良質なたんぱく質というと、体内で合成されない必須アミノ酸がバランスよく含まれている食品のことで、それに該当するのは肉、魚、乳製品、卵、大豆・大豆製品です。これらのものを多めに食べていれば健康が保たれるように思われがちですが、その内容によっては健康によいとは言えないことがあります。
獣肉というと牛、豚、鶏が多く、これらは輸入された餌を多く食べています。その中には遺伝子組み換えの大豆やとうもろこしも含まれています。牛肉にはホルモン剤が使われることがあります。魚は養殖の餌が輸入されていることがあり、天然のものは海洋汚染から水銀などの有害ミネラルが多く検出されます。牛乳には脂肪分も多く、脂肪の中に農薬や有害ミネラルが溶け込みやすくなっています。
卵なら大丈夫かと思ったら、卵黄の色を濃くするための卵黄着色剤という食品添加物が使われたものがあります。大豆は輸入されたものには残留農薬と遺伝子組み換えの不安がつきまといます。
となると、少しでも安全な食品を選ぶか、体内の有害物質を排出することを考えなければなりません。有害物質を排出することはデトックスと呼ばれていて、細胞の中の有害物質を排出することで細胞のエネルギー代謝を高めて、ダイエットにつなげることがすすめられています。
デトックスの方法というと、遠赤外線による発汗での排出が盛んにすすめられているのですが、体外への排出で最も多いのは便で、約75%を占めています。尿から約20%で、皮膚から汗として排泄される量は約1%、毛髪と爪は、それぞれ約1%ずつとされています。便通をよくすることが最大のデトックス法ということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
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広く健康に関わる記念日について紹介します。
6月7日 緑内障フレンド・ネットワークが緑(6)内(7)の語呂合わせで「緑内障を考える日」と制定。むち打ち治療協会が、む(6)ち打ちをな(7)おそうの語呂合わせで「むち打ち治療の日」と制定。毎月7日は「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)。
6月8日 ガパオ食堂のベース(東京都渋谷区)が設立日の2007年6月8日にちなんで「ガパオの日」と制定。スーパーホテル(大阪府大阪市)が地球環境と健康を意識した行動様式のLohasの取り組みを知ってもらうためにロ(6)ハ(8)スの語呂合わせで「ロハスの日」と制定。毎月8日は「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)、「歯ブラシ交換デー」(ライオン)、「にわとりの日」(トリゼンフーズ)、「ホールケーキの日」(一柳)。
6月9日 ゼネラル・オイスター(東京都中央区)が岩=ロック(69)の語呂合わせで「岩牡蠣の日」と制定。小久保製氷冷蔵(千葉県八千代市)がロック(69)の語呂合わせで「ロックアイスの日」と制定。毎月9日は「クレープの日」(モンテール)。
6月10日 ポッカサッポロフード&ビバレッジがリボンシトロンの前身のシトロンの発売日の1909年6月10日にちなんで「リボンシトロンの日」と制定。伊豆ところてん倶楽部が、ところ(6)てん(10)の語呂合わせで「ところてんの日」と制定。ローストビーフの通販たわら屋(静岡県菊川市)がロー(6)スト(10)の語呂合わせで「ローストビーフの日」と制定。森永製菓が1913年6月10日にミルクキャラメルが初めて販売されたことにちなんで「ミルクキャラメルの日」と制定。伊藤園が無(6)糖(10)の語呂合わせで「無糖茶飲料の日」と制定。ちから(広島県広島市)が、うどんと和菓子を一緒に食べる食文化の普及を目的に、うどんと和菓子の店として同社が創業した1935年6月10日にちなんで「うどんと和菓子をいっしょに食べる日」と制定。ドールがスム(6)ージー(10)の語呂合わせで「Doleスムージーの日」と制定。オタフクソースが食育基本法が成立した2005年6月10日にちなんで「てっぱん団らんの日」と制定。毎月10日は「糖化の日」(AGE測定推進協会)、「パンケーキの日」(日本ハム)、「コッペパンの日」(全日本丸十パン商工業協同組合)、「アメリカンフライドポテトの日」(米国ポテト協会)。
6月11日 チョーヤ梅酒が入梅の日を「梅酒の日」と制定。毎月11日は「めんの日」(全国製麺協同組合連合会)、「ロールちゃんの日」(山崎製パン)、「ダブルソフトの日」(山崎製パン)。
