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発達障害の診断をされた子どもを、すべて受け入れて改善のための支援が行われる状況であればよいのですが、10人に1人は存在するとされる発達障害児のうち、現状では最大でも40%ほどしか児童発達支援施設に通所することができないというのが全国的な状態です。改善のための支援を求めても、受け入れてもらえないという現状があります。
40%というのは全国的な平均で、大都市部には施設が集中しています。地方では県庁所在地でも30%以下、地域によっては20%という低い地域もあります。一つの県では20%としても地域の偏りが大きく、児童発達支援施設は通所ということで、通える範囲が決まっていることから実際に通所しての改善を望むのは不可能に近いというところもあります。
だからといって保護者が諦めてしまったら、改善は不可能となり、今後の学習にも進学にも将来の就職にも影響することになります。
発達障害児というのは、発達障害者支援法では、発達障害があり、社会的障壁によって日常生活や社会生活に制限が生じている18歳未満の子どもを指しています。社会的障壁がなければ、発達障害があったとしても発達障害児にならないというのが法律の根本的な主旨となっています。
社会的障壁は、周囲の理解や制度、慣行などを指していて、そのために活動が制限されることを指しているので、保護者が改善を諦めてしまったら、それが改善を不可能にして障壁になってしまうことにもなります。
発達障害児の改善は、児童福祉法に基づいた支援施設だけで行われるものではなくて、施設に通っていたとしても、実際の改善のための時間は家庭のほうが圧倒的に長くなっています。
施設の数は少ないとしても、法律に基づいて相談を受け、支援をする体制は整っているので、初めから受け入れられないと諦めるようなことはしていけないということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

ダイエットだけでなく、健康を維持するためにも糖質制限がすすめられることがあります。糖質制限は、糖質を摂らないか極端に減らした食生活をすることを指しています。糖質にはブドウ糖が含まれていて、すぐにエネルギー化するブドウ糖が不足すると脂肪細胞に蓄積された中性脂肪が分解されて、脂肪酸として放出されることから体脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)を減らすことができます。
また、ブドウ糖が血液中に多くなると膵臓からインスリンが分泌されますが、インスリンには肝臓での脂肪合成と脂肪細胞への脂肪蓄積を促進作用があるので、糖質制限をするとダイエット効果が高いことになります。
糖質制限の方法は、これまで低炭水化物ダイエット、炭水化物抜きダイエット、脱炭水化物ダイエット、低インシュリンダイエットとして名前を変えながら何度もブームを起こしています。
糖質制限は炭水化物を摂らなくても、ブドウ糖が不足すると、脂質やたんぱく質がブドウ糖に合成される糖新生が起こるので、ブドウ糖が体内で欠けることはない、と説明されることがあります。しかし、糖新生は飢餓状態で起こる危機的状態を回避するための緊急措置の反応であって、厳しい糖質制限は長く続けられるものではありません。
低炭水化物ダイエットについては、ギリシャ・アテネ大学医学部の国際研究チームが4万人以上の女性を15年以上観察したところでは、心血管疾患(心筋梗塞、狭心症など)のリスクが高まったことが報告されています。また、日本の国立国際医療研究センター病院の約27万人の研究調査によって、循環器疾患のリスクが1.31倍にもなるとの報告がされています。
低炭水化物の食事をすると内臓脂肪を脂肪酸に分解する作用が起こるため、内臓脂肪の蓄積が多い男性は効果が出やすく、皮下脂肪の蓄積が多い女性では内臓脂肪が減ってから皮下脂肪が減っていくため、その効果が表れにくい特徴があります。女性ホルモンのプロゲステロンには皮下脂肪を蓄積させる作用があり、皮下脂肪が減りにくくなっています。
また、女性は体脂肪の蓄積量が多く、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)には脂肪合成、脂肪蓄積を進める作用があるため、糖質制限は女性では効果が出にくくなっているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

