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「足るを知る」の発想を受け入れやすいかどうかは、それぞれの人の環境や経験によって変わってくるところがあります。

その例として、ここであげたいのは浄土真宗の宗祖(開祖)の親鸞聖人の教えの中に出てくる業苦楽(ごくらく)と自業苦(じごく)です。多くの人が聞いたことがある極楽と地獄を別の文字で表したものです。

このような言葉で示すのは、浄土真宗には他の仏教宗派とは違って、地獄が存在していないからです。浄土真宗の門徒(他宗派の信者)は、亡くなったら即座に誰もが極楽にいくことができるという教えがあります。地獄があるとしたら、それは生きている現世に存在していることになります。

そして、それは自らが行ってきた自業によって起こるもので、それは自業自得です。他の宗派であったら、自業自得は悪い行いをしてきた結果であるので、悪い結果になるということになるのかもしれませんが、そもそも自業自得は良い行いによって良いことが起こることも、悪い行いによって悪いことが起こることも意味しています。

最も悪い出来事は亡くなってから“地獄に堕ちる”ことです。そうならないように必死になって祈る、悪いことをしてきた分を取り戻して、さらに善行を積んでいくということが説かれる宗教・宗派がほとんどかと思います。

これに対して、浄土真宗には地獄が存在していないので亡くなって地獄に行くことはありません。浄土真宗の門徒が行く先は全員が極楽です。

浄土真宗には亡くなってからの地獄はないわけですが、現世に存在しているのは何かというと、これが自業によって苦しむことであり、これを「自業苦」と書いて「じごく」と読み、地獄と同様の苦しみの状態を指しています。

今の状態を知って、これを満足して受け入れることが「足るを知る」であり、苦しいことがあっても、その先に楽しみがあるという業苦楽と合致することであると考えています。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕

法人は設立するのは簡単でも、解散・清算となると面倒なことばかりです。その中でも比較的簡単とされる一般社団法人の手続きについて書いていきます。

解散して、設立以前の状態にするには、以下の12つの手続きが必要になります。

・社員総会の特別決議
・法務局への解散登記
・清算人の選任と清算人の登記
・官報への解散公告
・債務者保護手続き(2か月以上の保護期間)
・残余財産の処分
・税務署などへの解散の届出
・解散確定申告
・社員総会の決議(決算報告書の決議)
・法務局への決算結了の登記
・税務署などへの決算結了の届出
・清算確定申告

これらの手続きも、会議と資料作り、お役所に手続きに出向くことなどが必要で、法務局で登記したら、それを証明する書類を持って次の手続きに臨むことになります。

最初の社員総会を開催するためには、その前に役員会が必要で、事前に役員全員に了解を得ていても、そこで揉めてしまって先に進まないという辛い(暗い負の経験)もしたことがあります。

解散をする一般社団法人の代表や役員が手続きをしても(外部委託しなくても)8万円ほどの費用はかかります。

こんなにも面倒になっているのは、解散をせずに、定款の目的と事業内容を遂行させようという考えなのか、単なる嫌がらせなのか、途中で判断がつかなくなることがあるほど、とにかく大変な作業です。

少なくとも私はボランティアで、1人でやっていいと親切心で言えるようなことではないという思いは今も変わっていません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

発達障害があると力加減がわからず、何事にも全力で立ち向かおうとする特性があります。教師や講師は学習に全力で取り組むということを口にしますが、発達障害児にとって全力で取り組むというのは手加減しないことで、文字を書くときでも全力で取り組もうとします。

そのために力が入りすぎて、鉛筆の芯が折れてしまうために、ひらがなでも一文字が一気に書ききれないということも起こります。そのために指が疲れるだけでなく、痛みを感じていても力が抜けない状態もあり、例えば突き指をしていても、その指を使い続けるというようなことにもなります。

1回の講習時間で、鉛筆の芯を何本も折ってしまうので、ペンケースに多くの本数が入っていないと学習にならないという子どももいますが、中には力が入りすぎて、鉛筆そのものを折ってしまう子どももいます。大人でも鉛筆を折るには相当の力が必要ですが、それを意識しないでなってしまうのが、力加減がわからない子どもの実態です。

