投稿者「JMDS」のアーカイブ

1)適正なエネルギーの摂取
肥満の場合には、まずは体重減少が必要です。また、肥満でない場合にも、肥満を予防するための食生活を身につけることが大切になります。そのためには自分の適正なエネルギー量を知り、食べすぎないようにすることです。

1日の適正なエネルギー量は肥満の人は標準体重1kg当たり25~30kcal、肥満でない人は標準体重1kg当たり30~35kcalを目安にします。標準体重は「身長(m)×身長(m)×22」で求められます。

2)アルコール飲料を控える
アルコールは肝臓での中性脂肪の合成を高め、血液中の中性脂肪を増加させます。また、アルコール飲料はエネルギー量が高いことに加えて、飲酒時のおかずは高エネルギー量のものになりやすいため、摂取エネルギー量が多くなりがちです。飲酒の回数を減らすか、1回に飲む量を減らすようにします。

3)菓子・清涼飲料・果物などは控えめに
果物に含まれている果糖、砂糖に含まれているブドウ糖などの単糖は中性脂肪に合成されやすいため、単糖が含まれる甘い菓子や果物などは摂りすぎには注意が必要です。夕食後に菓子や果物を摂ると中性脂肪値が高まりやすくなります。最も中性脂肪値に影響するのは果糖や砂糖の入った飲料です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

中性脂肪値と虚血性心疾患の死亡率の関係性を日本人とアメリカ人で比較すると、100mg/dlの危険度を基準の1としたとき、日本人では140mg/dlで2倍、180mg/dlで3倍、250mg/dlで5倍となります。

アメリカ人は250mg/dlでは1.7倍と日本人のほうが中性脂肪値が上昇したときの虚血性心疾患の危険度が非常に高くなっています。

虚血性心疾患は、心臓の筋肉(心筋)に血液を送る冠状動脈が狭くなったり、塞がるなどして心筋に酸素が充分に送られなくなって酸素不足になる状態をいいます。

冠状動脈が狭くなって一時的に酸素不足になるのが狭心症、冠状動脈が完全に詰まるのが心筋梗塞です。冠状動脈は3本あるため、1本が詰まっても心臓が止まることはありません。

虚血性心疾患による死亡者の約85%は65歳以上となっています。75歳未満では男性に多くみられ、75歳以上では男女の差は小さくなり、85歳以上ではほぼ同じ発症率になります。

日本人の食生活は歴史的に脂肪が少なかったために、脂肪による健康被害を妨げる能力が低いとされます。

脂肪の摂取量が歴史的に多かった欧米人は、脂肪をエネルギー化する能力が高く、余分となった脂肪を脂肪細胞の中に蓄積していく能力も高くなっています。つまり、脂肪を多く蓄えて太ることができるわけです。

日本人は欧米人のようには太ることができないので、食事で摂る脂肪や肝臓で合成される脂肪が多くなると、血液中の中性脂肪が多くなる体質であり、動脈硬化になる危険性が高いということがいえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

中性脂肪の数値が正常範囲を超えても、すぐに身体に悪影響が出るわけではありません。しかし、血液中の中性脂肪が増加した状態が長く続くと、動脈硬化のリスクが高まります。

血液中の中性脂肪が増えると、HDLが減り、その結果としてLDLが増えて、コレステロールが血管壁にたまりやすくなります。

動脈硬化になると血管の内壁が徐々に厚くなり、硬くなって弾力性が弱まり、血管の内側が狭くなっていきます。また、血小板の凝集が促進され、血栓ができやすくなり、血管の内径が狭くなったところに血栓ができると血管が詰まりやすくなります。

中性脂肪値が高いうえに、LDLコレステロール値が高く、高血圧、糖尿病などの危険因子が重なると、さらに動脈硬化のリスクが増大します。

高中性脂肪血症のうち治療が必要となるのは、血液中の中性脂肪が150mg/dl以上となったときですが、中性脂肪は男性の場合、加齢に伴って増加する傾向があり、中年太りの原因となっています。

女性は、男性に比べて中性脂肪値が低い傾向にあるものの、閉経後にはLDLコレステロール値が高くなり、中性脂肪値も高くなるために動脈硬化の危険性も高まっていきます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康な人の血液中の中性脂肪量は50~149mg/dlで、150mg/dl以上を超えると高中性脂肪血症と診断されます。

