メディカルダイエット18 FUSの原因

日本肥満学会は、新たな症候群の対策として体重を増やすことを主とした発表を行いました。

それは「閉経前までの成人女性における低体重や低栄養による健康課題」で、これまでの体脂肪を減らすメタボリックシンドローム対策とは逆という印象があります。

その発表の中から、「FUSの原因」を紹介します。

〔FUSの原因〕
女性の低体重/低栄養症候群(FUS)の原因は多面的であり、個人の身体的特性や社会的要因、心理的要因が複雑に絡み合って生じると考えられます。

ここでは大きく三つの視点から整理します。

◎体質性痩せ(生来の体質によるもの)
体質性痩せとは、やせ願望や摂食障害、過剰な運動がなく、低体重状態が長期間持続する体質的な特性を指します。

一般に、体重が増えにくいものの、内分泌機能や月経周期は正常に保たれています。

日本人女性の痩せのうち、約40%は特に食事制限を含む意図的減量行動を行っていないという報告もありますが、そのすべてが体質性痩せであるかは不明です。

◎SNS、ファッション誌などのメディアの影響によるやせ志向
メディアによる影響で「痩せ=美」という価値観が浸透して、特に若年女性において、食事摂取制限を中心とした減量行動(いわゆるダイエット)の思考が強まっています。

過度な食事制限や偏った食生活が長期化すると、低体重や低栄養状態に陥り、骨密度低下や月経周期異常など、多彩な健康障害を招きやすくなると考えられます。

◎社会経済的要因・貧困などによる低栄養
貧困を背景として十分な食事を得られず、結果的に低BMIや低栄養状態に陥るケースも報告されています。

このような場合、個人の努力だけでは解決が困難であり、社会構造的な支援や政治的施策が不可能となります。

これらの要因は相互に重なり合いながら、低体重や特定の栄養素不足、骨密度低下、月経周期異常、体調不良などを引き起こし、FUSへと至る可能性があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