投稿者「JMDS」のアーカイブ

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂溶性ビタミンのビタミンEの欠乏の回避の「目安量の策定方法」の続きを紹介します。

*小児(目安量)
これまで健康な小児のビタミンEの目安量の推定に関するデータは見出されていません。そのため、成人と同様に国民健康・栄養調査(平成30年・令和元年)における摂取量の中央値を目安量としました。

*乳児(目安量)
母乳中のビタミンE濃度は、初乳、移行乳、成熟乳となるにつれて低下して、初乳(6.8〜23mg/L)に対して、成熟乳(1.8〜9mg/L)では、およそ1/3〜1/5です。

また、母乳中のビタミンE濃度は、早期産か満期産には関係なく、さらに日常変動もほとんど見られません。

日本人の母乳中のα–トコフェロール量の平均値(約3.5〜4.0mg/L)に基準哺乳量(0.78L/日)を乗じると、2.7〜3.1mg/日となるため(≒3.5〜4.0mg/L×0.78L/日)、丸め処理を行って3.0mg/日を0〜5か月児の目安量としました。

6〜11か月児については、体重比の0.75乗を用いて体表面積を推定する方法で外挿すると、男児が3.85mg/日、女児が3.80mg/日となるため、4.0mg/日を目安量としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「世界新記録の日」1931年10月27日に走り幅跳びの南部忠平、三段跳びの織田幹雄が日本人として初めて世界記録を樹立したことから制定。

毎月27日:「ツナの日」

自分にとって時間を無駄にされたことは大きな出来事であっても、それを感じない人も少なくありません。感じない人には共通していることがあります。

それは時間に余裕があって、時間の大切さに気が回らない人のことでもなければ、お金に余裕があって「時は金なり」がわかっていない人のことでもありません。

私に「時間泥棒」という考えを気づかせてくれた経営者は、“分刻み”“秒刻み”というのは、こういうことかという見本を示してくれた方ですが、どんなに忙しくてもお金に不自由をする人ではありませんでした。

その当時の私は、時間の余裕はなくても、お金には少しは余裕があったので、「時間泥棒」の本当の意味がわかっていないところがあったのですが、今のように“やりたいこと”を実現するための時間もお金も足りない、という状況になっていると、「ギリギリの時間を作って会ったのに」「お金を工面して会ったのに」と後悔させられることがあります。

そのようなことを悔いるのではなく、時間泥棒の被害に遭わないように、二度と会わなければよいのでしょうが、人間関係もあって、まったく会わないようにするのも難しいところがあります。

「時間泥棒は自分が泥棒であることに気づいていない」と言われるように本人は気づいていないことが多いだけに、顔を見たら寄ってくる、こちらのことを思って(?)話をしてくるということが多く、ますます時間泥棒をされることにもなります。

そのような人に時間泥棒をするなと言っても通じることは少なくて、時間の大切さを説いてみても時間感覚が違っている人には納得させるための時間も勿体無いことと感じてしまいます。

「時間は誰にも1日24時間」と平等を説かれることがあるものの、人によって同じ長さではないと考えることがあったのが、時間塾のコラムのきっかけにもなっています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

采配(さいはい)は、大将(指揮官)が戦場で指揮をとるときに手にする持ち物で、厚紙を細く切った房(ふさ)を柄(え)の先につけたものです。

戦国時代には、この房状の采配を振ることによって軍勢を動かす合図を送ったことから、采配を振るという言葉が生まれました。

また、陣頭に立って指図をすること、指揮をすることが采配と呼ばれるようになりました。

采配がキーワードであることから、采配を振るでも采配を取るでも同じ意味になりましたが、今回のお題の「采配を振るう」が多く使われるようになっています。

多く使われていれば正しいとは限らないということですが、その判断として利用されるのは文化庁の『国語に関する世論調査』です。これによると「采配を振る」を使っている人は28.6%、「采配を振るう」を使っているのは58.4%となっています。

どちらが正しい使い方なのかというと、これまでの説明からわかるように「采配を振る」で、「采配を振るう」は誤用です。

国語辞典では、かつては「采配を振る」だけしか記載されていなかったのですが、少数派であっても「采配を振るう」が記載されるものも見られるようになりました。

「振るう」は、大きく揺り動かすことで、力や能力を発揮する、勢いが盛んな様子を示す言葉です。刀を振るう、辣腕(らつわん)を振るう、猛威を振るうといった使われ方をします。

