日々邁進127 ケーキの思い出

今でこそデザートの雄といえばケーキとアイスクリームをあげる人が多いかと思いますが、田舎育ちで、しかも小学生になる直前まで寺院で暮らしていたことから、ケーキは無縁の存在でした。

「お寺ではクリスマスでもケーキは食べないというのは本当か」ということは、幼い時期から成人になってからも聞かれ続けてきました。

私が母親の実家の寺院(新潟県出雲崎町)に、私が高校1年生の12月25日に、同級生の菓子屋の売れ残りのクリスマスケーキを安く分けてもらって祖母と叔母のところに持っていったときに言われたのが「初めてクリスマスケーキを食べる」という驚き(?)の言葉でした。

寺院では和菓子が定番で、ほぼ毎日、食べていたと記憶していますが、食べ放題というわけにはいきません。年に2回だけ“食べ放題の日”があって、その一つは誕生日でした。

4月8日は私の誕生日、というよりもお釈迦様が誕生した日とされていて、その祝いの灌仏会(花まつり)は、門徒の方々からも差し入れ(?)があって、頑張って食べないと捨てることになるので、“食べる供養”をしていました。

もう一つは12月24日と25日で、仏教的には特別な日ではありません。ケーキを食べる習慣はなかったものの、生まれた年が高度成長期の始まりであって、一般家庭でもケーキを食べるようになっていて、その日は寺院では子どもは和菓子が食べ放題の日でした。

ケーキが食べられない家庭は菓子パン、それも贅沢という家庭では食パンにジャム(当時は高価格だった)を塗って食べるという状況でした。寺院ではジャムはなくて、甘く煮たあずき(小豆)のつぶあんをつける小倉トーストのようなものを食べていた記憶があります。

しかし、いつもということではなくて、両親の実家が米屋(父)と寺院(母)というパン食とは縁がない生活であったので、これも特別な日のおやつでした。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