投稿者「JMDS」のアーカイブ

師匠から奥義を授けられて後継者になることは「衣鉢を継ぐ」と言われます。

「衣鉢を継ぐ」というのは、財産になるようなものを継ぐ(相続する)のではなくて、一見すると価値がないようなものを継いでいて、実は重要なことを継いでいるというのが“衣鉢”です。

衣鉢(いはつ)は僧侶であることを示す法衣と托鉢をする鉢を指しています。この二つがあれば、修行をする僧侶として生きていくのに必要な最低限の食べ物を乞うことができます。

受け継ぐ法衣は、古代インドのサンスクリット語(梵語)ではカーシャーヤ(kasaya)と呼ばれ、これは“壊色”“混濁色”を意味しています。

仏教では本来は、僧侶が財産になるものを持つことが禁じられていて、衣服も買うのではなく、使い道がなくなって価値がない布(ぼろ布)をまとっていました。その色は、在家の信者の白と区別するために黄土色などに染められていました。

師匠から継ぐ衣装は、汚れた色のもの、実際に汚れたものであることから、カーシャーヤは汚れたもの、粗末なものを指すようになりました。

これを語源として生まれたのが袈裟(けさ)で、インドでは古くは法衣の上に“袈裟懸け”をすることもありました。

しかし、これも使い古された布をつなぎ合わせたもので、少なくとも現在の僧侶の絢爛豪華な袈裟(錦)とは、まったく違ったものでした。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕

発達障害があると自律神経が乱れやすく、それを改善させるためには朝食が重要であることを前回、取り上げました。

自律神経の調整が乱れているのか、それとも正常な交感神経と副交感神経のリズムが刻まれているのかということは、なかなか外見で見抜くのは難しいことです。

交感神経が盛んに働いているときには血圧が上がりやすく、副交感神経が盛んに働いているときには血圧が下がりやすいということで、血圧測定によって確認する方法もあります。

しかし、血圧には個人差があり、心身の状態によっても変化することから、これを自律神経のバロメーターにするのは困難とされています。

そこで今、活用されるようになったのは体温の変化です。体温測定なら血圧測定よりも簡単で、体温計で何度も測定して1日の変化を確認することもできます。通常は4日ほど測定して、体温変化のパターンを知るようにしています。

体温測定というと熱があるときに行われることが多く、正常な状態のときに体温計を使うことは少ないかと思います。

そのため、平熱の状態では体温の変化はないように思われがちですが、測定してみると1日のうちに1℃ほどの差があるのは当たり前だということがわかります。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

大量洗浄のための業務用食器洗浄機は、洗浄とすすぎ洗いが的確に行われるように水流の強さ、食器に当たる角度、洗浄液の濃さと温度などが決められています。業務用の世界では食器洗浄機の販売会社も洗浄剤の会社も的確に指導しているはずですが、それが現場で守られていないシーンをよく目にします。

外食店で食器洗浄機を見ることができるときには、どんな洗い方をしているのかを確認するようにしています。そして、食べるのを途中でやめたり、この店には二度と来ないようにしようと決めることさえあります。

なぜ、指導どおりにされていない店が増えたのかというと、家庭用の食器洗浄機の普及が関係しているようです。家庭用食器洗浄機は、業務用に比べたら汚れもひどくなく、感染症への対策も弱くなっています。

そのため、水流で汚れを剥がし取るウォーターナイフ効果も考慮しなくてよいと考えられています。食器の入れ方も、食器の間隔も狭く、重ねて入れてもよくなっています。水流が直接当たらずに表面を流れるだけでも洗うことができます。

それに対して業務用洗浄機は食器を詰めて入れるようなことをしたらウォーターナイフ効果が得られなくて、充分に洗浄できないだけでなく、強アルカリ性の洗浄剤が食器に残ることにもなります。

小型の飲食店の中には食器洗浄機の中に食器を重ねて入れているところもあり、これでは洗うことができなくなります。

汚れが落ちないということで洗浄をチェックしてほしいと依頼されることもあるのですが、そのほとんどは食器の入れ方が食器洗浄機や洗浄剤のメーカーの指導どおりになっていないために洗えていないだけです。

洗えていないのは食器のせいなのか、洗い方のせいなのかを確認するために使っているのは消しゴムです。消しゴムで擦ってみて、汚れが落ちたら、これは洗えていなかった証拠です。その証拠を店の方に見せることがほとんどです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の脂質異常症と特に関連の深いエネルギー・栄養素の「飽和脂肪酸」を紹介します。

〔飽和脂肪酸〕
飽和脂肪酸摂取量と血清(または血漿)総コレステロールが正の関連を有することは、Keysの式およびHegstedの式として古くからよく知られていました。

