「やせさせたい人がやせようとしない」ということは栄養指導をしている栄養の専門家がよく口にしていた言葉です。太っている人は性格的に、おっとりタイプが多く、自分の体型など気にしない人が多いようです。だから太ってしまうのだ、と言われます。
これとは逆に、「やせさせたくない人がやせたがる」ということも言われます。このことを口にしたのは医師です。医者は病気を治す職種という印象がありますが、今では予防のために医師のもとを訪れる患者(?)も増えています。病気の人が患者であって、病気でない人は患者ではなく、どう呼んだらよいか迷うところですが、本来ならダイエットなどしなくてもよい人なのに、「どうしてもやせたいと言ってくるのは、これは精神的に病んでいるので患者だ」と話していた医師がいました。
それは個人的な感想ということでスルーしてほしい発言ですが、“やせようとしないやせさせたい人”は、強要するとか特典を与える、頑張った人には表彰をして名誉を与えるといった方法で対応することは可能です。健康づくりに頑張った人に商品券を提供するという方法でメタボリックシンドロームの改善に取り組んで成果を上げた自治体がありましたが、鼻先のニンジンは、それなりの効果があるのは事実です。使った費用よりも成果のほうが高かったというのは実際にあったことです。
問題となるのは“やせたがるやせさせたくない人”で、体脂肪は重要なエネルギー源で、必要以上に減らしてはいけないはずなのに、「もっとやせたい」とか「やせなくてもいいからやせて見えるようにしてほしい」というリクエストがあると困ってしまいます。
メディカルダイエットの手法は、太っている人だけでなく、通常の範囲の体脂肪の人でもそれなりに減らすことは可能です。しかし、体脂肪が少なすぎる人は、少しでも体脂肪をためようと身体が反応しているので、それに逆らって希望するような結果を出すのは本当に大変です。無理に体脂肪を減らそうとすると、ブレーキがかかって、むしろ体脂肪が増えるようなことにもなりかねません。(実際に増えた例もあります)
前例の医師のように「病んでいる」と言って突き放せるなら簡単なことでしょうが、突き放すようなことをすると勝手に無理なこと、とんでもないことに挑戦してしまうのがダイエット希望者の常です。そして、無理をしたことで、かえって太りやすくなるということがあるのを知っているので、やせる必要がない人、やせては困る人には、できればやせないようにしてほしいのです。
と言ってみても、私たちの思いと反対のことをする人はいます。その人たちは、実際の体重を減らしたいのか、体脂肪を減らしたいのかと聞いてみると、やせて見えるようにしてほしいということを言います。体重も体脂肪も言わなければ他の人にはわからないことです。となると、私たちがアドバイスするのは、見た目のスリムさです。体重と体脂肪が落ちていなくても引き締まってスリムに見える方法を教えることです。
見た目のスリムは最初のうちだけで、だんだんと見た目だけでは満足できずに、本当にスリムになりたいと願うようになります。それがゴールで、そのスタートがスリム風な外見をもたらす引き締めの筋肉トレーニングです。
投稿者「JMDS」のアーカイブ
朝食を食べているという人に何を食べているのかを聞いてみると、パンにジャムを塗って、あとはコーヒーか紅茶だけという人がいます。これは国民健康・栄養調査の内容からすると欠食ではなく食事をしていることになります。欠食と見なされるのは、飲み物だけ、サプリメントだけという人なので、一応は食事をしていることになります。
パン食だから、こんな内容になるので、ご飯をすすめる専門家もいます。専門家というのは医師、栄養士、保健師などですが、これはご飯を食べるときには、おかずも汁物もつくという前提で考えているからです。ところが、中には白米だけを食べている人もいて、これだけでは食べにくいからとお茶をかけている、暑い季節には水をかけて流し込んでいるという人もいます。白米にはたんぱく質も脂質も含まれているといっても、ほとんどが糖質です。
これは極端な例としても、糖質が中心となっていると、食事をしてから、すぐに空腹を感じてしまいます。糖質は消化されやすくて、すべて糖質を食べた場合には2時間ほどで消化が終わり、お腹がすいて何か食べたくなります。これがダイエットをうまくいかなくさせる要因ともなっています。昼食を空腹を満たすために勢いで食べてしまう人は、糖質中心の朝食になっているかもしれません。
これに対してたんぱく質は消化に約4時間、脂質は約6時間かかります。たんぱく質と脂質が含まれた食品を食べると腹持ちがよくなるわけです。だから、おかずは大切で、ダイエットのために脂肪は避けなければならないというのではなく、少しの量なら上手に使うと空腹を感じにくくなって、ダイエットに役立つことになります。
