発達栄養学56 100kcal栄養学の食品の配分

エネルギー量から1日の理想的な栄養バランスを食品に分類すると、1日に摂取するべきエネルギー量のうち50%が主食、25%が主菜、25%が副菜となります。1日の摂取エネルギーが1600kcalだとすると、エネルギーバランスは主食が800kcal、主食が400kcal、副菜が400kcalの割合になります。主食は、主に糖質(炭水化物)で構成される食品で、ご飯やパン、麺類などが該当します。主菜は主にたんぱく質で構成される食品で、肉、魚、卵、豆腐などが、また副菜はビタミン、ミネラル、食物繊維、油を多く含む食品で構成されます。
エネルギー量の割合で、何を、どれくらい食べればよいのかを知る方法として用いられるのが100kcal単位の栄養摂取法です。これは食品を100kcal単位で考えて、紙1枚を100kcalとして、紙の色と枚数で、料理に使用する食品のバランスを考える方法となっています。
ここでは主食は黄色、主菜は赤色、副菜は緑色として、100kcalの紙が主食の黄色が8枚、主菜の赤色が4枚、副菜の緑色が4枚となります。それぞれ100kcalを示す紙が、どの種類の食品で、どれくらいの量になるかがわかれば、1日に食べるべき食品の種類と量を知ることができるようになります。
色別に食品名と目安量を示すと、黄色:ごはん1/2杯、もち1個、パン10枚切り1枚、そば1/3玉、うどん1/3玉、スパゲティ1/2カップ、赤色:肉1切、魚1切、卵1個、豆腐1/2丁、緑色:牛乳1カップ、果物(りんご小)1個、油大さじ1杯、野菜3皿プラスみそ汁1杯となります。野菜(サラダ)1皿と、みそ汁1杯は25kcalで計算してあります。
この量にピタリと当てはまるわけではなく、食品は栽培によっても、食材の切り方によってもエネルギー量は異なります。微妙な差はあっても、毎日、毎食の繰り返しの中で調整されていきます。大きな目安に従って食べていくことが大切で、食べすぎないようにするブレーキの役割も100kcal栄養学には期待されています。