健康診断で中性脂肪値が高いことを指摘されると、脂肪が多く含まれる食品を減らして、食事で摂取する脂肪の量を減らすように心がける人が多いようです。

「脂肪が多いのだから脂肪を減らせばよい」という発想ですが、食事で摂る脂肪を控えれば、血液中の中性脂肪が単純に減るというわけではありません。

食事で摂った脂質は、小腸から吸収されてカイロミクロンとなるため、脂質の多い食事をすると血液中にカイロミクロンが増えます。

しかし、カイロミクロンは食事をして数時間で、ほとんどが各組織のエネルギーとして使われます。

中性脂肪の検査は、空腹時(12時間以上は何も食べていない状態)に行われるため、検査で計測される中性脂肪はカイロミクロンではなく、中性脂肪は食事で摂った脂質との関わりは少なくなっています。

中性脂肪値に影響しているのは、食事で摂った糖質です。

中性脂肪の肝臓での合成は、アルコールの摂取によっても促進されます。また、肥満の人は、脂肪細胞の中で分解された脂肪酸が血液中に放出され、この脂肪酸を原料にして肝臓で中性脂肪が合成されます。

このほかにも、糖尿病、肝臓病、腎臓病、痛風などによっても、高中性脂肪血症になることがあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

血液検査を受けて、中性脂肪の検査数値が高いことが指摘されるような状態になっても、これといった自覚症状はみられません。しかし、中性脂肪値が高いまま長期間放置しておくと、血管の老化が進み、動脈硬化から心疾患、脳血管疾患へと進んでいくことになりかねません。

心疾患という病名は「心」と「疾患」と書くため、心の病気、精神疾患と勘違いされることもあるのですが、心筋梗塞、狭心症などの心臓病のことを指しています。

血液中に存在する脂質には、中性脂肪、コレステロール、リン脂質、遊離脂肪酸などの種類があります。

このうちの中性脂肪は英語名のトリグリセリド(triglyceride)を訳したもので、酸性、中性、アルカリ性という分類の中性とは関係がありません。グリセリドと呼ばれる脂質1個に、脂肪酸が3個結びついたものです。

中性脂肪は、エネルギーを体内に貯蔵するための形態であり、血液中を流れる脂肪や体脂肪の内臓脂肪と皮下脂肪もほとんどが中性脂肪となっています。

血液中の中性脂肪が過剰に増えた状態を高中性脂肪血症といい、中性脂肪とLDL(低比重リポ蛋白)のどちらか、あるいは両方が過剰に増えた状態、もしくはHDL(高比重リポ蛋白)が低い状態を合わせて脂質異常症といいます。

脂質異常症は、以前は高脂血症と呼ばれていて、2007年に病名が変更となりました。リポ蛋白の中でも、HDLは多いほうが動脈硬化のリスクが低下するため、高脂血症という名前は状況に合わなくなり、日本動脈硬化学会によって脂質異常症と名づけられました。

それに伴い、検査基準の中から高コレステロール血症がはずされ、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高中性脂肪血症の3つが、脂質異常症の診断基準となりました。

脂質は水には溶けにくく、血液は水成分であるために、親水性のよいタンパク質、リン脂質、コレステロールが結合したリポ蛋白の形で血液中を運ばれています。

リポ蛋白は成分比重の違いから、カイロミクロン、超低比重リポ蛋白(VLDL)、低比重リポ蛋白(LDL)、高比重リポ蛋白(HDL)に分けられていて、それぞれ体内での作用が異なっています。

このうち主に中性脂肪を運ぶ役割をしているのがカイロミクロンとVLDLで、コレステロールを運ぶのがLDLとHDLです。LDLが多くなると動脈硬化のリスクが高まることから一般には悪玉コレステロール、HDLが多くなると動脈硬化のリスクが下がることから善玉コレステロールと呼ばれています。

悪玉コレステロールが動脈硬化の要因となっていることを知ると、コレステロールは悪いものと考える人も出てきました。しかし、コレステロールは全身の細胞膜の材料であり、ホルモンの原料になり、脂肪を分解する胆汁酸の材料にもなります。コレステロールは体に必要で、決して悪いものではないことは知っておくべきです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「ナポリタンの日」カゴメが昭和生まれの日本の洋食のナポリタンから昭和の日に合わせて制定。

