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ダイエットは、体脂肪を減らすにしても、筋肉を増やすにしても、脂肪の摂取量を減らすことを考える人が多いかと思います。現在よりも太りたいという考える人でも、ただ体脂肪を増やせばよいということではなくて、体脂肪の量は変えずに筋肉をつけたいという願いを抱くことが多くなっています。

そのため、脂肪の摂取量を増やすことを考えるのではなくて、脂肪の摂取をそのままにして、筋肉を増やすために必要となるたんぱく質を多めに摂ることになります。たんぱく質が多く含まれる食品といえば、肉、魚、卵、牛乳・乳製品、大豆・大豆製品があげられます。これらのたんぱく源は、必須アミノ酸のバランスが取れている“良質なたんぱく質”で、このうちのどれかを食べていれば、筋肉を増やすための栄養源となります。

どれでもよいと言われても、肉を選ぶことが多く、それは魚に比べて肉のほうが1食分の価格が安いというだけではなくて、料理のパターンも多く、手軽に作ることができることもあげられます。

筋肉を増やす健康な身体づくりのための食品としても、私たちは肉をすすめています。肉といっても、飽和脂肪酸が多い牛肉、牛肉の次に飽和脂肪酸が多いものの不飽和脂肪酸も含まれる豚肉、飽和脂肪酸が少なめで摂取エネルギー量も少なめの鶏肉もあります。この中で、あえてすすめるようにしているのは豚肉です。筋肉を増やすには鶏肉の中でもササミがよいとされていますが、あえて豚肉としているのは、適度に脂肪が含まれているからです。

脂肪はエネルギー量が高く(糖質とたんぱく質の2.25倍)、同じ活動をしても細胞の中で作り出されるエネルギー量が多くなっています。このエネルギーを使って、細胞の生化学反応を起こして、筋肉細胞(筋繊維)を増やそうとしています。筋肉が増えるためにはエネルギーが必要なのです。そのエネルギー源と、たんぱく質の両方を摂れるということで、適度な脂肪が含まれる食品をすすめているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

「卵は血液中のコレステロール値を高めるので1日1個まで」と言われた時期があります。

1日に摂取するべき栄養素の量については厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」に掲載されています。これは5年ごとに改定されていて、今使われているのは2020年版(2020年4月1日〜2025年3月31日)です。

2010年版ではコレステロールの1日の摂取目標量は成人男子が750mg未満、成人女性が600mg未満となっていました。鶏卵の卵黄に含まれるコレステロール量は1個あたり約250mgとなっています。そのため1日に1個が理想とされ、2〜3個が限度とされていました。

「日本人の食事摂取基準」2015年版では、コレステロール摂取と動脈硬化の関連性が証明されていないとのことで、食事によるコレステロールの摂取基準(目標量)がなくなりました。このことから、以前の常識が変わって、卵は何個食べてもよいと言われるようになりました。

ところが、「日本人の食事摂取基準」2020年版では、人によって摂ってよいコレステロールの量が変わりました。脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症)の人は1日に200mg未満にすることが示されました。これ以下に抑えることで脂質異常症の悪化による動脈硬化を予防することができる、というのが理由です。

血液検査を受けて指摘されなければ卵は何個でも食べてよいのかというと、「患者調査の概況」(2017年)によると日本人は男性が約64万人、女性が156万人と合計で成人人口の5人に1人が脂質異常症となっています。だから、「何個でも」というのは間違いといえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

栄養摂取は生命維持の基本であり、成長にも身体の機能を正常に働かせていくためにも重要なことです。

栄養摂取というと一般には誕生後の授乳、生後5〜6か月の離乳食、そして離乳後の通常の食事から始まるものと考えられがちです。しかし、受精直後から胎盤を通じて母親から栄養成分を受け取ることによって、身体と機能を正常に発育させるための細胞レベルでの生命維持活動が始まっています。

その細胞を増殖させ、全身の細胞を機能させるために、母親が食べたものをエネルギー源として細胞内でエネルギーを作り出しています。このエネルギーが多く作り出せるかどうかは、母親の栄養摂取の内容にかかっているのです。