“ゲーム脳”という言葉があります。これはコンピュータゲームに依存する人の脳の状態を示していて、脳への刺激が継続することによって機能が発揮できなくなるということで、あまりよいイメージで使われることはありません。しかし、脳を刺激するのは認知症予防には大切なことで、よい意味でのゲーム脳について語られることが増えてきています。
ゲームはルールを覚え、これから起こることを予測して、予測と違ったことがあったときの反応も脳を刺激してくれます。認知症予防にテニスや卓球がよいとされるのも、身体の活動と同時に脳の機能向上が期待されているからです。
脳トレにはゲームがよいということで、高齢者を対象とした雑誌でも新たなゲームが次々に登場しています。また、カードゲームやボードゲームは高齢者施設でのサービスの定番となっています。これはゲームで脳を使うと同時に、コミュニケーションゲームであることから、認知機能で重視される部分も適度に刺激してくれます。
今どきは紙やボードだけでなく、パソコンやタブレットなどでも脳トレは盛んに行われていて、認知機能を維持するために使われている脳の前頭前野を刺激することができます。前頭前野は考える、記憶する、応用する、集中する、新たなことを創造する、感情をコントロールするといった機能があります。
コンピュータゲームと脳機能については、介護施設に入所する高齢者30人を対象に7日間、1日1時間以内でコンピュータゲームをしてもらったところ、19人の認知機能が向上して、9人は変化なしで、2人が低下したという結果が報告されています。低下した2人はゲームの時間が短かったということです。
では、ゲームの時間を長くすれば、さらに認知機能が高まるのかというと、そのような調査はされていません。ひょっとすると脳への刺激が悪影響を与えるかもしれないという試験は人道上、許されていないということもあります。
コンピュータゲームはスマホで使うことができることもあって、高齢者が熱中している姿も目にします。自分の脳の健康を保つためにしていることだから口出ししないでほしいという人もいるのですが、やりすぎはよくないことだけは知っておいてほしいのです。

健康食品は錠剤にしてもカプセルにしても使われている素材は粉末にされています。粉末にするときには主には乾燥をさせていますが、素材の種類によっては乾燥の方法によって、せっかくの有効性が失われることにもなります。その代表的なものは酵素です。
酵素には、消化酵素と代謝酵素があり、健康食品や健康飲料に多い酵素は消化酵素となっています。消化酵素は野菜や果物などに含まれる成分で、その名のとおり胃から分泌される消化酵素と同様の働きをします。消化酵素は60℃ほどの温度になっても、その働きは大きく低下しないので、熱風で乾燥をさせています。
これに対して、動物性の酵素は熱風乾燥をすると酵素の特性が失われることになります。動物性の酵素は細胞の中に含まれていますが、乾燥のための温度は42℃以下とされています。これは42℃を超えると細胞が破壊されて変質してしまうからです。
私たちが使う体温計も最高温度は42℃となっています。これを超えると細胞が破壊されて死んでしまうからですが、それと同じようなことが起こるという理解をしておけばよいということです。
動物性の酵素で有名なのは、赤ミミズの酵素です。赤ミミズにはルンブルキナーゼという血栓を溶かす酵素が含まれています。血栓は酸化したコレステロールが固まったもので、これが細い血管に詰まると血流が大きく低下して動脈硬化の原因となります。血栓を溶かすことによって動脈硬化を予防することを目的に摂取されます。
赤ミミズが材料で粉末となっていると、どんなものでも同じように見えてしまいますが、乾燥温度が高いのか低いのかによって内容が異なります。ルンブルキナーゼが破壊されずに残っているのは低温乾燥の場合なので、乾燥法と乾燥温度については確認してから購入することが大切です。

発達障害児の支援をしていると、保護者から牛乳が飲めないという相談を受けることがあります。牛乳が飲めないというのは発達障害児に限ったことではないのですが、それは身体の特性(アレルギーや感覚過敏など)というよりも牛乳そのもののせいかもしれません。当たり前のように飲んでいる牛乳が、実は当たり前ではないのかもしれないのです。
牛乳は食品衛生法に基づく乳等省令によって加熱殺菌されています。省令には「保持式により63℃で30分間加熱殺菌するか、これと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること」が定められています。わかりにくいかと思いますが、これに従って殺菌法は以下のように分類されています。
 低温保持殺菌:63〜65℃で30分間加熱殺菌
 連続式低温殺菌:連続的に65〜68℃で30分以上加熱殺菌
 高温保持殺菌:75℃以上で15分以上加熱殺菌
 高温短時間殺菌:72℃以上で連続的に15秒以上加熱殺菌
 超高温瞬間殺菌:120〜150℃で2〜3秒間加熱殺菌
日本で市販されている牛乳の90%以上は超高温瞬間殺菌によるものです。牛乳のたんぱく質は温度によって変化します。牛乳を60〜65℃以上に温めると表面に薄い膜ができるのは、たんぱく質が変質した結果です。
これを防ぐために低温殺菌では65℃までとしていて、この温度では殺菌しにくいので30分間の加熱時間としています。超高温瞬間殺菌は2〜3秒間で殺菌できるということですが、問題になるのは120〜150℃という温度です。短時間なら変質はしないのかというと、牛乳はパイプの中を流れていて、ここを通過して出てきた牛乳が120〜150℃になっています。
瞬間的に、ここまでの温度にするためには、パイプの温度はもっと高い温度になっています。そのパイプに触れた牛乳が変質するのは当たり前のことで、その変質したたんぱく質が含まれていては、おいしくない、受け付けないという子どもがいるのも当然のことです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