「歯肉ケアの日」「歯肉炎予防デー」花王が歯(4)肉(29)の語呂合わせで制定。

毎月29日:「ふくの日」(日本アクセス)、「クレープの日」(モンテール)、「Piknikの日」(森永乳業)、「肉の日」(都道府県食肉消費者対策協議会)

発達障害は自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)の3タイプに大きく分けられています。

少子化が大きく進んでいる中、発現率が同様であれば発達障害がある子どもは減っていってもよいはずです。しかし、発達障害は増え続けています。発現数の確認は、発達障害者支援法が施行された2004年から積極的に実施されるようになりました。

この法律に基づいて文部科学省が『通常の学級に存在する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査』を実施して、発達障害児の割合を発表したのは2012年のことでした。

その割合は小学校と中学校の通常学級に通う子どものうち、担任が発達障害であろうと推定した子どもの割合は約6.5%でした。

それから10年を経て、学習や生活の面で特別な教育的支援を必要とする児童生徒数について、文部科学省が2022年に実施した『通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査』の結果では、約8.8%が通常の学級に在籍している可能性が示されています。

この約8.8%の発達障害児以外に「何らかの困難を有していると教員が捉えている児童生徒がいる」と注意を促しています。

さらに調査によると、発達障害の可能性がある児童生徒のうち、校内委員会で特別な教育的支援が必要だと判断されたのは18.4%と5人に1人にも満たない状態です。しかも、発達障害の可能性のある児童生徒のうち、38.6%が「いずれの支援も受けていない」という結果になっています。

早期発見が充分でないこともあり、実際に発達障害児は10%に達していると推定されています。海外の複数の調査では発達障害児の割合は14〜19%にもなっています。

発達障害の男女差をみると、文部科学省の調査では男女比は2.4:1の割合と、男子が女子の2.4倍にもなっています。海外の調査では男女比は4:1とされるデータもあり、男性の発症が多いとされるアメリカでは4.5:1との報告があります。

国内の報告でも、注意欠陥・多動性障害は4〜9:1、自閉症スペクトラム障害は3:1とのデータがあげられています。

国内の調査の男子が女子の2.4倍という結果から、発達障害児が10%と推定すると男子で発見されているのは14.0%、女子では5.8%となり、単純計算ではあるものの、発達障害児の割合では7:3で男子が多いということになります。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

「困ったときに頼りにする人」というと、企業などの相談役から占い師まで、さまざまな専門家が存在していますが、責任を持って支援をしてくれる人となると、これまではコンサルタントが重視されてきました。

“これまでは”と書いたのは、コンサルタントへの信頼が揺らいでいる時代になっていると感じているからです。私への期待や依頼も70歳が近づくにつれて、だんだんとコンサルタントになってきて、70歳に達してからはコンサルタントだけでは足りなくなっているとも感じています。

どんな時代になっていて、何が求められているのかを考える前に、コンサルタントの定義について触れておくことにします。

コンサルタントは、クライアントの課題を解決するために、助言や指導を行う専門家のことで、クライアント企業の経営課題を明らかにして、課題解決のための戦略を立案・提言して企業の成長や業績改善を支援する仕事です。

その専門家は経営コンサルタントと呼ばれていますが、こう考えると経営コンサルタントも生き抜くのが難しい時代になっています。

その証明の一つとされるのは、コンサルタント先の企業を倒産させないことが仕事の経営コンサルタントの倒産です。2024年度の経営コンサルタント業の倒産が150件を超えて、前年比で3.4%も増えて、2005年の集計開始以降で過去最多を更新しました。

経営コンサルタントは“経営のプロ”と認識されています(いました?)が、事業再生や経営統合、M&A、DX(デジタルトランスフォーメーション)支援など、専門領域の分散化と顧客ニーズの高度化によって、コンサルタントは差別化と専門性が強く求められるようになっています。

これまで経験と知識があれば、他の人よりも優れていたと評価されたことも、今では資料集めも情報の整理もAI(人工頭脳)に簡単に取って代わられるようになりました。AIと並ぶようなレベル(過去の経験則)では対応ができなくなり、そのうちAIを超えるようなレベルでも生き残れなくなるような時代となっています。

