脂肪細胞に蓄積された中性脂肪はアドレナリンの分泌によって分解が促進され、脂肪酸は血液中に放出されます。β3アドレナリン受容体の反応低下によって運動をしてもホルモン感受性リパーゼが活性されにくく、中性脂肪が分解されにくい遺伝子タイプの人であっても、受容体を経由せずに分解を促進させます。摂取タイミングですが、脂肪細胞内の中性脂肪が分解される運動後や活動を始める朝食後に摂ります。
脂肪分解作用のある素材の一つはキノコキトサンです。食用キノコの中に少量含まれている植物性キトサン、β‐グルカン、複合糖質などの複合成分で、キトグルカンとも呼ばれています。体内に吸収されず、不要な物質を吸着して排泄させる作用があります。脂肪の吸収抑制と分解促進の作用があり、β3アドレナリン受容体を介さずに脂肪細胞に蓄積される中性脂肪を脂肪酸に分解して血液中に放出する作用があります。脂肪細胞に蓄積された中性脂肪は重要なエネルギー源であるために簡単には分解されないようになっています。運動などによって興奮状態になるとアドレナリンが分泌されて、その働きによって脂肪酸への分解が起こります。アドレナリンをキャッチして分解を起こすように働くβ3アドレナリン受容体の反応がよくない人は日本人に多いのですが、キノコキトサンは、そのルートを使わないで脂肪酸への分解を進めてくれます。また、中性脂肪値、LDLコレステロール値、血糖値の上昇抑制のほか、腸内細菌の善玉菌の増殖、便通の促進、免疫の活性などの働きもあります。
もう一つの素材はコレウスフォルスコリです。インド原産のシソ科の植物で、インドでは根が伝統的に滋養強壮目的で用いられてきました。フォースコリーとも呼ばれます。有効成分のジテルペン化合物フォルスコリアは、脂肪細胞のβ3アドレナリン受容体を介さずに脂肪細胞に蓄積される中性脂肪を分解します。また、AMP(アデノシン一リン酸)の産生を増加させ、交感神経系を介して食事誘発性体熱産生を高めます。デンプン消化酵素のα‐アミラーゼ、麦芽糖消化酵素のα‐グルコシダーゼを抑制する作用のほか、抗炎症作用、気管支拡張作用、血圧低下作用などもあります。