三大ヒトケミカルは細胞のミトコンドリアの中でエネルギー代謝をするために欠かせない成分で、そのために体内で合成されています。しかし、20歳代をピークに加齢につれて減少する一方で、これが代謝を低下させる要因となっています。コエンザイムQ10は20歳代に比べて40歳代では70%ほどに、60歳代では50%ほどにも減少します。L‐カルニチンは20歳代に比べて60歳代では60%ほどに減少します。
α‐リポ酸はブドウ糖をエネルギー化されるアセチルCoAに変換させてミトコンドリアに取り込む働きがあります。L‐カルニチンは脂肪酸と結びついてミトコンドリアの膜を通過させる働きがあります。コエンザイムQ10はミトコンドリア内でエネルギー産生するTCA回路を働かせる補酵素の役割をしています。
これらの三大ヒトケミカルが不足しないことでミトコンドリアでのエネルギー産生が充分に行われ、エネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が多く作られます。ATPは体熱を作り、全身の細胞を機能させるエネルギー源となります。全身の臓器や器官の働きのほか、脳や神経の働き、免疫などのエネルギー源となっているため、三大ヒトケミカルの不足は全身の機能低下や老化を進める原因となることがわかります。
サプリメントは他に代わるものがないのに対して、健康食品は素材が異なっても同じ働きするものが複数あり、他のものに代えることができます。他に代わるものがないということが三大ヒトケミカルの大きな特徴となっているわけです。
“三大ヒトケミカル”という表現をしているのは、それ以外にも代謝に必要なヒトケミカルがあるからです。ヒトケミカルはビタミンとミネラルの中にもあります。ビタミンでは、水溶性ビタミンが三大栄養素を燃焼する形に変化させるために必要となっています。その中でもビタミンB群はTCA回路の燃焼促進には不可欠となっています。また、ミネラルの亜鉛とマグネシウムは細胞を働かせる多くの酵素の働きを補う補酵素となっていて、これが不足するとエネルギー代謝が大きく減少して、細胞の働きも低下することになります。
しかし、このビタミンとミネラルは栄養素であり、通常の食品から補うことができます。ところが、三大ヒトケミカルは食品に含まれているものの含有量は少なく、しかも体内で合成されることから吸収率も低くなっています。食品そのものから補うことは難しくなっていますが、医薬品から移行したサプリメントは食品に比べて吸収されやすくなっています。
それでも加工法によって吸収率は大きく異なり、吸収量が少ないことによって、せっかくの機能が発揮されないことにもつながっています。
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健康食品に分類されているものの中には、サプリメントとして区分けしなければならないものもあります。健康食品は、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品、それ以外の“いわゆる健康食品”に大きく分類されています。このうち栄養機能食品はビタミン(13種類)、ミネラル(6種類)、脂肪酸(1種類)が認められ、それぞれの成分が一定量含まれているものは栄養機能食品の表示をして、認められた範囲での機能性を示して販売することが許可されています。これは身体機能の維持に必要で、他に代わるものがないのでサプリメントとなります。
栄養機能食品は、特定保健用食品や機能性表示食品に比べると低く見られることがあります。特定保健用食品は商品そのものでヒト試験(動物試験ではなく人間による試験)を行って有効性が確認されたもので、表示の許可を申請して受理されたものです。機能性表示食品は主要成分についてヒト試験の論文があるもので、企業の責任で申請を行ったものです。それに対して栄養機能食品は、すでに機能性が確認されているビタミン、ミネラル、脂肪酸が一定量含まれていれば表示することができるものです。
特定保健用食品と機能性表示食品は、個人差があって、表示どおりの効果が必ず得られるかわからないところがありますが、ビタミン、ミネラル、脂肪酸はサプリメントとして機能が明らかであるので、結果が得られやすい人もいるのです。
こういった情報も「サプリメントプロ検定」で伝えていきます。
「サプリメントプロ検定」の実施にあたって、サプリメントと健康食品の違いについて提示しています。知識検定については、このサイトの「講演のご案内」を、ご覧ください。
サプリメントは、一般には健康食品とイコール(サプリメント=健康食品)と考えられています。私たちも一般向けにはサプリメントは健康食品や栄養補助食品などを指すと簡単に説明しています。しかし、厳密にいうと等号否定、つまり「サプリメント≠健康食品」となっています。
サプリメント(Supplement)には補助、補充、補足という意味があります。食品としてのサプリメントはアメリカの「ダイエタリー・サプリメント」(Dietary Supplement)を略したもので、「日常の食生活では不足する栄養成分を補うもの」と定義されています。これに従うと、食品そのものとして食べるものであっても不足している栄養を補うものはサプリメントということになりますが、通常では錠剤やカプセルの形状になっているものを指しています。
この中に、食品から抽出、凝縮、加工が行われた食品に含まれる成分が入っているわけです。