勢いが盛んということと、武器を振るっているということで、これが混同して「采配を振るう」になったのではないかと考えられています。

「振る」は前後または左右に素早く動かすことを指していて、その振るものとしては手や旗などで、合図をする行動です。

となると、「采配を振る」が相応しいことになるのですが、使う人が多くなると誤用も慣例として認められるようになるのが世の流れなので、いつしか「采配を振るう」が「采配を振る」と並んで辞書に載る時代が来るのかもしれません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂溶性ビタミンのビタミンEの欠乏の回避の「目安量の策定方法」の続きを紹介します。

*成人(目安量)
多価不飽和脂肪酸1gに対するビタミンE必要量を0.4mgとして、国民健康・栄養調査(平成30年・令和元年)の結果を用いて、性・年齢別の多価不飽和脂肪酸摂取量(平均値)に対応するビタミンE摂取量を算出すると、成人における最低限必要量の5mgを下回る区分はありません。

一方、ビタミンE摂取量は、いずれの性・年齢区分でも多価不飽和脂肪酸摂取量に対応するビタミンE摂取量を上回っており、現状のビタミンE摂取量であれば、多価不飽和脂肪酸摂取に対して適切なビタミンE摂取量を維持できると判断しました。

この種の食事調査方では一定の過小評価が観察されるため、実際には、この数値よりも少し多く摂取しているものと考えられます。

この点からも、現在の日本人の摂取量であれば十分なビタミンE摂取量であると考えられます。

以上より、現在の摂取量の中央値をもって目安量としました。

*高齢者(目安量)
高齢者でも、加齢に伴い、ビタミンEの吸収や利用が低下するとの報告は存在しないため、国民健康・栄養調査(平成30年・令和元年)における摂取量の中央値を目安量としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂溶性ビタミンのビタミンEの欠乏の回避の「目安量の策定方法」を紹介します。

〔目安量の策定方法〕
不足を示す明確な臨床症状や信頼度の高い生体指標が存在しないため、ビタミンEの必要量を正確に算定することは困難です。そこで、目安量を設定することとしました。

多価不飽和脂肪酸の摂取が制限された条件下での検討では、多価不飽和脂肪酸を細胞膜で機能させるために最低限必要なα–トコフェロール摂取量は4〜5mg/日と報告しています。

さらに、多価不飽和脂肪酸摂取量1gに対するα–トコフェロール必要量は0.43mg、0.52mgとの報告もあり、小児や、若年成人女性を対象とした研究でも、血漿ビタミンE濃度を一定量に維持するためには0.4mgの摂取で十分とされています。

なお、ドイツ・オーストリア・スイスの食事摂取基準では、リノール酸1gの摂取に対してトコフェロール当量で0.4mg、北欧諸国の食事摂取基準では、0.5mgが用いられています。

上記の報告を参考にして、成人においては最低限の必要量として4mgを確保する必要があるとして、その他関連する状況を勘案して目標量を定めました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「柿の日」全国果樹研究連合会カキ部会が、明治28年10月26日に正岡子規が奈良旅行をした際に「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」と詠んだことから制定。

「きしめんの日」愛知県製麺工業協同組合が、食欲の秋の10月と、きしめんのツルツル感を2(ツ)6(ル)の語呂合わせで制定。

「青汁の日」アサヒ緑健(福岡県福岡市)が、10を英語のIO(アイオー)と読むことから青、26を汁と読む語呂合わせで制定。

「アルファベットチョコレートの日」名糖産業(愛知県名古屋市)が、アルファベットチョコレートはひとくちチョコ(一口)で10、アルファベットが26文字であることから制定。

「どぶろくの日」武重本家酒造(長野県佐久市)が、ど(10)ぶろく(26)の語呂合わせで制定。

「フルタの柿の種チョコの日」フルタ製菓(大阪府大阪市)が、柿もチョコレートも10月が最盛期で、柿の日にちなんで制定。

「青森のお米つがるロマンの日」JA全農あおもりが、米の実りの10月と、つがる(2)ロマン(6)の語呂合わせで制定。

毎月26日:「風呂の日」(東京ガス)、「プルーンの日」(サンスウィート・インターナショナル日本支社)

「休まないで歩け」というのは水前寺清子の「三百六十五歩のマーチ」が伝える大事なキーワードではあるのですが、歩き続けることによって身につけることができるのは足腰の筋力の向上です。

筋力と一般に呼ばれているのは、筋収縮力と筋持久力です。筋収縮力は強い力を発揮できるパワーのことで、歩くことによって脚力としての筋収縮力を高めるためには、足腰に負担がかかる歩き方をすることが求められます。

