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血液中の中性脂肪値の高さと動脈硬化の危険性は、民族による違いがあります。
中性脂肪値と虚血性心疾患の死亡率の関係性を日本人とアメリカ人で比較すると、100mg/dlの危険度を基準の1としたとき、日本人では140mg/dlで2倍、180mg/dlで3倍、250mg/dlで5倍となります。アメリカ人は250mg/dlでは1.7倍と日本人のほうが中性脂肪値の上昇による虚血性心疾患の危険度が非常に高くなっています。

虚血性心疾患は、心臓の筋肉(心筋)に血液を送る冠状動脈が狭くなったり、塞がるなどして心筋に酸素が充分に送られなくなって酸素不足になる状態をいいます。冠状動脈が狭くなって一時的に酸素不足になるのが狭心症、冠状動脈が完全に詰まるのが心筋梗塞です。冠状動脈は3本あるので、1本が詰まっても心臓が止まることはありません。

虚血性心疾患による死亡者の約85%は65歳以上となっています。75歳未満では男性に多くみられ、75歳以上では男女の差は小さくなり、85歳以上ではほぼ同じ発症率になります。

日本人の食生活は歴史的に脂肪が少なかったために、脂肪による健康被害を妨げる能力が低いとされます。脂肪の摂取量が歴史的に多かった欧米人は、脂肪をエネルギー化する能力が高く、余分となった脂肪を脂肪細胞の中に蓄積していく能力も高くなっています。つまり、脂肪を多く蓄えて太ることができるわけです。

日本人は欧米人のようには太ることができないので、食事で摂る脂肪や肝臓で合成される脂肪が多くなると、血液中の中性脂肪が多くなる体質であり、動脈硬化になる危険性が高いということがいえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

“完全栄養”という言葉があります。その食品に含まれている栄養素だけを摂っていれば生きていける食品を指しているのですが、人間にとって、そのような便利な食品は存在していません。猿から進化してピテカントロプス(ジャワ原人または直立原人)になったときに、食べられるものの種類が変わって、完全栄養の食品はなくなりました。

動物は一定の食品を食べるだけでも生命維持をすることができますが、人間は何でも食べなければ生きていけない“雑食”になりました。猿と人間に共通しているのは体内でビタミンCが合成できないことです。人間は他の水溶性と脂溶性のビタミンも合成できないのですが、他の動物は生命維持に必要なビタミンを合成することができます。

人間が食品から摂らなければならない必須ビタミンは13種類あります。水溶性ビタミンのビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂、ビタミンC、ナイアシン。パントテン酸、葉酸、ビオチンの9種類と、脂溶性ビタミンのビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4種類です。

必須ミネラルはカルシウム、リン、カリウム、イオウ、塩素、ナトリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、クロム、ヨウ素、セレン、モリブデン、コバルトの16種類です。

完全栄養というと卵によく使われる言葉です。卵は生命の源で、鶏卵の場合には、ひよこが生まれるまでに必要な栄養素がすべて含まれている、という意味で使われています。しかし、その実際の意味は、たんぱく質を構成するアミノ酸が全部含まれているということです。人間に必要なアミノ酸は20種類あります。

そのうち体内では合成されない9種類が必須アミノ酸(トリプトファン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン)です。必須アミノ酸がバランスよく含まれている食品としては卵のほかに肉、魚、牛乳があげられます。

体内では合成されない脂肪酸は必須脂肪酸といい、リノール酸とα‐リノレン酸があげられます。リノール酸はサフラワー油(紅花油)、コーン油、大豆油に多く含まれています。α‐リノレン酸はエゴマ油、シソ油、アマニ油(亜麻仁油)に多く含まれます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「おしゃかになる」というのは、使い物にならなくなる、出来損ないになる、駄目になるという意味があって、漢字では「お釈迦になる」と書かれます。この“お釈迦”は、お釈迦様、つまりブッダを指していて、仏教を広めた偉大な存在が使い物にならないというのは、なんとも奇妙な感じがして、由来を探ってきました。