そうはいっても、糖質メインの朝食を改善するのは難しいという人は少なくありません。誰か他の人が作ってくれるわけではない人は作る時間がないというのが大きな理由になっていることが多いようです。それなら前の日に作り置きをしておくか、出来合いのものを買ってきておいて朝に食べるという方法がすすめられますが、これも難しいという人もいます。となれば、糖質の食品を食べても空腹を感じにくくなることを考えたいところです。
ご飯なら玄米には食物繊維が多く含まれています。パンでもライ麦パンのように食物繊維が多いものはあります。食物繊維は消化されないものですが、消化液は食物繊維が多いと、そこに使われるので糖質の消化に時間がかかるようになります。その分だけ空腹を感じにくくなります。
糖質にはブドウ糖が多く含まれていますが、早く消化されてブドウ糖が急に吸収されると血糖値が大きく上昇して、膵臓からインスリンというホルモンが多く分泌されます。このインスリンによってブドウ糖は細胞の中に取り込まれて血糖値が下がります。空腹感と満腹感を判断する脳の中枢は血糖値に反応しています。空腹感のほうは摂食中枢、満腹感のほうは満腹中枢が担っています。
インスリンが多く分泌されると血糖値が下がって、空腹を強く感じるようになります。こうならないようにするために用いられるのが食物繊維です。食物繊維が多い食事では、血糖値が急上昇しないのでインスリンの分泌量も少なくなります。そのために血糖値が急激に下がることがなくなるわけですが、何もご飯やパンに食物繊維が含まれていなければならないわけではありません。おかずで食物繊維を摂っても同じことです。
行動療法は、さまざまな場面で現状の克服のために使われています。メタボリックシンドロームの指導でも有効に使われている例が報告されています。食べすぎでメタボになっている人に、「決められた量よりも絶対に食べてはいけない」と指導しても、「それが守れるくらいなら、こんなに太っていない」という反論が返ってくるだけで、なかなか守ろうとはしてくれないものです。
それでもガンガン指導する人もいて、仕方がなくやってみたものの、結局は続かなくなり、途中で投げ出すことになってしまうのですが、ここをターニングポイントにして、よくなっていく人と悪くなっていく人に分かれます。
よくなっていく人のほうは「他に続けられる方法はないのか」と考え、「ひょっとしたら指導した人と相性がよくなかっただけかも」と考えたりします。こういう考えをしてくれると改善策も見出すことができます。
一方の悪くなっていく人のほうですが、「専門家が自分のことを考えて、一生懸命にやってくれたのに、それが守れないなんて」「なんて自分はダメな人間なんだ」と考え、これまでの努力を“卓袱台返し”のように全面否定して、自暴自棄になってしまうこともあります。
ダイエットのための食事制限の場合には、箍(たが)が外れて、我慢していたものを際限なく食べる、それで一気に太ってしまうという人もいます。こうなるとリバウンドを遥かに越える状態で、指導するのを諦めるしかない、ということにもなりかねません。
これは指導されたほうの問題で、指導したほうの問題ではないと考えるかもしれませんが、“定番の指導が通じないかもしれない”と感じた段階で、やるべきことがあったのです。それが行動療法の手法に従ったアドバイスです。
食べてはいけないと自制していたのに、食べてしまったのは目の前に食べ物があって、食べやすい状態で置かれていたからです。わざわざ料理をしなければならないものでは起こりにくいことです。目の前に出されていなかったら、手を伸ばさなかったかもしれません。見えない所にしまっておけばよかったのです。家の中に控えなければならない食べ物があったから食べようとするわけで、買ってこなければよかったということです。
なぜ買ってきたのかということが問題ですが、食べてはいけないという意志が弱かったということが一つにはあります。“自分へのご褒美”、ダイエットに頑張ったら少しはご褒美もなければと考えることはモチベーションキープのためには悪いことではないとしても、それは成功してから買いに行けばよいことで、初めから用意をしておくから、ご褒美ではないタイミングでも食べてしまうことになるのです。
なぜ買ってきたのかということで、もう一つ触れておきたいことは、いつ買い物に行ったかということです。空腹のときに買い物にいくと余計なものまで買ってしまいがちです。食事をした後に買い物にいくと余計なものは買わなくなります。少なくとも買いにくくなります。
このような川上に遡りながら原因を考えていくと、何度も断ち切るタイミングがあったことがわかります。自分はダメだと考えるのではなく、分かれ道に戻ってみて、やり直して、今度はよい選択をするのが行動療法のポイントです。
