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コエンザイムQ10の吸収率については前に紹介しました。一般に吸収率というと半分くらいは吸収されるイメージがあるかもしれませんが、ミネラルではカルシウムは30%、鉄は20%といわれています。コエンザイムQ10は脂溶性の性質があるために、なんと吸収率は1%となっています。それも食事をした後の、胃の中に脂肪がある適した状態でも、その吸収率であって、空腹時に摂ったら0%、つまり素通りということで、まったく吸収されません。
なぜ1%という低い吸収率なのかというと、もともと体内で合成される成分だからです。コエンザイムQ10は体内で合成され、20歳代をピークに減少し続けています。体内で合成されるので、吸収率が高くなる必要はなかったわけです。しかし、医薬品の成分としては吸収されやすくなっています。現在はサプリメントして使うことができますが、医薬品と同じ成分を用いているので、吸収率は高くなっています。つまり、食品では非常に低い吸収率であっても、サプリメントとしては高い吸収率となっているものもあります。
コエンザイムQ10というと還元型のコエンザイムQ10が有名です。コエンザイムQ10は体内では還元型となっています。だから、還元型コエンザイムQ10を摂るのがよいと考えられています。還元と酸化は相互的な関係で、酸素のマイナス電子が欠けるのが酸化、マイナス電子が補われるのが還元です。食品に含まれているコエンザイムQ10は酸化型ですが、酸化型は肝臓で還元型に変換されてから有効性を発揮するので、その分だけ効果が低下すると説明されています。だから、還元型コエンザイムQ10を摂るのがよいと言われています。
しかし、酸化型コエンザイムQ10はマイナス電子を補うビタミンCがあると体内で還元型コエンザイムQ10になります。なにも還元型コエンザイムQ10を摂る必要はなくて、この事実から酸化型コエンザイムQ10とビタミンCを一緒に摂ればよいということがわかります。
コエンザイムQ10については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。

対象者の「5人に1人」という数字はよく出てきます。国民健康・栄養調査の結果によると、糖尿病患者は約1000万人、その予備群も約1000万人と推計されています。比較対象は成人人口の約1億人なので、糖尿病患者と糖尿病予備群は5人に1人の割合となります。
厚生労働省の発表(2015年)によると、認知症の患者数は約462人で、65歳以上の高齢者の約7人に1人の割合と推計されています。認知症の予備群の軽度認知障害の人は約400万人で、これを合わせると高齢者の4人に1人の割合となります。このままの勢いで進むと、団塊の世代が75歳以上となる2025年には認知症患者は700万人に達して、高齢者の5人の1人の割合になると推計されています。
2018年の高齢化率は27.7%で、2025年には30.3%になると推測されています。高齢になると認知機能が低下することから、高齢化率が高まるほど認知症と軽度認知障害は増えていくのは当然のことです。本来なら医療の進展によって“当然のこと”とはならないのですが、認知症は治療薬はあっても、いわゆる治すというレベルではなくて、症状の進行を遅らせるというものなので、この先も高齢化率が高まるほど認知症も軽度認知障害も増えていくと推測されているのです。
高齢化率は2055年に39.4%となると推計されています。それと同じような状況になっている自治体は、今後の高齢化対策のモデルとなる地域として注目されています。一つが、日本メディカルダイエット支援機構が活動している岡山県和気町です。高齢化率が40%に達しているという県のデータもあり、約1万4000人の住民で40%とすると5600人が高齢者となります。高齢者の5人に1人が認知症との計算を当てはめると1120人も認知症がいることになり、さらにほぼ同数の軽度認知障害がいるとすると、2000人を超える方々が認知機能が低下している計算です。
こういった状況に対応するには、認知機能の好影響を与えることが多くの研究成果によって裏付けられているウォーキングによる有酸素運動を取り入れて、無理なく無駄なく、楽しみながら歩ける環境作りによって認知症予防に取り組むことが重要であると考えています。