そして、誕生後には、自らの消化器を用いて、飲食したものの消化、吸収を行い、循環、代謝を経て、排泄までの経路をたどります。この一連の流れの中で、特に発達に必要なこととして注目されているのが全身の細胞の中で行われている代謝です。

エネルギー源からエネルギーを発生させる生化学反応は、それぞれの細胞の中で起こっていて、発生したエネルギーは、その細胞の中でしか使うことができません。そのため、全身の機能を高めるためには、全身の細胞に必要となる栄養素を摂らなければならないのです。

栄養摂取は、すべての年齢層に必要なことですが、発達栄養学は離乳後から高校生までの子どもを対象としています。これは成長期の子どもの期間を切り取っただけでなく、大人とは異なる身体を作りながら活動をするという特徴があり、特に成長のためのエネルギーを多く作り出す必要があるからです。内臓や器官が、まだ完成していない段階では、心身に害を与えるものに対する抵抗力が弱く、その対応も考えなければなりません。

脳の発育と感情の発達段階にある子どもは、食べ物への慣れが充分ではないことから、好き嫌いや、食べようとしても食べられない偏食が起こりやすくなっています。偏食の中でも極端な反応がみられるのは、発達障害児の感覚過敏が大きく影響していて、一般の栄養学ですすめるバランスのよい栄養摂取が困難な場合も多くみられます。

発達栄養の講習では発達障害による極端な偏食と、その対応法についても取り上げていますが、最も困難とされる発達障害の偏食に対応できる栄養摂取の手法は、すべての成長段階にある子どもにも応用できることです。そこで、講習では、発達障害と食事に関連する項目を増やしています。

この講習を学んだあとに、「栄養の話題がメディアで増えていますね」という感想が寄せられることがあります。そのような都合のよいタイミングがあるわけではなくて、知識を得ることによって食事や栄養に関わる情報が自然と目や耳から飛び込んでくるようになっているだけです。

講習で学んで終わるのではなく、子どものための栄養摂取は子どものときだけのものではなくて、一生涯にわたる食事と健康の基盤を作るものです。学んだあとの長い期間に、どれだけ正しい情報を得て、正しく活用できるかが重要です。そのための基本中の基本を学ぶ場が、この発達栄養の講習であるということを認識して、学び、実践していってほしいと願っています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「羊肉は太らない」と言われて、人気になったことがあります。それは羊肉に多く含まれているL‐カルニチンの量が関係していました。L‐カルニチンは細胞のミトコンドリアの膜を脂肪酸が通過するときに必要となるため、エネルギー代謝を高めて、そのために太りにくいというのが人気の理由でした。

これは事実であっても、羊肉には脂肪が多く含まれていて、食べ過ぎればエネルギー源の摂りすぎになってしまいます。ミトコンドリアに多く脂肪酸が取り込まれても、運動や活動によってエネルギー化させなければ、太ることにもなります。それなのに羊肉ブームのときには、「ラム肉を食べるとやせる」ということまで言われました。

L‐カルニチンの量を肉類100gあたりで比較すると、マトン肉は208mg、ラム肉は80mg、牛肉(ヒレ肉)は60mg、豚肉は35mg、鶏肉は部位によって大きな違いがあって4〜9mgとなっています。

同じ羊肉であっても、ラムは生後1年未満の子羊肉で、マトンは生後2〜7年の羊肉です。マトンは独特のにおいと味があって、肉質も硬めであることから、人気の羊肉はラム肉のほうでした。しかし、L‐カルニチンの含有量が2倍以上も違っています。ラム肉でも牛肉よりも多いとはいっても、マトン肉に比べると3倍以上の違いです。

L‐カルニチンが多いといっても、マトン肉ばかりを食べているわけにはいきません。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によれば、脂肪の摂取は全エネルギー量の20〜30%とされ、そのうち飽和脂肪酸の割合は7%以下にすることが求められています。飽和脂肪酸が多い肉を食べすぎないように求められている時代に、L‐カルニチンをサプリメントとして摂ることがすすめられる理由となっています。

〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

信と者を合体させると、信者ではなくて「儲」になるということを書いて、儲けて、それを社会還元するには信じてもらえる人間にならなければならない、信じるに値する講習をしなければならないということを前回書きました。

