投稿者「JMDS」のアーカイブ

健康食品のことを医薬品と同じように考える人がいたり、医薬品を弱めたものと考える人もいます。健康食品は法的には食品で、特定保健用食品、機能性表示食品は身体に与える機能の一部だけを表示することは許可されているものの、それは血糖値の上昇をゆるやかにする、血圧を抑制するといった科学的に裏付けられている結果であって、高血圧症や糖尿病などの病気を治すというものではありません。
それでも医薬品を使わずに改善することへの期待感は依然としてあります。下剤に使われるセンナにはセンノシドというアフリカ原産の生薬で、腸の蠕動運動を活性化させて便通を促進する成分が含まれます。センナの葉と葉軸は医薬品成分となっています。健康食品に使われているのは茎で、センノシドの含有量が異なっています。医薬品のリストにはセンナの葉と葉軸は医薬品成分として掲載されていて、それ以外の部分は健康食品の成分となっています。
これ以外に医薬品成分と健康食品成分の両方に使われているものがあります。それはコエンザイムQ10、L‐カルニチン、α‐リポ酸で、もともとは医薬品成分でした。それが2001年にコエンザイムQ10、2002年にL‐カルニチン、2004年にα‐リポ酸が食品成分としても使用することが許可されました。このことから「健康食品は弱い薬と同じ」という感覚は、あながち違っていないことになります。
日本メディカルダイエット支援機構の副理事長は、L‐カルニチン研究の第一人者で、国内の素材流通の80%を占める企業の顧問でもあり、その仕組みは随分と学ばさせてもらいました。
L‐カルニチンは細胞のミトコンドリアの膜を脂肪酸が通過するときに必要な成分で、通過することによってエネルギー代謝が始まります。L‐カルニチンは重要な代謝促進成分であることから体内で合成されているのですが、そのピークは20代前半で、年齢を重ねると代謝が低下して太りやすくなるのはL‐カルニチンが不足していくからです。
それを補うことができるわけですが、医薬品は病気にならないと処方されないのに対して、健康食品なら自由に摂取することができます。そこが健康食品の優れた点ということができます。

箸の持ち方は正しいのに、茶碗の持ち方が正しくないために箸を使って上手に食べられないという子どもも少なくありません。これは発達障害児に限ったことではないものの、箸と茶碗をうまく使って食べられないと、余計なストレスをかけて、子どもの発育にも影響を与えます。中でも発達障害がある子どもの場合には、これがプレッシャーを強めて、改善にマイナスになることにもなります。
茶碗は和食の作法というよりも、合理的な使い方ができる持ち方が実は美しい持ち方となっています。右利きの場合を例示すると、茶碗を右手で持ち上げ、左手の人差し指から小指を揃えて下から支えます。左手の親指を茶碗の縁に添えて持ち上げます。持ち上げ方は一つではなくて、手のひらの上に茶碗をのせて持つ、茶碗の側面を支えて持つ、人差し指を茶碗に引っかけて持つなどの方法があります。
茶碗の持ち方がうまくいかないのは茶碗の大きさとも関係しています。持ち方がよくないという子どもを食事時間に見せてもらうと茶碗が大きすぎる例が多くなっています。食器を持って食べるのは日本人の特徴的な習慣です。それ以外の国は、皿での食事だけでなく茶碗のような食器を用いていても食卓に置いたままで食べています。食べる量の違いで食器の大小の差はあっても、手に持って、つまり宙に浮かせたままで食べるのは日本人だけです。
そのために手の大きさに合った茶碗を選び、成長につれて徐々に大きくしていきます。成長や体格に合わせて大きくしていくということでは箸も同じことがいえます。
手に持って食べるというのは、ただ持ち上げて口に近づけて食べているだけではなくて、食器を傾かせたり、向きを変えています。食べるときに動かすのは箸だけでなくて茶碗も汁椀も動かしています。この食べ方をするために、茶碗からスプーンで食べるようなときでも食器を動かしています。
手に持った食器を食べやすいように動かすためには左手(右利きの場合)を自由に動かすための訓練が必要です。訓練といっても、茶碗に飴玉を入れて、その中でクルクルと回すだけのことですが、これが上手にできないと、年齢を重ねてからも茶碗を置いたまま箸で食べるというアジアの他の国の食べ方と同じことをするようにもなりかねません。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