“信じるものは救われる”をもじった“信じる者は足元を掬われる”という言葉を以前に使って、足元に注意を払う重要性を述べたことがあります。足元という用語は他に足下、脚元、脚下とも書かれますが、お寺では玄関口に「脚下照顧」と書かれているのを目にした人もいるかと思います。これは「きゃっかしょうこ」と読んで、足下を見なさいという意味で、玄関口では履物を揃えるように伝えています。禅宗でよく使われていましたが、今では宗派を越えて目にするようになりました。
元々の意味ですが、「脚下」は自分の足下のことを指しています。何も足下を見て、気をつけろと言っているのではありません。足下に注意しないといけなかった北京五輪・パラリンピックの氷上競技、雪上競技のことではなくて、どのような足下の状態であっても揺らぐことがないように我が身、我が心を振り返って励め、自分の立場を見極めてから事に当たれということで、これを表したのが「脚下照顧」です。
この有難い言葉をもじった「却下証拠」は、自分にとって不利なことを「却下」するには、それなりの「証拠」を示してくれという意味で、コロナ禍で大変だからといって簡単に社員の馘首をしたり、取引先に迷惑をかけたりするようなことをしないで、相手が納得するだけの証拠を示してからにしてほしい、という弱者の声を代弁するために使っています。
コロナ禍で大きく低下した国民的な健康度を回復させるためには、これまでの常識に従うだけでなく、談合や忖度(そんたく)はやめにして、公平な立場で考え、実行すべきだという考えを示すときにも使うようにしています。平穏な時期には、これまでの常識が通じたかもしれませんが、これからの時代は常識と思っていたことが実は常識でなかったということを、まさに足下を見極めて感じ取ってほしいのです。

健康を維持するためには、標準体重に保つのがよいとの考えがあります。以前に体重管理について指導された人の中には、標準体重にするように言われた人も多くいました。標準体重という用語は、そのまま理解すると標準の体重ということになりますが、これを消費エネルギー量の計算式に用いている厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、基礎代謝量を計算するための標準的な体重ということで、これが健康的な体重だとしているわけではないのです。
標準体重は「身長(m)×身長(m)×BMI22」で計算されます。BMIは体重と身長の関係から算出されるヒトの肥満度を表す体格指数で、一般にはBMI(Body Mass Index)と呼ばれています。この体格指数の22というのは、日本人を対象にした健康度の調査で、最も健康度が高い人で得られた数値です。身長と体重の関係でいうと、身長が170cmの場合には「1.7(m)×1.7(m)×22」で63.58kgとなります。
日本肥満学会では、BMIによる判定基準を示していて、普通の範囲は18.5以上~25未満としています。これを当てはめると「1.7(m)×1.7(m)×18.5」で53.465kg、「1.7(m)×1.7(m)×25」で72.25kgとなります。25以上が肥満となるので、それほど体重を落とさなくても健康が保てるということになります。
女性の場合は、体格指数が22というと、身長が157cmの場合には「1.57(m)×1.57(m)×22」で54.23kgとなり、これは平均体重よりも3kg以上多いことになります。実は体格指数22というのは男性向きで、女性はこれよりも少なめにしたほうが現実的ということです。
〔BMIによる判定基準〕(日本肥満学会基準)
18.5未満:やせ、18.5以上~25未満:普通、25以上~30未満:肥満(1度)、30以上~35未満:肥満(2度)、35以上~40未満:肥満(3度)、40以上:肥満(4度)
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