現在の日本人の成人において、それぞれの摂取量を変えた場合に期待される血清総コレステロールの変化が示されています。

なお、Keysの式は、日本人成人でもほぼ成立することが報告されています。

2年以上、飽和脂肪酸摂取制限を行った無作為化比較試験のメタ・アナリシスでは、心血管疾患の発症リスクおよび総コレステロールとLDL-コレステロールの低下が認められています。

また、27の介入試験をまとめたメタ・アナリシスによれば、5%エネルギーを炭水化物から飽和脂肪酸に変えると、平均して6.4mg/dLの血清LDL-コレステロールの上昇が観察されています。

研究数を増やした別のメタ・アナリシスでもほぼ同様の結果が得られています。

他の無作為化比較試験または、それらのメタ・アナリシスでも、飽和脂肪酸を減らすことで総コレステロール、LDL-コレステロールを低下させますが、HDL-コレステロールに関しては一定ではなく、トリグリセライドには有意な変化が認められないという報告が多くなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の脂質異常症と特に関連の深いエネルギー・栄養素の「総エネルギー、脂質(脂肪エネルギー比率)」の続きを紹介します。

〔総エネルギー、脂質(脂肪エネルギー比率)〕
1981年から1997年に報告された37の食事介入試験(National Cholesterol Education Program)のStep I diet(脂肪エネルギー比率30%以下、飽和脂肪酸10%エネルギー以下、コレステロール300mg/日以下)およびStep II diet(脂肪エネルギー比率30%以下、飽和脂肪酸7%エネルギー以下、コレステロール200mg/日以下)をまとめたメタ・アナリシスでは、コレステロールと飽和脂肪酸を制限する食事介入によって血清脂質は有意に改善して、食事として摂取する飽和脂肪酸を1%エネルギー減らすごとに総コレステロール、LDL-コレステロールをそれぞれ0.056mmol/L(2.2mg/dL)、0.05mmol/L(1.9mg/dL)低下させることが示されました。

また、低脂肪食(30%エネルギー未満)と高脂肪食(30%エネルギー以上)を比較した無作為割付比較試験のメタ・アナリシスでは、低脂肪食では総コレステロール、LDL-コレステロールが低下することが示されています。

したがって、血中LDL-コレステロールの低下には適正な総エネルギー摂取量のもとで脂肪エネルギー比率を制限することが有効です。

「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年版」では、高LDL-コレステロール血症の場合は、脂肪エネルギー比率20〜25%エネルギーを勧めています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の脂質異常症と特に関連の深いエネルギー・栄養素の「総エネルギー、脂質(脂肪エネルギー比率)」を紹介します。

〔総エネルギー、脂質(脂肪エネルギー比率)〕
エネルギーの過剰摂取(身体活動レベルが不足していることにより、相対的にエネルギーの過剰摂取となっている場合を含む)によって体重増加および肥満が進行して、その結果として脂質異常症を含む代謝異常のリスクが上昇します。

総エネルギーを減らすだけで動脈硬化性疾患の抑制を示す直接的なエビデンスがありません。

しかし、減量を含めた生活改善は血清脂質を含むリスク因子の改善に有効であり、動脈硬化性疾患の発症を抑制できる可能性が考えられます。

このため、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年版」では、肥満の場合は、まず3%の体重減少を目標とすることとしています。

たんぱく質・脂質・炭水化物の摂取エネルギー比率(%エネルギー)からみると、コホート研究のメタ・アナリシスにおいては炭水化物が50〜55%エネルギーで総死亡リスクが最低となり、低炭水化物あるいは高炭水化物食は総死亡リスクを上昇させ、低炭水化物でも動物性脂質が多いものは総死亡リスクの上昇、植物性脂質が多いものは総死亡リスクを低下させることが認められています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病と特に関連の深い「アルコール」を取り上げています。

アルコールは、そのエネルギーのみならず中間代謝産物が他の栄養素の代謝に影響を及ぼすことから、糖尿病管理における摂取量の適正化は重要な課題です。

海外の複数のメタ・アナリシスより、概ね10〜25g程度の中等量のアルコール摂取は、糖尿病の発症率、細小血管合併症や心血管イベントの発症率、死亡率を低下させますが、50〜60gを超えるアルコール摂取は糖尿病の発症リスクを増加させると報告されています。

このように、主に国外の報告では、アルコール摂取量と糖尿病および関連病態のリスクに関して、J字型の関係があるとされています。

しかし、その有効性は女性やBMIの高い者に限定されるという報告や、アジア人には認められないという報告があります。

さらに、日本人を含むアジア人、特にBMIの低い男性では、中程度からでもアルコール摂取が糖尿病の発症リスクになると報告されており、欧米人を対象とした結果をそのまま日本人に当てはめることには留意が必要です。

