食事摂取基準472 骨粗鬆症9

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の骨粗鬆症と特に関連の深いエネルギー・栄養素の「ビタミンD」の続きを紹介します。

〔ビタミンD〕
既に骨粗鬆症を有する例においては、ビタミンDが不足することによって、負のカルシウムバランスから、二次性副甲状腺機能亢進症を起こして、骨折リスクを増加させます。

我が国の50歳以上の女性を対象としたコホート研究では、血中25-ヒドロキシビタミンD濃度が低いほど用量依存的に骨折発生率は上昇することが報告されています。

しかしながら、骨折リスクの低下が観察される血中25-ヒドロキシビタミンD濃度には研究によってばらつきがあり、おおむね20ng/mLが閾値とされていますが、現時点ではそれ以上の血中濃度を維持することで骨折リスクをさらに低下させるか否かは明確ではありません。

このように血中25-ヒドロキシビタミンD濃度が低いことは、骨粗鬆症のリスク要因であると考えられます。

一方、通常の食品からのビタミンDの摂取を増やした場合に、骨密度や骨折リスクを低下させるかについては、ほとんど報告が見当たりません。

この理由の1つとして、ビタミンDは日光曝露によって皮膚で産生されることから、食事によるビタミンD摂取量と骨粗鬆症の関連の評価が難しいことがあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