免疫の向上が期待されるものの一つにアガリクスがあります。これはブラジルの高地に自生するキノコで、日本では姫マツタケとも呼ばれるマッシュルーム系のキノコです。あるアメリカ大統領が使って、がんに効果があったということで世界に広まりました。マツタケという呼び名をされていることから、マツタケのように単体で生えているように思われていました。
思われていたというよりも、初めて日本に紹介した広告代理店が、姫マツタケという名を聞いたことから、マツタケのように見えるように抜いて、割いて植え直して写真を撮って、テレビ番組に出したことから、単体で生えているようなイメージが広まりました。実際にはシメジのように群生しているキノコです。私たちがテレビ番組の映像を頭から信じてはいけないと話すときの例として使っていることです。
そのアガリクスですが、日本で初めて紹介されたときには、初めは弱火で煮出してビタミンとミネラルを出し、次に強火で煮出して多糖類を出すということが紹介されました。これを別々に飲むのか、混ぜて飲むのかが論議されたこともありました。しかし、この論議は意味がありませんでした。というのは、アガリクスの細胞膜の繊維は非常に硬くて、煮たくらいでは細胞膜を通過して多糖類は外には出てこないからです。煮ても出てこないのに、成分について語っていたわけです。健康食品は有効成分の吸収率に大きな関心が寄せられているところですが、この場合の吸収率は0%ということになるわけです。
その後の研究で、細胞膜を破壊しなければ成分が出てこないことがわかり、成分を出すためには細胞膜を破壊するために圧力をかけるか、乳酸菌などの発酵によって細胞膜を壊すしかないことがわかりました。このことがわかると、煮出して効果があると言われていたことが何なのか疑問が湧き上がってきますが、こんなことが健康食品の世界では、そして登場してすぐのときには、よくあったことです。

高齢者は慢性疾患が多く、複数の疾患を抱えているとは以前から言われてきたことですが、東京都の75歳以上の後期高齢者131万人の診療情報明細書の情報を東京都健康長寿医療センター研究所が分析したところ、約8割が2つ以上の慢性疾患を併存していて、3つ以上の慢性疾患を並存しているのは約6割だということを突き止めました。慢性疾患の高血圧、脂質異常症、糖尿病などは中年期で運動や食事管理を適切に抑えられます。また、ウォーキングによって効果的に血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値を正常に保つことができるようになることから、後期高齢者の慢性疾患予防のためには歩く機会を増やすことがすすめられます。
頻度が高い3疾患の組み合わせは、男性では高血圧症、潰瘍性疾患、虚血性心疾患(12.4%)、次いで高血圧症、脂質異常症、潰瘍性疾患(11.0%)、女性では高血圧症、脂質異常症、潰瘍性疾患(12.8%)、次いで高血圧症、潰瘍性疾患、脊椎・関節疾患(11.2%)となっていました。
疾患によって医療費が異なることから、医療費が高い組み合わせを知りたいところですが、3疾患の組み合わせで頻度が15位までの中で、1年間の平均外来医療費が高かった組み合わせは、男性では高血圧症、潰瘍性疾患、悪性新生物(がん)の827,644円(7位で7.6%)、次いで高血圧症、潰瘍性疾患、脊椎・関節疾患の762,176円(10位で7.4%)、女性では高血圧症、潰瘍性疾患、不眠症の682,811円(6位で8.0%)、次いで高血圧症、潰瘍性疾患、脊椎・関節疾患の574,710円(2位で11.2%)となっていました。
日本人の生涯医療費は厚生労働省のデータによると2700万円で、70歳以降に半分が使われています。つまり、70歳を超えると複数の疾患を抱えて、医療費がかかる一方になっているということです。

