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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の脂質異常症と食事の関連の「概念と定義」を紹介します。

〔概念と定義〕
脂質異常症について、高low-density lipoprotein(LDL)コレステロール血症、低high-density lipoprotein(HDL)コレステロール血症、高トリグリセライド血症の3つのタイプに分けて、栄養素摂取量との関連を記述します。

ここでは脂質に食事性コレステロールも含めています。

脂質異常症は、動脈硬化性疾患、特に心筋梗塞および脳梗塞の危険因子となる疾患です。

動脈硬化性疾患の概念、診断基準、病態および動脈硬化性疾患全体の重症化予防については、日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年版」の参照がすすめられます。

なお、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022年版」では、冠動脈疾患およびアテローム血栓性脳梗塞の発症予防の観点から、脂質異常症のスクリーニング基準値を設定しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の高血圧と特に関連の深い栄養素について「栄養素の複合的な摂取」を紹介します。

〔栄養素の複合的な摂取〕
単独では血圧低下効果が低い栄養素でも、組み合わせて摂取することによって大きな血圧低下効果を示すと考えられます。

野菜、果物、低脂肪乳製品が豊富である食事パターンであるDASH食パターンは、飽和脂肪酸と食事性コレステロールが少なく、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維が多くなっていますが、大きな血圧低下効果のエビデンスがあり、多くの高血圧治療ガイドラインで取り上げられています。

DASH食パターンは、さらに減塩と組み合わせることによって相乗的な作用を有しています。

また、介入試験のメタ・アナリシスは、ナトリウム摂取量2400mg/日以上(食塩相当量6g)および50歳未満において、DASH食による血圧低下効果がより高いことを示しました。

ただし、この食事パターンは米国の食事を想定して作られており、我が国における同様の食事パターンの確率は不十分です。

類似の食事パターンとして地中海食があり、介入試験のメタ・アナリシスで血圧低下効果が示されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

発達障害は自閉症スペクトラム障害と注意欠陥・多動性障害では、行動的な特徴が異なることから、神経伝達が異なるように思われがちですが、自律神経の調整に着目すると共通しています。

自律神経は興奮系の交感神経と抑制系の副交感神経があり、一方が盛んに働くと、もう一方が抑えられるという拮抗した関係となっています。

自律神経の働きはホルモンや神経伝達物質によって影響が与えられていて、中でもセロトニン不足が大きく影響を与えています。

セロトニンは脳内の神経伝達物質の一種で、興奮作用がある情報伝達物質のノルアドレナリンやドーパミンの分泌を抑える作用があります。

セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから生合成されています。脳の重要部分である視床下部や大脳基底核、延髄などに高濃度に分布されていて、脳の認知機能や精神安定、平常心、安心感などに大きく作用しています。

脳の発達を促すためにはセロトニンが多く必要となりますが、発達障害では脳内のセロトニンが不足していることが指摘されています。自閉症スペクトラル障害でも注意欠陥・多動性障害でもセロトニンの減少が確認されています。

自閉症スペクトラル障害ではセロトニンが減少していることから興奮作用があるノルアドレナリンとドーパミンの働きを抑えにくくなっているのに対して、注意欠陥・多動性障害ではセロトニンの減少だけでなくて、ノルアドレナリンとドーパミンの分泌が増えています。

注意欠陥・多動性障害では動きたくなる感情が抑えられずに、興奮状態になりやすいことから不注意さや衝動性、多動性が多くみられますが、自律神経の交感神経の情報伝達物質であるノルアドレナリン、中枢神経の神経伝達物質のドーパミンが多くなることが関係しています。ドーパミンはノルアドレナリンの前駆物質ともなっています。

アドレナリンとノルアドレナリンは混同されがちですが、複数ある交感神経の受容体への作用が違っているだけで、ともに興奮作用が認められています。
〔発達の伴歩:小林正人〕

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病と特に関連の深い「エネルギー産生栄養素バランス」を取り上げています。

インスリンの作用は糖代謝のみならず、脂質代謝、たんぱく質代謝など多岐に及んでいて、これらは相互に密接な関連をもつことから、食事療法を実践する際のエネルギー産生栄養素バランスは個々の病態に合わせて、血糖値のみならず、あらゆる側面から、その妥当性が検証されなければなりません。

