「経験は財産」と言われます。
さまざまな体験や成功、失敗を通して得た学びは、お金に変えられない自分の力や自信、人生の糧となるということで、どんな体験も、今後の行動や考え方を支える財産、大切な宝物になるという意味合いで使われています。
そのようなことは会社や団体などの組織で、よく言われることで、代表のスピーチの原稿を代筆したときにも、またゴーストライターとして15年間書き続けてきた書籍の原稿の中でも便利なフレーズとして使ってきました。
その伝える対象の多くは若い働き手や転職を考える人、新たな取り組みで苦労をしているプロジェクトのメンバーや海外で苦戦している会社でした。
ところが、今は労働生産人口(15〜64歳)が60%を下回り、これまでの常識とされてきた60歳定年が、厚生労働省が管轄する高年齢者雇用安定法によって、2025年4月から65歳までの雇用が全企業で義務化され、70歳までの継続雇用を努力義務とする制度が始まっています。
単に働き手がいないから、本人が働き続けないというから“雇ってあげる”という発想ではなく、高齢者(60歳以上)の経験を活かすことが企業の生き残りには必要な時代となっているのです。
すでに、「経験が財産であるならば、高齢者が数多く存在する超高齢社会の我が国は“宝の山”ではないか」との発想で、いかに経験を財産とするか、それを活かして宝の山として、そのように次の時代に受け継いでいくかが重要になってくるのです。
このような発想の変換が必要ではあっても、高齢者であれば誰でも経験が財産になるわけではなくて、“負の経験”が蓄積されていることも少なくありません。
宝となる経験を積む機会、これまでの経験を宝とする機会を設けて、少なくとも負の経験(クズ、ガラクタ、ゴミ)にならないようにしてもらう変換の場を作り出すためのサポートをしていきたいと考えています。
〔小林正人〕