サプリメントは、単に食事で不足するものを補うだけでなく、体内で不足すると身体機能や健康に影響を与えるものを補うものです。食事で補うことができないと影響を与えるものとしては三大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)とビタミン、ミネラルがあげられていますが、これに私たちは三大ヒトケミカル(α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10)を加えています。
三大栄養素、ビタミン、ミネラル、三大ヒトケミカルは、それぞれ体内での作用が異なっていて、他に代わりをする成分がありません。だから、体外から摂取しなければならないわけです。
表示からサプリメントの内容を把握できないことは、消費者だけでなく、サプリメントを研究、開発、製造、販売する健康産業各社にも不幸な結果をもたらしています。せっかくの研究や開発の成果を伝えられないまま優良な商品を販売している会社がある一方で、何も裏付けのないまま優れた商品だというイメージを用いて販売している会社や、法律に違反した表示で販売している会社さえあります。
この違反している会社は、消費者に法律の知識があれば見抜くことができます。しかし、消費者には関連する法律(医薬品医療機器法、健康増進法、食品表示法、特定商取引法、不当景品類及び不当表示防止法)も、こんなことは表示してはいけないという規制も学ぶ機会もほとんどありません。そこで、自分の望みに合致した正しいサプリメントの選び方、正しいサプリメントの使い方と同時に、“騙されないための賢い消費者”になるための法律についてもわかりやすく伝えなければなりません。
正しいサプリメント商品と、賢い消費者を結び、優良な商品を販売している会社が望んでいる自社の商品を用いて健康になってほしい、健康で暮らしてほしいという願いを実現させること、これも「サプリメントプロ検定」の目的の一つです。
健康志向の高まりにつれて、サプリメントに対する関心は高まる一方で、特に健康意欲が高い層はサプリメント情報に対する強い欲求を抱いています。
消費者庁・消費者委員会の健康食品調査では、国民の58.5%(ほとんど毎日、たまに)が使用しており、利用者の48.9%が2種類以上を利用していると発表されています。シニア層は70%、病気や検査数値に異常がある人では80%、高齢者で病気の人は90%以上がサプリメントを使用しているとの調査結果もあります。
これほど多くの人が使用している実態がありながら、サプリメントの有効性と適切な使用法についての情報は、アメリカのようには広まってはいない実態があります。
アメリカでは、1994年に定められたDSHEA法(栄養補助食品健康教育法:Dietary Supplement Health and Education Act)によって、ハーブ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸等の植物由来成分等のいずれかを含む栄養補給のための製品には、有効性や使用法が記載されています。そのため、どのような状態の人が、どれくらいの量を、どのように摂ればよいのかを知って購入することができます。
それに対して、我が国では医薬品医療機器法(旧薬事法)によって、①医薬品的な効能効果を標榜するもの、②専ら医薬品的形状であるもの、③用法用量が医薬品的であるものは医薬品とみなされ、そのサプリメントは無承認無許可医薬品として販売停止、回収などが命じられます。
サプリメントの大半は、使用に適した人が確定されており、摂取量や摂取タイミングもサプリメントに含まれる成分によって異なっています。用法用量を表示できないため、的確な摂取法が伝えられず、無駄な使い方をしている人が多いのが実態です。このため、適した使い方ができずに、優れたサプリメントであっても実感することができず、継続して使用されていない現状もあります。
こういった現状の解決のための情報を「サプリメントプロ検定」では提供していきます。詳しい内容は、このサイトの「講習のご案内」を、ご覧ください。
サプリメントの有効性については、特定保健用食品や機能性表示食品などは一定の範囲内で有効性を表示することが許可されていますが、血糖値や中性脂肪値の低下、目への効果といった表示だけで、どんな病気の人が使うものという詳しい情報はなく、自分に合ったものなのかはわかりません。サプリメントは摂るタイミングも重要で、食後に摂るべきものを空腹時に摂ったり、逆に空腹時に摂るべきものを食後に摂った場合には意味がなくなるものであっても、いつ摂るかの表示もされていません。これも法律の規制によるものです。
決して安い価格ではないサプリメントの選び方も使い方も読み取れないとしたら、それぞれの素材の特徴について学び、その理解のもとに商品を選んで効果的なタイミングで摂るしかありません。
サプリメントに関する資格は、サプリメントアドバイザリースタッフ制度に基づく公益財団法人日本健康・栄養食品協会認定の食品保健指導士、一般社団法人日本臨床栄養協会認定のNR・サプリメントアドバイザー、一般社団法人日本食品安全協会認定の健康食品管理士などがあります。これらの資格認定教育は医師、栄養士、薬剤師、健康産業従事者などの専門家を主な対象とした指導する側のもので、実際にサプリメントを使用する人が自分のため、自分や家族・知人のための知識を得る教育の場とはなっていません。
そこで、消費者がサプリメントを正しく判断し、的確に使うことができる知識を取得するため、「サプリメントプロ検定」の講習を始めました。
サプリメントは、健康食品、栄養補助食品などと呼ばれることもあります。サプリメントの元々の意味は“補助、補充、補給”であり、不足しているものを補うことを指しています。一般にイメージされるサプリメントはアメリカの「ダイエタリー・サプリメント」(Dietary Supplement)を略したもので、「日常の食生活では不足する栄養成分を補うもの」とされています。