代謝サプリメントに使われているα‐リポ酸は、天然型のR体と非天然型のS体を合わせています。非天然型というのは人工合成したものですが、S体は体内では使われないので、「半分は無駄になる」という認識が一般的です。その情報は日本メディカルダイエット支援機構でも発信してきましたが、そのことを覚えていても、その次の情報を忘れてしまった雑誌記者から「だったら2倍飲めばいいのか」という質問がありました。2倍を摂って、通常の量が吸収されるならよいのですが、そう簡単にはいきません。
R体のα‐リポ酸は胃液で分解されてしまい、分解されたものは体の中では役に立ちません。そこで分解されないようにS体と組み合わせることで“分解されにくく”しています。分解されないのではなく、あくまで分解されにくいということで、分解された部分が減ることになります。
S体なしで、R体だけが摂れれば効果的ということですが、分解されないようにして吸収させる方法があります。それは環状オリゴ糖(シクロデキストリン)と結びつける方法で、ブドウ糖8個が環状になった(輪でつながった)γ‐オリゴ糖の中にR体が入ると胃液から守られて、γ‐オリゴ糖が腸壁に接着して、R体のα‐リポ酸を、そのまま吸収させることができます。
一般的なα‐リポ酸は胃液で分解されやすいので、胃液が分泌されない空腹時に摂ることが原則となります。原則というよりも、空腹時に摂らないと意味がなくなります。それに対してγ‐オリゴ糖を活用したR体のα‐リポ酸なら、いつ摂っても吸収されます。
α‐リポ酸は以前は医薬品成分でしたが、2004年に食品として使うことが許可され、サプリメント成分として使用できるようになりました。それより以前に医薬品から食品としても許可されたのはコエンザイムQ10で、2001年からサプリメント成分として使われています。コエンザイムQ10は脂溶性の性質のため、脂肪に溶けてからでないと吸収されません。食事には少なからず脂肪が含まれています。白米だけでも脂肪が含まれています。だから、コエンザイムQ10は胃の中に脂肪がある食後でないと吸収されないわけです。
α‐リポ酸は空腹時(食前)に摂り、コエンザイムQ10は食後に摂るという使い分けが必要になります。それなのにα‐リポ酸とコエンザイムQ10が一緒に使われたサプリメントがあります。あります、というよりも一緒に使われたもののほうが目立っています。α‐リポ酸は糖質(ブドウ糖)をアセチルCoAに変化させる働きがあり、ミトコンドリアの中でアセチルCoAが細胞の取り込まれて燃焼されます。コエンザイムQ10はミトコンドリアに取り込まれたアセチルCoAを燃焼させる酵素を助ける補酵素となっているからです。酵素は補酵素の働きがあって初めて本来の働きをすることができます。
それもあってα‐リポ酸とコエンザイムQ10を一緒に摂れるようにしようという気持ちはわかるのですが、ただ組み合わせるだけでは、どちらかが吸収されないことになります。この問題を解決するのもγ‐オリゴ糖で、コエンザイムQ10と結びつくと効率よく腸壁から吸収させることができます。一般にはコエンザイムQ10の吸収率は1%ほどでしかありませんが、γ‐オリゴ糖と組み合わせると最大で18%になったとの研究成果もあります。
α‐リポ酸とコエンザイムQ10については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。
三大ヒトケミカルは、20歳代は体内で合成されるので“20歳代の方はサプリメントとして摂る必要はない”ということは繰り返して紹介してきましたが、「それを変えるべきでは」ということに遭遇しました。若い方のダイエット調査をしているときのこと、朝食を食べていない人、栄養補助食品や飲み物だけの人があまりに多くて、糖質と脂質は、それなりに摂れていても、たんぱく質が足りず、体内で補われるアミノ酸が不足している人が多いことに気づきました。アミノ酸は身体を動かすための酵素を作るのに欠かせない、というよりも酵素の材料そのものになっています。
材料がなければ作られなくなるわけですが、体外から入ってこないと体内成分を分解してアミノ酸を作るので、急になくなるわけではありません。しかし、この状態が長く続くと、身体の働きに影響が出てくるのは当然のことです。