鉛筆は芯が折れることを気にしなければ、力を入れすぎようと文字を書くという結果は変わりはしません。そこで鉛筆よりも芯が細くて、力を入れすぎると折れやすいシャープペンシルを使わせることもあります。

それも0.3mmの太さのものを使って、芯を折ったら書くのに時間がかかって遅れてしまうということを教えようとします。そもそも学習障害の子どもは理解したことを文字として表現するまでに時間がかかるので、芯を折っていたら時間制限で回答できないことになってしまいます。

鉛筆の芯だけでなく鉛筆を折るくらいに力が入ってしまう子どもには、箸の持ち方も力が入りすぎて上手に食べられない、指先の感覚で細かな作業ができないということが多くなっています。

どの方法なら鉛筆の持ち方、使い方を教えられるということよりも、その子どもが楽しく続けられる指先を繊細に使うことができる遊びや日常生活の工夫などから身につけさせることも必要になってきます。このテクニックを教えるのが学業技能向上を目的とした講師の役割です。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から「食物繊維」を紹介します。

〔食物繊維〕
炭水化物は多様な化合物を含み、健康影響を考える際には総体としての摂取量ではなく、その質が問われるようになってきました。

WHOのガイドラインでは、炭水化物摂取量そのものではなく、炭水化物摂取源となる食品の種類と摂取量、食物繊維摂取量について推奨される事項が示されています。

食物繊維は、数多くの生活習慣病の発症率または死亡率との関連が検討されており、メタ・アナリシスによって数多くの疾患との間に有意な負の関連が報告されている稀な栄養素です。

代表的なものとして、総死亡率、心筋梗塞の発症と死亡、脳卒中の発症、循環器疾患の発症と死亡、2型糖尿病の発症、乳がんの発症、胃がんの発症、大腸がんの発症などがあります。

また、メタボリックシンドロームの発症率との関連を検討したメタ・アナリシスも存在します。

これらの報告は、総合的には食物繊維摂取量が多いほど、これらの発症率や死亡率が低くなる傾向を認めています。

食物繊維摂取量が多いと体重や収縮期血圧、総コレステロール値が低いことも報告されています。食物繊維摂取量が多いと排便頻度が高いことや、食物繊維の投与が慢性便秘の改善に効果的であることが報告されています。

どの程度の量で慢性便秘の予防や改善が認められるかについては研究結果が一致していませんが、これは食物繊維のうちでも、摂取するものの水溶性・不溶性の別の発酵性の違いによって排便への影響が異なるためと考えられています。

以上のように、食物繊維は摂取不足が生活習慣病の発症に関連するという報告が多いことから、目標量を設定することとしました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から指標設定の基本的な考え方の「糖類」の後半を紹介します。

〔糖類〕
日本食品標準成分表における糖類の欠損値を補完して、total sugar以外にadded sugarやfree sugarの成分値も追加した上で日本人における糖類摂取量を調べた研究は存在しています。

例えば、成人における糖類の摂取量の平均値は、男性で総エネルギー摂取量の10.7%/6.1%(total/ added sugar)、女性で13.6%/7.4%、男児(8〜14歳)で12.3%/5.8%、女児(同)で12.8%/6.0%と報告されています。

しかし、報告数は少なく、日本人における糖類の摂取実態が十分に明らかにされているとは言い難いことです。

このように、現在の日本ではadded sugarとfree sugarの摂取量を容易に推定することができず、added sugarとfree sugarの摂取量に関する指標を定めることは困難です。

また、報告されている日本人のadded sugarあるいはfree sugarの摂取量の平均とは低く、過半数の日本人では糖類摂取量が他国で推奨されている値よりも低い可能性があります。

よって、指標を定める意義や指標の設定方法は慎重に検討する必要があり、今回は糖類に対する目標量の設定は見送ることとされました。

なお、total sugarに対する目標量を定めることも考えられますが、研究数が少ないことと基準の国際的整合性の観点から、この方法も選択されていません。

一方で、一部に糖類摂取量の非常に多い日本人も存在すること、free sugar摂取量が増えることでビタミン・ミネラル類の摂取量が減少する減少(nutrition dilution)が日本人でも観察されることが報告されています。糖類の摂取実態と、その変化には注意を払う必要があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「とろみ調整食品の日」介護医療食品のフードケア(神奈川県相模原市)が、誤嚥防止の普及のために、と(10)ろみ(3)の語呂合わせで制定。