日常の食生活で不足するものというと、いわゆる栄養素という印象があり、ビタミン、ミネラルなどの錠剤をサプリメントと考える人が多い時代もありました。しかし、現在では栄養不足の補助というよりも運動が不足している人の代謝の補助、免疫の向上、痛みの軽減、血流の促進、活性酸素の消去、生活習慣病の予防といった自分が望む結果を導き出すための補助役として、選択的にサプリメントが使われるようになっています。
日本でサプリメントに使用されている素材は1000種類を超え、商品数は3万種類を超え、アメリカを凌ぐ勢いのサプリメント大国となっています。サプリメントの研究開発も世界の最先端を走り、どんな人が、どんな状態のときに、どういった使い方をすれば、どんな結果が得られるのかということも明らかにされています。しかし、そのことは商品のどこを見ても、チラシやパンフレット、広告を見ても書かれていません。これらのことを表示することは法律によって禁止されているからですが、そのために効能効果を暗示するだけで実際に有効性が確認されていない商品が販売されているという“玉石混淆”状態になっているのが現状です。
このような状態を解決するために「サプリメントプロ検定」を始めました。
コエンザイムQ10が医薬品から食品として販売することが許可されるようになった2001年からコエンザイムQ10は抗酸化や抗疲労が知られ、全身の細胞のミトコンドリアでのエネルギー産生が注目されて、さまざまな研究が行われてきましたが、免疫については後回しにされてきたところがあります。というのは、免疫を高めるところまでの効果が確認されるほど多くの量が体内に取り込まれにくいということがあります。
コエンザイムQ10の吸収率は、もともと低くなっています。これは体内で合成される成分であるために食品から多くが吸収される必要がなかった、ということがあげられます。医薬品となってから吸収率が高まったといっても、一般的なサプリメント成分のコエンザイムQ10の吸収率は約1%です。そのため、かなり多くの量を摂らないと免疫を高めるまでの効果が得られなかったのです。
サプリメントは安いものではなく、例えば10倍の量を摂らなければならないとすると費用も10倍かかることになります。それならば同じ効果がある他の成分を摂ればよい、吸収率が高いものを摂ればよいとの考えになるかと思いますが、体内でコエンザイムQ10の代わりとなる成分はありません。吸収率のほうは解決法があります。コエンザイムQ10を環状オリゴ糖(シクロデキストリン)で包接したタイプは吸収率が約18倍、つまり18%にもなることが研究によって明らかにされています。コエンザイムQ10と「包接」のキーワードで検索すれば該当するサプリメント商品を知ることができます。
運動は健康によいというイメージがあり、スポーツ選手は健康体と思われがちです。しかし、スポーツ選手も体育教師も実は平均寿命が短いことがわかっています。運動は体内で活性酸素が多く発生して細胞を傷つけていくことから、活性酸素の消去が「運動=健康」のカギと言われました。そして、抗酸化成分の摂取がスポーツ選手には必須ということが広まっていきました。
抗酸化成分としてスポーツ選手によく使われているものにコエンザイムQ10があります。コエンザイムQ10は細胞のミトコンドリアの中でエネルギー産生をする代謝に必要なヒトケミカルの一つで、以前は医薬品であったものが食品としても使用することが許可され、コエンザイムQ10はサプリメントの人気素材となりました。しかし、コエンザイムQ10は代謝では抗疲労が注目されて機能性表示食品にもなり、抗酸化成分としても使われています。
免疫とコエンザイムQ10の関係がわかるようになって、コエンザイムQ10の不足は免疫を低下させるだけでなく、運動することによって免疫が低下する可能性が高いこともわかってきました。コエンザイムQ10は20歳代をピークに徐々に体内で合成される量が低下して、蓄積量も減っていきます。その状態で運動をすると筋肉を動かすことによってコエンザイムQ10は減少していきます。
免疫細胞の白血球もコエンザイムQ10を用いてエネルギー産生を行っているので、コエンザイムQ10が減少したら白血球で作り出されるエネルギーが減ることになり、白血球が担っている免疫も低下していくことになります。だから、運動をするときにはコエンザイムQ10を補うべきであり、筋肉を激しく使うスポーツ選手は多くの量を必要とするわけです。
サプリメント(健康食品)の製品のパッケージやチラシ、カタログなどを見ても、どんな人がどれくらいの量を摂ればよいのか、いつ摂ればよいのかの表示は、どこにもありません。特定保健用食品と機能性表示食品、栄養機能食品は、有効性の一部を表示することはできますが、たとえ特定保健用食品であっても摂取量と摂取タイミングは表示できません。
それを表示できるのは医薬品だけで、サプリメントが表示すると医薬品医療機器法違反となり、罰せられるからです。
特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品以外のサプリメントは機能性の一部さえ表示できません。そのために、消費者は自分の状態に適しているのは、どんな成分なのかを知ることができません。状態によって、どれくらいの量を摂ればよいのか、食後に摂ればよいのか空腹時に摂ればよいのかも知ることができません。
こういったサプリメント情報を提供して、より良いサプリメントを的確に選び、正しく使ってもらうために実施するのが「サプリメントプロ検定」の目的です。