幼いころは、母の実家の寺(新潟県出雲崎町)に親元を離れて暮らしていたのですが、私の誕生日(4月8日)には檀家の方々が集まって、お祭りごとをしていました。私の誕生祝いをしてくれていたわけではなくて、お釈迦様の生誕日を祝う花祭り(灌仏会)でしたが、持ち寄ってくれたお菓子が食べ放題の日だったこと、それを目当てに近所の子ども達が挙(こぞ)って遊びに来て、遊び放題だったことを今でも覚えています。

出雲崎町は良寛和尚(江戸時代後期の僧侶)の生まれ在所で、良寛堂と良寛記念館は遊び場の一つでした。良寛和尚は備中玉島(岡山県倉敷市)の円通寺で、12年にわたって修行をしています。私も晩年になって岡山県に移住してみて、良寛和尚が歩いてきた距離に感慨を抱いているところです。

おしゃかになるという言葉を初めて聞いたのは、幼いころの住職の祖父からで、そのときには鋳物職人が阿弥陀像を作るつもりだったのに、間違って釈迦像を作ってしまったので、注文と違うものになった、ということでした。幼いときの記憶なので、曖昧なところもあるのですが。

江戸時代の鼈甲(べっこう)細工の職人が、鼈甲を柔らかくするために火をあてていて、火が強すぎると鼈甲が変形して使い物にならなくなるということから、“火が強かった”が「しがつようか」にかけて、お釈迦になると言うようになった、ということを中学生なってから知りました。駄目になることを“お陀仏”と表現することにも関係しているようです。

次の説を知ったのは大学生のときで、江戸時代の博打打ちが勝負に負けて、身ぐるみを剥がされたときにも“お釈迦になる”と書かれている書籍に巡り会いました。花祭りでは誕生仏(幼少時代の釈迦像)に甘茶をかけて供養をしますが、その像は裸であったことから使われるようになったということでした。

どれが正解かというよりも、庶民の言い伝えは諸説があるのが常です。期待と違うことになるということでは共通しているわけで、ちょっとした過ち、判断ミスで取り返しがつかないことがないように、慎重に進めていくべきだということは、4月8日を迎えるたびに自分に言い聞かせるようにしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

中性脂肪の数値が正常範囲を超えても、すぐに身体に悪影響が出るわけではありません。しかし、血液中の中性脂肪が増加した状態が長く続くと、動脈硬化のリスクが高まります。

このことが高中性脂肪血症の危険性を高めていくわけですが、なかなか気づかないために、対応が遅れ、エネルギー量が高い脂肪の摂取を続けてしまうことになります。
脂肪のエネルギー量は1gあたり約9kcalで、糖質は約4kcalなので、2倍以上のエネルギーがあります。

血液中の中性脂肪が増えると、HDLが減り、その結果としてLDLが増えて、コレステロールが血管壁にたまりやすくなります。

動脈硬化になると血管の内壁が徐々に厚くなり、硬くなって弾力性が弱まり、血管の内側が狭くなっていきます。また、血小板の凝集が促進され、血栓ができやすくなります。そして、血管の内径が狭くなったところに血栓ができると血管が詰まりやすくなります。

中性脂肪値が高いうえに、LDLコレステロール値が高く、高血圧、糖尿病などの危険因子が重なると、さらに動脈硬化のリスクが増大します。

高中性脂肪血症のうち治療が必要となるのは、血液中の中性脂肪が150mg/dl以上となったときですが、中性脂肪は男性の場合、加齢に伴って増加する傾向があり、中年太りの原因となっています。脂肪細胞の中に多く中性脂肪が蓄積されている人は、血液中の中性脂肪も多く、動脈硬化のリスクが高いことになります。

女性は、男性に比べて中性脂肪値が低い傾向にあるものの、閉経後にはLDLコレステロール値が高くなり、中性脂肪値も高くなるために動脈硬化の危険性も高まっていきます。女性は若いうちは動脈硬化の危険性が低くても、年齢を重ねると危険性が男性よりも高くなるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