酵素を作っているのは肝臓で、アミノ酸から酵素を作り出すためにはエネルギーが必要です。このエネルギーは三大エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質を材料にして、ミトコンドリアで燃焼させることで得られます。燃焼のためにはα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10が必要です。これらの三大ヒトケミカルは糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを材料にして体内で合成されるためには、合成のためのエネルギーが必要です。エネルギーが充分に作られないと三大ヒトケミカルが充分に作られなくなり、そのためにエネルギーが充分に作られなくなり……という悪循環になります。
“なります”どころか、現状で悪循環に陥っている人がかなりいるのです。それがあるから、「20歳代の方はサプリメントとしてα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10を摂る必要はない」とは言えなくなった、中には「必要だ」と言わざるを得ない人が、かなりの数いることがわかってきました。
では、三大ヒトケミカルを摂れば、それで解決できるのかということですが、このことはメディア関係者から質問されることでもあります。ミトコンドリアに取り込まれて燃焼に回されるのは、糖質のブドウ糖、脂質の脂肪酸、たんぱく質のアミノ酸が変化したアセチルCoA(アセチル補酵素A)という成分です。この変化には水溶性ビタミンがすべて必要になります。また、ミトコンドリア内のエネルギーを作り出すTCA回路で燃焼を進めていくためには、ビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)を中心に他のビタミンも必要になります。これらのビタミンが不足していたら、三大ヒトケミカルが足りていても燃焼が充分に進まないということです。
ダイエットをしている方だけでなく、普通に生活しているはずの人でも朝食を食べていない、ビタミンが充分に補給される内容ではないという人があまりにも多くなっています。朝食を食べている人なら安心かというと、朝食を食べて夕食を抜いている人がいます。夕食抜きは朝食抜きより悪影響があるということは、これまでも紹介してきていますが、どちらかを抜いても、もしくはビタミンが不足していればエネルギーは充分に作られなくなります。
このことが「食べていないのにやせない」ということを起こす原因となっています。ここで触れてきたメカニズムがわからずに、さらに食べる量を減らそうと考える人もいます。食べてエネルギーを作り出すことが大事、作り出されたエネルギーを次のエネルギーを作り出すもととするために身体を動かすということを発信していくことこそ重要と感じているところです。
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10、ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。
インターバルウォーキングは普通の速度のウォーキングと速歩を繰り返すことによって、筋力をつけると同時に筋代謝力をつけることを目的として実施しています。速歩といってもイメージする速度はバラバラで、腕を振って少し早く歩く速度から走る寸前の速度まで、かなりの開きがあります。
歩くよりも走るほうがきついので、走る寸前といっても、それほど苦しいものではないと感じるかもしれません。呼吸でみると走ることに比べれば弱いのですが、下半身の筋肉の負荷は、走っているほうが楽です。学校や会社に遅れそうだというので必死になって歩いているときには、太ももとふくらはぎの筋肉のうち白筋が一気に動いて、疲労物質の乳酸が多く作られます。
そして、太ももとふくらはぎには一気に血液が流れ込み、酸素もたっぷりと送り込まれています。酸素が充分に取り込まれていることで、筋肉の細胞(筋繊維)の中のミトコンドリアの中でエネルギー産生が進んでいきます。脂肪を燃焼させているのは赤筋です。乳酸は発生したままにしておくと疲労物質でしかありませんが、有酸素運動を行うとエネルギー源として燃焼させることができます。つまり、疲労物質をなくして、しかもエネルギーを多く作り出すことができるというわけです。
日常的に行うインターバルウォーキングは、普通歩行と、それよりも20%ほど早い、そして20%ほど負荷が強い早歩きを交互に繰り返す方法を指導しています。このときには、下半身の筋肉への血流の変化が感じ取れればよいのですが、わかりにくい人もいるので、わざと最もきつい歩き方を体験してもらい、変化も感じ取ってもらうようにしています。強度は違うものの、それと同じ変化が起こっていることを知ってもらいたいからです。