ギムネマ・シルベスタという健康食品によく使われる成分があります。インド原産のガガイモ科のハーブで、その葉がダイエット用の健康食品の素材となっています。ダイエット用に使われるギムネマ・シルベスタの葉に含まれるギムネマ酸には、腸壁にあるブドウ糖を吸収する受容体に結びついて、ブドウ糖が腸壁を通過しないようにする働きがあります。そのために、ブドウ糖が多く含まれるご飯やパン、麺類を食べてもブドウ糖の吸収量が減ります。ブドウ糖は血糖値を上昇させます。血液中のブドウ糖が血糖なので、血糖値というのは血液中のブドウ糖の量ということになります。
血糖値が上昇するということは、身体に入るブドウ糖が多くなるということだけではありません。血糖値が上昇すると、ブドウ糖の量に反応して膵臓から分泌されるインスリンの量が増えます。インスリンには細胞の中にブドウ糖を取り入れる働きがあります。細胞に取り込まれたブドウ糖はエネルギーとして使われるので、血糖値が下がっていきます。ギムネマ酸には舌の味蕾細胞の甘みを感じる味覚感覚を遮断する作用があり、ギムネマ・シルベスタを使うと、甘みを感じにくくなることから食べすぎを防ぐ作用もあります。
もう一つのインスリンの働きは、肝臓で脂肪酸を合成する働きです。脂肪酸というのは脂肪を構成する最も小さな単位で、この脂肪酸が細胞のミトコンドリアに取り込まれてエネルギーとして燃焼されます。脂肪酸は、そのままではミトコンドリアの膜を通過することはできませんが、それを可能にしているのがL‐カルニチンです。L‐カルニチンは細胞酸と結びついてミトコンドリアの膜を通過することができます。
この脂肪酸の合成が減るということで、ダイエット効果があるわけですが、ギムネマ酸はギムネマ・シルベスタの葉の部位と状態などによって含有量が異なっています。
ギムネマ酸が多く含まれるのは、新芽の状態で、その新芽の先の部分です。インドなどの研究によって、最も含有量が多い地域、季節も判明しています。これによって最も含有量が多いものを見つけることができますが、その素材としての葉も加工法や保存法によって含有量の量が異なります。
同じ成分であっても、これだけの条件によって含有成分は異なるわけですが、自分が購入して使おうとしているサプリメントの素材が、どういったものなのかで有効性が大きく左右されるということを知って、商品選びをしてほしいのです。

日常的なウォーキングは30分から1時間ほどであっても、ウォーキングのイベントとなると、かなりの距離を歩き、時間も長時間になります。メタボリックシンドロームの解消のために、また糖尿病の改善のために歩くことをすすめられている人の場合は、長時間のウォーキングは体脂肪を減らすため、血液中の余分なブドウ糖を減らすために、通常の体重をキープしたままで歩こうとすることが少なくありません。
確かに、このほうがエネルギーが多く使われて、中性脂肪値や血糖値を下げられることになります。しかし、元気に歩いて、パワーを得るためには、少しは余分に身体の中にエネルギー源を入れておかないと、せっかく歩いたのに、充分なエネルギーが作られないことになります。そのために歩いて体内で発生させたエネルギーを健康のために役立てられないことにもなります。
歩くことによって多く作られたエネルギーは、身体を動かすためにだけに使われるわけではありません。細胞を再生させる、細胞の機能を高めるといったことにも使われます。エネルギーは細胞の中にあるミトコンドリアという小器官の中で作られ、そのエネルギーは細胞の中だけで使われています。電気のように他のところに流れていくということはないのです。健康づくりは全身の細胞を正常に働かせることが必要になります。歩くだけでも全身運動になり、全身の細胞(約60兆個とされています)が活性化されることになります。
その大切なエネルギーを多く作り出すためには、運動の前には少し多めに材料(エネルギー源)となる糖質と脂質を身体の中に入れておくことが必要になります。だから、ウォーキングのイベントがある前には少し太るくらいのことをしたほうがよいということです。糖質(ブドウ糖)も脂質(脂肪酸)もウォーキングには必要なので、このときばかりは糖質制限とは言わずに、すぐにエネルギーとなる糖質も摂っておくことです。

三大ヒトケミカル(α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10)は医薬品成分だけでなく食品成分として許可され、サプリメントに使うことができるようになったものの、実際に使うとなると問題が起こっています。コエンザイムQ10は人気が一気に高まったものの、効果が実感できないからといって、他のダイエット素材や抗酸化成分に移っていくようなことが起こりました。というのは、コエンザイムQ10は脂溶性の性質があるために脂肪に溶けてからでないと吸収されないからです。そのために食事の後に摂る必要があります。これは食品の中に脂肪が含まれていることと同時に、食事をした後には十二指腸から脂肪成分の胆汁が分泌されるからです。
その条件で摂った場合でも、コエンザイムQ10の吸収率は1%ほどでしかありません。そんなにも少ないので、効果を感じにくい人が多いのも当然のことです。その問題点を解決したのがシクロデキストリン(環状オリゴ糖)です。シクロデキストリンの中にコエンザイムQ10を入れ込む包接によって吸収率を最大で18倍にも高められることが確認されています。しかも、食後に限らず、空腹時に摂っても吸収できるようになっています。
α‐リポ酸は空腹時では20%ほどが吸収されます。食後には胃酸が分泌されるので、α‐リポ酸は分解されて、ほとんど吸収されなくなります。そのため一般のα‐リポ酸は天然型のR体と非天然型(人工型)のS体を等量で組み合わせたラセミ体にしています。これによって分解されにくくはなるものの、S体は吸収されても体内では使われないため、吸収された分の半分しか役に立たないことになります。ラセミ体であっても分解されないわけではなく、分解されにくいということですが、シクロデキストリンによって包接すると分解されずに吸収させることができます。
L‐カルニチンは水溶性なので吸収されやすいとはいっても、10%以下でしかありません。L‐カルニチンは肉類の中に含まれている成分で、たんぱく質と相性がよい特徴があります。たんぱく質とともに摂った場合の吸収率は15%ほどとなります。
コエンザイムQ10とα‐リポ酸はL‐カルニチンと一緒に摂ることで代謝を充分に保つことができるので、L‐カルニチンの効果を実感するためにも吸収率が高いコエンザイムQ10とα‐リポ酸を摂るべきだと考えています。