1日に3食を食べるうち、どれが一番重要なのかという論議があります。どれも抜くようなことがあってはいけないものですが、脳を正常に働かせるためのエネルギー源のブドウ糖の摂取でいえば朝食は重要です。ブドウ糖や脂肪酸をエネルギー化させるために必要となるビタミンB群のうち12時間しか体内に保持されないビタミンB₆とビタミンB₁₂であることを考えると、朝食と夕食が重要になります。

朝食を少ししか食べずに学校や職場に行っている人にとっては、昼食は重要な栄養摂取の機会となります。子どもの栄養調査で、学校給食がある時期とない時期(休みの期間)を比較すると、学校給食がない期間の栄養摂取が低くなっていることが文部科学省の調査でも明らかにされています。

栄養摂取だけでなく、食事には重要なことが多くあり、昼食が重要なコミュニケーションの場になっていることや、食について学ぶ機会になっていることもあります。

朝食と昼食で摂った栄養素は活動のために使われる部分が多いのですが、夕食は体内に蓄積されて、身体を作り、エネルギー源を蓄えておく重要な食事となります。夕方以降は自律神経の副交感神経の働きが盛んになり、胃液とインスリンが多く分泌されて、エネルギー源として体脂肪(中性脂肪)が多く蓄積されるようになります。このエネルギー源を使って、寝ている間と翌日の午前中のエネルギーとしています。

夕食で摂取した栄養素は、夜から朝は活動量が少ないので、より多くのエネルギー源を蓄積することができます。より多くのエネルギー源と、それをエネルギー化するために必要なビタミンとミネラルを多く取り込むためには、ゆっくりと食べること、消化がよいものを食べること、食べたあとにリラックスする時間を取って、より吸収を高めるようにすることが大切、という当たり前の話を今回はしています。
〔発達栄養指南:小林正人〕

糖尿病の患者は成人人口(約1億人)のうち約1000万人、その予備群も約1000万人と推定されていて、成人の5人に1人が糖尿病か予備群という、まさに国民病の状態となっています。

この調査は厚生労働省の国民健康・栄養調査の結果ですが、コロナ禍にあって令和元年調査(令和2年に発表)を最後に、2年間は調査が行われていません。コロナ禍で外出が減り、運動不足、食べ過ぎ、健診の減少、通院患者の減少が重なったことから、国民的に糖尿病と予備群がどれくらい増えたのか、その結果は不安で仕方がありません。

糖尿病は食べ過ぎ、飲み過ぎで摂取エネルギー量が増えただけでなく、運動や日常的な活動による消費エネルギー量が減ったことでも血糖値が上昇することで発症しやすくなります。

エネルギー代謝が高ければ、摂取エネルギー量が多くても血糖値が高い状態が続くことはなくなるはずです。エネルギー代謝は運動をすれば高まるというものの、これまでと同じ運動習慣を続けていても年齢が進むにつれて低下していきます。

その理由としてはエネルギー消費が多い筋肉の減少があげられることもありますが、それ以上に大きいのは全身の細胞に脂肪を取り込む能力が加齢によって低下していくことが大きな理由となっています。その能力に関わっているのは代謝促進成分のL‐カルニチンの量で、20歳代前半をピークに体内での合成量が減っていきます。

摂取エネルギー量と消費エネルギー量のバランスだけの話ではなくて、L‐カルニチンの材料となる必須アミノ酸のリシンとメチオニンを摂取することと、細胞のミトコンドリアの中でエネルギー産生を進めるために必要な水溶性ビタミンを欠かすことなく摂取することが重要になります。

それを行っても、高血糖状態になると、血液中で濃くなったブドウ糖が赤血球をくっつけ、毛細血管の流れを低下させることから全身の細胞に運ばれる酸素の量が減っていきます。ミトコンドリアでの代謝は酸素を使って行われているので、酸素不足は代謝を大きく低下させることになってしまうのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

健康食品にもサプリメントにも、いつ摂ればよいのかという摂取タイミングは書かれていません。これは医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)で医薬品が定義されていて、用法用量の表示は医薬品だけに許されていることだからです。いつ摂るかは用法に相当するため、表示することも記載や口頭で述べることも禁止されています。

