「正念」の概念を語っていくときに、引き合いに出しているのは、これまで何度か紹介してきたオリジナルマインド(Original Mind)という言葉です。
オリジナルマインドは、いくつかの訳がある中で、ここでは「独創的な発想」という意味で使っているのですが、独創的といっても“ピン”から“キリ”まで範囲が広すぎて、どれを指しているのかわからないと言われることがあります。
ピンはピンポイントのピンと同じ意味の点のことで、江戸時代に伝わったポルトガル語のpinta(ピンタ)が由来とされています。ピンはサイコロの目やカルタの一を意味するようになり、そこから初めとか最上という意味になりました。これは定説とされます。
キリのほうは、諸説があって、有力な説の一つ目は十字架を意味するポルトガル語のcrus(クルス)から転じて十となり、終わりや最低を意味するようになったというものです。
もう一つは限りのキリから転じたというものです。どちらが有力かと問われれば、後者の限りのキリのほうを選択します。
「独創的な発想」のキリは、まさにキリがないという状態で、どこまで勝手な発想をしてもよいのでしょうが、それでは独創すぎてついていけないという人が続出することになるので、もちろん限界点を定めておく必要があります。
何を限界点にするかですが、それは「正しい情報を正しく伝える」という私が主宰する団体のメッセージであり、その具体的な活動も、教えたいことを教えるのではなく、知りたいと希望があったことを教えるというスタンスです。
このことは、かつては大いなる妥協と考えることもあったのですが、知りたいと思っている人に語りかけなければ、どんなに崇高な内容でも意味がないものになりかねません。
多くの人に絶対に伝えなければならない(と思い込んでいる)ことは、最高レベルの話を崇高な雰囲気の中で伝えたい、と考えている人は話す側には多く存在しています。
その人のことを完全に信じている人だけが集まっていればよいものの、そうではないことは往々にしてあります。
知りたいと思って、リクエストをしたことなら真剣に聞いてくれる度合いが異なり、特に取りたい重要ポイントを手厚く(資料も多くして、時間をかけて)話すこともできるので、話を聞いた後の結果も自ずと違ってきます。
それをスタート地点として、徐々に高めていくことで結果としては「ピン」、つまりオンリーワンであり、ナンバーワンになるという思いで、独創的な講習と情報発信に努めているところです。
〔小林正人〕






