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ある会社のミーティングに参加していたときのこと、いきなり社長が今回のタイトルにあるような「犬は餌をくれる人に尻尾を振る」ということを言い出しました。そのときには深い意味があるというよりも、社長はペット好きで、ペットのための食品も会社で販売していたので、単純に犬の行動のことを話しているのかとも思ったのですが、口数が比較的少ない社長にしては珍しく話が長く続きました。
社長が飼っている犬は、餌代を稼いでいるのは自分なのに、実際に餌を与える奥さんに尻尾を振るという当たり前の話題から始まり、だんだんと社員が言うとおりに動かないことや、稼ぎもしないで給料や経費の支払いを担当している役員の顔色を伺っているという話になりました。
そのミーティングに参加していた人たちが、会社の事情や経営的なことに関係があるメンバーだったら、そんな話になるのもわからないではないのですが、外部の人間は私も含めて技術的なことや営業的なことにしか関わりがなくて、さらに会社側からは別の役員も参加していたので、なんだか気まずい雰囲気となってしまいました。
あとになって、高い給料を与えている営業社員がライバル会社に引き抜かれたことがあり、社長が言いたかったのは、それに関係していたのかとも思ったのですが、給料が高いというのは、その会社での評価であって、他の会社に移った人が大幅アップになって、実は尻尾を振るほどの金額でなかったということを聞きました。大幅アップになったのは能力給が加算されたからで、社員に去られた会社は能力給がつかないので、やたらと能力を発揮するように、頑張って営業成績を上げるようにハッパをかけられ続けていたことがわかって、「犬だって相手のことがわかっていて尻尾を振っているのではないか」と感じたりもしました。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

「福は内」は「鬼は外」とセットで使われる言葉で、最も出てくる機会が多いのは節分の豆まきのときです。幸運を招く福の神は内に、禍をもたらす鬼は外へということで、福を招き入れてから鬼を追い払うのか、それとも鬼を追い払ってから福を招き入れるのか、順番は本人任せのところがあります。
地域によっては鬼が神様のところもあって、「福は内、鬼も内」と言って豆をまいているところもあり、この順番からいくと「福は内、鬼は外」でよいのかなという感じがあります。
奈良県の天河神社(吉野郡天川村)に行ったときに、その話を聞きました。正式名称は天河大弁財天社といいますが、そのほかにも鬼鎮神社(埼玉県比企郡嵐山町)、稲荷鬼王神社(東京都新宿区歌舞伎町)、大原神社(京都府福知山市)、元興寺(奈良県奈良市)、金峯山寺(奈良県吉野郡吉野町)も「鬼も内」もしくは「鬼は内」と言っているとのことです。
“鬼のような講習”と呼ばれる厳しい内容の講習は存在しているものの、私たちの講習はテーマがメディカルダイエット、サプリメント、発達栄養といったことなので、わざわざ鬼を招き入れる必要がないものです。明るく、楽しく、笑うところまで行かないとしても笑顔で聞いてもらえる内容となっています。
1時間や2時間の講習なら緊張感も継続できるかもしれませんが、私たちの資格認定講習は短いもので4時間はかかります。それは1回だけで修了する講習の場合で、3段階方式の講習では1回が6時間を原則としています。3段階方式というのは、初級、中級、上級の3段階で、上位の資格認定者が下位講習を開催できるスタイルになっています。教えられるだけの知識を得るためには各段階で6時間は必要で、そんなに長く緊張が続くものではないので、笑いが出るようなリラックスした環境での講習としています。
中級資格認定者、上級資格認定者は講師の立場になって教えるシステムで、教えるつもりで学び、教える立場で継続的に情報を更新していきます。そのために本部として最新情報を提供し続ける義務があり、“鬼のような情報収集と情報発信”をしなければならないのです。
「笑う門には福は内」の講習の裏には、鬼の形相の頑張りがあり、それを見せないのが私たちの講習の方針なのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