しかし、健康食品は消化・吸収のメカニズムが明らかになっていて、摂取タイミングが異なると吸収率に違いが出たり、場合によっては吸収されないということも起こります。

ビタミンやビタミン様成分(ビタミンに似た働きをする成分)には脂溶性と水溶性の性質の違いがあって、脂溶性は脂肪に溶けてから吸収されます。胃の中に脂肪がない空腹時にサプリメントとして摂った場合には溶けることがなくて、小腸で吸収もされず、そのまま素通りすることになります。

水溶性のほうは水に溶けて吸収されるので、いつ摂っても吸収されます。胃の中には水分があり、ビタミンのサプリメントを飲むときの水だけでも溶けることができます。

この脂溶性と水溶性の両方のビタミンなどが含まれたサプリメントは、食後に摂ればよいことになります。

水溶性の成分であっても、食事の内容によって吸収率が異なるものもあります。その代表は代謝促進成分のL‐カルニチンで、たんぱく質との相性がよいので、食事でたんぱく質を摂るタイミングで摂取したほうが効果的に吸収させることができます。そのため、水溶性であっても食後に摂るべきだということがわかります。

L‐カルニチンは脂肪酸を結合して細胞の中のエネルギー産生器官のミトコンドリアに取り込むのに必要な成分で、体内で合成されます。合成はされるものの、そのピークは20歳代前半です。年齢を重ねると代謝が低下するのはL‐カルニチンの減少と関係することが確認されています。

代謝促進成分のα‐リポ酸も水溶性の成分ですが、胃液によって分解されやすく、分解されるとα‐リポ酸の性質がなくなります。そのために胃液が分泌されない空腹時に摂る必要があります。

もう一つの代謝促進成分のコエンザイムQ10は脂溶性の性質があります。本来ならα‐リポ酸とコエンザイムQ10は別に摂らなければいけないのに、それが一緒になったサプリメントがあり、いつ摂ればよいかわからない状態になっているのです。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

高中性脂肪血症であるかどうかは、血液検査をすればわかります。健康な人の血液中の中性脂肪量は50~149mg/dlで、150mg/dl以上を超えると高中性脂肪血症と診断されます。

健康診断で中性脂肪値が高いことを指摘されると、脂肪が多く含まれる食品を減らして、調理に使われる脂肪の量も減らすように心がける人が多いようです。

「脂肪が多いのだから脂肪を減らせばよい」という発想でしょうが、食事で摂る脂肪を控えれば、血液中の中性脂肪が単純に減るというわけではありません。

食事で摂った脂質は、小腸から吸収されてカイロミクロンとなるため、脂質の多い食事をすると血液中にカイロミクロンが増えます。しかし、カイロミクロンは食事をして数時間で、ほとんどが各組織のエネルギーとして使われます。

中性脂肪の検査は、空腹時(12時間以上は何も食べていない状態)に行われるため、検査で計測される中性脂肪はカイロミクロンではなく、中性脂肪は食事で摂った脂質との関わりは少なくなっています。中性脂肪値に影響しているのは、食事で摂った糖質です。

血液中の糖質(主にはブドウ糖)が多くなると、これを余分なエネルギー源として肝臓で脂肪酸に合成されます。脂肪酸3個が結びつくと中性脂肪となります。中性脂肪は貯蔵タイプの脂肪です。

中性脂肪の肝臓での合成は、アルコールの摂取によっても促進されます。飲酒をすると、合成される中性脂肪が増えて、肝臓に多く蓄積されると脂肪肝、脂肪細胞に多く蓄積されると肥満ということになります。

肥満と呼ばれるほどに太った(中性脂肪を多く貯めた)人は、脂肪細胞の中で中性脂肪が脂肪酸に分解されて、血液中に放出され、この脂肪酸を原料にして肝臓で中性脂肪が合成されます。この脂肪の一連の流れが、血管を老化させる原因ともなります。

このほかにも、糖尿病、肝臓病、腎臓病、痛風などによっても、高中性脂肪血症になることがあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