6月12日 中村屋が1927年6月12日の純印度式カリーの発売日にちなんで「恋と革命のインドカリーの日」と制定。日本食研ホールディングス(愛媛県今治市)が1989年6月12日の晩餐館焼肉のたれの発売日にちなんで「晩餐館焼肉のたれの日」と制定。毎月12日は「育児の日」(神戸新聞社)。
6月13日 高知県農業協同組合が6月がみょうがの旬で、いい(1)みょうが(3)の語呂合わせで「いいみょうがの日」と制定。毎月13日は「一汁一菜の日」(一汁一菜ぷらす・みらいご飯)、「お父さんの日」(ヤクルト本社)、「登山の日」(ICI石井スポーツ)。
健康食品の免疫作用は、他の有効性に比べて測定しにくいところがあるので、有効性を伝えるのにも苦労があります。血糖値を抑える効果であれば、使用前と使用後で血糖値を測定すれば有効性は簡単に評価できます。これは中性脂肪値でも血圧でも同様です。
ところが、免疫力は検査で測定できるとしても、さまざまな要因によって変化するので、健康食品によって得られた効果なのかが判定しにくくなっています。それにも関わらず、他の要因は無視して、いかにも健康食品によって高まったように表示している例もあります。
健康食品そのものの免疫力の違いが数値化されていれば、これはわかりやすいことになりますが、その例としてあげられるのがMGOです。これはニュージーランドのマヌカという花から採るハチミツに含まれるメチルグリオキサールという抗菌成分で、その量は数字で表されています。数字が大きいほど有効性が高く、その分だけ価格も高くなっていますが、有効性を期待して購入する人によって人気が支えられてきました。
「きました」というのは、今も人気が続いているとは自信をもって言いにくいからです。インフルエンザに効果があるということが伝わっていたのですが、コロナ禍を経験して、コロナ対策としては無力であることがわかってから、本来は違う評価でよいはずなのに、期待度が低下しました。
期待度が低下したというよりも、インフルエンザに有効なら、同じウイルスである新型コロナウイルス感染症にも効果があるのではないか、とハードルが高くなりました。それを期待して使っていた人も多かったようですが、結果は期待とは異なることであって、このことから人気が一気に低下していった感があります。もちろん、MGOの数値が高いマヌカハニーは500gで1万円を超えるものもあって、コロナ禍の厳しい状況で価格がネックになったということもあるのですが。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
多くの受講生を集めて講習をするのはコロナ禍でやりにくくなり、コロナ対策を充実させても、外出自粛の風潮で減った受講生(受講者)は、なかなか戻ってくれないのが現状です。もともと小さな規模で実施してきた教室は、比較的対策が取りやすく、教室に通ってくるのは近隣の受講生が多いことから親しみもあって回復しやすい環境にはあります。
小規模の教室のメリットとして、「教えっぱなしにならない」ということがあげられます。規模が大きくなるほど受講生の数が多くなり、全体に対して話をするような感じになります。受講生個々に対する話ではなくなり、受講生の顔を見渡すようにしても、それはたまに目が合う程度のことで、なかなか自分のために話してくれるということにはなりにくいものです。
講師側からすると教えたことが全体的に伝わることが大切になっていって、個々がどれくらい理解したのか、どれくらい満足をしたのかがわかりにくくなります。そこで、アンケートを実施したりもするのですが、そもそもアンケートをとって全員の気持ちがわかるわけではないので、教える側の満足で終わることが少なくないのです。
講習は教えたあとが大切だという認識をしています。大規模な教室で、次から次へと新たな受講生が押し寄せてくるということであれば、講習に満足できずに離れていく人がいても、それは想定済みということがあります。だから、教えっぱなしでも成り立ちます。
ところが、少人数での講習となると、1人だけが不満を感じていても、それが周りに伝搬しやすく、盛り上がらないままに終わることもあります。大人数では予定していた講習内容が最後まで行かないで終わることがあっても、もしくは最後まで行くために途中を端折るようなことがあっても仕方がないということがあります。それに対して、少人数の講習では途中でカット、いわゆる尻切れトンボは許されません。
最後まで、しっかりと教えられなかったら再度、集まってもらっての講習もあり、少人数だと集まりやすいということはあるのですが、それでも終わるように努力すべきです。そして、終わることができなかったら、通信講習方式にして、とにかく予定していたことは終わらせることが大切だと認識しています。