7種類の主要ミネラルの後半の4種類について紹介します。
◎イオウ
必須アミノ酸のメチオニン、システインの成分で、身体の組織を作るために欠かせないミネラルです。健康な皮膚や爪、髪の毛を作る、軟骨・骨・腱を作る、肝臓の分泌を助ける、糖質と脂質の代謝に働く、細菌感染に対する抵抗力を高める、といった作用があります。食品では、大豆、にんにく、たまねぎ、ねぎ、にら、アスパラガスのほか動物性たんぱく質(鶏卵、鶏肉、牛肉、豚肉、魚、エビ、貝)に多く含まれます。
◎ナトリウム
食塩の多くの割合を占めるミネラルで、体内では半分ほどは炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩酸ナトリウムなどとして細胞外液に存在していて、残りの半分ほどは骨に存在しています。細胞外液の浸透圧の維持、体液pHの調整、筋肉の刺激感受性の維持、胃酸や腸液の分泌の促進などの働きがあります。通常の食事でも1日に必要な600mgを摂ることができます。摂り過ぎは血圧上昇などのデメリットがあります。
◎塩素
胃液の塩酸の成分となるミネラルで、胃の中のpHバランスの調整、体液をアルカリ性に保つ、細胞外液の浸透圧の維持、膵液の分泌の促進などの働きがあります。不足すると胃酸の分泌量が減少します。食品では、食塩や食べ物に含まれる塩分(塩化ナトリウム)から補うことができます。
◎マグネシウム
多量元素のミネラルで、体内では60~65%は骨に含まれ、残りは肝臓、筋肉、血液などのタンパク質と結合して存在しています。300種類以上の酵素に作用する補酵素であり、筋肉の収縮、神経の興奮抑制、血管拡張による血圧降下などの作用があります。食品では、ひじきやわかめ、アーモンド、ピーナッツ、大豆などに多く含まれます。

「゛」がつくか、つかないかで意味が逆になるというのは笑点の大喜利の定番ネタで、「ハケに毛があり、ハゲに毛がなし」「ハハは子どもに厳しく、ババは孫に甘い」「秘書は気を使い、美女は気を使わない」といったように濁点の有無で面白おかしい言葉を繰り出しています。男性経営者が、「秘書(ひしょ)には気を使うことはないが、美女(びじょ)には気を使う」と話していたのに、急に秘書を男性から女性に変えたときに、「何があったのか?」と首をひねったことがあります。
これは笑い話で済むことかもしれませんが、濁点がついたことで、とっても為(ため)になる話の場を設けたのに、結果として駄目(だめ)になってしまったという苦い経験があります。この二人を組ませたら、どちらにも利益があるし、社会的にも役立つという思いから、マッチングを図ったことがあります。
お互いに現在の仕事内容だけでなくて、過去の実績も話したほうがよいということになり、まずは経験があり、社会的な地位が高いほうの某団体の専務理事に先に話をしてもらいました。非常に為になる内容で、マッチングの可能性を感じていました。
この話を受けて、PR会社の営業部長が、具体的な話をすればまとまると感じていました。その前に、部長のほうにも具体的な話につながる過去の実績を話してほしいということになったのですが、思いもしないことを言い出して、「為になる話のはずが駄目になった」という残念な結果になりました。
そのきっかけの言葉は「私も自慢話をさせてもらいます」。これまで一生懸命に話してくれたことを完全否定するようなことを言い出したために困惑してしまい、その後に聞いたことを私も専務理事もよく覚えていないというような結果になってしまいました。そして、そんな空気が読めない人を二度と連れてこないでくれと言われ、私と専務理事との長い付き合いをもってしてもギクシャクした関係になって、その後の仕事がうまくいかなくなりました。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

