そこが知りたい49 サプリメントの摂取タイミング

サプリメントの成分は、ビタミンやミネラルだけでなく、すべての成分が摂取のタイミングが明らかにされています。いつ摂っても吸収率が変わらないものがある一方で、摂取タイミングを誤るとスルーされるだけ、つまり小腸から吸収されない成分もあります。

そのため、サプリメントのパッケージや説明資料、その商品の説明をするホームページなどに、いつ摂るのがよいのかが書かれていることが期待されますが、それは実現は不可能なことです。

サプリメントや健康食品などは摂取タイミングを表示することができません。これは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づいて禁止されているからで、その詳細は「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」に書かれています。

摂取タイミングを表示・表記してよいのは医薬品だけで、そのタイミングとしては食前、食中、食後、食間などがあげられます。これに対して医薬品以外のものは、いつ摂取すればよいかを消費者に伝えることはできません。

ビタミンを例にあげると、水溶性ビタミンは、いつ摂っても吸収されます。ところが、脂溶ビタミンは脂質に溶けてから吸収されるので、胃の中に脂肪が含まれた食品があるときでないと溶けることはなくて、小腸を素通りすることになります。何も食べていない空腹時を避けて摂らなければならないわけです。

脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKを指しています。

ミネラルは基本的には、いつ摂ってもよいのですが、カルシウムは胃の中でイオン化して吸収されるので、食べたものを消化している段階ではイオン化しにくいことから、空腹時に摂るのが正解です。

脂溶性の性質の成分で他に注意したいのはコエンザイムQ10です。人気の成分ですが、これも空腹時に摂ると素通りするだけです。

摂取タイミングを表示すると、偽(ニセ)薬と判断されて、医薬品の偽物を販売したのと同じに扱われて、販売禁止、回収などの厳しい処分をされます。

この判断についても「無承認無許可医薬品監視指導マニュアル」で詳しく説明されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