膝関節の痛みに有効な軟骨成分といえばグルコサミン、軟骨の滑りをよくする潤滑成分といえばコンドロイチンということは随分と知られるようになってきました。
成分の内容と有効性がわかり、期待が高まるにつれて、その期待が裏切られたときの失望感は大きなものがあります。
グルコサミンとコンドロイチンで質問を受けることのほとんどは、どこの商品がよいかということです。以前は分子が大きい高分子のもののあり、吸収されにくいものもあったのですが、今では低分子になって吸収性の問題はなくなりました。
それなのに使用しても実感できない人は相変わらず多いのが事実ですが、それは摂取タイミングが間違っているからです。
サプリメントは食事のあとに摂るというのが一般的な感覚です。グルコサミンとコンドロイチンは粘度が高い成分であるので、胃の中に他の成分があると、これを吸着して大きな塊になるので、吸収されにくくなったり、場合によっては吸収されなくなります。
正しい摂取タイミングは、胃の中に他のものがない空腹時です。
参考のために、サプリメントの講習テキストの中から、グルコサミンとコンドロイチンの部分をピックアップして紹介します。
〔グルコサミン〕
カニやエビなどの甲殻類の殻のキチン質に含まれる成分で、糖とアミノ酸が結びついたアミノ糖の一種です。細胞の結合を促進する働きがあり、軟骨や爪、腱、靭帯、皮膚などに多く存在しています。軟骨の成分であり、膝関節などの軟骨のすり減りを防ぎ、軟骨の再生を促進し、膝や腰などの関節の痛みを改善する作用があります。サプリメントのグルコサミンは甲殻類を原料としたキチン質を塩酸または硫酸で加水分解して作られたものが多いため、甲殻類アレルギーの人は注意が必要です。トウモロコシなどから作られた植物性グルコサミンもあります。加工法によってグルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩があります。
〔コンドロイチン〕
体内の結合組織を構成するムコ多糖類の一種で、水分を含んで粘着性を持ち、関節などの潤滑液の役目をします。関節の軟骨の破壊の防止、関節痛の改善などの作用があります。牛、豚,サメ、イカの軟骨など動物性由来のものから製造されます。軟骨を増やすグルコサミンとともに、膝関節の改善のサプリメントに使われています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