コンサルタントは小規模や1人でも、開業資金が少なくてもスタートできる職種で、参入障壁も低くなっています。税理士や司法書士なども、下請け仕事のようなことではなくて、積極的な経営への提案をコンサルタントとして手掛けるようになっています。

専門業界のコンサルタントであっても人脈が途切れるようなことがあったり、継続的な取引が突然なくなるリスクもあり、危機管理が必要な状況は足元が脆弱な中小企業と同様です。

それだけにコンサルタントとしての危機管理が重要であり、知識と経験、人脈、人柄だけでなく、求められていることを的確に把握して、コンサルタント先の専門性を学ぶことが重要と考えています。

そのために必要なことについては、次回(日々修行243)に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

発達障害の子どもは疲れやすく、これが発達障害の状態を悪化させることにつながっています。通常では自然に、無意識のうちにできることであっても、発達障害の子どもは環境に合わせるために心身をフル回転させて対応させていることがあります。

その疲労のために、学習がうまくいかないこともあります。過度な疲労や、疲労の蓄積を考慮して、発達支援に取り組むべきです。

発達障害の特性としてみられる感覚過敏は、刺激に対してストレスを感じやすく、そのために神経をすり減らしやすい傾向にあります。

効率よく身体を動かすことが苦手な人は、脳が運動を調整しにくく、極端に不器用であったり、力加減を調整しにくいために、服を着たり、靴ひもを結ぶといった日常的に行われる動作でも苦労するために脳の疲労が蓄積されやすい傾向があります。

注意欠陥・多動性障害の多動・衝動性のタイプは思考や行動のコントロールが効きにくいことから活動量が多く、日常的なエネルギー消費が激しくなっています。また、衝動性をコントロールしようとすることによって、神経をすり減らして疲れる例も多くなっています。

発達障害に共通する自律神経の乱れから、緊張感が続いたり、身体や脳の休養をとることも苦手で、中でも注意欠陥・多動性障害の子どもの半数ほどに睡眠に関する障害が起こっているとされています。

発達障害の子どもが疲労を訴えるのは、このような理由があるのに、さぼろうとしていると勘違いされがちです。さぼっているわけではなく、心身に負荷をかけることからエスケープ(脱出、逃亡)したがっています。中には疲労を訴えないために気づかれないことも少なくありません。

ストレスを軽減させる方法や休息を与えることだけでなく、疲労の根本原因である自律神経の働きを調整するために、睡眠、食事、排泄、運動といった生活リズムを整える家庭での過ごし方が大切になります。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

業苦楽は、自業(自業自得の自業)のために苦しむ“自業苦”(じごく)と対比される言葉で、これは業苦楽(ごくらく)と読みます。これは浄土真宗の宗祖の親鸞聖人の書に出てくる含蓄のある言葉です。

業苦楽は自業苦を経験してこそ辿りつく心境であって、地獄が存在しない浄土真宗らしい表現ということができます。また、地獄が存在していないことから、地獄に相当するような苦しみの世界は生きている間に経験することで、これが“自業苦”ということです。

“業”は、ただ自らがやってきたことということではなくて、「理性では抑えられない心の動き」を指すこともあります。この理性で抑えられないことが、燃え盛る火によって熱せられてグツグツと煮えた状態になるのは「業を煮やす」と表現されます。

「物事が思うように進まずに腹を立てる」ことを意味していて、通常であれば煮えたものであっても火を弱める、火から離れることで鎮める(落ち着いた心境になる)ことはできるかもしれません。

ところが、業火(ごうか)によって「業を煮やす」ところまで進んでしまうと、火を消したとしても、熱せられたままで怒りの状態が続くことにもなります。

業火は、仏教で悪業(あくごう)が身を滅ぼすことを火にたとえて使われる言葉で、地獄が存在している宗派(浄土真宗以外)では罪人を焼き苦しめる地獄の火を指しています。

お題の「業を煮やす“苦”は冷めにくい」は、身を滅ぼすような行動をしても、それを気づいていない、気づいていても気づかない振りをしている人がいることを示そうとして取り上げました。

業火になるまで止めることができない人は、その火で自らの焼かれることにもなりかねないだけに、火の状態を確かめること、自分ではよいと思ってしていることが他の人にとって業火となっていないか常に確かめることが必要だということを伝えています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