これだけでも宗教の儲けが社会問題になっているときに、言い過ぎではないかとの意見もありましたが、これにかぶせて(上乗せして)こども家庭庁の話を書いたら、家庭を団体名に入れている団体の影響があったのではないか、という噂も出ているだけに、あらぬ疑いを抱かれてしまうかもしれません。

こども家庭庁は、2023年4月1日に設置される行政機関ですが、当初の名称は子ども庁でした。それが急に変わったのは、どこかのプレッシャーがあったのではないか、それは子どもに関わる行政機関(厚生労働省、文部科学省、内閣府、警察庁)からのものではなくて、外部の影響ではなかったのかと、かなり前から噂が飛び交っていました。

辞書的には「子供」が基準で、読み方として「こども」と書かれています。子供という表記に対して、「子供の共はお供えの意味で、大人の付随物、所有物」ということで以前から反発がありました。“共”は当て字なので、子どもでよいではないかという意見は出ていたものの、メディアでは多くが子供と表示しています。ただし、NHKは「子ども」を優先的に使っています。

文部科学省の常用漢字も「子供」となっていて、公用文や公文書でも「子供」が多く使われています。それなら子供でよいのではないか、という意見がある中で、「子ども基本法」「子ども・子育て支援法」は「子ども」を使っています。また、「こどもの日」「認定こども園」は「こども」となっています。

私たちが健康問題を扱うときにも、健康づくりの対象とするときに「子ども」を使っています。別にNHKに合わせたわけではないのですが、実際の子どもと触れ合う仕事をしていると、子供では固すぎるし、こどもでは柔らかすぎて幼い乳幼児の印象があります。子どもは通常は18歳未満を指していて、今や18歳からが成人となって、選挙権も与えられる時代には、中間的なイメージがある「子ども」がふさわしいように感じています。

要は、自分たちの活動のイメージに合ったものを使うということですが、子ども庁からこども家庭庁に名称が変更されたときに、「子どもの責任を家庭に押しつけるのか」という議論が湧き上がり、“子ども”では年齢が上の印象があるので、家庭と結びつけるのに“こども”のほうがマッチしやすいと考えられました。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

腸内環境を整えるために乳酸菌やビフィズス菌が含まれたヨーグルトを食べても効果がない、ということは事実のように広まっています。その理由としてあげられているのは、食品とともに摂取した乳酸菌やビフィズス菌は大腸内では1〜2日しか生き残れないことがわかってきたことで、その後は死んで排泄されるということです。これはテレビ番組で全国放送されてから、常識のように伝播していきました。

乳酸菌が含まれたヨーグルトのコマーシャルで、他の製品は生きたままで乳酸菌は腸まで届かないのに対して、その製品は生きたまま多く届くことが確認されていることをPRしています。

それは正しいとしても、肝心なこと、いつまで多い状態が続くのかということは触れられていません。大腸内では1〜2日しか生き残れないのだから、その事実を伝えて、毎日の摂取が必要だということも告げるべきです。

長く生き続けられないことは事実ですが、乳酸菌やビフィズス菌が腸内に棲みつかないからといって、腸内細菌の善玉菌が増えないということではありません。善玉菌は酸性の代謝物を排出しています。代謝物というのは、栄養源(エサ)を取り入れて、細胞の中で生化学反応を起こした結果として発生するもので、善玉菌は酸性の代謝物、悪玉菌はアルカリ性の代謝物を大腸内に排出しています。

善玉菌は酸性の環境の中で活発に活動して、増殖していきます。乳酸菌などを摂取して、それが生きている間に腸内環境が酸性化していくと、もともと棲みついていた善玉菌が増えていくようになるのです。

このことから、乳酸菌などは生きている間に活躍してくれればよいということですが、それと同時に死んだ乳酸菌は腸内の善玉菌の栄養源になるので、死んでからも腸内環境を整えることに役立ってくれるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