講演で、その場を和まそうというか印象を残したいということもあって、ことわざをもじったギャグを発することがあります。肝心な内容を覚えてくれずに、ギャグのほうを記憶する人もいるので、発する数もそこそこに控えていますが、「信じる者は救われる」をもじった「信じる者は足元を掬われる」ということを口にするとき、実は自分のことではなかったかと自虐の思いに襲われることがあります。
これまで就職をせずに、ずっとフリーで過ごしてきて、人と集まるのは団体を設立しての活動だけだったのですが、そのきっかけは親戚の者から言われた「就職先を決めてきたので、もう就職活動はしないように」という嬉しい(?)言葉でした。決めてきた先は多くの人が聞いたことがある新聞社で、それを信じて就職活動はやめて、文章書きの勉強を始めました。
それが今になって振り返ると、よかった(!)と思えることになっているのですが、何が起こったのか(起こしたのか?)誘ってくれた人が、その仕事先を辞めることになって、就職先の件は反故にされてしまいました。もうじき入社式というタイミングでした。
慌てて大学に相談してもどうしようもなく、文章の勉強のために通っていた作家の先生を訪ねました。先生の息子さんは音楽雑誌の編集長で、レコード会社を回って新曲の記事を書く仕事を出してくれました。たまたま先生のところに来ていた小説雑誌の編集者が、どういった経緯があったか最後までわからなかったのですが、厨房機器の団体の月刊の機関誌を受けていて、その編集を受けることができました。
「信じる者は足元を掬われる」という本来なら悲壮感をもって言わなければならないことを冗談めかして口にできるのは生きていくための仕事がもらえたからですが、そのときの経験を生かして、半分は信じても半分は信じないという方針で、複数のタイプの異なる仕事をするようになりました。
のちにゴーストライターとして184冊を書くことができたのも、健康関連の団体の広報の仕事を続けることができるようになったのも、そして今も続けている健康関連の情報発信ができるのも、信じて文章書きの勉強をしていたおかげだと思っています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

悪筆でも機器のおかげで普通に暮らせるようになったという前回の話に続いて、筆者(日本メディカルダイエット支援機構理事長の小林正人)が体験してきたことを書かせてもらいます。学習障害では書かれている文字が見えているのに読めないということだけでなく、文字そのものが見えにくい、文字の一部が欠けるなどして判読できないという識字障害があります。
識字障害といっても、視覚の問題ではなくて、神経発達障害、視覚情報処理の異常によって文字がにじむ、ゆがむ、二重に見える、左右が逆転するといった異常が起こる子どもが少なからず存在しています。筆者の場合は、そのような状態はなかったのですが、年齢を重ねるにつれて閃輝暗点という状態が起こるようになりました。
これは眼で見たものを画像にする部位の後頭葉の血流が低下することから、正常に画像かできないことから起こるものです。視野の一部が輝いて見える、部分的にモザイクがかかって見える、一部が暗くなるといったことが突然起こり、それが15〜30分も続きます。そのためにゴールド免許を持っていても運転することは危険であるためにハンドルが握れず、仕事の真っ最中に休まざるを得なくなるので、普通の仕事ができないという、まるで障害者のようなことにもなっています。
そんな状態があっても、そのことを平気で文章にすることができるのは、ワープロ(Word processor)、パソコンの文字変換ソフト(WindowsのWordソフトではなくてMacの日本語IMソフト)のおかげです。筆者の場合の閃輝暗点は視野の左下側にモザイクがかかって見える状態で、画面もキーボードも視線を落とすところが見えにくくなるのですが、よく見えなくてもキーボードはブラインドタッチという方法があります。モザイクがかかっていない部分に移動させてモニター画面の文字を確認することができます。
そのことがわからない人には、筆者が視覚障害を起こしていることは気づかれていません。そういったことがあるので、識字障害の子どもの困難さが理解できる気がします。それが学習障害の子どもの支援に役立っているのです。

太るというのは、脂肪細胞の中に中性脂肪が多く取り込まれて蓄積されることを指しています。食品に含まれる脂肪の多くは中性脂肪で、それが脂肪細胞の中に蓄積されると思われがちですが、中性脂肪は体内でも合成されています。脂肪合成が行われるのは肝臓です。
糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー源のうち、体内でエネルギー源として使われなかったものは余分なものとして脂肪合成されます。糖質とたんぱく質は1gあたり約4kcalのエネルギー量ですが、脂質は約9kcalと2倍以上になっています。少ない容量で多くのエネルギー量を蓄積するために、わざわざ脂肪に変化させているのです。
エネルギー源となるのは糖質、脂質、たんぱく質だけで、野菜には多くは含まれていません。よく勘違いされるのは、イモ類は野菜の仲間のように思われても、糖質が多いために、太りやすい食品となっています。野菜を多く食べていれば、そればかりか野菜だけを食べていれば太ることはないと感じられています。
確かにエネルギー量は少ないものの、キャベツダイエットのような野菜ばかりを食べれば摂取エネルギー量は少なくなるので、やせることができるように感じます。ところが、野菜ばかり食べていても、なかなかやせないという人は少なくありません。その理由ですが、やせるためには、というよりも正確に言うとエネルギー代謝を高めるためには、必要な栄養素があって、それは野菜にはほとんど含まれていないからです。
その栄養素というのはビタミンB₁₂です。細胞のミトコンドリア内のエネルギー代謝にはビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂が必要ですが、このうちビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆は植物性食品にも動物性食品にも含まれています。ところがビタミンB₁₂は動物性食品にしか含まれていません。だから、野菜ばかりを食べていたのではビタミンB₁₂不足になって、脂肪をエネルギー化させて減らすことができないということになります。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