サプリメントはベースサプリメント、ヘルスサプリメント、オプショナルサプリメントの3種類に分類されることがあります。これまでのベースサプリメント、ヘルスサプリメントに続いてオプショナルサプリメントについて説明します。
オプショナルサプリメントは、その名のとおり、オプショナル(選択的)に摂るものということで、目的が明確にされているものが多くなっています。その目的としては、目の状態をよくするもの、膝の状態をよくするもの、肝機能を高めるもの、血糖値を下げるもの、血栓を溶かすものなどがあり、ピンポイントでの効果が期待されています。
サプリメントは全体的な健康度を高めることが目的とされるものが多く、全体的に機能を高めるためにビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれているものがある中で、そういった全体機能ではなくてターゲットが定められているので、得られる機能も明らかにされています。
例えば、肝機能を高めるとされるウコンは、これを摂ることによって肝臓が丈夫になり、飲酒をしても悪酔いしにくく、肝機能を正常に保つことが目的となっています。主な有効成分はクルクミンという色素で、クルクミンが多いほど効果が得やすくなります。
では、ウコンであればよいのかというと、ウコンは3種類があります。春ウコン、秋ウコン、紫ウコンで、クルクミンの量が最も多いのは秋ウコンで、色はオレンジ色となっています。春ウコンは黄色で、胃を守る精油成分も含まれています。精油成分は秋ウコンでは少なくなっています。精油成分を期待するなら紫ウコンで、こちらにはクルクミンが含まれていない代わりに、精油成分が豊富に含まれています。
自分が摂っている、もしくは摂ろうと考えているウコンが、どの種類なのかを知って、目的と合っているのかの判断をする必要があります。このことは他のオプショナルサプリメントでも同じことで、膝用でいえば軟骨成分のグルコサミン、潤滑成分のコンドロイチンのどちらが多いのか、どれくらい含まれているのかを確認しないと、期待に沿うものであるのかが判断できなくなります。

日本人が太りやすい体質である原因の一つとしてレプチンの抵抗性があげられます。
レプチンは食欲を調整するホルモンで、日本人はレプチンが分泌されやすい体質となっています。ホルモンは少量で機能を発揮させることから、わずかな分泌の変化でも身体に大きな影響を与えます。
レプチンには満腹を感じさせる作用があり、正常に働くことで食欲が抑制されています。
レプチンは脂肪細胞から分泌されており、脂肪細胞内の体脂肪が増えると分泌量が高まっていきます。レプチンは、脳の視床下部に作用し、満腹中枢の働きを高めて食欲を抑制する働きをしています。また、レプチンには自律神経の交感神経にも働きかけ、中性脂肪の蓄積を抑制して、エネルギー消費を亢進する作用もあります。
脂肪細胞に中性脂肪が多く蓄積される状態は、生体機能を正常に働かせるには妨げとなることから、脂肪細胞に蓄積される中性脂肪が増えるほど、レプチンが多く分泌されるようになります。この機能が正常に機能していれば過剰な肥満は起こらないはずです。
ところが、肥満と指摘されるほど太った人の血液中のレプチン量を測定すると、非常に多く、分泌量が多くなっていることがわかります。
それにも関わらず体脂肪が多く蓄積されるのは、視床下部でレプチンを受け取る受容体の反応が充分に働いていないからです。この状態がレプチン抵抗性と呼ばれます。つまり、レプチン抵抗性の人は、満腹サインが出ていながら、それを感じることができずに、食欲が抑えられなくなっているわけです。
日本人はレプチン抵抗性の人が多く、それが太りやすくなる大きな原因とされているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