その速歩は、先ほどの走る寸前の速度で、腕を大きく振ってグイグイと前進します。こんな歩き方を、運動に慣れていない人が何分の続けることはできないので、1分間だけという目標を立てます。そして、この1分間に全力を出し尽くす気持ちで必死歩きします。あくまで“全力を出し尽くす気持ち”であって、全力を出して次の普通歩行ができないようでは困ってしまいます。
1分間の超速歩きによって血液でパンパンになった太ももとふくらはぎは、普通歩行に切り替えると、筋肉の負荷は弱くてもミトコンドリアが過剰に反応した後だけに、できるだけ多くのエネルギーを作り出して対応しようとします。このために身体にかかっている負担の割には脂肪が多く燃焼してくれるようになります。
脂肪が燃焼するだけでなく、ふくらはぎのポンプ作用が高まった後でもあるので、血液は全身を勢いよく回っています。これによって下半身にたまっている水分が上へ上へと引き上げられていって、むくみの解消にもつながります。
太ももとふくらはぎの白筋を刺激するといっても、激しいスクワットをしているわけではないので、筋肉が太くなりすぎるようなことはありません。筋肉が刺激されて引き締まるので、むしろ太もももふくらはぎも細くなっていきます。そして、足首の筋肉は超速歩きによって強い刺激されているので、足首の引き締め効果を得ることもできるようになるのです。
半身浴で消費されるエネルギー量について紹介したところ、テレビのディレクターから連絡がありました。担当する番組では“半身浴は長く続けても効果がない”という主旨で放送したのけれど本当なのかと今さら不安を感じて、再確認のように連絡をしてきました。
入浴の消費エネルギー量については計算の基本が公表されていて、全身浴は体重1kg当たり1分間では0.0606kcal、半身浴は0.0534kcalとなっています。入浴のほうが消費エネルギー量は多いわけですが、実際の消費エネルギーの差は計算をしてみればわかります。
体重50kgの20代の女性が全身浴を10分間した場合ですが、女性は男性よりも消費エネルギー量が少ないので、この補正係数(20代)0.95をかけます。
「0.0606kcal×50kg×10分×0.95」で28.785kcalとなります。
半身浴は30分は継続できるので、3倍の長さ入浴したと計算します。
「0.0534kcal×50kg×30分×0.95」で76.095kcalとなります。
体脂肪1kg当たりは7200kcalのエネルギー量があるので、毎日30分の半身浴で1kgを落とすには約95日もかかる計算となります。1回当たりの入浴で減る体脂肪は10gほどになるので、
この半身浴の結果をもって、あまり効果がないとしたということです。
半身浴といっても、やり方によって消費エネルギー量は違ってきます。一般の計算式は入浴温度を38〜39℃にしていますが、私たちが正しい方法として紹介しているのは42℃での半身浴です。42℃の全身浴で身体を充分に温めて自律神経の交感神経の働きを盛んにしてから半身浴に切り換えます。全身浴と同じ温度での半身浴によって全身浴と同様の燃焼効果が得られます。
一般には全身浴の消費エネルギー量は半身浴の消費エネルギー量の1.13倍なので、それほどの効果ではないように思われがちですが、長く継続することで全身の筋肉が温まることによって脂肪分解酵素のリパーゼの働きが盛んになり、燃焼も盛んになっていきます。これもあって1.3倍になり、全身浴よりも燃焼効果が高くなっているのです。
この情報を先に伝えておけば、今回のような質問はなかったはずです。
消費エネルギー量の割には、体重を測定すると10gや20gではなく、200g以上も減っているという人は多くなっています。中には半身浴を30分続けることで500gも減っている人もいます。これは脂肪が燃焼した結果ではなくて、汗が出た結果です。全身の60%は水分なので、汗を掻くほど体重は落ちていきます。
これもあって、入浴直後に水も飲まずに体重測定して、増えていないことに安心している人もいます。夕食前に入浴すれば、もっと減ります。しかし、これでは正確な状態はわからないので、体重測定は入浴の影響を受けない時間帯にするべきです。
「ラーメンを食べるならチャーシュー麺にしよう」というダイエット情報を流し、ダイエット希望者に、そう指導している会社があります。このことを初めて聞いたとき、“ダイエットを本気で考えるならラーメンをやめるように言うべきでは”と思ったものですが、今では“これは正解かもしれない”と思うようにもなっています。
まずは、ラーメンはダイエット向きではないのかという話です。「チャーシューとスープの油が高エネルギー量で太りやすい」と言う人がいますが、ラーメンでエネルギー量の多くを占めているのは麺です。普通サイズ(並み)でも1玉は約300kcalあります。これはラーメンに限ったことではなく、そばでもうどんでも同じです。ご飯は茶碗1杯で約200kcal、食パンは一斤が約1000kcalなので5枚切り1枚が約200kcalとなります。1食分で比較すると麺類は1.5倍のエネルギー量があるわけです。