さらに、長期にわたる継続を可能にするためには、安全性とともに我が国の食文化あるいは患者の嗜好性に対する配慮が必要です。

また、各栄養素についての必要量の設定はあっても、特定のエネルギー産生栄養素バランスが糖尿病の管理で有効であるとする根拠は認められません。

そのため、エネルギー産生栄養素バランスの目安は健康な者の平均的な摂取量に基づいているのが現状です。

また、糖尿病があらゆる慢性疾患の基盤病態となることから、その予防と管理からみたエネルギー産生栄養素バランスの在り方は、種々の医学的見地から検討すべき課題です。

糖尿病がそのリスクとなる動脈硬化性疾患については脂質の摂取量、慢性腎臓病の最大の原因となる糖尿病性腎症については食塩とたんぱく質の摂取量、そして肥満症には総エネルギー摂取量が必要となります。

それらの推奨基準が日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」、日本人増学会の「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」、日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2022」に、それぞれ提示されています。

このように、糖尿病患者の食事療法の意義や進め方は、合併する臓器障害や年齢によって異なるため、患者が持つ多彩な条件に基づいて個別化を図る必要があるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病と特に関連の深いエネルギーについて、「総エネルギー摂取量」を取り上げています。

肥満を伴う2型糖尿病において、良好な血糖値の維持には、総エネルギー摂取量の適正化に基づく体重コントロールが重要です。

総エネルギー摂取量の目安は、年齢や病態、身体活動量などによって異なるため、個別化が必要となります。

そこで、日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2019」では、総エネルギー摂取量を決定する際の目標BMIと身体活動量に応じた係数をより柔軟に設定できるようにして、総エネルギー摂取量の個別化を図っています。

糖尿病におけるエネルギー摂取量制限の有用性に関して、エネルギー摂取制限を含む生活習慣への介入による減量が血糖コントロールに与える影響を検討した海外のメタ・アナリシスでは、過体重(BMI25以上30kg/㎡未満)または肥満(BMI30kg/㎡以上)を伴う2型糖尿病においては、5%未満の減量では有意な血糖コントロールの改善が得られず、5%以上の減量により有意な改善がもたらされると報告されています。

さらに、過体重を伴う2型糖尿病を対象とした介入研究では、エネルギー摂取量制限を含む生活習慣への介入がHbA1c値の有意な低下をもたらして、インスリン使用中の肥満を伴う2型糖尿病患者を対象とした介入研究では、エネルギー摂取量制限が有意な体重減少とインスリン使用量の低減効果を示したと報告されています。

一方、過体重・肥満を伴わない2型糖尿病や1型糖尿病の血糖コントロールに対するエネルギー摂取量制限の効果についてのエビデンスは限定的です。

このような結果を背景に、日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2024」においても、過体重・肥満を伴う2型糖尿病患者では、良好な血糖値の維持を目的としたエネルギー摂取量の制限が推奨されています。

ただし、減量の程度に関して、海外では5%以上の減量によって有意な血糖値の改善が報告されていますが、高度肥満の少ない日本人2型糖尿病患者に、この結果を当てはめることには留意が必要とされています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の糖尿病と特に関連の深いエネルギー摂取から「目標体重の設定」を取り上げています。

前回に続いて、目標体重の設定を紹介します。

BMIと体脂肪率を分けて、総死亡率との関係を検討したカナダの研究では、BMIも体脂肪率も死亡率に対してU字型の関係を示しますが、両者を調整して再検討すると、U字型の関係を残したのは体脂肪率であり、BMIよりも体組成評価の重要性を示しています。

また、BMIが非肥満の範囲内にあっても、メタボリックシンドロームを持つ場合、健康な非肥満者に比べて明らかに死亡率が高く、その反面、メタボリックシンドロームのない肥満者では死亡率の増加はないことから、BMIのみでは健康状態を正確に把握できないとする報告もあります。

このようにBMIを用いた目標体重の設定には疑問が残るものの、日常生活において、より簡便な指標がないのが現状です。

したがって、標準体重BMI22kg/㎡を起点として総エネルギー摂取量を設定することを一定の目安としつつ、死亡率を根拠とする目標BMIには20〜25kg/㎡と許容すべき範囲があることを理解する必要があります。