脳の健康寿命を延伸させるためには、高齢者の身体的特徴について理解しておくことが大切となります。この特徴に合わせて先回りしてケアを行うことが、心身のストレスを軽減させて、脳の機能を維持することにつながります。
*予備力の低下
病気にかかりやすくなる。
*内部環境の恒常性維持機能の低下
環境の変化に適応する能力が低下する。
a)体温調整能力の低下
外気温が高いと体温が上昇することがある。
b)水・電解質バランスの異常
発熱、下痢、嘔吐などにより容易に脱水症状を起こす。
c)耐糖能の低下
血糖値を一定に維持する能力の低下。インスリンや経口糖尿病薬治療を受けている糖尿病患者は低血糖を起こしやすくなる。
d)血圧の変化
加齢とともに血圧は上昇する傾向になる。
*複数の病気や症状をもっている
治療もするが障害が残ったり、慢性化しやすくなる。
*症状が教科書どおりには現れない
診断の基準となる症状や兆候がはっきりしないことが多い。例えば肺炎の一般的な症状といわれる高熱・咳・白血球増多も、高齢者の場合50〜60%しかみられないといわれている。
*現疾患と関係のない合併症を起こしやすい
病気により安静・臥床が長期にわたると、関節の拘縮、褥瘡の発症、深部静脈血栓症、尿路感染などさまざまな合併症を起こしやすくなる。
*感覚器機能の低下
視力障害、聴力障害などが現れる。

健康食品を使っていると一時的に体調が悪くなったり、かゆみや下痢、発熱、湿疹、倦怠感などが起こることがあります。そのことを販売店やメーカーなどに伝えると、好転反応だと説明されることがあります。好転反応だから安心して使ってよい、使い続けるうちに好転反応が薄らいでくるから大丈夫、と言われることもあります。
好転反応は漢方薬などでは実際にみられることで、身体がよくなるときに一時的に悪化することがあります。瞑眩(めんげん)反応と呼ばれることもあります。
これは崩れていた身体のバランスや神経の調整が戻るときや、体内の毒素が排出されるときの反応と説明されています。これだけを聞くと、むしろ身体によいことのように感じるかもしれませんが、本当に好転反応なのか、それとも健康食品の中に含まれている何らかの成分のために不調が起こっているのか、実際のところはわからないことのほうが多いのです。
一般には続けているうちに症状が軽くなっていくのが好転反応で、よくならないのが有害物質などのせいだと言われていますが、有害物質であっても使い慣れているうちに症状が弱まってくるということもあるので、好転反応で不調や気になることが起こっているとも言えないのです。
好転反応、瞑眩反応といった用語は東洋医学の治療薬で使われるもので、食品扱いとなる健康食品で使うことは、法律に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」で禁止されています。好転反応という用語を使った広告や宣伝などをすると、その健康食品は偽薬と同じ扱いになって、医薬品を取り締まる厳しい法律で処罰されることになります。ということで、好転反応ということを言うような販売店、メーカーは法律違反と指摘されても仕方がないということです。