チャーシュー1枚が添えられたラーメンは、スープ込みで500kcalほどになります。チャーシュー1枚は小さめで15kcal、5枚が添えられたチャーシュー4枚追加で60kcalの追加、大きめのチャーシューが4枚だと90kcalのプラスになります。煮卵を追加するとプラス100kcalで690kcalになります。背脂が入ると濃厚になりますが、脂肪は1g当たり9kcalで、10gほどが使われているのでプラス90kcalにもなります。合計すると780kcalにもなるのに「チャーシュー麺がよいと言われても」と思うのは当たり前の感覚です。
そうであっても正解かもしれない、と考えるのは、糖質を燃焼させるために必要なビタミンB₁が豚肉に含まれていて、チャーシュー5枚なら1.4mgとなります。ビタミンB₁の摂取推奨量が1日1.4mgなので、必要量を補うことができて、糖質の燃焼が効果的に進むようになるからです。ビタミンB₁は水溶性で、多くの量を摂っても排出されるので、チャーシュー5枚分で充分という主張をすることになります。
ラーメンは食べるタイミングが大切で、一番食べたくなるのは飲酒後かもしれません。飲酒の最後にシメとして糖質のご飯などを食べて満腹になっていても、帰宅途中にラーメン屋があると、また食べたくなってしまいます。これは飲酒によって肝臓がアルコールの分解を優先させることからブドウ糖放出が一時的に低下して、血糖値が下がり、“食べているのに空腹”という感覚が起こってきます。実際には充分すぎるほど糖質を補給しているのに、さらに補給したくなってくるわけです。
ここでラーメンを食べてしまったら、ラーメンの分と飲酒のときに食べた糖質、シメの食事が合わさって糖質を摂りすぎになっているのでチャーシューのビタミンB₁では足りません。ビタミンB₁をサプリメントで大量に摂って、さらに翌日から食事量を減らす、運動量を増やすということになるので、ここはラーメンを我慢するのが大切ということを知ってほしいのです。
健康食品は、あくまで食品です。健康食品は利用者が医薬品と勘違いして薬をやめたり、医療機関に行かなくなるようなことがあると健康被害につながることから、医薬品を思わせるような広告表現は規制をされています。
日本メディカルダイエット支援機構の理事長は食品表示の専門講師で、健康食品の機能性と法律の講習を実施している関係から、何を摂ればよいのか、どう摂ればよいのかの質問とともに、違法となる表現の見抜き方を聞かれます。違法となる表現、つまり医薬品のようなことを言って騙そうとしている会社を見抜いて、正しい商品を使いたいという趣旨の質問もあります。しかし、医薬品のような表現が本当なのか、本当なら使いたいので教えてほしいという要望も寄せられます。
これは健康食品を、医薬品の代わりに使いたいという希望があるからです。健康食品については、以前は不足する栄養素を摂るためのものというよりも、医薬品のダメージを避けて同じような効果をあげたいと考える人が使っていると考えられていました。だから、販売している会社は医薬品と思わせるような表現をしてでも、なんとか売ろうとしているわけです。
違法であることを指摘された会社の中には、「実際に効果があるものを、必要としている人に使ってほしいから、そのような表現をした」ということを堂々と言っているところもありました。「実際に効果があるなら、それもありか」ということではなく、法律(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって規制されているので、それが真実であろうと言ってはいけない、表示することはできないのです。
薬の代わりに健康食品を使いたいという一般の要望は依然として強くあるのですが、それよりも医薬品の効果を高めるため、医薬品の副作用が心配なら副作用を弱めるために使うという方法があり、そのほうが正しい使い方ではないかと考えています。
このような考え方は、以前はビタミンやミネラルに期待されていたことですが、ビタミンやミネラルでは限界があります。これに代わるものとして注目されているのがヒトケミカルです。ヒトケミカルは代謝に必要な成分で、複数のものがありますが、この中でも体内で合成されるものの、年々減少していくものを三大ヒトケミカルと呼んでいます。三大ということは3種類ということですが、それはα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10の3種類です。以前は医薬品としてしか使われなかったものが今では食品としての販売も許可され、サプリメント成分となっています。