通信講習にはオンライン講習や講習テキストを読んで試験問題を解く方式など複数の方法があります。その方法は教室の性質や受講者の特性にも関わってくるので、さまざまなスタイルに合わせられるように、要望する方法が実施できるように支援していきます。
(女性応援「教室なび」応援団・小林正人)
発達障害児は、その特性からコミュニケーションが苦手で、大きなプレッシャーがかかっています。現状のプレッシャーから、できるだけ解放してあげるようにすることも大切ですが、それと同時に社会的障壁を取り除くために理解を進めることや、身体的な支援としての栄養補給も大切です。その支援が発達障害サポーターの普及であり、日本メディカルダイエット支援機構が実施している発達栄養の講習です。
発達障害の支援活動というと、どうしても発達障害児が注目され、その保護者の支援も重要であることが言われます。それと同時に支援が必要なのが「きょうだい児」ですが、支援の前に理解も不足しているのが実情です。
きょうだい児というのは、兄弟姉妹に障害者がいる子どものことで、障害の中には発達障害も含まれます。兄弟姉妹に発達障害児がいる子どもは、定型発達の兄弟姉妹がいる子どもに比べて、大きなプレッシャーがかかっています。
周囲から心ないことを言われる、障害がある兄弟姉妹を守ってやれなかった自分を責める、障害がある兄弟姉妹に親の手間がかかるために甘えられない、食べたいものがあっても我慢をするといったことが例としてあげられています。
このほかにも、自分のものを勝手にいじられる、部屋に勝手に入られる、ゴミ箱をチェックされるということがあったり、発達障害がある兄弟姉妹に嫌なことをされたときに、気をつけてあげなかったことが悪いと親から責められるようなこともあります。
これは発達障害児、障害児でなくても、弟や妹がいる人なら多かれ少なかれ経験があることですが、このことは子どものときだけのこと、成人になってからはなくなるものです。しかし、きょうだい児の場合には、障害がある兄弟姉妹が成人になってからも続くことがあります。
これは発達障害だけでなくて、障害全般的なことですが、障害児の保護者に対する調査で、13%ほどが病状以外の問題として、きょうだい児の養育をあげていて、きょうだい児に充分な手間をかけるゆとりがない状態であることが明らかになっています。障害がある子どもに手間がかかって、兄弟姉妹に手間をかけられなかったというだけでなく、親に構ってもらえなかった、親からの評価や接し方が平等でなかったと感じることが多くなっています。
きょうだい児の解決のための施策を考えることも必要ですが、その前に、きょうだい児の存在、その子どもたちのプレッシャーを理解することが、まずは大切だということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
脂質のうちリン脂質とコレステロールは、そのままの形で小腸から吸収されます。動物性食品に含まれる中性脂肪は十二指腸から分泌される胆汁酸によって乳化され、続いて膵臓から分泌される消化酵素(脂肪分解酵素)のリパーゼによって脂肪酸とグリセロールに分解され、小腸から吸収されます。
脂肪酸とグリセロールは小腸壁で中性脂肪に戻り、小腸から吸収されたあと、コレステロールやリン脂質、たんぱく質とともにカイロミクロンという水溶性のリポたんぱく質になってリンパ液に入り、静脈を通って、肝臓まで運ばれます。
カイロミクロンは、肝臓でリポたんぱく質のVLDL(超低比重リポたんぱく)に合成され、そのうちの中性脂肪が脂肪細胞に取り込まれて蓄積されます。
VLDLから中性脂肪がはずれると、コレステロールの割合が高いLDL(低比重リポたんぱく)となります。HDL(高比重リポたんぱく)は肝臓で別に合成されます。
LDLにはコレステロールを全身に送り届ける働きがあり、肝臓で合成されるコレステロールが多くなると血液中のLDLが多くなります。LDLが増えても、体内で合成されるものであり、全身の細胞膜の材料であり、ホルモンの原料になる重要な成分であることから、免疫細胞が攻撃するようなことはありません。
しかし、LDLが活性酸素によって酸化すると変性LDL(酸化LDL)に変化します。すると、免疫細胞のマクロファージが内部に取り込んで処理する貪食が始まります。マクロファージが限界まで貪食すると活動を停止して、血管壁の中に蓄積されます。これが動脈硬化の始まりで、徐々に動脈が硬く、狭くなっていきます。動脈硬化の原因はLDLが増えることではなく、LDLの酸化であることがわかります。