国民の健康づくりを目標を定めて実施する「健康日本21」(第二次)では、1日の歩数は平成34年度に20〜64歳の男性で9000歩、女性で8500歩としています。65歳以上では男性で7000歩、女性で6000歩となっています。この目標を定めたときに比べて、20〜64歳では男性は1200歩ほど、女性は1600歩ほど増やさなければならないことになり、65歳以上では男女とも1400歩ほど増やす必要があります。
一時期の目標であった1日に1万歩と比較すると、随分と少ない目標と感じるかもしれませんが、現状では2000〜2500歩も増やすことは困難で、あまりに高い目標設定は、かえって歩数を増やすことに挑戦しにくくなるという考えもあっての目標設定です。「健康日本21」(第一次)では歩数を増やす目標としてプラス1000歩を掲げたのに、結果は逆に800歩ほど減ってしまったことから、高めの目標が設定されたこともあります。
ただ歩数を増やせと言われても、歩数計をつけて、いつもよりも1200〜1600歩がプラスされれば、それでよいということではありません。65歳以上は1日に8000歩、そのうちの20分間は中強度の早歩き(なんとか会話ができる程度の速歩)の健康効果を示した中之条研究に従うなら、増やす分は早歩きにしたいものです。20分間の早歩きは、歩幅やピッチによっても異なってきますが、だいたいの感覚としては2000歩となります。
1日に8000歩というのはウォーキングの目標ではなくて、1日の歩数です。朝に起きてから歩数計をつけて、夜に寝る前に歩数計をはずしたときにカウントされている歩数が8000歩であればよいわけです。どうせ歩数を増やすなら、心肺機能と筋肉の強化につながる早歩き、それも歩幅を広げて勢いよく歩くようにして、早歩きの健康効果について体感するつもりで歩いてほしいのです。そして、その体感を周辺の方々にも伝えて、一緒にウォーキングに取り組むようになってほしいのです。