「榮太棲飴の日」榮太棲總本舗が、榮太棲飴の生みの親の細田栄太郎の誕生日にちなんで制定。

「飲むオリーブオイルの日」クオリティライフ(和歌山県白浜町)が、トルコ産のエクストラバージンオリーブオイルを飲む習慣による健康の提案からトルコ(10)サンシャイン(3)の語呂合わせで制定。

「ドイツパンの日」ドイツパン研究会が、1990年に東西ドイツが合併された日にちなんで制定。

「洗浄の日」日本洗浄技能開発協会が、1000(せん)は10の3乗(じょう)であることから制定。

「健康オートミールの日」ライスアイランド(岐阜県岐阜市)が、10月はスポーツの日があって健康意識が高まる時期で、オー(0)トミ(3)ールの語呂合わせで制定。

「糖鎖の日」糖鎖生命コア研究所(名古屋大学、岐阜大学)が、糖(10)鎖(3)の語呂合わせで設定。

毎月3日:「くるみパンの日」(カリフォルニアくるみ協会)、「みたらしだんごの日」(山崎製パン)

「足るを知る」は、中国の思想家・老子が書いた『道徳教』の一説の「知足者富」(足るを知る者は富む)が原型です。

この“富む”というのは、物質的な豊かさではなく、精神的な豊かさや幸福感を得られることを指しています。そして、自分のおかれている現状に満足して、周りへの感謝を忘れない内面の豊かさを表す言葉といえます。

「知足者富」は、仏教の経典に登場する「知足」をもとに、道家思想の影響を受けて生み出した金言とされていますが、紀元前6世紀の老子の時代には、仏教の経典はインドから中国には伝わっていないというのが歴史研究の見解です。

「知足者富」は老子のオリジナル発想なのか、それとも仏教の経典が伝わってきてから誰かが書いたのか(もしくは付け加えた)のか、そこは謎のまま残しておいて、「知足者富」の意味するところを理解することが一つです。

そして、金言として今に伝わる「足るを知る」の意味を知って、自分に合わない豊かさ、身分に合わない満足を求めて誰かに卑屈になるのではなく、身分相応の倹しい(つつましい)生活をすることの大切さを、身をもって実践していくという生き方そのものといえます。

人間の欲望や欲求は際限がなくて、どこまでも湧いてくるものです。それがあるからこそ成長も発展もできるという考え方がある一方で、現在よりも上を求め続けることは、いつまでたっても幸せになれない、幸せを感じることができないということを老子は言い表しています。

欲によって人を振り回すことになり、自分自身の人生を振り回すことにもなるという考えから、人と争わないためにも今の状態に満足することが重要との教えです。

この考えは、ミニマリズムと共通するところがあります。ミニマリズムを実践するミニマリストは、さまざまな考え、さまざまな実践法があって当然かと思いますが、一般社団法人全日本ミニマリスト協会の理事の一人として、私はどのように考えるのか、その原点となっている考えについては次回(金言の真理24)からに伝えさせてもらいます。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕

1日24時間という時間の長さは誰にとっても同じであったとしても、その価値は同じということはありません。しかし、その認識が合っているのか、という疑問も抱かれています。

「金持ちの24時間と貧乏人の24時間とでは価値が違う」という言葉があるのですが、出典を探ってみても確定的なことは出てきません。それくらい多くの人が感じている(と同時に発信している)、普遍的な感覚になっているということです。

同じ1時間であっても、金持ちと評価される人は濃密な時間を過ごしているのに対して、そうでない人は無駄なこと、効果がないことにも時間が使われているので、実際は1時間(60分)が45分か30分しか使われていないということにもなっています。

ここまでの話は書籍でも講演でも見聞きすることではあるのですが、金持ちの代表と一般に見られている経営者は濃密な1時間を過ごしていて、まさに“分刻み”という表現がピッタリという人も中にはいます。