このような背景から、日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2022〜2023」では、アルコール摂取の上限として25g/日を設けています。

また、アルコールの急性効果として低血糖を来すことにも留意すべきです。

適正な飲酒量の決定には、アルコール量のみならず、アルコール飲料に含有された他の栄養素からのエネルギーや患者の飲酒習慣も考慮した個別化が求められます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病と特に関連の深い栄養素の「食物繊維」を取り上げています。
2型糖尿病患者を対象に、良好な血糖コントロールを目的とした積極的な食物繊維摂取の有用性が示されています。

2型糖尿病患者を対象としたメタ・アナリシスによると、3週間〜12週間の食物繊維の高摂取によって、HbA1c値や空腹時血糖値の有意な低下が報告されています。

また、日本人の2型糖尿病患者の研究を含む、水溶性食物繊維摂取の有用性を検討したメタ・アナリシスでも、食物繊維の高摂取軍ではHbA1c値と、空腹時血糖値、食後2時間血糖値が有意に低下して、インスリン抵抗性の指標であるHOMA-IRも改善したと報告されています。

用量反応解析を行った研究では、水溶性食物繊維の摂取量として推奨される範囲は7.6〜8.3gでした。

水溶性食物繊維を含む食物繊維摂取は、2型糖尿病の血糖コントロールを改善させる可能性があり、日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2024」でも、糖尿病患者の積極的な食物繊維摂取は有用であるとされています。

摂取すべき食物繊維の量に関しては、30g/日以上の食物繊維の摂取によって血糖コントロールの改善がもたらされたと報告されていることから、本来は、この程度の量の食物繊維摂取が求められています。

しかし、多くの試験が欧米人を対象としたものであることや、令和元年国民健康・栄養調査における、1日当たりの食物繊維摂取量の平均値が17〜19g(水溶性:3〜4g、不溶性:11〜12g)であるという現状を踏まえると、少なくとも20〜30g/日の食物繊維摂取が現実的な目標と考えられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病と特に関連の深い栄養素の「脂質」を取り上げています。

糖尿病患者は非糖尿病患者に比べて、脂質摂取量、特に動物性脂質の摂取量が多いとの報告があります。

国外の前向きコホート研究では、総脂質摂取量が糖尿病発症リスクになるとの報告がある一方で、総脂質摂取量をBMIで調整すると糖尿病発症リスクとの関連が消失するとの報告や、総脂質摂取量は糖尿病発症リスクにならないとする報告があります。

しかし、国外の研究では脂質摂取量が30%エネルギーを超えており、30%エネルギーを下回る日本人の平均的な摂取状況にある者については、糖尿病の予防のために総脂質摂取量を制限する根拠は乏しくなっています。

また、脂質摂取制限の体重減少効果を検証した最近のメタ・アナリシスでは、有意な効果が見出されていません。

ただし、多くの研究において、飽和脂肪酸の摂取量が多いことが糖尿病の発症リスクになり、多価不飽和脂肪酸が、これを低減させるとされています。

2011年のメタ・アナリシスでは、多価不飽和脂肪酸の摂取量の増加は、HcA1c値の低下をもたらすことが示されています。

日本人の観察研究からも、女性では総脂質および脂肪酸の摂取と2型糖尿病発症との関連は見られないものの、男性では総脂質、一価不飽和脂肪酸、n-3系脂肪酸の摂取が多いほど2型糖尿病の発症リスクが低いことが報告されています。

また、一方で、トランス脂肪酸の摂取量が多いことが2型糖尿病の発症リスクとなる可能性も報告されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病と特に関連の深い栄養素の「たんぱく質」を取り上げています。その2回目です。

赤身肉や加工肉と2型糖尿病発症リスクとの関連が相次いで報告されています。

1日当たり100g超の赤身肉の摂取が糖尿病発症リスクを増加させるとする報告がある一方で、赤身肉や加工肉を卵、乳製品、植物性たんぱく質などへ置き換えることで、糖尿病の発症リスクが軽減される可能性も報告されています。

このように、総たんぱく質摂取量の増加、そして赤身肉や加工肉の過剰な摂取が糖尿病の発症リスクの増加や血糖コントロールの悪化につながる可能性が報告されています。

しかし、これらの報告の多くは国外の観察研究をもとにしたものであり、欧米人と比較して動物性たんぱく質の摂取量が少ない日本人においては、さらに動物性たんぱく質の摂取量を減らすことの意義は明らかではありません。

実際、日本人2型糖尿病患者を対象とした観察研究において、75歳以上の高齢者では、たんぱく質摂取量が少ないほど死亡率が高いとの報告もあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