日本メディカルダイエット支援機構では、メディカルダイエットと冠する資格認定ができる特定非営利活動法人(NPO法人)として、メディカルダイエットアドバイザーの資格認定講習(初級、中級、上級)を岡山で始めています。
栄養学、運動科学、生理学などを駆使した手法であるメディカルダイエットの理論講習が中心となっていますが、これは学んだことから自分に合ったもの、仕事に役立てられるものを選択してもらい、それぞれの生活や仕事に役立ててもらいたいとの思いから始めました。
実践編としては、これまでインターバルウォーキングやサーキットトレーニングを中心に、有酸素運動と無酸素運動の指導を行ってきました。理論講習にも実践講習にも共通しているのは「エネルギー代謝」です。
日本メディカルダイエット支援機構のサイトの最新情報で毎日更新掲載している「MedicalDiet」、「サプリ概論」、「発達栄養」、「学習支援」、「脳の健康寿命」は、どれもエネルギー代謝科学に基づいた成果を、対象によって異なる情報を加えながら書き分けてきたものです。
メディカルダイエットアドバイザー講習を受講した方や講習を応援してくださっている方から、メディカルダイエットの実践体験講習を求められてきましたが、このたびエネルギー代謝科学に基づいた実践指導ができる指導者である「エネルギー代謝スペシャリスト」の認定講習を始めることとしました。
実践講習といっても継続のためには理論の理解は重要で、エネルギー代謝科学の理論を学んだ上で、エネルギー代謝を促進する有酸素運動と、有酸素運動と無酸素運動を繰り返して効果を高める方法を紹介しています。そのための講習テキストも完成間近となっています。
エネルギー代謝は、余計なものとなりかねない体脂肪(脂肪細胞の中に蓄積された中性脂肪)を重要なエネルギー源として、細胞のミトコンドリアでのエネルギー代謝を進めるもので、ダイエット効果が高いのは当然のことですが、細胞内で作り出したエネルギーを心身と脳の健康の維持増進のために使ってもらうことも目指しています。もちろん、やせている人にも筋肉を増やして全身の健康度を高める効果がある方法となっています。
このエネルギー代謝スペシャリスト講習を始めるきっかけとなったのは、コロナ禍による健康度の低下で、この国民的な健康度の低下から健康度を一気に高めるために、再び厳しい外出自粛が求められるような状況になっても各人が続けられる方法を提供したいと考えてのことです。
資格認定方式にしたのは、会員として情報を送り続け、どのような社会情勢になったとしても対応できる資質と情報が得られるようにするためです。
エネルギー代謝スペシャリストの講習を勢いよく進め、できるだけ早く社会に貢献するために、活動資金を得るソーシャルファンディッグ方式を採用しました。
エネルギー代謝スペシャリストとソーシャルファンディッグの趣意書は、相談の段階から関係各所の方々に目を通してもらい、やっと多くの人に見てもらえる段階まできました。すでに関わってきていただいた方々には趣意書を送り始めています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

ゴーストライター歴は、公式発表では当時は中堅出版社であった今は大手出版社の仲間入りをした会社で150冊、それ以外の超大手から中小の出版社で34冊の計184冊ということになっています。この公式発表は書籍形態のもので、小冊子と呼ばれる、一応は書籍扱いではあるものの、ほとんど広告的な出版物も20冊以上書いてきました。
なぜ小冊子を公式カウントにしていないかというと、ちゃんとした書籍とは違って、商品(健康食品など)の販売を念頭においた出版物で、場合によっては商品サンプルとともに配布されることもあったからです。
小冊子ではなくて書籍の形をしていて、本文も商品販売について何も書かれていないのに、最後のページに、なぜか問い合わせ先が載っているものもあります。その問い合わせ先も団体であって、会社ではないものの、電話をかけてみると販売会社を紹介されるというようなこともありました。これは違法性が強いということで、今ではできなくなっています。
それに比べると小冊子のほうは、会社名も商品名も出てこなくて、ただ素材の有効性を述べるだけですが、コンパクトなので配布しやすく、商品と一緒に渡して、商品では一切述べられない有効性(効能効果)を代わりに伝えるツールともされています。
出版物としてはまともであっても、もともとが販売を意識して作られるものなので、この執筆に関わった者としては、書籍ではなくて、広告の一環のように感じてのことです。
それだけでなくて、「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的考えについて」という厚生労働省の通知に関わったことからアドバイザリースタッフ養成の法律講師となりました。いわゆる健康食品の法律の先生をするだけでなくて、法規制に詳しいなら安心して任せられるとの大手出版社の判断もあって、週刊誌で98回にわたって健康食品の連載をしてきて、各社の商品と販売の実態を知ることができました。
それがあるから小冊子のオファーが相次いだのですが、小冊子も健康食品も正しいものであっても、バイブル商法の手先にもなりかねなかったので、あえてカウントしてこなかったのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