食器に残った洗剤が子どもの健康に影響を与えるという前回の話に続いて、今回は食器洗浄器の話をします。ここでいう食器洗浄器は、家庭用のものではなくて、業務用の食器洗浄器のことです。

業務用の食器洗浄器は、食器を大量に洗浄する食堂や給食などで使われているもので、洗浄剤は業務用の強アルカリ洗剤が使われています、これは油汚れや感染菌を効果的に除去するために使われているものです。アルカリ洗剤は手荒れを起こすようなものなので、食器洗浄器では洗浄後にすすぎをして完全に洗浄剤も落ちた状態で食器に触れるので、手荒れの心配はないと考えられています。

“考えられている”と書いたのは、すすぎが充分に行われて、洗浄剤が残っていないことを前提にした話で、これができていないと洗浄剤が残ってしまいます。その食器を使って食べていれば、洗浄剤も口から入れてしまうことになります。

業務用食器洗浄器は洗浄水の量と勢い(水流)、温度によって洗浄剤の使用量が決められています。その洗浄剤の量は、洗浄水の角度と量、勢いによって効果が出るわけですが、食器の入れ方を誤ると充分に洗えなくなり、すすぎも充分に行えなくなります。業務用食器洗浄器は、ウォーターナイフ効果によって食器に水流が均等に当たることで洗浄もすすぎもできるように計算されていますが、その計算を無視するように食器を重ねたり、詰めて入れることでウォーターナイフ効果が発揮されないことになってしまっているところもあります。

重なってしまったら洗浄もすすぎも充分に行えなくなるのは食器だけでなく、スプーンとフォークも同じことです。スプーンとフォークを同じ向きで入れたら重なった部分は水流が届かなくなるので、向きを変えて入れます。この方法だと、1つの洗浄容器では4本までしか洗えないことになります。それ以上を洗浄するときには、容器を増やす必要があるのに、そうではないところがあるのも事実です。

ダイエットとメディカルダイエットの違いを説明することは、私たちがメディカルダイエットを法人の名称に使っている限りは、必ず聞かれることであり、それについて正しい理解が得られるように時間をかけて説明していくのは当然のことと考えています。

ダイエットというと、やせること、食べる量を減らすことという意味だと思っている人が多いのは、仕方がないことです。ダイエット(Diet)は食生活を意味していて、食事療法、栄養管理の意味だというのが辞書的な説明です。栄養管理はDiet System、栄養士はDietitianと表示されます。

さらにDietの元の意味から説明すると、方針、戦略、作戦といった意味があり、国の方針を決める国会は「The Diet」です。東京メトロの国会議事堂前駅の英語表記は「National Diet Bldg.」です。“国のやせるためのダイエットのビルディング”ではありません。

健康のために立てた方針に従って、正しい食生活をするのがダイエットで、そこから栄養管理、食事療法の意味で使われるようになりました。健康のためということで、運動療法にも使われることとなり、やせることを求める人が一般的には多いことから、「ダイエット=やせる」というような意味合いが浸透していったということです。

人によっては太ることもダイエットです。もっと体脂肪を増やしたい、筋肉をつけたいと願っている人も多く、そのためには脂肪を減らさないように脂肪代謝に効果がある有酸素運動を避けようとする人もいます。

しかし、エネルギー代謝によって多くのエネルギーを作り出して、そのエネルギーによって体内で合成されるタンパク質を増やして、筋肉細胞を増やすためには、有酸素運動は効果的な手段です。筋肉を増やすためには成長ホルモンが必要です。

筋肉を増やすためには運動によって傷つけられた筋肉細胞が修復されることが必要で、その修復のためにはサテライト(衛星)細胞というタンパク質を集めてくる細胞が重要になります。そのサテライト細胞が働くためには酵素(AMPキナーゼ)が必要になります。また、細胞の中でエネルギーを使って生化学反応を起こしているのも酵素で、その酵素を作り出すためにもエネルギーが必要になります。

筋肉をつけて太るためのダイエットには、多くのエネルギーを作り出す有酸素運動が大切になるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