の低下などの歯科分野の影響も考えられます。口腔機能の低下によるフレイルは、特別にオーラルフレイルと呼ばれています。これは口(オーラル)のフレイル(虚弱)という意味の造語です。

オーラルフレイルは大規模健康調査(縦断追跡コホート研究)などによる厚生労働科学研究によって示されたものです。オーラルフレイルは健康と機能障害の中間と位置づけられ、可逆的であることが大きな特徴してあげられています。

口腔機能の低下に早めに気づいて、適切な対応をすることで、健康状態に戻すことができます。オーラルフレイルの始まりとしては、滑舌低下、食べこぼし、わずかに咽(む)せる、噛めない食品が増える、唾液の減少、口の乾燥などの小さな変化であり、見逃しやすいことが多くなっています。それだけにオーラルフレイルの特徴を知り、早期に気づくことによって、口腔機能の健康状態を保ち、健康の維持・増進にもつなげることができます。

歯科治療が必要な状態を放置したことによって歯が欠ける、抜けるということがあると、それまで噛むことができたものが噛めなくなることがあります。そのため、食べやすくて軟らかいものを選択するようになり、軟らかいものを食べる習慣となります。

そのために噛むために必要な筋肉を使わなくなっていき、噛む機能が低下していくようになります。噛む機能の低下によって、さらに軟らかい食べ物を食べるようになって、さらに機能が低下していくという“負の連鎖”を引き起こします。

そのような状態はオーラルフレイルだけでなく、身体全体のフレイル、心身の健康状態にもつながるだけに、オーラルフレイルのサインに早く気づくことが大切になります。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

筋肉は強い負荷がかかる運動をするほど太くなっていきます。筋肉は筋繊維と呼ばれる筋肉細胞が束になった状態になっていて、筋肉が太くなるということは、それぞれの筋繊維が太くなっていくということです。

筋繊維の本数は生まれたときから変わりがなくて、筋肉が太くなっていくときに筋繊維の数が増えるわけではなく、筋肉が細くなっていくときに筋繊維の数が減るわけでもありません。

ということは、筋肉を太くするための運動をすれば、何歳になってからでも筋肉の量と機能を保つことができるということです。機能というのは筋収縮力、筋持久力、筋代謝力を指しています。

筋肉が太くなるためには、タンパク質を筋繊維が吸着することが必要です。そのためには負荷がかかる筋肉運動によって筋繊維が傷つき、その周りに修復のためのサテライト(衛星)細胞が集まってきます。サテライト細胞はタンパク質を取り込み、このタンパク質が傷ついた筋繊維に送られていきます。

運動をして傷つくことによって、筋肉は一時的に細くなり、サテライト細胞のタンパク質を取り込むことによって太くなっていきます。傷つく前よりも太くなることは“超回復”と呼ばれています。超回復のためには、筋肉を傷つけるような運動は控えることが必要で、運動を毎日するにしても、負荷が強くかかる運動をしたら、次の日は負荷を弱めにするといったように、適度に休みを入れていくことが大切になるのです。

ただし、“超回復”は3日で終了するので、休むとしても1日、長くても2日だけにしておかないと、せっかくの筋繊維を太くする機会が失われることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

今回のテーマの「健康は金で買えない」は、一般に言われているのは「いくら金を出しても健康になれない」「金よりも大切なことがある」といった意味で使われています。それは、ある意味では当たっているのですが、誤解がないように“基本的には”という言葉が付けられるようになっています。

「基本的には健康は金で買えない」ということになり、金があれば心身に無理をかけるようなこともしないで済むし、治療にも予防にも時間と金がかけられるということになって、さまざまな事業者が自分のところの商品やサービスを売るために、このフレーズが使われることが増えています。

さらに一歩進んで、「健康になるには金はないほうがよい」という発想もあります。もちろん生きていくための最低限の金銭は必要ではなるものの、余計なお金があると過剰に食べすぎて身体にダメージを与える(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)ことになるし、歩いていける範囲のクルマを利用して歩かなくなる、ということにもなります。

もしも病気になったとしても、よい医療が受けられるからと安心してしまい、予防を心がけないということにもなりかねないので、むしろ医療機関にかからずに済むように、日々の生活を大切にするようになる、というにつながっていきます。

私は3歳のときに親元を離れて、母親の実家で暮らすことになり、住職の祖父から「お寺に住む者は仏様に捧げられたもののお下がりをいただいて生きている」ということを言われ、それが今でも心に染みついています。

東京から岡山に移住してからも、ほとんどお布施のような金額で生きてこれたのも、健康で過ごせているのも、「金はないほうがよい」という感覚があるからだと思っています。妻は、どう思っているのかは怖くて聞けないのですが。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

発達障害児支援施設は児童発達支援施設(未就学)と放課後等デイサービス(就学以降)があり、その支援のレベルは施設によって異なっていることは前回(健康デザイン18)触れました。

よりよい施設の紹介、それぞれの子どもに適した施設の紹介は、自治体や民間の働きによって進められていますが、発達障害児支援施設は人員や経営者の考え方などもあって、格差があるのは事実です。

なかなか子どもの状態と改善への期待にフィットしないからと多くのところを回るジプシー状態になっている保護者も少なくありません。発達障害児支援施設としては支援活動を進めたくても、スキルや知識、情報の関係もあって理想どおりに進められないことがあるのは充分に承知しています。

優れたレベルの児童発達支援施設の運営者や技術者が、他の施設にコンサルタントとして入って指導している例もあり、私(小林正人)が監事を務めるNPO法人は他の児童発達支援施設や認定こども園などへのコンサルタント活動を実施しています。

こういった活動を進めていくためには、意識が高い児童発達支援施設が集まり、そこに対して子どもの改善のための知識と情報を提供する活動が重要であり、会員化しての推進も検討すべきだと考えます。

その内容として運動療法と、それを下支えする食事(栄養)療法も必要との考えをしています。食事(栄養)療法は、私が東京で活動してきた臨床栄養(治療のための食事療法)がベースとなっています。

まだ発達障害が明らかになっていない段階から、小児医療を専門とする国立病院、大学病院などでは食事に困難さを抱える子どもへの対応をしてきました。その中から生まれた発達栄養学に沿った栄養摂取の方法を、意識が高い岡山の施設に対して実施するのも健康デザインの活動の一つとしています。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