メディカルダイエット12 低体重・低栄養の健康リスク2

日本肥満学会は、新たな症候群の対策として体重を増やすことを主とした発表を行いました。

それは「閉経前までの成人女性における低体重や低栄養による健康課題」で、これまでの体脂肪を減らすメタボリックシンドローム対策とは逆という印象があります。

その発表の中から、「低体重および低栄養による健康リスクや症状」の続きを紹介します。

〔低体重および低栄養による健康リスクや症状〕
◎代謝異常
低体重は糖尿病発症リスクとして知られ、日本人若年女性の低体重では耐糖能異常のリスクが高いことが最近の研究で明らかとなっています。

また、エネルギー制限により、体の代謝を調整する甲状腺ホルモンの一種であるトリヨードサイロニン(T3)が減少します。
低T3症候群や脂質異常症(LDLコレステロール上昇)を引き起こします。

◎サルコペニア様状態
加齢に伴う筋肉量や筋力の低下はサルコペニアと定義されますが、若年女性の低体重や低栄養状態においても、筋肉量低下との関連が指摘されています。

筋肉量や筋力の低下は将来的なロコモティブシンドロームやフレイルにつながる懸念もあり、ライフコースや老年期の健康維持の観点からも、若年期のサルコペニア予防は重要です。

◎摂食障害
痩身願望が内面化しやすい社会的風潮の中で、摂食制限行動が行き過ぎると摂食障害に移行することがあります。

心理的ストレスや自己肯定感の低下と相まって、重症化する例も少なくありません。

特に若年女性では、理想的なやせボディイメージの内面化が食行動の異常を促進して、メディアを含む社会からの痩身への圧力と相まって、摂食障害の発症リスクが高まります。

◎精神・神経・全身障害
低体重や低栄養状態は、倦怠感、睡眠障害、低血圧、頭痛、便秘、冷え性、肌質・髪質の低下などの身体症状を引き起こします。

また、神経精神症状としては抑うつ、不安、集中力低下、認知機能の低下や身体活動の低下なども認められます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