LDLが多くなると動脈硬化のリスクが高まるため、悪玉コレステロールとも呼ばれます。HDLはコレステロールの割合が少なく、全身で余分となったコレステロールを集めて肝臓まで運んでいくことから善玉コレステロールとも呼ばれます。
中性脂肪は、エネルギーが必要になったときに脂肪酸とグリセロールに分解されます。
脂肪酸はTCA回路に入ってエネルギーを発生させますが、グリセロールは解糖系を通じてTCA回路に入ってエネルギーを発生させます。
糖尿病の人は、糖尿病でない人に比べて認知症になる可能性が2倍ほど高くなるとされています。認知症はアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症に大きく分けられますが、糖尿病の人はアルツハイマー型認知症では2.05倍、脳血管性認知症では1.82倍も高くなるとの報告があります。
糖尿病といっても血糖値によって複数の段階に分けられていますが、食後血糖値が200mg/dl以上の人では、120mg/dl未満の人に比べて、アルツハイマー型認知症では3.42倍、脳血管性認知症では2.66倍にもなっています。
この結果は、久山町研究という福岡県久山町の住民を対象に1961年から今も続けられている大規模調査によるもので、人口構成や職業分布などが日本全体の平均と似通っていることから、日本人の健康の指標とされています。
糖尿病の人の認知症のリスクが高いのは、一つは脳のエネルギー源と関係があります。全身の細胞のエネルギー源は糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)ですが、脳細胞だけはブドウ糖しか取り込めません。糖尿病というと血液中のブドウ糖が多くなり、血糖値が高まるものですが、これは細胞にブドウ糖を取り込むために必要なホルモンのインスリンが不足していることが原因で、細胞に充分にブドウ糖が取り込まれないので血液中で濃い状態になっているのです。
ということで、糖尿病では脳細胞のエネルギー源であるブドウ糖が不足することから、脳細胞が充分に働いて新陳代謝を繰り返すことができなくなることから、アルツハイマー型認知症のリスクが高まるのです。
脳血管性認知症は血管の老化が大きく影響しています。血糖値が高くなると血管の細胞にブドウ糖が多く取り込まれ、これが糖アルコールに変化します。細胞は一定の水分量が保たれることで正常に働くことができます。糖アルコールが増えると水分が減り、そのために細胞の新陳代謝が遅れて、細胞の老化が進むことになります。糖尿病は血管の病気であったのです。
景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)では、第4条第2項によって不当な表示を禁止しています。
不当な表示であるかどうかは、以前は疑いのある製品を規制当局が購入して、検査機関で製品の内容を分析するなどして、不当である合理的な根拠を証明する必要がありました。
これが法律の改正によって、不当表示の疑いがあるときには販売者に文書で15日以内に合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができるようになり、合理的と認められる資料を示されなかった場合だけでなく、合理的と認められる資料が期限内に提出されなかった場合には、不当表示であるとみなして、措置命令などの処分が行われることとなりました。
措置命令は、違反行為が認められた場合に事業者に対して行為の差し止めや再び同様の行為を繰り返さないように命じることです。
合理的な根拠の資料と認められるためには、統計的に客観性が実証されていることが必要で、以下のものは認められません。
a 自社の従業員、その家族などの体験談
b 販売する商品・サービスに利害関係を有する者の体験談
c 積極的に体験談を送付してくる利用者の体験談
d 広い地域で販売する商品を一部の地域で少数のモニターで調査したもの
e 国内で販売する商品を海外で調査したもの
f 製品の使用者対象と異なる対象者、年齢、性別などで調査したもの
「水を飲んでも太る」ということを言って、どうやってもやせない理由として強調する人がいます。本当に水を飲んで太るとしたら、腎臓の病気か、血液中のナトリウムが多いことが考えられます。腎臓の働きが悪いと体外に排出される水分が体内に残り、細胞内や細胞の周囲の水分が増えて、いわゆるむくむ状態となります。
塩分のナトリウムには水分を吸着する作用があり、ナトリウムが多くなると血液の水分が増えていって、これが細胞の水分を増やすことになります。また、血管の細胞にもナトリウムが取り込まれて、細胞の中のナトリウムも水分を吸着するので血管の細胞が膨らんでしまい、細胞の新陳代謝が低下して、血管がもろくなっていくというデメリットもあります。