これらの内容については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。
ダイエットサプリメントではα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は定番素材です。そのためにダイエットのための成分と思われがちですが、糖質と脂質を細胞のミトコンドリアに取り込み、ミトコンドリア内で燃焼させるために必要不可欠の成分です。だから、体内で合成されているのです。ダイエットだけを考えるなら糖質と脂質の燃焼の効果を見ればよいことになりますが、三大ヒトケミカルで本当に注目しなければならないのは燃焼して作られたエネルギーの発生量です。エネルギーが多く作られれば、それだけ全身の活動が高まり、ビタミンやミネラルも健康食品も、そして医薬品も有効に使うことができるようになり、肝臓での解毒能力も高まることになります。
三大ヒトケミカルだけを摂ればよい結果が得られるという人もいますが、三大ヒトケミカルを他のものと組み合わせることで期待する結果が得られるという考えから、代謝が低下してきた年齢、つまり三大ヒトケミカルが不足してくる年代から使ってほしい成分として紹介しています。
同じ言葉を使っているのに、お互いにイメージしていることが違っているので、行き違いがあったり、会話が成立しないことがあります。以前から気になっていたのは「やぶさかではない」という言葉で、「喜んでやる」という意味だと思っていたら、「仕方なくやる」という意味で使っている人がいました。仕方なくやるという意味なら、まだ前進はしているものの、「やる気はあるが今は決定できない」「ズバリやらないというのではなく、やらない気持ちが強い」という意味で使っている人もいて、こうなると後で揉める原因となります。
どちらも自分の考えが正しいと思って使っているので、「辞書には、こう書かれている」と言ったところで“仕方がない”という話です。
ここで言いたかったのは、大根の話というか“大根足”のことなので、まったく違った話と思えるかもしれませんが、ダイエット指導のときに“大根足”というキーワードが出たら、どちらの意味か確かめておかないと、まったく逆の指導をすることになり、成果を出したのに恨まれるということにもなりかねません。
昔は大根足と言えば誰もが同じことを思い浮かべていたものです。ふくらはぎが大きく膨らんでいる曲線的なフォルムの足のことを指していました。昔は大根の代名詞といえば練馬大根、三浦大根で、中が膨らんで太くなっていたので、それと同じ形だということの意味で使われていました。
その時代から大根の品種改良が進み、青首ダイコンが主流になると、“大根足”というと、白くて、まっすぐなスラッとした形をイメージする人が増えてきました。悪口から褒め言葉になったわけです。
以前の大根は形が均一でなかったので運びにくく、輪切りにすると部位によって大きさが違っていたので料理にも工夫が必要でした。青首大根は先の方を除けば、まっすぐです。地面から出ている部分が緑色になるので青首と呼ばれ、だんだん青首の部分が長くなってきました。緑色を青色と呼ぶ理由については、ここではスルーしますが、地面から抜きやすいという生産側の理由、長さもそろえやすいという売る側の理由もあって、今では昔の大根足のようなクラシックタイプの大根を探すのは大変という時代になりました。
このような大根しか見たことがなければ、大根足はスラッとした足ということになります。ここで問題なのは“大根足の悩み”です。大根足は白くてキレイな足と思っていたら、「足首が締まっていない」という悩みがあり、足首を細くしたいというオーダーが寄せられると、これは従来のダイエット指導の範疇を超えています。昔の大根のように膨らんでいる状態なら、これを引き締めることはできます。ふくらはぎは筋肉だといっても、女性の場合はアスリートかアスリート並みのダンサーでもなければ筋肉と脂肪が同居した状態になっています。
筋トレをして、この部分の脂肪だけを減らすことはできなくても、適度な筋トレで(といっても、これがまた難しいのですが)筋肉で脂肪を抑えて細くすることは可能です。ところが、すでに細めになっている部分を、他の部分よりも太く見えるから細く見えるようにするとなると、集中的なトレーニングが必要になります。
それを歩くことにとって可能にしようというのがインターバルウォーキングでの1分間の超早歩きです。これについてはダイエット指導をしている人には個別に答えるようにしていますが、多くの人に共通する方法については別の機会に紹介させてもらいます。