全身には60兆個以上の細胞があります。その細胞の中にはミトコンドリアという小器官があって、ブドウ糖や脂肪酸を材料として酸素を用いて燃焼させ、エネルギーを作り出しています。このエネルギーが生命維持や全身の器官の活動に使われています。つまりは“生命エネルギー”です。
ミトコンドリアでの燃焼のためには代謝に必要となる栄養素であるビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)の他に、三大ヒトケミカル(α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10)が必要となります。ビタミンB群は食品に多く含まれているので、通常の食事で摂ることができます。
三大ヒトケミカルは、以前は医薬品としてしか使えないものでした。2001年にコエンザイムQ10が、2002年にL‐カルニチンが、2004年にα‐リポ酸が食品としての使用も許可されて、サプリメントの素材として使われるようになりました。エネルギー代謝を促進するということで、ダイエット素材として使われて人気が出ました。また、コエンザイムQ10とα‐リポ酸は抗酸化成分としても知られました。
一般的な抗酸化成分は、活性酸素によって破壊されることで、細胞が破壊されることを防いでいます。それに対して、コエンザイムQ10とα‐リポ酸はミトコンドリアでのエネルギー代謝を盛んにすることによって不完全燃焼がなくなり、活性酸素の発生量が少なくなります。仕組みはまったく違っているのに、結果が同じということで同じ扱いをされました。こういったことがあって、代謝によって生命維持のエネルギーが作り出されるという重要なことが見逃されることになりました。その状態は今も続いています。
三大ヒトケミカルは、どれも体内で合成されているものの20歳代をピークに減少していく成分で、日本人は歴史的に長生きしたことがないこともあって高齢者になると特に大きく減少していきます。また、三大ヒトケミカルの成分は医薬品として使われてきたことからエビデンス(科学的な裏付け)が確認されています。健康食品は、同じ機能があるものが複数ありますが、三大ヒトケミカルは他に同じ機能をするものがありません。
三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は食品にも含まれています。α‐リポ酸は酵母、動物の肝臓・腎臓、ホウレン草、ニンジン、トマトに多く含まれています。L‐カルニチンは肉類に多く含まれ、中でも羊肉の含有量が多くなっています。コエンザイムQ10は鰯、鯖、牛肉、ピーナッツ、ブロッコリーなどに多く含まれています。食品に含まれているものの、含有量は非常に少なく、体内で合成されることから吸収率は非常に低くなっています。医薬品では吸収率が高められ、サプリメントとしての三大ヒトケミカルも吸収できる形となっています。
α‐リポ酸は、ブドウ糖をエネルギー燃焼に適した形のアセチルCoAに変換させるとともに、エネルギーを作り出す細胞のミトコンドリア内のTCA回路内での補酵素として働き、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)の産生に不可欠な成分となっています。
L‐カルニチンは、脂肪酸と結びついてミトコンドリアの膜を通過する働きがあり、脂肪酸はミトコンドリア内でエネルギーを作り出すのに必要なアセチルCoAに変換されてTCA回路に送られていきます。
コエンザイムQ10は、エネルギーを生産するために欠かせない脂溶性のビタミン様物質で、ミトコンドリアの中でATPを合成する酵素の作用を助ける補酵素となっています。
この働きが組み合わされることによって、エネルギーが効果的に作り出されているわけです。

ウォーキングの基本は1日1万歩と長らくされてきました。長らく信じられてきた、と表現したほうがよいかもしれません。1万歩の裏付けについては、これまでも何度が紹介しています。簡単にまとめると戦後の高度経済成長の時代に運動不足、栄養過多から1日に300kcalほど栄養源の摂りすぎとなり、それを解消するための運動量が3000歩であることがわかり、その当時は1日に7000歩ほど歩いていたので、3000歩をプラスして1万歩が提唱されるようになりました。
歩数を記録する歩数計を万歩計と呼ぶのは、“万歩計”の商標がある会社の努力もあるのですが、1万歩を目指して歩く人が多かったからで、それなりに運動不足の解消にはつながりました。メタボリックシンドロームの改善のために体脂肪の減少効果があるウォーキングがすすめられると、1万歩を目指す人が増えたのですが、以前に運動をしていた人は、ついつい走りたがり、歩くにしても歩数を稼ぐことを頑張ってしまいがちです。しかし、健康を目的としたウォーキングで、頑張りすぎて身体を傷めるようなことになり、そのために必要な歩数も確保できないようなことになっては仕方がありません。
若いときには多少のタメージがあっても、じきに回復することができたとしても、年齢を重ねると回復に期間がかかり、へたをすると回復できないダメージを受けることにもなります。歩数計は1万歩を超えることもあり、5桁の表示ができることから99999歩まで記録されます。もちろん、高性能のものは6桁の表示が可能なものもあります。歩幅が70cmなら1万歩は7kmとなります。1日に50kmを歩くウォーキング大会もありますが、これだと7万歩も歩くことになります。それでも記録はされます。
高齢者を対象とした中之条研究(群馬県中之条町)では、1日に8000歩、そのうち20分間は中強度の早歩きをする人が最も健康度が高く、1万2000歩を越えると身体的ダメージが蓄積されることが発表されています。対象となった高齢者は65歳以上なので、まだ65歳を超えたばかりの人は1万歩でもよいのではないかと考えがちです。
そこで日本メディカルダイエット支援機構のメンバーは、どこまで歩いたら身体的にきつくなるのか、それを何日続けたら危ないのかを身体を張って検証しています。まだまだ検証途中ではあるのですが、2万歩はダメージが強すぎて、1万5000歩を3日続けるとダメージが回復しにくいことがわかり、できれば毎日の歩行は1万2000歩以下とすることをすすめるようにしています。