栄養学の基本中の基本とされる食品による栄養摂取は、子どもも成人も高齢者も同じものが使われています。それは6つの基礎食品群で、1群はたんぱく質(魚、肉、卵、大豆、大豆製品)、2群はカルシウム(牛乳、乳製品、海藻、小魚類)、3群はビタミンAなどの脂溶性ビタミン(緑黄色野菜)、4群はビタミンCなどの水溶性ビタミン(淡色野菜・果物)、5群は主食のエネルギー源(穀類、イモ類、砂糖)、6群は脂肪のエネルギー源(油脂類、脂肪)と分類されています。

これらの食品をバランスよく摂取すれば健康の維持・増進を図ることができるというのは間違いではないものの、子どもの成長に必要な栄養素は成人と同じだとの考えは間違いだといえます。

同じバランスで身体の大きさに応じて量を増減させればよいとも考えられがちです。医薬品の場合には、子どもは大人の半分ほどという目安が設けられている種類もあるわけですが、栄養素の場合には身体の大きさによって全体的に増減させればよいというものではありません。

大人は身体に取り入れた摂取エネルギー源が増えれば体脂肪が多く蓄積される、摂取エネルギー量よりも使われる消費エネルギー量が多ければ体脂肪が減るというように、出し入れのバランスとして単純に考えることができます。これは自動車にたとえると完成した車体にエンジンを動かす分だけのガソリンを入れればよいという感覚に似ています。

ところが、子どもの場合には未完成な状態から完成形の車体に年月をかけて近づけていくということで、走りながら車体を作っているようなものです。完成していない車体で走っているときには、「ちょっとした事故でも命取りになりかねない」という話をしています。

その発達中の子どもの身体を作るための栄養素というと、筋肉、内臓、骨、脳などの材料となるたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどを摂ることが重視されます。そのこと自体は間違いではないものの、自動車工場で部品から車体を組み立てていくときには、その作業に携わる人の身体活動のための食事もいれば、電気なども必要になります。

その身体のためのエネルギーを作り出すために必要になるのが三大エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質です。しかし、この三大エネルギー源は、身体に取り入れれば、つまり食品を食べれば、そのまま身体の中でエネルギーになってくれるものではありません。

エネルギー化させるためには、エネルギー代謝のメカニズムに合ったビタミン、ミネラル、そして代謝促進成分が必要になります。この代謝を促進するために使われる成分を三大エネルギー源とともに不足することがないように、子どもには摂らなければならない成分があるのです。それについては徐々に明らかにしていきます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

“発達栄養”という言葉を見聞きして、「発達障害児のための栄養」「発達障害を改善するための栄養」ということを思い浮かべる人は、それほど多くはないはずです。発達は低い段階から高い段階に向かっていくことを示す用語で、身体や精神について使われるときには完全な状態に近づいていく成長状態を指しています。

この認識からいくと、“発達栄養”は子どもが成長していくための栄養ということになり、栄養摂取そのものの役割を示す言葉となります。発達は誰もが成人に向かって歩んでいくことであり、すべての子どもたちに必要な栄養摂取を意味することになります。

その考えの一方で、“発達”という用語が登場すると、それに続いて“障害”をつけて、“発達障害”を思う浮かべる人も増えてきています。発達障害は、生まれつきの脳機能の発達の偏りによって起こる障害と定義されています。

発達障害の発現率は文部科学省の2012年(平成24年)の調査で、担任が発達障害の可能性があると返答している児童(小学生)生徒(中学生)は6.5%とされましたが、実際には10%は存在していると考えられています。

全国の発達障害児支援施設の受け入れ人数が100%稼働率であったとしても、対応できるのは児童生徒の35%ほどでしかありません。発達障害児を受け入れている特別支援学級の児童生徒と、通級による指導を受けている児童生徒は、全児童生徒の割合からすると3%ほどとなっています。それだけ支援を受けられず、家庭で対応するしかない人が多いのが現状だということです。

子どもの発達のために家庭でできる基本的なことは、心身の成長のために毎日の食事による栄養摂取となります。そのための発達障害がある子どもに適した栄養についての情報は自治体から発信されることは少なく、保護者が情報を得る機会も多くはなくて、情報を得たとしても、それを充分に理解して実践するということは、ほとんど望めないのが現状です。

私たちが、これまで研究してきた栄養学の支援対象を発達過程にある子どもたち、中でも発達障害がある子どもたちに絞って講習を進めていく根底には、このような事情が存在しているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