「水を飲んでも太る」と言う人に対して、食生活チェックで何を食べているのかと、その頻度について自己申告式でチェックしてもらっても、特に間食もしていないし、食事でも塩分は少なそうだということがあります。あまりに疑問があるので複数の方の1日の飲食の記録(といっても起きている時間帯)を動画で撮影してもらったことがあるのですが、自己申告とは違って、間食をしていたり、甘い飲み物を飲んでいるというのが大半でした。
どうして実際と違う申告をするのかというと、ながら食い、ながら飲みが多くて、テレビを見ながら、スマホを操作しながら、会話しながらといったように、食べていること、飲んでいることに集中していないために記憶に残っていないのです。集中していないということは食べているとき、飲んでいるときにも注意力が散漫で、実際に食べたり飲んだりしているよりも本人が少ないとしか記憶していない、中には飲食の記憶もないということが起こっています。
おいしいものを食べると、その満足感が満腹感を強めてくれるのですが、記憶に残らないような食べ方をすると、満腹感も感じにくくて、思った以上に食べている人が多いのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)
自信をもって商品を販売するためには、裏付けデータは重要です。特に健康に関わるもの、食品として摂るものは、安全性と有効性のデータは欠かすことができません。
有効性については、法律(医薬品医療機器法)によって表示することも口で伝えることも規制されているので、裏付けがあってもなくても、販売にはあまり変わりはないかもしれません。へたに有効性が確認されていると、それを言いたくなり、法律違反を犯すことにもなるという考えから、あえて裏付けデータを求めない会社があるのも事実です。
裏付けデータを商品販売に直接的に使うことはできなくても、憲法で保障されている表現の自由があり、販売と関係がない書籍や研究報告であれば発表することができます。といっても、商品と一緒に配布したり、商品の説明の機会に書籍などを置いておいたら、これは商品パッケージやチラシに書いているのと同じと判断されて、厳しい取り締まりの対象となります。これについては医薬品医療機器法に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」に書かれていることです。
健康食品などの販売を規制する法律は景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)、特定商取引法など複数のものがあります。この中で最も注意を要するとして講習などで説明しているのは、特定商取引法に基づく虚偽誇大広告の以下のような要件です。
(1)事実に相違する表示
充分な科学的試験結果等の根拠が存在しないにも関わらず健康保持増進効果を表示する場合や、体験談そのものや体験者、推薦者が存在しないにも関わらず体験談を捏造した場合、捏造された資料を表示した場合は虚偽誇大表示となります。
(2)人を誤認させる表示
一般消費者が認識することとなる健康保持増進効果等の印象や期待感と実際の健康保持増進効果等に相違がある場合は人を誤認させる表示となります。表示の印象、期待感と実際のものに相違があると認められれば、誤認したという結果まで必要としていません。
・特定の成分が健康保持増進効果等が得られるだけの分量を含んでいないにも関わらず、生活習慣を改善するための運動等をしなくても、摂り過ぎた栄養成分や熱量または体脂肪や老廃物質等を排出し、または燃焼させることをイメージさせる。
・健康保持増進効果等に関し、メリットとなる情報を断定的に表示しているにも関わらず、デメリットとなる情報(効果が表れない者が実際にいること、一定の条件下でなければ効果が得られにくいこと等)が表示されておらず、または著しく消費者が認識しがたい方法で表示されている。
・体験者、体験談は存在するものの、一部の都合のよい体験談のみや体験者の都合のよいコメントのみを引用するなどして、誰でも容易に同様の効果が期待できるかのような表示がされている。
・根拠となる学術データのうち、当該食品にとって不都合な箇所を捨象し、有利な箇所のみを引用する。
自分の会社にとって都合のよい結果だけを発表して、不都合なことは隠しておきたいというのは当たり前の感覚かもしれませんが、それは法律違反の要件になってしまうのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)