それほどに忙しい経営者であるので、約束をしていた時間に遅れてくることがあっても、なんとなく許されているところがあります。中には、自分が忙しいということを示すために、応接室や会議室に、わざと遅れて入ってくるという人もいました。

遅れてきた分だけ打ち合わせなりの終わりが延びて、実質の時間が確保されているなら、“時間を損した”ことにはならないかもしれませんが、大抵は開始時間が遅れても終了時間は変わらないということになっています。

この失われた時間は、それぞれの人にとって価値が違っているので、「15分くらいなら問題ないだろう」と単純に考えるわけにはいかないのです。

お題の「時間の価値は違うのか」の解答としては、金を払う人の時間は価値が高くて、もらう人の時間は価値が低いということではなくて、どちらの価値も時間に関しては同じくらいに高いということです。

それを他人の時間を奪う可能性がある人は意識して、時間について考えるべきだということを話しています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕

加工食品の表示は、容器包装に入れられたものに義務づけられています。

表示内容は、名称、原材料名、添加物、内容量、消費期限または賞味期限、保存方法、食品事業者の名称・住所、製造者・加工者の名称・住所などがあります。

原材料名には製造地表示、特定原材料の表示、アレルギー表示の義務があります。

加工食品の製造地は、すべてが表示されているわけではなくて、最も多く使われている原材料の製造地が表示されます。例えば、ドイツ製造と表示されていたものが、ドイツで製造されたことはわかっても、原材料がドイツで収穫されたものとは限りません。

国内製造と書かれている場合も同じで、日本国内で作られたものであっても、その材料が外国産である場合もあります。

加工食品には、原料原産地名が表示されたものもあります。これは加工食品に使われた生鮮食品の産地のことで、リンゴ果汁を例にすると「ドイツ産(りんご)、ハンガリー産(りんご)」といったように表示されます。多く使われているものが先に書かれることになっています。

これは、まだわかりやすい表示で、原料原産地名が書かれていても実際のところがわからないことがあります。それは「アメリカ産又はカナダ産」といった表示で、これは「アメリカ産のみ」「カナダ産のみ」「アメリカ産のほうがカナダ産よりも多い」「カナダ産のほうがアメリカ産よりも多い」といった4つのパターンがあります。

実態がわかりにくい表示ですが、この表示で明らかなことはアメリカ産とカナダ産以外の原材料は使われていない、ということだけです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から指標設定の基本的な考え方の「糖類」の続きを紹介します。

〔糖類〕
齲歯(うし)については、55の研究をまとめたシステマティック・レビューと23の研究をまとめたシステマティック・レビューにおいて、糖類摂取量が多いこととの関連が指摘されています。

肥満、2型糖尿病、齲歯のいずれについても、それを超えると発症が増える、あるいは減るといった糖類摂取量の明確な閾値は報告されていません。よって、糖類に対して目標量を定めるか否かは検討する必要があります。

糖類のうちでも、総摂取量に当たるtotal sugar(総糖類)ではなく、added sugar(添加糖類:食品の調理加工中に添加された糖類やシロップ)あるいはfree sugar(遊離糖類:added sugarに果汁を加えたもの)の健康影響が多く研究されており、各国・組織で糖類摂取に対して定められている基準値は、多くの場合、added sugarまたはfree sugarに対するものです。

例えば、世界保健機関(WHO)は、free sugarの摂取量に関する勧告を出しており、総エネルギーの10%未満、望ましくは5%未満に留めることを推奨しています。

Total sugar摂取量に対して推奨される量を定めている国としてフランス(100g/日未満)、韓国(総エネルギーの10〜20%)があげられます。

我が国では、日本食品標準成分表の炭水化物成分表に単糖や二糖類など糖の成分値が収載されていますが、すべての収載食品についてではありません。

また、ある食品に含まれる糖類について、その由来ごとの成分値、すなわちadded sugarやfree sugarの成分値は示されていません。よって、個人および集団におけるadded sugarとfree sugarの摂取実態を簡便に推定することは現時点では困難です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