サプリメントは商品パッケージや広告などでは、摂取法として「1日○粒を目安に」といった表現がされています。摂取する側からしたら、具体的に何個を飲むとよいのかを説明しておいてほしいところでしょうが、これを表示することは法律で規制されています。
その法律は「医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で、法律に基づく「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」によって、表示することが禁止されている用語が明らかにされています。その一つが「錠」で、これは医薬品だけに使えるものです。だから、「粒」といった用語が使われていて、粒状だけでなくカプセル錠でも、なぜか「粒」が使われています。1日に○粒というのも確定的な表現ではなくて、目安量となっています。
この規制は、医薬品と勘違いされることがないようにするためのことで、他に厳しくチェックされているのは「飲む」という表現です。飲むというのはサプリメントを摂取する当たり前のシーンではあるものの、飲むというのも医薬品に許可されている表現です。サプリメント製品のパッケージや広告などに「飲む」ということを書くことができないために、「摂る」という用語が使われています。摂取法として「水やお湯などでお召し上がりください」と書かれていることもあります。
「飲む」と書いただけで取り締まりの対象となるのではなくて、取り締まり当局から注意があり、それに従わないと初めて処罰の対象となるというのが一般的です。それだから、「飲む」や「錠」を使っても平気だということではなくて、そのような抜けた表現をしているのは法律の規制をよく知らない会社や販売者だと判断されて、他の広告表現、雑誌やサイトの記事などが細かくチェックされることがあります。
そのために違反が発見されて、厳しく扱われるということも実際に起こっています。販売する側としては注意しなければならないことであり、購入する側としては安心できる会社なのかと疑ってみる必要があるということにもなります。

発達障害児は、すべての脳機能が定型発達の子どもに比べて劣っているわけではなくて、一部だけに特性があることもあれば、一部の機能は学習などをするためには低くても他の部分では優れた才能を発揮するということもあります。中にはギフテッド(gifted)と呼ばれる特別な能力を持っている子どもも存在しています。
ギフテッドのことを知ると、自分の子どもにも同じような特別な能力を期待する保護者も少なくなりません。子どもに期待を寄せて、その才能を伸ばすために積極的な支援をすることを否定するものではありませんが、期待のしすぎが、かえって子どもに負担をかけて、発達障害の状態を重くすることも起こります。
発達障害児は、発達障害の状態の重さが、そのまま日常生活や社会生活に影響を与えているわけではありません。発達障害者支援法では、発達障害があり、社会的障壁によって日常生活や社会生活に制限が生じている18歳未満の子どもを指しています。社会的障壁がなければ、発達障害があったとしても発達障害児にならないというのが法律の根本的な主旨となっています。
親が過剰な期待をかけることで負担が強まり、その期待に応えようと頑張ることで、さらに負荷が強まるということもあります。発達障害とギフテッドをイコールと考えている保護者もいるのですが、ギフテッドは発達障害児だけでなく、定型発達の子どもにもいます。アメリカではギフテッドの定義が明らかで、診断基準が確立されていて、その支援のためのプログラムがあり、指導の専門家も存在しています。
ところが、日本では専門家どころか定義も明らかではなくて、それが親の過剰な期待につながっています。子どもに無用な負担をかけるようなことは、社会的障壁ともなりかねないのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

学校給食が始まったばかりの頃は、主食はパンで、おかずと牛乳というのがパターンでした。牛乳はビン入りで、今の若い世代には通用しない“牛乳ビンの底のメガネ”というのは当たり前にわかる時代です。三角食べということが言われ、パンを口に入れたら牛乳を飲み、次におかずを食べてパンに戻るという食べ方を強要された覚えがあります。
チコちゃんではないのですが、小学2年生のとき保健体育の教諭が隣に住んでいたので、その理由を尋ねたら指導書を見せられました。指導書のとおりにしているということで、その理由を聞くことができなかったことを覚えています。仕事で食に関わることになってから、業界の方に聞いてみて、栄養バランスや味の問題などがあることを知り、それが今の発達障害で牛乳が苦手な子どもの解消に役立っています。
小学校は地方(というよりも田舎)だったので、1年生のときには給食はなくて弁当持参で牛乳だけが出されていました。これが牛乳給食です。その牛乳は脱脂粉乳で、お湯に溶いたものを容器に入れてもらっていました。あまりおいしいものではなかったのですが、それでも身体のためによいと言われて、出されたものは全部飲んでいました。
パン、おかず、牛乳の完全給食になったのは2年生のときですが、それでも牛乳は脱脂粉乳のままでした。牛乳ビンに入ったものを飲むようになったのは3年生になってからです。都市部に住んでいた1歳年上の従兄弟は1年生のときから完全給食で、牛乳も初めからビン入りだった、ときどきコーヒー牛乳も出るという話を聞いて、地域差を感じました。
地域の方に「日本は米ばかり食べていたので戦争に負けた」と言われて、パンと牛乳を飲めば日本人も、いつかは体格的にも欧米人に追いつくと言われたものですが、これは違っていたようです。
今では給食の牛乳は紙パック入りになり、米飯給食でも牛乳を飲むという料理と合致していない状態になっても、違和感がなく、いつでも牛乳が飲めるようになったのは、身体のためにはよいことなのかもしれません。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)