「それだけ健康知識があって、健康食品にも詳しいのだから稼ぎましょう」「これだけの人脈があれば今からでもトップクラスになれますよ」と誘われることがあります、年に2〜3回は普通のことで、何を誘われるのかというと、いわゆるネットワークビジネスです。それに対する返答は、いつも同じで「No!」です。その理由を熱心に(しつこく)聞いてくるのは、大抵は初めて会った人です。
すでにネットワークビジネスをしているとか、過去に手痛い目にあったことがあるということではなくて、断る理由はいくつもあります。一つ目の理由は、健康食品の法律講習の講師を務めてきていて、ネットワークビジネスの会社にも厳しい話をしてきたからです。霞が関の行政機関の依頼で、ネットワークビジネスの法律違反の具体的な事例を報告する仕事もしていました。
その関係から厚生労働省の「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的な考え方について」という通知の作成に参加したことから、国立健康・栄養研究所が認定するNR(栄養情報担当者)の講習では法律講師を担当していました。
岡山県移住前の東京にいた最後の年まで消費者庁の機能性表示食品制度の委員をしていましたが、そのときには健康食品を販売する事業者の手口に詳しいということで、制度の抜け道を塞いでいくための情報提供をしていました。私がしてきたことを知っていれば、誘ってくることはないはずです。
健康食品の表示規制は、同じことを表現すれば同じ対応(処罰など)がされるわけではなくて、実際の製品の内容や有効性によっても異なってきます。実際のエビデンス(科学的根拠)を知らないことには指導も対応もできないので、それについては徹底的に学んできました。それができたのは、サプリメントアドバイザー制度を立ち上げた日本臨床栄養協会の立ち上げメンバーだった元副会長の病院管理栄養士、健康食品の有効性研究で著名な薬学博士、サプリメントの世界評価のデータを有する出版社の代表などの人脈があり、その関係で国立健康・栄養研究所の理事長、消費者庁長官などとのつながりを得ることができたからです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

新型コロナウイルスの対策は、感染を拡大されないために抑制することが優先なのか、それとも経済を優先させて緩和する方向で進むべきなのか、それは現状を見るだけではなくて、コロナ後を踏まえて、割合の塩梅に変化を加えていくのが肝要と考えています。
今やっていることが正しいことなのかどうか、疑い始めたらキリがないということになりますが、「一つを疑い出すと何もかもが疑わしくなること」は一般には「疑心暗鬼」という四字熟語があげられます。
ところが、ウクライナ問題で世界中の意識が変わってきた今の状況を考えると、タイトルに掲げた「隣国侵攻」を使って、疑心暗鬼と言い換えたくなってしまいます。この妙な四字熟語を、わざわざ出したのは、コロナ後に生き残るために、自分の世界だけでは生き残れないからと他の世界に手出しをする人がいるからです。それも提携や連携ではなくて、まさに侵攻、侵略をして平気な顔をしている人が少なからずいるからです。
侵略は問題がありすぎるとしても、自分のことだけでなくて相手のことも考えて、間違った道に行かないように、多少は“お節介”とも言われるような口出しとして“侵攻”をするのは、絶対に悪いこととは言えないかもしれません。そのときには侵攻を迷惑と感じたとしても、後々に考えが変わることがあるかもしれません。
しかし、相手のためと言いながらも、本音は別のところにあって、結局は攻める側の利益でしかないということになると、攻められたほうは“侵略”としか言えなくなります。
隣接するところは国に限らず、同じエリアで活動する会社でも団体でも同じで、相手を尊重しつつも互いに利益を得るように活動することが重要です。コロナという厳しすぎる状況も戦争状態と同じように考えて、「特別な行動を起こすべきだ」ということを、国の代表が口にしていたことを思い出しました。

箸の上げ下げといえば、食事の基本中の基本の作法で、さらに基本になるのは箸の持ち方です。これは発達障害児に限ったことではなくて、多くの子どもにも、その親にも指摘されることです。箸の持ち方が違っていることから上手に食べることができない、食べるのに時間がかかって急かされることからプレッシャーが高まり、また消化や吸収に影響を与えるということも起こっています。
箸の持ち方については和食のマナーという面での指摘だけでなくて、農林水産省も持ち方の広報をしています。それによると、「持つ場所は箸先から約3分の2の部分。上の箸は鉛筆の要領で持ち、下の箸は中指と薬指の間に入れて固定する。物をつまむときは、中指と人差し指と親指で上の箸を動かし、下の箸は動かさない。箸先を開いたり、すぼめたりすれば、どんな大きさの物でも自在につまめる。」と示されています。
これを見てわかることは、上の箸を動かすということで、そのための持ち方の基本となることは上の箸は鉛筆を持つようにします。鉛筆の持ち方がうまくないと箸もうまく使えず、書くのに苦労する子どもは食べることにも苦労しているということが指摘されます。
箸がうまく持てないために食べにくい、食べるのに時間がかかっている子どもに対して、いくら早く食べるように急かせても、うまく持てないという初めのところで引っかかっている子どもに早く食べることを無理強いしても改善は望めません。正しい持ち方は、自由に箸先を動かすことであるのですが、うまくいかない子どもは周囲の使い方から学んでいます。教えるときには子どもと同じ方向に座り、そのまま指の動き、手の動きを真似ればよいようにしてあげるべきですが、家庭の食事の様子を見させてもらうと、正面や斜めの位置から真似るようにさせている保護者が案外と多いのに気づきます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)