歩幅を広くして、勢いよく前進することによって脚(腰から下)の筋肉を刺激していくことができるようになります。刺激が強くなるほど筋肉のパワーが高まるものの、それが長続きしないのでは効果が得られないことになります。

そこで重要になる筋力というと筋持久力で、強いパワーを長く続けることができる能力です。この筋持久力は、筋肉の収縮が長く続くことで得られます。

筋収縮力と筋持久力に関わるのは白筋と呼ばれる筋肉で、主なエネルギー源はブドウ糖です。もう一つの筋力である筋代謝力は、筋肉が動くことによってエネルギー代謝を高めていく能力であって、筋代謝力を担っているのは赤筋です。

赤筋は赤い色をしていて、脂肪を取り込んでエネルギー化しています。赤筋は酸素を使って脂肪を代謝させる(一般には燃焼とイメージされる)筋肉で、赤筋は有酸素運動をすることによって、代謝が高まり、余計な体脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)を減らすことができます。

白筋は数日に1回の筋肉運動でも強化することができますが、赤筋は毎日のように刺激することが必要です。ということで、このことが毎日歩くことの重要ポイントであり、「休まないで歩け」ということにつながります。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕

ほうれん草の可食部100gあたりのビタミンCは初版では150mgだったところから、改訂版が出るたびに100mg、65mgと低下していって、今では35mgにまで低下していることは前回までに説明しました。

また、平均が35mgであるものの、冬場(旬)には60mgであるのに対して夏場には20mgにも低下していることについても触れました。

日本食品標準成分表の初版が発表されたのは終戦から2年後の1947年(昭和22年)でしたが、調査は前年に行われています。終戦直後には農薬も有機肥料もほとんどない状態で、今でいう有機無農薬で栽培されていました。

では、現在のほうれん草を有機無農薬で栽培すれば栄養成分が多くなるのかというと、そのようなことは期待できません。というのは、以前のほうれん草と現在のほうれん草では品種が異なっているからです。

以前のほうれん草は東洋種で、東洋種といえば葉に切れ込みがあって、その当時に育った子どもが描いたほうれん草の絵は葉がギザギザした感じとなっていました。

これに対して現在のほうれん草は丸みのある葉となっています。この外観の特徴は西洋種ですが、実際には市販されているものの多くは東洋種と西洋種の掛け合わせとなっています。

西洋種は葉が厚くて調理しにくく、食べにくいこと、またシュウ酸が多く含まれていることもあって、西洋種に東洋種を掛け合わす品種改良が行われた結果です。

栄養価の低下は、品種改良だけではなくて、野菜全般で起こっていることです。ほうれん草といえばミネラルの鉄が多いことが知られていましたが、鉄は初版から13mgから現在の八訂増補版(2023年)では2mgにまで低下しています。

理由の一つは土壌の変化で、ミネラルはイオン化して根から吸収されます。現在の土壌は肥料の使用によって栄養豊富なイメージがあるものの、イオン化しにくく、根から吸収されにくくなっています。

それに加えて、気象の変化もあって、野菜本来の成長の条件とは異なる環境の中では栄養素の吸収度が低下しているので、日本食品標準成分表どおりの栄養価である保証はないということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂溶性ビタミンのビタミンEの欠乏の回避の「必要量を決めるために考慮すべき事項」を紹介します。

〔必要量を決めるために考慮すべき事項〕
ビタミンEの欠乏によって、赤血球の脆弱化とニューロン(特に末梢軸索や脊髄後角ニューロン)の変性が起こるため、欠乏症としては溶血性貧血と神経脱落症状があげられます。

血中α–トコフェロール濃度が12μmol/L以下で溶血反応のリスクが高まるとされています。しかし、α–トコフェロール摂取量と溶血反応の用量反応性は不明です。

ヒトを対象とした研究では、ビタミンEの生体指標として、血中α–トコフェロール濃度が、しばしば用いられています。

しかし、血中α–トコフェロール濃度は、食事からのα–トコフェロール濃度を必ずしも反映せず、それらの相関性は低いことが示唆されています。

また、血中α–トコフェロール濃度は、血中コレステロールやトリグリセリド濃度の影響を受けるため、これらの濃度で調整を行う必要があるものの、調整後の明確な基準値はまだ存在しません。

α–トコフェロールの代謝物であり、尿中に排泄されるα–CEHCも有用視されていますが、食事摂取基準で用いるだけの報告は蓄積されていません。

以上より、現時点において信頼性が高く、かつ十分な報告が蓄積されている生体指標は存在しないと判断されました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