さらに糖尿病重症化の観点から、BMIが30kg/㎡を超える肥満糖尿病患者や、高齢糖尿病患者が珍しくなくなった我が国の現状では、目標体重の設定には、この基準をより柔軟に運用して個別化を図る必要があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

糖尿病では、目標体重を設定して、これを守ることが重要となります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病と特に関連の深いエネルギー摂取に関連させて、「目標体重の設定」を示しています。

2型糖尿病においては、内臓脂肪型肥満に伴って生じるインスリン抵抗性の予防と改善を目的に、総エネルギー摂取量の適正化を中止とする生活習慣への介入が重要とされています。

総エネルギー摂取量は、目標体重に基づいて計算されます。

これまでは健診で異常所見の合計が最も少なくなるBMIが22kg/㎡であるとした研究に基づいて、BMI22kg/㎡に身体活動量をかけて総エネルギー摂取量を求める計算式が糖尿病診療においても用いられてきました。

しかし、BMIと死亡率との関係を検討した研究では、最も死亡率の低いBMIは、アジア人では20〜25kg/㎡であることから、日本人の食事摂取基準でも目標とするBMIを20〜24.9kg/㎡としています。

2型糖尿病でも、日本人は総死亡率が最も低いBMIは20〜25kg/㎡であったとされ、75歳以上の高齢者ではBMI25kg/㎡以上でも、死亡率の増加は認められていません。

このように、総死亡率との関係で目標とすべきBMIを考えた場合、20〜25kg/㎡と幅があり、特に高齢者では、その関係が異なることは国外の研究でも確認されています。

さらに、体格と総死亡率との関係はBMIでは正しく評価できないことも指摘されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

糖尿病の治療でインスリン注射を使用するときには、太っていないことが条件としてつけられることがあります。

太っているということは、余分な体脂肪が蓄積されているということですが、インスリンは細胞へのブドウ糖の取り込みを促進する唯一のホルモンであると同時に、肝臓での中性脂肪の合成を進めて、その中性脂肪を脂肪細胞の中に蓄積させる作用もあります。

インスリンの分泌が不足しているのに体脂肪が多い人が、インスリン注射を使用すると、体脂肪が増えることになって、それが血管の老化を進めることにもなります。中性脂肪値が高い高中性脂肪血症では、動脈硬化のリスクが高まります。

糖尿病は、血管の老化(年齢以上の過度な老化)によって、血管の機能が低下する疾病でもあります。インスリン療法によって血糖値が低めに抑えられても、その一方で動脈硬化のリスクが高まったのでは、療法の効果が出にくくなります。

また、インスリン注射によって血糖値の上昇が抑えられることから、食べ過ぎてしまう人も少なくありません。それが太ることにつながるので、血糖値が低くなったことに安心をして食べ過ぎてしまう人なのか、他の人よりも太りやすい体質であるのかもインスリン使用の条件に加えられているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

毎月21日:「木挽BLUEの日」(雲海酒造)、「漬物の日」(全日本漬物協同組合連合会)

「少数精鋭で進めていく」と言われたときに、受け止め方が人によって違いがあります。

「少数」は少ない数という意味だというのは多くが理解するところです。「精鋭」は優れて鋭い力を持っていること、選り抜かれた人という意味があります。

これを組み合わせると、「精鋭を少数にする」ということになって、これは普通のことです。精鋭であっても、我が強いと数が多くなるほど調整しにくくなることから、面倒なことが起こらないように人数を絞るという考え方にもなります。

少ない数で充分に力が発揮できるなら、それに越したことはないものの、それぞれのメンバーに足りないところがあると人数を増やしたくなるのも、また普通のことです。

少数精鋭の2つ目は「少ないから精鋭になる」という考え方で、足りない部分は補い合い、それぞれの力を高めていくことを期待するという形につながっていきます。

3つ目は「人を増やさずに精鋭に育てる」という考え方で、少なければ精鋭になるという相手任せではなくて、育てる側の能力と覚悟が重要になっていきます。

特別な競技や、そこで必要とされる指導者では3つ目の意味が求められるところですが、これは必要なもの(能力)を組み合わせて理想とするものを構築していくシェアの発想につながります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