発達障害児の支援団体とフードバンクの運営団体に関わっていると、同じ社会的障壁があることに気がつきます。
発達障害児を支援する施設は、できるだけ生活圏に近いところにあるほうがよいと思って、空白地域に新設することを考える人が多くいます。通所タイプの施設では保護者の送り迎えも大変で、できれば距離も移動時間も短いほうがよいと判断されるからです。
フードバンクは、遠くまで食品を取りに行くのは大変で、宅配するにしても近ければ頻繁に届けられる、届ける側も効率よく回れるということがあります。そこで空白地域があれば、そこに施設を設けることが考えられます。
その地域に寄付をしていただける会社や店舗などがあればよいわけで、そのような地域が選択されやすいのですが、受け取りに来る方、届ける先が近いと思っていたら、案外と違っていることがあります。話をしてみると、遠方から受け取りに来ている人が思った以上に多いのです。
その地域にもフードバンクがあることを教えてあげると、「近いところで受け取りたくない」という声が聞こえてきます。コロナ禍だけでなく、生活が苦しくなっているのは本人のせいだけではない、誰でも、いつでもフードバンクが必要になるかもわからない時代だけに、周囲の目を気にすることなく利用してほしいと思うのですが、同じように思わない人も多くいるのです。
それと同じようなことが発達障害児の支援でも起こっています。生活圏の近くの施設に子どもを通わせると発達障害児であることがわかってしまう、そのことで支障が出ることを恐れて、わざわざ遠くの施設を利用している保護者も案外と多いのです。
発達障害児支援施設は、その内容と対応も大事ですが、それと同時に近所の目を気にして、生活圏から離れた遠いところに通わせるということがないように、社会的障壁を取り除く活動にも力を注ぐ必要があります。
生活圏ではないところでの支援を求める保護者の存在に気づかない自治体も存在しています。そのことに気づいていても、自治体は活動範囲が限られているので対応ができないということもあります。
発達障害の社会的障壁が取り除けていない現状では、生活圏の地域だけでなく、広域エリアでの支援活動をするように自治体の連携、施設の連携も重要であると考えます。だから、発達障害の理解を進めるサポーターの普及と育成を早めたいと強く認識しています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

発達障害の改善には、それぞれの子どもの違いを認めて、それを伸ばすことが大切だと説明されています。特性の凹凸の凹を埋めることよりも、凸を伸ばすことが重要だということで、克服したときに、すぐにほめる、少しテンションを高めにしてほめるといったことがすすめられることがあります。それは多くの子どもたちと接してきて、うまくいった親や教育関係者などの成功体験に基づくもので、そのことを成功体験として受け入れてくれる子どもばかりとは限らないということがあげられます。
学習障害は、文字が読めない、文字が書けない、計算ができないという困難さがあり、一つひとつクリアしていく小さなハードルが無数に並んでいるような状態となっています。たった一つであっても超えたことを喜んであげて、リアクションを示すことで、子どもの喜びを高めて、次に取り組む意欲を高めるというのは教育の一つの手法となります。
ほめることがいけないわけではなく、ほめる言葉の中に、親の本音が含まれていて、それを子どもが感じ取るようなことになると、ほめる行為に拒否反応がみられることもあります。周囲の出来事を過敏に反応する子どもの場合には、特に拒否、拒絶の反応が強く現れやすく、例えば「もっと早くできるようになろうね」という言葉は、ほめているのではなくて、遅いことを指摘されています。それを責められているというように感じてしまいがちです。
今、行動に移そうとしていたときに、それを指摘されると、大人であっても反発の気持ちが出てきます。学習障害は、できないのではなく、一つの小さなハードルを越えるのに時間がかかる、見て、感じて、反応をして、行動を起こすのに時間がかかる、その行動もシステマティックにできるわけではなく、一つひとつの手順を踏んで進めていかないと達成できないということがあります。それを根気よく待ち続けるのが学習障害に対する正しい反応であると考えられます。
できたことに対しては、もっと頑張らせようと励ましの言葉を投げかけがちです。しかし、その励ましに心がこもっているのか、根拠がある励ましなのかということにも過敏に反応することが学習障害がある子どもにはみられます。少なくとも根拠のない励まし、ただ「頑張れ」「やればできる」というような言葉は避けるべきです。