他人の話を聞くということは、想像力のレベルが問われます。私たちの講習は身体の機能に関わることが多くて、その内容もエネルギー代謝科学という少し難しく感じるものです。しかも目に見えないことを理解してもらうことを目的としたものです。

目に見えることなら、画像や映像で見てもらうだけで理解することができます。目で見たことが起こっていることのほとんどであれば、見たという事実だけで充分かもしれません。

私たちが伝えようとしているのは、全身の細胞の中にあるミトコンドリアという小器官の中で起こっていることで、ミトコンドリアではエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料にして生命維持のためのエネルギーが作られています。

「これが細胞の中にあるミトコンドリアで、この中でエネルギーが作られている」ということだけを知ってほしいなら、顕微鏡レベルでのミトコンドリアの姿を見てもらうか、それを図解したものを示すだけで足ります。その段階でよし、としている教科書もあります。

しかし、それではエネルギーの発生について知ることはできません。自動車のエンジンを見せて、その中で起こっているガソリンの燃焼を理解しろと言われても無理な相談であるのと同じことです。

ガソリンに火がついて燃焼して、その爆発力でピストンを動かして、それを動力になるというのは、まだ理解しやすいところです。ところが、人間の身体の中でのエネルギー産生は、そんな簡単な話ではなくて、「エネルギー源が有機化合物のアセチルCoAに変化して、そこから9段階の酸に変化して、エネルギー物質のATPは発生する」という、これだけ見ても何のことかわからないようなことが体内では常に起こっているのです。

そんな目に見えない世界を理解してもらうために、図解やたとえ話などを駆使して、理解してもらうように工夫に次ぐ工夫をしています。そんな面倒なことをするのは、仕組みが理解できた途端に、健康づくりのために何をすればよいのかが見えてくるからです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

ダイエットを医療行為のように有無を言わさずに成果を出そうと思ったら、相当の負担をかけることになります。血糖値や中性脂肪値を下げるために食事を大きく制限して、食べたいものも食べられない、空腹を我慢して過ごすということでは通常は長く続くものではありません。運動にしても、血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値を効果的に下げる方法は解明されていることから、プログラムどおりに実施してもらえれば結果が得られます。

しかし、これまでの生活習慣を変えて、食事と運動の改善に望むのは、よほどの状況に直面していて、絶対に改善しなければならないという切羽詰まった状況でなければ、自分の都合に合わせて手加減をしてしまうのは人間の常です。怠け心での手加減ではなくて、仕事上、生活上、どうしても変えられない、変えにくいということから指示したプログラムどおりにできないこともあります。

それは本人が悪いのか、それとも指示をしたプログラムのほうが悪いのかというと、圧倒的に後者のほうが原因です。やる気になっていたところに、示されたことが生活を大きく変えなければならない、場合によっては家庭不和を引き起こすようなことだったら、それを無理強いするほうが問題です。

ダイエットデザイナー講習は、自分の状態を知り、それに合わせた食事と運動を実施する、それで効果があがりにくいときには、メディカルダイエット研究で得られた成果を組み合わせています。メディカルダイエット研究の成果を活かせば効果が得られるといっても、生活リズムを狂わせることは、本人にも家族にも苦行を強いることにもなります。

例えば、夕食前の空腹時間に運動をしてから食事をすること、夕食前の入浴によって体脂肪の蓄積が減らせるということを伝えても、食事を作る主婦には無理なことです。その無理を、ダイエットのためだからといって押しつけるのは文化性の否定につながります。

私の臨床栄養の師匠である日本栄養士会の元理事長の病院管理栄養士は、病院の食事指針として、栄養の質と量が足りていることに加えて、「文化性のない食事はエサである」と掲げていました。どんなに栄養バランスが取れていて、量も充分であっても、文化性(嗜好や味覚、季節、時間、食環境など)が配慮されていない食事はエサと同じになりかねない、ということを言っています。

ダイエットも本人の文化性を配慮した方法でなければ、受け入れられるものではなくて、無理をさせることは結局は長続きせず、無駄にもなるということを伝えるために、「文化性のないダイエットは苦行なり」という言葉を用いて講習を行っています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)